7月14日〜20日のドイツのニュース



7月14日(月)

スーダン元首に対し民衆殺戮容疑で逮捕命令の要請

(デン ハーグ)デン ハーグの国際刑事裁判所の主席公訴人は、スーダン大統領
オマル アル バシルに対して、民衆殺戮容疑での逮捕命令を申請した。紛争地域
ダルフールでの民衆殺戮は、あいかわらず続いており、これを止めなければならな
い、とルイス モレノ・オカンポは述べた。自分はバシルが民衆殺戮、人間性に対
する犯罪、戦争犯罪を犯したことを示す証拠を提出した、とも語った。同裁判所が
現職の国家元首に対して正式に訴訟を起こすのは、今回が初めてである。スーダン
政府は、バシルに対する捜査を開始することを即時拒否した。国連の推計によれ
ば、ダルフール紛争では、これまでに30万人が死亡している。一方アラブ連盟は
緊急会議の開催を呼びかけた。同連盟、アフリカ諸国、国連の外交官はこれ以前
に、バシルに対する裁判は、対立を激化させるだけだ、と警告していた。

     その他のニュース

フランスの国民の祝日の行進に多くの来客

(パリ)パリのシャンゼリゼで、大規模な軍事行進を行なって、大
統領ニコラ サルコズィは、フランスの国民の休日の日に、地中海
首脳会談を終わらせた。30を越える国の首脳が見守る中、4千人を
越える兵士が華やかな大通りを更新した。これには飛行機とヘリコ
プター100機も参加した。国連軍に参加する兵士が、国連の戦車で
シャンゼリゼを行進したが、これは初めてのことである。特に地中
海での平和作戦に参加している国連部隊に、栄誉が与えられた。日
曜日にはヨーロッパ、北アフリカ、近東の40を越える国々が、地
中海連合を設立し、これにより近東和平に新たな望みを掘り起こし
た。フランスとエジプトが共同で地中海連合の議長を務める。

カルザイは攻撃の責任はパキスタンにあると発言

(カブール)アフガニスタン大統領カルザイは、同国で起きた一連
の攻撃の背後には、隣国パキスタンが潜んでいる、と非難した。パ
キスタン秘密情報部が、先週カブールのインド大使館を狙った行動
を引き起こした、とカルザイは述べた。公式の発表では7月7日の
この事件では、58人が死亡していた。これは2001年にタリバーン
が失脚してからあと、カブールで起きた襲撃事件の中では、最も大
きな犠牲を出したものであった。カルザイは、南部のウルスガン州
での自殺攻撃を委託したのもパキスタンである、と非難した。パキ
スタンは、今までに起きていたアフガニスタンからのこの種の非難
を、ずっと否定し続けていた。

PKKはドイツ人人質解放に条件をつける

(アンカラ)活動が禁止されているクルド労働者党PKKの活動家に
より、ドイツ人登山客3人がトルコ東部で誘拐されてから1週間、
人質犯たちは初めて発言した。同党は一定の条件が満たされた場合
には、人質を解放する用意がある、とイラク北部で反乱勢力の広報
は述べた。まず、イラク北部で停戦が実現することが、ドイツ人を
解放する条件である、としている。トルコ政府は数ヶ月前からこの
地域でのクルド労働者党の拠点を攻撃している。第2に、反乱勢力
はドイツがクルド人政策を変更するように求めた。人質たちの健康
状態はよい、とのことである。外務省危機対策班は、ドイツ国籍所
有者の無条件での釈放を目指して努力を続けている。




7月15日(火)

フォルクスヴァーゲン社は米国に新工場を建設

(ヴォルフスブルク)フォルクスヴァーゲン社は、最後の米国工場を閉鎖してから
20年、新たな生産拠点を作り、米国での生産に復帰する。同社は監査役の会議後
に、テネシー州の工場が2011年から製造を行なう、と発表した。最初の建設段階
では、年に15万台の自動車生産能力を目指して、チャタヌガ工場が設置される、
とのことである。ヨーロッパ最大の自動車製造会社である同社は、6億2千万オイ
ロを投資する予定である。同社は自社工場を作ることで、過去十数年で大きな損失
を出した米国市場での流れを変える意志を示す方針である。このほかフォルクスヴ
ァーゲン社は、ヨーロッパでの製造を米国に移すことで、収益を減らす原因となっ
ているオイロ相場からの影響を抑える方針である。

     その他のニュース

シェフラー社はコンティネンタル社に買収の提案

(ヘアツォーゲンアウラッハ)フランケン地方の家族企業シェフラ
ーは、自動車の下請け会社コンティネンタル社に譲渡の申し入れを
行なった。株式市況の中で同社がこの発表を行なった。ころ軸受け
の専門会社である同社は、1株あたり現金で69.37オイロを呈示し
ている。同社は、世界最大の自動車製造の下請け会社の一つである
コンティネンタル社のわずか3%の株を持っているだけである。発
表によれば、シェフラー社は戦略的に同社の30%上の株を取得すべ
く努力しているが、過半数を押さえることはなく、両企業の力を合
わせることが重要であって、コンティネンタル社は、ハノーファー
に本部を置く独立企業として存続することになる、と述べた。コン
ティネンタル社はこの買収に抵抗し、金融監督庁の介入を求めた。

