1月7日〜13日のドイツのニュース



1月7日(月)

公務員は8%の賃上げ要求を強調

(ケルン)公勤務従事者の労働条件に関する交渉開始を数日後に控えて、公務員同
盟は過去数年間に渡って賃上げを断念したことを指摘して、8%の賃上げ要求を擁
護した。賃金は過去数年間直線的に上昇しなかったし、休暇資金は廃止され、労働
時間は延長された、と同同盟会長ペーター ヘーゼンはケルンで開かれた年次作業
会議で述べた。そして、この2年間で国会議員の歳費が9%以上引き上げられたこ
とを、彼は思い起こさせた。連邦内務大臣ヴォルフガング ショイブレ(キリスト
教民主同盟)は、状況を把握する力を持つように求めたものの、間近に迫った交渉
の詳細については言及しなかった。少なくとも月額200オイロの引き上げが適切で
ある、と「ハノーファー一般新聞」に彼は述べた。

     その他のニュース

社民党とCDU/CSUの間で選挙戦が激しさを増す

(ハノーファー、クロイト)キリスト教民主、社会同盟と社会民主
党は、間近に迫った州議会選挙をにらんで、激しい責任の押しつけ
あいを行なって、お互いを攻撃しあった。社会民主党党首ベック
は、ハノーファーで開かれている同党幹部による非公開会議を終え
るにあたって、青少年に対する刑法の厳罰化の提案を行なったヘッ
セン州首相コッホ(キリスト教民主同盟)を中心として、攻撃を加
えた。キリスト教社会同盟所属の連邦議会議員達は、バイエルン州
の天然温泉クロイトで会合を開き、社会民主党に妥協をするように
求めた。最低賃金に関して意見が異なることを受け、大連立はこの
水曜日に今後の策をねる方針である。社会民主党幹部は、全分野に
渡る賃金基準を設定するように、との要求を強調している。連立両
党内部では、税制をめぐっても対立がある。社会民主党は、キリス
ト教民主、社会同盟の早期に減税を行なうべきだ、との要求を退け
た。キリスト教民主同盟は2009年には、税制改革に向けて要点を
提出する方針であり、キリスト教社会同盟は2011年に減税を行な
うべく努力している。

コソヴォは新政府結成で合意

(プリスティナ)セルビア南部のコソヴォ州では、二大政党が共に
政府を作ることで合意した。辞任する首相タチ(民主党)、および
連立相手でコソヴォ現大統領セイディウ(民主連合)が、これを発
表した。新政府の目標は、早期にセルビアから分離し、独立を発表
することである、と両者は新内閣の最重要目標を挙げた。閣僚はこ
の水曜日に、首都プリスティナで宣誓式を行なうことになってい
る。

ソラナはグルジア選挙は民主的に行なわれたと明言

(ブリュッセル、トビリシ)EU特別委員ソラナは、グルジアの大統
領選挙の実施は民主的なものであった、と評価した。ブリュッセル
で公表された声明の中で彼は、突発的に起きた違反行為にはいかな
るものであれ、グルジア政府が厳密に対処するように求め、また最
後の票の集計はできるだけ早く終わらせなければならない、と述べ
た。大統領サーカシヴィリは、約52%の票を集め、土曜日に行なわ
れた選挙の勝利者となった。彼の最も有力な対立候補で野党党首の
ガチェチラゼは、約27%の票を集めた。国際監視団は、この選挙結
果を確認したが、グルジアの野党はこれに疑いを持っている。公式
結果は、今日中に発表されることになっている。




1月8日(火)

