12月10日〜16日のドイツのニュース



12月10日(月)

カダフィの訪問で巨額の取り引き成立

(パリ)フランスはリビア元首ムアンマル アル カダフィと、巨額の経済契約で
合意した。この約100億オイロの協定は、原子力発電所と塩分除去施設の建設を中
心とする者で、最近のリビアの政治情勢が改善されたことに対する見返りである、
とフランス大統領ニコラ サルコズィはパリで述べた。これより前に、今回の訪問
は、フランス政界内部ですら、はっきりした批判を受けた。外務省の人権委員ラマ
 ヤデは、カダフィがよりによって国際人権の日に歓迎されるとは、と批判し、リ
ビア国内の情勢を見渡して、これは醜聞である、と述べた。リビアは十数年にわた
り、国際的に孤立し、国際テロ組織の支援国と目されている。

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ジンバブエからの侮辱を退ける

(ベルリン、ハラレ)ドイツ政府は、連邦首相メルケルに対する、
ジンバブエ政治指導部の代表による大規模な論争をはねつけた。メ
ルケルはEU・アフリカ首脳会談で、ジンバブエの人権侵害を批判
して、ヨーロッパ全体の立場を代表したのだ、と政府広報は述べ
た。アフリカ諸国にとっても、人権の維持を求めるのは当たり前の
ことだ、とベルリンの外務省は発表した。ハラレでは政府の代弁者
が、情報大臣ンドロヴの「メルケルは人種差別主義者で、ナチの残
党である」との言葉を引用している。

プーチンは後継者を指名

(モスクワ)ロシアでは退任する大統領プーチンの意向に従って、
現在首相代理を務めるメドヴェージェフが、新大統領になる見通し
である。プーチンは自分の後継候補の使命で、数ヶ月にわたる観測
に終止符を打ち、42歳のメドヴェージェフを3月2日に行なわれる
選挙の有力候補とした。候補者のメドヴェージェフは、国営ガス独
占企業ガスプロム社の監査役会会長も務め、今後は3分の2の多数
を占める与党「統一ロシア」および政府に忠実な3つの小政党から
支援を受ける。プーチン自身は、連続して2期大統領を務めたた
め、今回は立候補できないが、ロシア内政では今後も鍵を握る役割
を果たすつもりである、との見方もある。

EUはコソヴォの独立を議論

(ブリュッセル)EUはコソヴォが独立した場合に、これを支持す
る方針である。ドイツ外相シュタインマイアーは、ブリュッセルで
のEU外相会談の後に、キプロスを除く全ての加盟国が、セルビア
人とコソヴォのアルバニア人の今後の交渉に反対している、と述べ
た。ただしEUは、2月3日のセルビア大統領選挙の第2回投票の前
に、一方的に独立を宣言するのを阻止するために監視を行なうよう
に強く求めており、EUがコソヴォの独立を承認するかどうかは一
致していない、とも述べた。コソヴォ州が来年始めにもセルビアか
ら分かれる場合には、米国はドイツ、フランス、イタリア、英国と
共同で、速やかに新国家を承認する可能性が高い、とも語った。こ
のような措置を批判してする中心になっているのは、キプロスであ
る。スペイン、スロヴァキア、ギリシャも異議を唱えている。




12月11日(火)

アルジェで襲撃事件 死者多数

(アルジェ)アルジェリアの首都アルジェで2件の爆弾による攻撃が行なわれ、政
府の発表によれば、当初の予想よりは少ないものの、死者が発生した。内務大臣ヤ
ジ ゼルーニは、死者22人、負傷者177人と発表した。これより前には、死者は
80人以上、との情報が流れていた。ゼルーニはテロ組織網アル カーイダの北ア
フリカの組織が、この犯行を引き起こした、と述べた。目撃者の話によれば、国連
難民支援組織の事務所前の油送車と、憲法裁判所近くの学校のバスが、ほぼ同時に
爆発した。世界各国からこの攻撃に対する非難が行なわれた。ドイツ外務大臣フラ
ンク・ヴァルター シュタインマイアーは、この攻撃は残忍かつ卑劣である、と述
べた。

