８月２７日〜９月２日のオーストリアのニュース
８月２７日（月）
国外ニュース
アッバスとオルメルトはエルサレムで会談
イスラエル首相エフド オルメルトとパレスチナ大統領マハムード
アッバスは、火曜日にエルサレムで会談を行なう。この会談で彼
らは、近東和平につながる道を再び活性化させるための措置につい
て協議する方針である。この会談では、パレスチナ人の生活条件の
改善についても話し合われることになっている。最近両者は8月上
旬に、西ヨルダンランドで会合を行なっていた。パレスチナ人居住
地域デこの種の会談が行われるのは、7年ぶりであった。数年にわ
たって和平の過程が停滞した後、6月にガザ帯状地帯でハマースが
権力を奪取したことを受け、努力が再び集中的に行なわれている。
米国とイスラエルは現在、アッバスの背後からの支援を強化し、急
進派イスラーム教徒のハマースを孤立させようとしている。
国内ニュース
国民党の展望呈示班は中立の破棄に賛成
国民党の今後の展望をたてる研究班「オイローパ」の提案は、話題
の種を提供することになるだろう。シュタイアーマルク州の国民党
の会派長クリストファー ドレクスラーが議長を務める研究班は、
中立を終わり、トルコのEU加盟をはっきり拒否することに賛成し
ている、と「クライン新聞」は報じている。研究班の代表農業大臣
ヨーセフ プレルは、教育問題の研究班などと同様、今後行なわれ
る可能性がある議論の芽を早期に摘むために、早期に反応を見せ
た。この16ページの提案を国民党党首ウィルヘルム モルテラー
は今日受け取る。
８月２８日（火）
国外ニュース
アフガニスタンではタリバーン100人が交戦で死亡
米国が指揮する連合軍は第一報によれば、昨日アフガニスタンで、
急進派イスラーム教徒タリバーンの戦闘員約100人を殺害した。北
部のカンダハル州での銃撃戦に、米国が指揮する「不朽の自由作
戦」の部隊とアフガニスタン兵士が加わった。連合軍の兵士3人が
負傷した。多数の反乱勢力は、シャハ ワリ コト地区の連合軍の
拠点を蹴散らそうとしたが、軍はその後空からの支援を要請し、攻
撃を回避した、とのことである。
国内ニュース
年金問題は夏休み後の初閣議で扱う
政府は水曜日に首相府で、夏休みあけ初めての定期的な閣議を行な
う。公務員問題を担当する大臣ドリス ブーレスは、社会福祉大臣
エルウィン ブーヒンガー（両者とも社会民主党）と共同で、国内
の障碍を持つ職業実習生育成のための提案を行なう。その他、連邦
の公務員の勤務を保護するための提案も行なわれる。高齢者から求
められている年金増額についても、話し合いが行なわれる。
８月２９日（水）
国外ニュース
ギリシアの森林火災で数千人が抗議
ギリシアでは8千人以上が昨日、巨大な森林火災に対する政府の対
策が不十分であると考えて、デモを行なった。死者63人を追悼す
る式典から、多くの参加者が抗議のためにアテネの国会前に喪服の
まま押し寄せた。彼らは、国の危機管理がきちんと組織化されてい
ない、と批判した。その他、政府は放火を阻止するために、もっと
多くのことをしなければならない、とも求めた。当局は燃えつきた
森林での建設計画を何回も許可しているので、投資の利益を呼び込
むために、放火がしばしば行なわれる。今回のデモを組織したの
は、非政府組織と市民であった。
国内ニュース
ミサイル迎撃でダラボスは米国の反応に驚く
中部ヨーロッパにおける米国のミサイル迎撃計画に関して、自分は
口を開くことを禁じられるつもりはない、と国防大臣ノルバート
ダラボス（社会民主党）は昨日夜、テレヴィ番組のインタヴューで
答えた。また彼は、米国政府がこのような対応を取るとは思ってい
なかった、とも述べた。米国外務省はダラボスの発言に対して、短
くそしてはっきりと「役に立たない」と評していた。彼は、米国の
計画は挑発だと思う、と確認した。ダラボスは、ミサイル迎撃態勢
を正当化するために、米国政府はイラン攻撃を行なう可能性がある
が、この理由づけは「見え透いている」との意見を述べた。
８月３０日（木）
国外ニュース
パキスタンでは誘拐されたとされる兵士を巡り混乱
急進派イスラーム教徒タリバーンに近い立場の急進派勢力は、アフ
ガニスタンとの国境地域で、最大で3百人の兵士を誘拐した、との
情報がある。英国の放送局BBCの報道によれば、これらの兵士は出
身地域であるワジリスタンで包囲され、武装解除された、と蜂起勢
力の広報が発表した。この情報とは反対に、約百人の行方不明にな
っていたパキスタン人兵士が無傷で発見された。軍の広報は昨夜
AFP通信に、兵士を乗せた輸送車団が、悪天候のため南ワジリスタ
ンで避難所を探したが、戦闘や誘拐が行なわれたことを示す証拠は
ない、と述べた。また火曜日には数日前に南ワジリスタンで誘拐さ
れたパキスタン兵19人が、釈放された。この地域はイスラーム教
徒タリバーンの隠れ家とみなされている。また国際テロ組織アル
カーイダの戦闘員もここにいるものと見られている。
国内ニュース
国民党のドレクスラーは中立に関する党の方針を激しく非難
