1月7日〜13日のオーストリアのニュース



1月7日(月)

     国外ニュース

ヒラリー クリントンは有権者集会で泣き出しそうに

ヒラリー クリントンは、米国のニュー ハンプシャー州の選挙戦
の集会で、涙をこらえなければならなかった。候補者選びの競争で
は不利な状況になっている民主党の大統領である彼女は、有権者と
の話し合いの中で、彼女が置かれている情勢はどのようか、との質
問に答えて、「簡単ではないが、私は正しいことを行なっていると
いうことをやり遂げることができる、と情熱をもって信じていれ
ば、成し遂げることができる」と答えた。クリントンは静かな声
で、「この国は私に多くの機会を与えてくれた。そして私は私たち
が逆戻りすることを望んでいない。このことは私にとってきわめて
個人的なことであって、単に政治的な問題ではない」と声を震わせ
て述べた。彼女は民主党の大統領候補としては、ずっと最有力であ
った。先週のアイオワ州の予備選挙で、手痛い敗北を喫し、バラッ
ク オバマとジョン エドワーズの後塵を拝し、3位となった。火
曜日のニュー ハンプシャーでの予備選挙を前にした最新の世論調
査でも、彼女はオバマを下まわった。

     国内ニュース

ニーダーエスターライヒ州議会選挙は3月9日に実施

ニーダーエスターライヒ州の州議会選挙の日程が確定した。
2008年3月9日に選挙が行なわれる。州首相エルウィン プレル
(国民党)が、ポイスドルフで国民党の会議が開かれる直前に、こ
れを正式に発表した。




1月8日(火)

     国外ニュース

ブッシュは近東訪問をイスラエルから開始

米国大統領ジョージ W. ブッシュは、近東各地を8日間に渡って訪
問するが、その最初に水曜日にイスラエル入りすることになってい
る。ブッシュはまず首相エフド オルメルトとイスラエルとパレス
チナ人の和平交渉の状況について話し合う。第2の重点はイランの
核計画である。イスラエルは、イランをこの地域で最大の脅威であ
る、と見なしている。ブッシュはその後木曜日に、パレスチナ首脳
部とラマラで面会する予定である。近東訪問の最中にブッシュは、
クウェート、バーレーン、サウジ・アラビア、アラブ首長国連邦な
どのペルシャ湾岸の同盟国を訪問することになっている。

     国内ニュース

世論調査では現政権に悪い評価

連邦首相アルフレート グーセンバオアー(社会民主党)と副首相
ウィルヘルム モルテラー(国民党)は、オーストリア人の間では
現在、同様に悪い評価を受けている。オーストリア放送の番組のた
めに世論調査機関OGMが行なった世論調査では、両者とも42%の
人が「仕事ぶりが悪い」との評価をした。「よい仕事をしている」
と評価したのは、グーセンバオアーで37%、モルテラーで 34%で
あった。政府の中で国民党が主導的な立場にあると考えているのは
64%で、社会民主党の影響力が大きいと考えるのはわずか16%であ
った。64%が、政府は今回の任期末までこのまま維持される、と見
ており、早期に失脚すると見ているのはわずか、23%だけである。
今回の調査は18歳以上の有権者500人に電話で行なったものであ
る。




1月9日(水)

     国外ニュース

ブッシュは近東和平の「歴史的な瞬間」が来たと見る

米国大統領ジョージ W. ブッシュは、イスラエル訪問の冒頭で、近
東和平の好機を逃さないように、と訴えた。和平を結ぶためには、
今が「歴史的な瞬間であり、歴史的な機会」である、とイスラエル
首相エフド オルメルトとの水曜日の協議後に彼は述べた。オルメ
ルトはエルサレムでの共同記者会見で、彼の政府とパレスチナ自治
当局は、「きわめて真剣に」2カ国並立という解決策を実現しよう
としている、と強調した。ブッシュはイスラエル人とパレスチナ人
の間の平和条約締結を、あと1年間の自分の任期中に行ないたい、
との期待を述べた。

     国内ニュース

政府は記念日に非公開会議

社会民主党と国民党の連立政府は、木曜日に連邦首相府で、2日間
に渡る非公開会議を開始する。初日にはまず、若者の雇用、特殊技
能を持つ労働者、基盤整備、技術革新が議題となる。その他労使双
方の対話の中で、いくつかの未解決の財政問題を抱える見習い育成
の新制度にも決着が図られなければならない。午後には政府は、
EUとシェンゲン条約の拡大問題に取り組む。夜にはウィーンの居
酒屋で閣僚が夕食を共にする予定である。持ち越しとなっている介
護問題は、正式には議題となっていないが、国民党は金曜日の閣議
で取りあげる。国民党は介護の規則実施の猶予を、少なくとも半年
延長する方針であるが、社会民主党はこれを拒否している。




1月10日(木)

     国外ニュース

艦船に対する異常接近で米国はイランに抗議

米国はイランに対して、先日ペルシャ湾で起きた突発事故に対する
正式な抗議を行なった。米国国防省の発表によれば、イランの艦船
が、米国海軍の艦艇を威嚇していた。米国外務省広報は、抗議文書
は今日イラン外務省にスイス大使を通じて手渡された、と発表し
た。彼はその内容は、今までに公表されてきた米国の態度を反映し
たものである、と述べた。水曜日には大統領ジョージ W. ブッシュ
は、イランは米国海軍お艦艇を攻撃するのであれば、「深刻な結
果」を引き受けねばならない、と威嚇していた。これに対してイラ
ンは、この非難は「単なる政治的宣伝」である、と述べた。