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赤の広場での政権交換計画

(モスクワ)ロシア大統領選挙の立候補者メドヴェージェフは、退
陣する大統領プーチンが今後首相を務めるように提案した。メドヴ
ェージェフはテレヴィ演説で、ロシアは大統領選挙後も、プーチン
が敷いた政治的な方針を保ち続けなければならない、と述べた。プ
ーチンは大統領を2期務めたため、大統領職に立候補できず、月曜
日に信頼を寄せているメドヴェージェフを候補者として提案してい
た。ドイツ首相メルケルはプーチンとの電話会談で、選挙で勝利し
た場合にはメドヴェージェフと良好な協力関係が築けるものと期待
している、と述べた。現在メドヴェージェフは首相代理の職にあ
る。

キエフ国会はティモシェンコを拒否

(キエフ)ウクライナ国会は、ティモシェンコの新首相就任を、突
然拒否した。2度の投票で、彼女は過半数を取ることに失敗した。
大統領ユシュチェンコは、過去数週間国会に対して、ティモシェン
コを首相にするように提案していた。彼女のオレンジ色政党同盟と
ユシュチェンコの政党は、ウクライナでは9月末の選挙の後から、
両院の過半数をかろうじて保っている。

コソヴォの分割をめぐる対立の決着は見えず

(ベオグラード)EUはコソヴォに1千8百人の警官、裁判官、税関
吏をコソヴォに派遣する計画を立てているが、これは反対にあって
いる。セルビアだけでなくロシアも、この措置を断固拒否してい
る。セルビア首相コシュトゥニッツァは、このような活動を行なえ
ば、コソヴォの一方的な独立が始まったことを表わすことになる、
と述べた。セルビア大統領タジッチは、デン ハーグの国際法廷
に、この対立に介入するように求め、国連安保理はこの裁判所か
ら、コソヴォの分割の法的正当性に関して、態度を表明すべきだ、
と述べた。ロシアはコソヴォの一方的独立宣言が行なわれた場合に
は、国連安保理によってこれを無効化する、と予告した。




12月12日(水)

ガブリエルは気候保護の目標の明確化を主張

(ジャカルタ)バリ島での世界気候会議終了を3日後に控え、EUと米国の立場が衝
突した。ドイツ環境大臣ズィグマール ガブリエルは、拘束力を持つ気候保護の目
標設定に反対を続ける米国政府の態度を批判した。代表者を前に演説したガブリエ
ルは、温室効果ガスの排出の抜本的な削減を続けるように求めた。各国の大臣によ
る重要な会議の冒頭で、国連事務総長潘基文とインドネシア大統領スシロ バンバ
ン ユドヨノは、断固とした気候保護の実施に強く理解を求めた。潘は、きわめて
わずかな気候変動でも阻止し、既に発生した損害にも対処できる手段を世界は持っ
ている、と述べた。

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発券銀行は金融市場に巨額の資金を投入

(フランクフルト アム マイン)主要国の発券銀行は、米国の抵
当銀行の危機によりこのところずっと不安定になっている金融市場
を落ち着かせるために、金融市場に巨額の資金投入を行なう方針で
ある。米国の発券銀行である連邦準備制度理事会、欧州中央銀行、
およびその他の各国発券銀行が、この共同行動に参加する。欧州中
央銀行と連邦制度理事会だけでも、このために最高で600億ドルを
調達する。火曜日には米国の発券銀行は3度続けての利下げを行な
い、世界最大の国民経済の景気減退を阻止しようとしていた。

レバノンの将軍が暗殺で死亡

(ベイルート)レバノンの首都ベイルートでは、軍の最高司令官が
自動車爆弾により死亡した。犠牲となったのは、旅団の指揮官フラ
ンソワ アル ハジで、新たな軍の最高指揮官に奈留と目されてい
た人物であった。彼の他、少なくとも3人が死亡した。レバノンで
政治危機が起きて以来、今までは中立の態度を保ってきた軍に対す
る攻撃は、これが初めてであった。EU外務委員フェレーロ・ワル
トナーは、疎ましい行為である、と述べた。ドイツ外相シュタイン
マイアーも同様の発言を行なった。大統領ラフードの任期が過ぎて
から、レバノンには大統領がいなくなっている。新大統領選挙は、
既に8回にわたり延期されている。親シリア勢力と反シリア勢力
が、互いに争っている。