ケニア大統領は「広い範囲」から閣僚を任ずることで打開策を探る

(ナイロビ)ケニアでは議論を呼んだ大統領選挙から生じた大規模な暴動が発生
し、国際的な批判も高まっているにもかかわらず、国家の危機が早期に解決する見
込みはない。野党の指導者ライラ オディンガは、大統領ムワイ キバキとの和解
の会談を拒否した。大統領は閣僚名簿の最初の半分を提出したが、これも拒否され
た。ナイロビおよびキスムでは、新たな衝突が起きた、との報告もあった。
大臣の中には、オディンガの支持者、たとえば今までキバキを批判していた大統領
候補カロンゾ ムシオカらは含まれていない。国を再び一つにまとめ上げ、執行部
を「広い範囲」から任命することが目標である、とキバキはテレヴィ番組で述べ
た。
ナイロビでの仲介交渉にはアフリカ連合議長ジョン クフオルが出席した。キバキ
は、この提案を受け入れるのを躊躇していた。

     その他のニュース

ダルフールでのスーダン軍の銃撃に国連は抗議

(ニュー ヨーク)国連事務総長潘は、国連とアフリカ各国の共同
和平部隊の補給部隊の車列が、ダルフール州でスーダンによって攻
撃を受けたことを、厳しい語調で非難した。この種の事態が再発す
ることがないように、スーダン政府は誤解を招かないように配慮し
なければならない、と潘はのべ、国連代表部に正式に抗議した。こ
の事件では、チャドとの国境近くでダルフール国連・アフリカ連合
共同作戦UNAMIDの車列が銃撃を受けた。おそらくスーダン軍が、
国連部隊をこの地域で活動している反乱勢力と誤認したものと見ら
れている。12月に国連ダルフール作戦が始まって以来、軍による
このような事件が起きたのは初めてのことであった。運転手が負傷
し、油送車が破壊され、装甲車が重大な損傷を受けた。

チャドはスーダンとの外交的関係を疑問視

(ボン、ンジャメナ)ダルフール地区の紛争地域に接する国境地帯
で暴力が激化していることを受け、チャドは隣国スーダンとの外交
的関係を断絶する可能性を、もはや除外しない。「ドイッチェ・ヴ
ェレ」とのインタヴューで、チャド内相アル・バシェルは、チャド
の首脳部との戦いで反乱勢力に武器を供与し、緊張を煽っているの
はスーダン首脳部であると非難し、これは、ヨーロッパ平和部隊が
この地域に駐留する計画を阻止しようとするものである、と述べ
た。チャド政府は、スーダン西部のダルフール地区に本部をかまえ
た反政府反乱勢力に対して、今後空爆を行なうと威嚇し、自国の国
境を防衛しているだけである、と述べた。

ブッシュの来訪を前にパレスチナ・イスラエル会談

(エルサレム)米国大統領ブッシュ到着を翌日に控え、イスラエル
首相オルメルトとパレスチナ大統領アッバスは、合意に達した和平
交渉を少なくとも前進させるべく努力した。それぞれの交渉団に、
すぐに中心的な問題を協議するように委託することで合意した、と
オルメルトの代表団は発表した。中心となる対立点はイスラエルの
入植地建設で、これが11月末に米国で行なわれた大がかりな近東
会談の後、意見が全く近寄らなかった原因であった。ブッシュは水
曜日に、大統領に就任して初めてイスラエルとパレスチナ人居住区
を訪問する。ガザ帯状地帯では、初めての抗議活動が行なわれた。




1月9日(水)

ブッシュは近東和平を加速する方針

(エルサレム)米国大統領ジョージ W. ブッシュは、近東訪問の初日に、イスラエ
ル人とパレスチナ人には、長年にわたる対立を終え、和平を結ぶ用意があることを
賞賛した。両者は困難ではあるが必要な決定を下す決意をしている、とエルサレム
を初めて公式訪問したブッシュは記者会見で述べた。米国は仲介者の役割を守り、
自分の今回の訪問が和平実現を後押しするようにしたい、とも語った。またブッシ
ュはイスラエルに対し、占領地域に政府の許可なく建設された入植地を放棄するよ
うに求めた。入植地の拡大をめぐる対立が、現在和平交渉を邪魔している。エルサ
レムでの会談後、ブッシュは木曜日には、大規模な安全対策を取った上で、ラマラ
でパレスチナ人指導部と会談する方針である。