国民党幹部から中立の規定の破棄を求める要請が出されたため、突
然節度を保つようにと言い渡された、シュタイアーマルク州の会派
長クリストファー ドレクスラーは、「シュタンダルト」紙のイン
タヴューで、反撃にでた。彼は党幹部は「欺瞞の政治」を行ない、
「知的に不誠実である」と非難した。今後の展望を議論する組織
「オイローパ」を主宰するドレクスラーは、国民党が数年前に行な
っていた、中立の撤回要請を再び攻撃した。国民党党首ウィルヘル
ム モルテラーは、この提案を即時却下した。
８月３１日（金）
国外ニュース
ウィーンでの国連気候会議で合意
158カ国の交渉役が昨日、ウィーンの国連気候会議で、気候安定の
ために共通の目標を立てることで、合意した。1週間にわたる会議
の最後で、工業諸国が2020年までに温室効果ガスの排出量を、
1990年の水準から25%ないし40%削減することで、参加各国は原
則的に合意した。専門家によれば、この目標はインドネシアのバリ
島で12月に行なわれる次回の世界気候首脳会談では、変更の可能
性のある基準値として、使われることになる。オーストリアの交渉
役ヘルムート ホイエスキは、この合意を「重要な中間段階であ
る」と評価したものの、これは決定ではなく、ただ単に京都議定書
の期限切れ後の交渉を、バリ島での会議で行なうための準備をした
だけである、とも語った。12月のこの会議が、協定に向けて具体
的な交渉を始める出発点になる。
国内ニュース
喫煙禁止に関する法案が議論を引き起こす
厚生大臣アンドレア コドルスキ（国民党）は2008年1月1日か
ら、飲食店での喫煙者と非喫煙者いる場所を分離することを法律で
義務づける、と予告していたが、喫煙に関する新たな法律をめぐる
議論に、新たに火がついた。オーストリアの専門医が、この禁止は
「不十分である」と評したが、オーストリア経済会議で飲食店連合
は、この法律に満足している、と発表した。これに関する法案は来
週、専門家の審査に回され、秋の閣議で取り扱われることになる、
と「エスターライヒ」紙は報じた。
９月１日（土）
国外ニュース
米国民主党は2月5日以前に予備選挙を行なうことに反対
米国大統領選挙に民主党から立候補することを求めている人たちは
ほぼ全員、予備選挙を2月5日以前に前倒しして実施することを阻
止する、という党の決定を支持している。昨日ヒラリー クリント
ンは立候補者としては最後に、この党幹部の提案に賛成した。アイ
オワ、ネヴァダ、ニュー ハンプシャー、南カロライナは伝統的に
予備選挙を最初に行なってきたが、この提案はそれを維持するもの
である。この4州では1月に選挙が行なわれる。フロリダ、ミシガ
ンなどの州は、予備選挙の期日を早めることで、立候補者の選択に
かなり大きな影響を与えたい、と考えている。しかし民主党の執行
部は、期日の予定を堅持しており、フロリダ州には予備選挙後の指
名党大会で、州代表210人の票を集計から除外する、と威嚇してい
る。クリントンは長い間、日程変更に関して、決断を下すのを遅ら
せていた。
国内ニュース
子女手当の返還要求に対して訴訟の山
子女手当に関して共和国川からの返還請求に対抗して、現時点です
でに数多くの訴訟が起こされている。収入の上限を越える職につい
ていた両親から、最高で1万オイロの支払いが求められている。こ
れは子供が1歳までで、一方の親しか働きに行けない子供だけに適
用されるの支払いであるが、ウィーンだけで既に十数件の訴訟が起
きている。この訴訟の波は、共和国全体に広がりつつある。
９月２日（日）
国外ニュース
レバノンはファタハ アル イスラームに勝利したと発表
レバノン首相ファード セニオラは昨日、入植地ナハル エル バ
リドで数ヶ月前から続いていた、イスラーム急進派との戦闘に勝利
した、と宣言した。セニオラは、テロリスト「ファタハ アル イ
スラーム」に対する「国民の大いなる勝利」である、と述べた。数
時間前にレバノン軍は激しい戦闘の末、ナハル エル バリドの管
轄権を手中に収めていた。ファタハ アル イスラームの戦闘員
39人が死亡した。軍の発表によれば、死者の中にはこの急進派組
織の指導者アブシも含まれており、その遺体がトリポリの病院で特
定された、とのことである。セニオラはテレヴィ演説の中で、テロ
リストは無秩序と破壊の種をまこうとした、と述べ、戦闘が始まる
とともに逃亡したパレスチナ人数千人に対して、入植地を再建す
る、と約束した。
国内ニュース
8百万人分のインフルエンザ予防マスクをめぐる異様な事態が続く
厚生省のインフルエンザ予防マスクを巡り、異様な事態が続いてい
る。元厚生大臣マリーア ラオホ・カラット（国民党）は9百万個
のインフルエンザ予防マスクを注文したが、そのうちわずか1百万
個しか購入されなかった。同社は残りの代金の支払いを待ってい
る。本来であれば、今年半ばには支払いが行なわれているはずであ
った。厚生省と製造会社が改めて話し合いを行ない、今一度半年間
の支払い猶予が行なわれる、と発表された。