ユダヤ人入植地をめぐる対立が近東対話に暗い影

(エルサレム)長年にわたって停止していた近東和平会談が再開さ
れた初めての会議で、パレスチナ人の住む地域にある新しいユダヤ
人入植地をめぐる対立が、暗い影を投げかけた。これらの入植地は
平和への道にあるつまずきの石である、とパレスチナ側の主席交渉
人クレイアはエルサレムでの会談後に述べた。イスラエル側は、パ
レスチナ人に対して、ガザ帯状地帯と西ヨルダンランドをより安全
にするように求めた。会談の途中、武装パレスチナ人が、イスラエ
ルの領土に向けてミサイルを打ちこんだ。イスラエル人とパレスチ
ナ人は、米国のアナポリスで開かれた近東会議で、来年までに紛争
の主要問題を解決することで合意していた。




12月13日(木)

EU加盟各国はEU改革条約に署名

(リスボン)ポルトガルの首都リスボンでは、EUの新たな基本条約に署名が行な
われた。EU加盟27カ国の首脳は、フランスとオランダで、ヨーロッパ憲法が否決
されることで発生した長期にわたる危機から、EUを脱出させる改革条約に署名し
た。EU評議会議長ポルトガル首相ジョゼ ソクラテスは、この条約はヨーロッパ
をより新しく、より効率的で、より民主的なものにする、と述べた。ソクラテス
は、ドイツ首相アンゲラ メルケルの功績をはっきりと評価した。ドイツが議長を
務めた2007年前半に、EU改革条約は本質的な前進を遂げていた。ポルトガルが議
長を務めている間に、ポーランドと英国を中心とする若干の例外規定に関する話し
合いが、努力の末に決着した。2009年の発効までに、この条約はEU加盟27ヶ国
すべてで批准されなければならない。アイルランドでは国民投票が行なわれる。

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ザクセン州立銀行は当面救済される

(ドレースデン)誤った予測のため、手痛い打撃を受けたザクセン
州立銀行の今後は、当面は保証されている。数日にわたる交渉の
末、ザクセン州とバーデン・ヴュルテンベルク州は、財政面での危
険性を移譲することで合意した。ザクセン州首相ミルブラント(キ
リスト教民主同盟)はドレースデンで、同州はザクセン州立銀行を
バーデン・ヴュルテンベルク州立銀行に売却するにあたっては、損
失が出る可能性がある総額27億5千万オイロの支払いを保証する、
と述べた。この損失が出た場合には、ザクセン州の予算の5分の1
にあたる。一方ノルトライン・ヴェストファーレン州では、同州の
州立銀行の誤った予想の穴埋めの資金を、納税者が負担をしなけれ
ばならなくなる可能性が浮上してきている。

スイスの右派大衆迎合的なブロッハーの政党は野に下る

(ベルン)スイスでは約百年にわたるいわゆる合議制態勢が実質的
に終わりを告げた。この合議制の元では、全ての大政党が閣僚を出
していた。スイス国民党SVPは、10月の国会議員選挙で、最大の
ほぼ30%の票を集めていたが、連立政権から離脱した。同党のこの
動きは、その筆頭候補ブロッハーの失敗に応じたものである。彼は
国会から、閣僚に再選されなかった。一方スイス国会は、同党から
ヴィドマー・シュルンプフを閣僚に選んだ。彼女はこの選出を受け
入れたが、その直後党から除名された。

レーン「EUはコソヴォに関する決定を春まで延期する」

(ベオグラード)EU拡大委員レーンによれば、EUは独立に向け努
力しているセルビアのコソヴォ州の地位に関する決定を、来年にな
ってから行なう方針である。コソヴォに関する最終的な決定は、春
に延期される、とレーンは述べた。専門家は、EUは1月20日のセ
ルビア大統領選挙を待つ方針だ、と見ている。現職の大統領で西側
よりのタジッチと対抗する形で、民族主義者のニコロヴィッチが立
候補する。セルビアは、ロシアの支援を受け、コソヴォの独立を拒
否している。




12月14日(金)

EU首脳はコソヴォの安定化にむけた作戦を承認

(ブリュッセル)EUはコソヴォ問題で意見の違いが生じたにもかかわらず、この
地域の安定化作戦の計画を維持する。加盟27ヶ国すべてが一致してこれに賛成し
た、とドイツ首相アンゲラ メルケルはブリュッセルで開かれたEU首脳会談の最
後で述べた。共同宣言の中では、EUはコソヴォ問題では「重要な役割」を演ずる
つもりである、と述べられている。「コソヴォの独立」という言葉は、この宣言に
は含まれていない。特にキプロス、スロヴェニア、ギリシアが、セルビアから独立
した場合にコソヴォを承認することを拒否している。セルビアに向けて各国首脳は
前向きの合図を送った。その中で、EUへの接近は抜本的に加速させられる、と述
べられている。またこの首脳会談は、EUの将来に向けて、スペインの元首相フェ
リぺ ゴンザレスを議長とする「賢人評議会」を設立した。この委員会は10人態
勢で、2010年までに提案を練り上げることになっている。