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ブッシュはイランに挑発の責任を取るように警告

(エルサレム)米国大統領ブッシュは、ペルシャ湾で危うく交戦と
なる事態が生じたことを受け、イスラーム教共和国イランに対し
て、米国の艦船を攻撃した場合には、深刻な結果を招きかねない、
と警告した。エルサレム訪問中のブッシュは、イラン政府を世界平
和にとって脅威である、と評した。これよりまでにブッシュの安保
問題の顧問ハドリーはすでに、先日起きたホルムズ海峡での対決的
な事態の責任を取るように、と警告した。ホルムズ海峡は石油輸送
上重要な海路である。イラン国会議長ハッダードアデルはこれに対
して、米国のこの事件に関する批判は、イランに対する政治的な宣
伝である、と述べた。米軍の発表によれば、日曜日にはホルムズ海
峡では、イラン革命親衛隊の高速艇5隻が、米国の戦闘用艦艇3隻
に、威嚇するように近づいてきた。

ケニアでは仲介の交渉

(ナイロビ)ケニアでの深刻な国内支持の危機を仲介しようと試み
ているアフリカ連合議長でガーナ大統領のクフォーは、ナイロビで
話し合いを開始した。彼は大統領キバキと、野党の指導者オディン
ガと時間をずらして会談した。オディンガは、大統領選挙では自分
の勝利がだまし取られたと感じている。キバキは野党の政治家の内
閣への登用と、対立候補オディンガとの会談を申し入れた。オディ
ンガはこれを陽動作戦であるとして、拒否した。選挙後の暴動で
は、500人ほどが死亡している。疑惑の勝利者キバキが提案した閣
僚名簿が、新たな暴力を生んだ。ケニア各地では再び衝突が起こ
り、その間3人が死亡した。

グルジアでは選挙管理委員会が大規模な不正があったことを認める

(トビリシ)野党が選挙では不正があった、と非難し初めてから数
日、グルジア選挙管理委員会は、大統領選挙で大規模な不正があっ
たことを、初めて認めた。多くの投票用紙が行方不明になってい
る、とインターファクス通信はトビリシの選挙委員会の言葉として
報道した。少なくとも2カ所の投票所の集計結果が、無効とされ
た、とのことである。ヨーロッパ安全協力機構の選挙監視委員会の
委員長であるドイツ人外交官ボーデンは、不正に関する報告があっ
たことを認めた。日曜日には同機構は、今回の投票をおおむね肯定
的に評価していた。水曜日には選挙委員会はサーカシヴィリの勝利
をもう一度確認していた。




1月10日(木)

ブッシュはパレスチナ人の国家樹立を支援する方針

(ラマラ、エルサレム)米国大統領ジョージ W. ブッシュは、初めてのイスラエル
およびパレスチナ人居住区公式訪問の最後に、イスラエルの占領を終わらせるよう
に求めた。パレスチナはパレスチナ人とユダヤ民族の故郷でなければならない、困
難な決定を下す時期が今訪れた、とブッシュはエルサレムで述べた。同時にブッシ
ュは、アラブ諸国がイスラエルに歩み寄るように、と要請した。これより前に彼
は、パレスチナ大統領マハムード アッバスとラマラで会談をしていた。その際ブ
ッシュは、西ヨルダンランドのパレスチナ人が、ひとかたまりの領土を持つ独自の
国家樹立する際には、積極的に支援する、と約束した。彼は2009年1月の任期末
までに、両者が署名をした平和条約ガ成立すると確信している、と述べた。安全確
保のための要員が大規模に投入される中、ブッシュの西ヨルダンランドでの日程に
は、ベツレヘムのキリスト生誕教会の訪問も含まれていた。