     国内ニュース

国民評議会はEUの反テロ計画に賛成

連邦評議会は与党社会民主党と国民党の賛成で、テロとの戦いの大
枠を定める決定を拡大するために、EUの立てた提案は、補助的な
役割を果たし、釣り合いの取れた対策を取るとの原則には反しな
い、と断定した。国会の議事録によれば、連邦評議会のEU委員会
は木曜日に、EU委員会のEU評議会に対する提案を議論した。その
際には2007年11月6日の委員会が提案したテロに対する大枠を定
める決定の修正が取り上げられていた。




1月11日(金)

     国外ニュース

グアンタナモ収容所の6年間に世界各地から抗議

米国のグアンタナモ収容所は昨日が設立6年目であったが、この日
には世界各地で数百人の人々が、反対意見も出ているこの施設の閉
鎖を求めて、デモを行なった。人権組織アムネスティ インターナ
ショナルの発案で、ワシントンでは約2百人の人が、この収容所の
閉鎖を求めてデモを行なった。ロンドンでは約1百人のグアンタナ
モ収容所野反対派が、米国大使館前に集まった。コペンハーゲン、
ローマ、アテネ、イスタンブル等、他のヨーロッパの都市でも抗議
活動が行なわれた。オーストラリアのシドニーでは、グアンタナモ
の収容されている人数である275という数字を唱えながら、デモが
行なわれた。英国人元収容者4人が、ワシントンの控訴裁判所に、
賠償請求裁判を起こしたが、これは却下された。彼らは元国防大臣
ドナルド ラムズフェルドおよび収容所の司令官に対して、虐待容
疑に基づく裁判を起こしていたが、裁判官はこれを退け、被告は義
務に従ったに過ぎず、個人的な訴訟の対象にはならない、と述べ
た。

     国内ニュース

ダラボスはチャド派兵の準備状況に満足

EU加盟国は数週間の遅れで、チャドでのEU軍のための不足してい
た軍備の調達に合意した。金曜日にブリュッセルで開かれたEU軍
の会合の後で、フランス、ベルギー、ポーランドは、不足していた
ヘリコプターと自動車を調達する、と約束した。オーストリアはこ
の作戦に、兵士160人を派遣する。以前ここを植民地としていたフ
ランスは、約2千1百人の最大兵力を派遣する。国防大臣ノルバー
ト ダラボス(社会民主党)は、数週間にわたる遅れがあったもの
の、輸送用ヘリコプターと野戦病院の施設が調達できたことに満足
している、と述べた。チャドのでのEUの作戦活動は、1カ月変更し
て、1月から2月にずれ込む見通しだ、とも語った。




1月12日(土)

     国外ニュース

クロアチアでは新連立政府が選ばれる

クロアチアは国会議員選挙から7週間の昨日午後、新たな連立政府
を持った。国会は今までの首相イヴォ サナデル(国家主義・保守
派のクロアチア民主同盟)を、新首相に選んだ。サナデルと彼の内
閣に賛成したのは82人、反対したのは62人であった。サナデルは
就任演説で、EUおよびNATOへの加盟を自分の政府の「2の戦略的
な目標」である、と述べた。彼は最初の任期中に、「問題なく」進
めてきた改革を続行し、「新たな発展にはずみ」をつける、と約束
した。サナデルは数週間に渡る交渉を行ない、年金党および、農民
党・社会自由党の政党連合、ならびに国内少数派の代表8人との連
立政権を成立させた。副首相にはクロアチアのセルビア人として初
めてスロボダン ウゼラク(民主セルビア独立党)が就任した。

     国内ニュース

自由党と未来同盟が新年の会合をグラーツで

グラーツは今日2つの新年の会合の開催場所となる。シュタイアー
マルク州の地方議会選挙が近づいているのが、その原因である。自
由党では党首ハインツ・クリスティアン シュトラーヒェが、中心
にいるのに対し、未来同盟は事務長ゲーラルト グロス、ケルンテ
ン州首相イエルク ハイダー、未来同盟党首ペーター ウェステン
ターラーがその舞台に上がる。自由党事務長ヘルバート キックル
は、右派と左派の両勢力が攻勢にでるつもりだ、と予告した。また
同党は社会福祉を議題にするのも避けるつもりである。一方未来同
盟の組織の行動計画には、安全問題が取り上げられる。また現在の
政府の「社会福祉面での冷酷さ」とも戦うつもりだ、とウェステン
ターラーは述べた。彼は両党が同じときにグラーツに集まるのは、
単なる偶然である、と述べた。




1月13日(日)

     国外ニュース

ムシャラフはブットーの遺体を掘り出す方針

パキスタンで人気のあった野党の指導者ベナズィール ブットーの
殺害に関して、さまざまな観測が続いている。秘密情報部が12月
27日の流血の攻撃に関与していた、との根強い噂だけでも政府は
取り除く方針である。大統領ペルヴェズ ムシャラフは、ブットー
の遺体を掘り起こし、二度目の解剖をして、死因を最終的に解明す
ることを提案したが、実際にはこれが行なわれないことを知ってい
る模様である。パキスタン人の多くは、ブットーの死に関する公式
発表を、疑っている。

     国内ニュース

ブーヒンガーは介護では「厳しい行動」を取らない方針

返還を全面的に断念するか、それとも処罰を科すか? 社会福祉大
臣エルウィン ブーヒンガー(社会民主党)は、昨日介護の規則の
順守を猶予する期間を延長するための案を、もう一度提案した。そ
れは国民全体にかかわる問題で、「これは誰もが恐れている問題
だ」とテレヴィ番組の中でのべた。ブーヒンガーは、刑罰を科すの
は「理論的な可能性」でしかなく、「厳しい措置」の火阿智で管理
を行なう可能性はなく、憲法裁判所からの批判から、この措置を擁
護した。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system