     その他のニュース

世界気候会議は妥協を求める議論が続く

(ヌサ ドゥア)世界気候会議が延長して会議を続ける中、国連事
務総長潘は、交渉場所のバリ島へ急遽戻る、と予告した。この会議
に潘がどれほどの影響力を行使するつもりかは、まだ不明である。
約190ヶ国から参加している大臣は、あいかわらず合意を求めて努
力を続けている。ここ数時間で、この会議には大きな動きがあり、
今後合意に達する可能性が十分ある、とドイツ環境相ガブリエルは
述べた。中心となる問題は、工業国諸国が、気候に悪影響を与える
ガスを将来どれぐらい減少させるかについて合意し、発展途上国に
もそれぞれ貢献するようにどの程度義務づけられるかどうか、とい
う点である。この会議が合意に達しないまま、失敗に終わる可能性
はない、とガブリエルは述べた。

マルコは自由の身に ただし裁判は続く

(アンタリヤ)8カ月前からトルコで拘留されている、ユルツェン
出身の17歳のドイツ人生徒マルコは釈放され、家に戻ることがで
きる。アンタリヤの裁判所は、この少年を条件をつけずに未決勾留
状態を解いた。ただし裁判は4月に続きが行なわれる、とマルコの
弁護士は述べた。この少年には、13歳の英国人少女に性的な暴行
を加えた、との容疑がかけられている。先にEU拡大委員レーン
が、この事件に介入して、EUはこの事件を注視している、との声
明を発表していた。ドイツ首相メルケルと外相シュタインマイアー
は、今回の釈放を歓迎した。

連邦議会は郵便職員の最低賃金導入に道を開く

(ベルリン)連邦議会は、郵便職員に対する最低賃金の導入に道を
開いた。国会は広い範囲から賛成を得て、郵便集配部門の従業員派
遣法を適用することを決定した。交渉がまとまった最低賃金を含む
労働契約には、主として郵便配達業務に従事する職員に、8オイロ
から9.80オイロの報酬の規定が含まれている。連邦議会がこの決
定を下した直後には、アクセル シュプリンガー出版が、郵便の子
会社ピン グループからの脱退を開始した。シュプリンガー社はピ
ンには今後一切資金を提供しない。ピンは郵便に続いて、ドイツで
2番目に大きな郵便配達業者である。連邦労働相ショルツは、郵便
配達に対する最低賃金の導入により、解雇が行なわれることはな
い、と述べた。




12月15日(土)

メルケルは気候会議の成果を歓迎 米国は批判

(ベルリン)連邦首相アンゲラ メルケルは、バリ島で開かれた国連気候会議の成
果を大成功であった、と評価した。これで気候保護のための有効な対策について、
本来の議論をする道が開かれた、とメルケルはベルリンで述べた。
一方米国政府は、批判的な意見を述べた。温室効果ガスの排出量の削減を工業諸国
だけが求められるのであれば、真剣な異議を表明し、発展途上国も何らかの措置を
講じなければならない、と米国大統領府の声明では述べられている。
長期にわたる交渉の後、約190カ国からの代表者は、この国連の会議で、新たな気
候保護条約の予定表に合意した。この条約は2009年までに取りまとめられ、
2012年に失効する京都環境議定書の代わりとなる。

     その他のニュース

ハマースはイスラエルに対して新たな暴力を行使すると威嚇

(ガザ市)イスラーム教徒のパレスチナ人組織ハマースは、設立
20周年に、新たな聖戦を行なう、と威嚇した。イスラエルとの戦
いは続行する、とガザ帯状地帯でのハマースの首領ハニーヤはガザ
市中心部で開かれた大規模な集会で述べた。これには数十万人の人
が集まった。群集のあちこちを武装し、覆面をしたハマースの戦闘
員数人が巡回していた。ハマースは、西ヨルダンランドでは同様の
集会は中止せざるをえなかったが、対立関係にあるファタハに属す
るパレスチナ大統領アッバスが、これを禁止したためである、と発
表した。ハマースはファタハとの権力争いを行なった後、6月にガ
ザ帯状地帯の管轄権を奪取していた。