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コロンビアで反乱勢力は人質2人を解放

(ボゴタ、カラカス)コロンビア革命軍FARCは、人質のうち2人
を解放した。解放されたのは6年前に元大統領候補ベタンコートと
同時に誘拐された彼女の事務所の職員ロハスと元国会議員ゴンザレ
スである。仲介に取り組んでいたヴェネズエラ大統領チャヴェスは
カラカスで、この2人の女性人質と話した、と述べた。彼女らはヴ
ェネズエラのヘリコプターで、コロンビアの密林地帯から、ヴェネ
ズエラに運ばれた、とのことである。年末には引き渡しの計画は、
失敗していた。

元国連事務総長アナンがケニアで仲裁を行なう

(ナイロビ)元国連事務総長アナンを議長とする仲裁団が、今まで
に5百人の犠牲者を出したケニアの深刻な危機を仲裁することにな
っている。アフリカ連合会長クフォーは、ナイロビで会談を行なっ
た後、大統領キバキと野党党首オディンガには、この仲裁団に協力
する用意がある、と述べた。野党の発表によれば、クフォーの仲介
の努力は、キバキが頑固な態度を取ったため、失敗に終わった。ケ
ニアの対立の中心点は、12月27日の大統領選挙の適法性をめぐる
対立で、正式発表によれば、キバキが勝利を収めていた。しかし野
党は政府が選挙で不正を行なった、と非難している。

公勤務従事者の労働条件交渉が始まる

(ポツダム)約130万人の連邦および地方自治体の職員の労働条件
交渉の冒頭で、労使双方はお互いにかけ離れた立場を強調した。公
勤務労組ver.di会長ブシルスケはポツダムで、毎月少なくとも200
オイロになる8%の賃上げ要求を労働組合は要求する、と改めて強
調した。連邦内相ショイブレは、財政状況が悪い中での公勤務での
この要求は、交渉の対象にもならない、と述べた。使用者側は、労
働組合が要求をずっと下げてから、独自の提案を行なう、とも語っ
た。この労働条件に関する交渉の結果は、後には公務員にも適用さ
れることになっている。




1月11日(金)

メルケルは外国人の批判を退ける

(ベルリン)選挙戦の一環として、青少年犯罪に関する議論が行なわれる中、連邦
首相アンゲラ メルケルは、外国人組織によるキリスト教民主、社会同盟の立場に
対する批判を退けた。ドイツで起きている暴力犯罪のほぼ半分が、21歳以下の青
少年によって起こされていることは議論の余地がなく、この若者のの多くが移民の
背景を持っている、と「ヴェルト」紙に彼女は述べた。この問題については、全て
の住民組織に先入券を持たないで、開かれた議論をしなければならない、とも語っ
た。移民団体は、メルケルおよびヘッセン州首相ローラント コッホが、この問題
で世論操作をしている、と非難していた。内務省はキリスト教民主、社会同盟が政
権を持つ各州で、青少年刑法犯に対してより長い間拘留し、教育施設へ入所させる
ように求めていたが、メルケルはこれに同調していた。その他に、外国人犯罪者を
より早く国外対処にできるようにするべきだ、とも彼女は述べた。

     その他のニュース

EU部隊のチャド派遣準備完了

(ブリュッセル)チャドおよび中央アフリカ共和国に、EU軍の約
3千6百人ほどのの兵士の派遣が予定されていたが、数ヶ月にわた
る延期の末、ようやく派遣の準備が整った。アイルランドの司令官
ナッシュが、ブリュッセルで開かれたEU部隊派遣国会議の後で、
これを決定した。EU外交部の発表によれば、フランス、ポーラン
ド、ベルギーが中心となって、今までは派遣が求められていたもの
の、上手く集められていなかったヘリコプターと輸送用自動車を調
達した。EU加盟国27カ国のうち合わせて14カ国が、この派兵に参
加する。ドイツは参加しない。この部隊は2月上旬からチャドを中
心に、ダルフール地区からの難民約17万人の安全確保に従事する
ことになっている。

ケニアの野党は3日間の大規模抗議を計画

(ナイロビ)ケニアの野党は来週、3日間にわたり全国で、問題と
なっている大統領キバキの再選に対する抗議を全国で行なう、と予
告した。ただし警察は、デモは許可されない、と発表した。治安部
隊の大量動員により、既に12月末以降、抗議活動が数回に渡り阻
止されていた。野党の指導者オディンガの政党は、基本的な権利を
侵害された場合に、ケニア人には平和的に抗議を行なう権利が認め
られている、と強調した。この間にアフリカ連合AU議長クフォー
は、2日間に渡る仲介の試みを終えて、ケニアを出国した。クフォ
ーは大統領キバキおよび野党の指導者オディンガを直接面会させよ
うとしたが、失敗に終わっていた。元国連事務総長アナンが、さら
なる仲介を行なうことになっている。

ブッシュはクウェート入り

(クウェート市)米国大統領ブッシュはクウェート入りした。予定
されている会談の議題の中心は、イラン、イスラエルとパレスチナ
の和平実現、およびグアンタナモ湾にある米国の収容所にテロの容
疑者として留め置かれているクウェート市民4人の今後の扱いであ
る。ブッシュはその他に、米兵1万5千人が駐留するクウェートの
米軍基地を訪問する意向である。これより前にブッシュは、イスラ
エル訪問の最後に、ジャド ヴァシェムのホロコースト記念施設を
訪問した。彼は、イスラエルとパレスチナ人の交渉の進展を確認す
るために、イスラエル建国60周年記念日に再訪問する、と予告し
て飛び去った。




1月12日(土)

選挙戦でCDUと社民党は若者の暴力で対立

(ブラオンシュヴァイク)ニーダーザクセン州とヘッセン州の州議会選挙を2週間
後に控え、連邦首相アンゲラ メルケル(キリスト教民主同盟)は、社会民主党に
対して、青少年の暴力に関する議論では、節度ある態度を取るように求めた。ブラ
オンシュヴァイクで開かれた同党の選挙集会でメルケルは、社会民主党党首クルト
 ベックは奇妙な空論ばかりを唱えているべきではない、と述べた。社会民主党の
会派長ペーター シュトルックは、ヘッセン州首相ローラント コッホが、最近の
若者の暴力に関して、選挙前ということでひそかに喜んでいる、と述べたというこ
とを指摘した。メルケルはシュトルックのこの発言は、馬鹿げている、と評した。
ベックはオスナブリュックで、撤回する理由はない、と述べた。さらにベックは、
コッホは青少年の暴力に関する議論で、自分の怠慢から目をそらせようとしてい
る、と非難した。

     その他のニュース

ドイツでテロ攻撃が行なわれるとの警告

(ベイルート、ヴィースバーデン)アル カーイダの地アインと見
られる人物の逮捕を受け、レバノンの捜査員は、ドイツの治安当局
に対して、ドイツ国内でテロ攻撃が行なわれる可能性がある、と警
告した。ドイツの連邦刑事警察庁は、この情報を確認した。報道に
よれば、司法当局と連邦法務省が、アル カーイダの支持者の攻撃
目標となっている。ドイツの治安当局がテロリストと推測される人
物に対する捜査で成果を上げたことに、彼らは報復する計画であ
る、とのことである。レバノン警察はしばらく前、ベイルートのド
イツ大使館に脅迫電話をした男を逮捕していた。彼はアル カーイ
ダとつながりがある、とされている。

ブッシュはイラク問題でははっきりした前進があったと見る

(クウェート市)米国大統領ブッシュは、今年の半ばまでにイラク
にいる米兵16万人のうち2万人を、計画通りに撤退させることがで
きる自信がある、との言葉を述べた。クウェートの米軍基地でイラ
ク駐留の米軍指揮官ペトレイアスと面会した後、暴力行為の総量は
はっきり減少した、米国がイラクで今後成果を挙げられるかは疑わ
しいが、テロ組織網アル カーイダのイラクの組織はあいかわらず
危険である、と述べた。ブッシュはイランに対し、イラクの蜂起勢
力をこれ以上支援しないように、と警告した。ブッシュはその後バ
ーレーン入りした。今後のブッシュの訪問地は、アラブ首長国連
邦、サウディ・アラビア、エジプトである。