ムシャラフは公正な選挙実施を約束

(イスラマバード)パキスタンでは戒厳令が解除されたが、大統領
ムシャラフは公正な国会議員選挙を行なうことを約束した。1月
8日の投票は調和が取れ、透明な形で行なう、とムシャラフはテレ
ヴィでの演説で述べた。彼は11月上旬に戒厳令を発令したが、そ
れはイスラーム教徒の暴力行為によってパキスタンが脅かされてい
るからだ、と述べていた。同時にムシャラフは最高裁判所の裁判官
数人を解任し、腹心の者を就任させていた。この裁判所はその後、
10月のムシャラフの大統領再選が適法である、と確認していた。

カブールでは警察本部が攻撃を受け死者発生

(カブール)アフガニスタンの首都カブールの中心で爆弾による攻
撃が行なわれ、少なくとも5人の一般市民が死亡した。警官を含め
数人が負傷した。政府の発表によれば、ミサイルを搭載した自動車
が警察本部の前で爆発した、とのことである。急進派イスラーム教
のタリバーンがこの犯行を行なった、と発表した。




12月16日(日)

イラクは再びバスラ州を管轄

(バグダード)英国軍は4年半に渡って、イラク南部の州バスラを支配してきた
が、これを現地軍に委ねた。この措置はイラク政府が、自国の安全を自らの軍によ
って確保できるかどうかの、最終的な試験と位置づけられている。州都バスラの空
港で行なわれた式典では、英国外務大臣デイヴィッド ミリバンドが、英国がイラ
クにとって友人であることを義務づけられているのは変わらない、と述べた。バス
ラは、もともと英国が支配していたイラク南部の4つの地域の最後の一つであっ
た。
約4千5百人の兵士がこの空港のある地域に駐留を続けるが、今後はイラク軍の育
成に力を注ぐことになる。来年春までに、英国兵の数は、2千5百人に削減される
ことになっている。

     その他のニュース

トルコ軍はイラク北部の村落を爆撃

(アンカラ)トルコ軍は活動が禁止されているクルド労働党PKKの
拠点を攻撃した。軍の発表によれば、戦闘爆撃機がカンディル山地
にあるいくつかの村を爆撃し、さらに野戦砲も投入された。イラク
側からの情報によれば、この攻撃で女性1人が死亡し、2人が負傷
した。トルコとイラクの国境地域は、クルド人反乱勢力が逃げ込む
場所と見られている。米国はトルコを支援し、クルド労働党に関す
る秘密情報を教えている。

マンデラのANCでは勢力争いが起こる

(ヨハネスブルク)南アフリカではネルソン マンデラ率いる政権
党アフリカ民族会議ANCが、分裂しかねない雰囲気の中、5日間に
わたる党大会を開幕した。この党大会では、現大統領ムベキの今後
の政治生命が決定する。ムベキは政権党アフリカ民族会議の議長職
を失う可能性がある。彼の対立候補ズマが、議長に選ばれる可能性
も十分ある。ズマは新議長になる可能性があり、次回の国会議員選
挙では、大統領に就任する可能性もある。大統領ムベキは、対立候
補ズマを2005年6月には、汚職の疑いで副大統領から解任してい
た。議長選挙は月曜日に行なわれることになっている。

CDU/CSUは最低賃金を全業種に導入することを拒否

(ベルリン)今後の最低賃金に関する議論の中で、キリスト教社会
同盟党首フーバーは、連邦労相ショルツが先日要請した全員に対す
る最低賃金導入の要請を、はっきり拒絶した。法律によって最低賃
金を定めることに、自分の政党は反対している、とフーバーは「ミ
ュンヒェン メルクーア」紙に述べた。そのようなことをすれば、
賃金を政治的対立の道具になり、選挙のときの過度の競争につなが
りかねない、とも語った。いわゆる派遣法の個人業主への拡大につ
いても、フーバーは異議をはさみ、最低賃金は労使双方の案件であ
って、これは60年代に真価を発揮していた、と述べた。キリスト
教民主、社会同盟の連邦会議会派の公報マイアーも、全面的な最低
賃金には同党は関与しない、との立場を明確にした。




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