イラク議会はサッダームの元支持者に歩み寄る

(バグダード)イラク国会は、処刑された権力者サッダーム フセ
インの元バース党党員を、国家公務員として復帰させることを認め
る法律を可決した。2003年の米軍によるサッダームの失脚から
後、この政党の党員数万人が、公勤務を中心に失業している。これ
が国民の多数派であるシーア派と、サッダームのもとで力を持って
いたスンニー派の緊張を高めていた。米国は、国内の和解に貢献す
るもとのとして、この法律の可決を急がせていた。




1月13日(日)

鉄道の労働条件での妥協点が見つかる

(ベルリン)10ヶ月にわたり労働条件をめぐって対立してきたドイツ鉄道と機関
士労働組合は、解決にむけた骨子の部分で合意した。労組執行委員会は、譲歩に賛
成した。ストライキは「99%の確率で」起こらない、と同労組会長マンフレート 
シェルは述べた。突破口となったのは、連邦交通大臣ヴォルフガング ティーフェ
ンゼーが仲裁して行なわれた、シェルと鉄道社長ハルトムート メードルンとの幹
部会談であった。この合意には平均11%の賃上げを含んでいる。その他2009年
2月から、機関士の労働時間は給与は同じで、1時間減って40時間となる。鉄道
は、今後数日間でこの労働上契約を結ぶことが可能だと見ている、と発表した。

     その他のニュース

ブッシュはイランに対して断固たる措置を取るように求める

(アブ ダビ)米国大統領ブッシュは、イランに対し断固たる措置
を取ることに理解を求めた。アラブ首長国連邦の首都アブ ダビで
の演説で、イランはテロ組織を支援する国家として、世界でも中心
的な役割を果たしており、世界平和にとって危険であり、レバノン
のヒズブッラー、パレスチナのハマース、イラクのシーア派民兵な
どの急進派組織を支援している、とブッシュは述べた。イランの活
動は、諸国民の安全を至る所で脅かしており、そのため米国は湾岸
地域の友好国のために、安全確保の約束を強めており、時間遅れに
なる前に、この危険を取り去るよう、世界各国で同盟国を集結させ
ている、とも語った。月曜日にはブッシュはサウディ・アラビアへ
と旅を続ける。今回の近東訪問最後の滞在地は、エジプトになる。

イラン政府は核計画に関する質問に答える方針

(ウィーン)国際原発機構の発表によれば、イランは4週間以内
に、核計画の種類と範囲について、今まで回答していなかった疑問
に対して答えると約束した。同機構総裁のエルバラダイが、テヘラ
ンを訪問し、イランの宗教界の長アヤトッラー アリ ハメネイお
よび大統領アフマディネジャドと会談して、これに合意した、と同
機構は発表した。米国政府公報は、この合意は最初の一歩であっ
て、まだ十分なものではない、と述べた。西側諸国は、イランが核
兵器を製造しようとしている、との疑いを抱いている。一方イラン
政府によれば、核計画は純粋に平和的目的である。国連安保理は、
核をめぐる対立で、イランに制裁を科した。

グルジア大統領に反対するデモ

(トビリシ)大統領サーカシヴィリが、1月5日の大統領選挙で勝
利を収めたとの正式発表があったが、グルジアの首都トビリシで
は、これに反対して数千人がデモを行なった。野党の指導者ガチェ
チラゼは、選挙で不正があった、との非難の声をあげ、第2回投票
を行なうように求めた。通信員の推定によれば、約5万人の人がこ
の抗議行動に参加した。突発的な衝突などは報告されていない。グ
ルジアの正式な発表によれば、サーカシヴィリは53.5%の票を獲得
した。ガチェチラゼは、25.7%の得票であった。




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