シュトゥットガルトでのテロ裁判で長期間の禁固

(シュトゥットガルト)2年以上にわたる裁判を経て、シュトゥッ
トガルト上級地方裁判所は、イスラーム教徒のテロ組織アンサル 
エル イスラームの支持者3人に、長い禁固刑を言い渡した。同裁
判所は、当時のイラク首相アラウィが2004年12月のベルリン訪問
の際に、襲撃を計画したことを中心に、このクルド出自のイラク人
3名は有罪である、と判断した。外国人テロ組織に属していたた
め、ある殺人事件への参加を計画した一行為数犯のため、裁判官は
主たる容疑者アタ R. に10年間の禁固を言い渡した。同時に訴えら
れた同国人は、7年半と8年の禁固であった。弁護士は控訴する、
と予告した。

イスラエルはヒズブッラーとの捕虜交換に賛成

(エルサレム)イスラエル内閣は賛成多数で、ドイツが仲介したレ
バノンのシーア派民兵ヒズブッラーとの捕虜交換に同意した。水曜
日に予定されている引き渡しに向けたこの決定は、賛成22人、反
対3人であった。この協定には、3件の殺害容疑で1980年以降拘留
されているカンタルを含め、レバノン人拘留者5名を、イスラエル
の収容所から釈放することも含んでいる。その他に、2百人のパレ
スチナ人およびレバノン人の戦闘員の遺体も引き渡されることにな
っている。交換にイスラエルには、2006年に誘拐された兵士ゴル
トヴァサーとレガフの2名が引き渡される。彼らの拉致は2006年
夏のレバノン戦争中に起きており、この戦争ではレバノン人
1,200名、イスラエル兵160人が死亡した。水曜日の捕虜交換は、
国境通過地点ロシュ ハニクラで行なわれ、国際赤十字委員会が取
り仕切ることになっている。




7月16日(水)

イスラエルとヒズブッラーは捕虜交換

(テル アヴィヴ)イスラエルと急進派イスラーム教徒のレバノンにいるヒズブッ
ラー民兵は、数人の捕虜と遺体を交換して、レバノン戦争の最終章を決着させた。
戦闘から2年たち、ヒズブッラーは国境のところで長年行方不明になっていたイス
ラエル兵2人の遺体を引き渡した。彼らを人質に取ったことで、2006年にこの戦
争は始まっていた。一方イスラエルは、数件の殺人事件で有罪判決を受けたテロリ
ストに加え、4人のヒズブッラー戦闘員を釈放した。さらにドイツ連邦情報局が仲
裁を担当した今回の交換は、190人を越えるパレスチナ人とパレスチナ人の遺体の
引渡しも含んでいる。ドイツ連邦政府は、この合意を政治的および人道的に重要な
措置である、と評価している。

     その他のニュース

潘はドイツの仲介の労を評価

(ベルリン)国連事務総長潘は、国際的な紛争の仲介でドイツが果
たした役割を、高く評価した。国防相ユングとベルリンで会談した
彼は、ドイツを国連の「強い協力者」である、と評した。引き続き
潘は、ボンを短時間訪問し、どいつのも徒手とはヨーロッパにおけ
る国連の重要な拠点である、と賞賛した。凡には合わせて17の国
連の施設があり、約7百人の職員が働いている。

国連の裁判所は米国の死刑判決を非難

(デン ハーグ)国連の国際裁判所は、米国政府に対して、5名の
メキシコ人に対して間近に行なわれることになっている処刑を中止
するように要請した。デン ハーグで裁判官たちは、処刑の前にこ
の判決の再検討するように命じたが、これはメキシコの緊急の申し
入れに応ずるものである。メキシコ政府は、米国法務省が国際的な
裁判法に違反している、と非難している。2004年にすでに、国連
の裁判官はメキシコ人51人に対する死刑判決を、公式に非難して
いた。米国大統領ブッシュ政権は事前に、デン ハーグの同法廷に
はいかなる権限もない、と述べていた。

アフガニスタン東部で流血の激しい戦闘

(カブール)アフガニスタン国内のパキスタンとの国境地域で激し
い戦闘が行なわれ、正式の発表によれば、150人を越える急進派イ
スラーム教徒反乱勢力が死亡した。パキスタン南東部のパクティカ
州当局の発表によれば、約350人の反乱勢力が隣国から侵入してき
た。アフガニスタン軍と国境警察は、この攻撃半を米空軍の支援を
受けて撃退した。一方米国の基地が、タリバーン民兵から攻撃を受
け流血の事態になったことを受け、国際保護部隊は、東アフガニス
タンのクナール州にある基地から撤退した。ただし巡回は続けられ
る、とのことである。この攻撃では米兵9人が死亡した。




7月17日(木)

外相シュタインマイアーはグルジアで仲介を行なう

(トビリシ)外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、グルジアと
独立を目指しているアブハジアの間の危機で、対立している両者に、一切の暴力を
放棄し、直接対話を行なうように求めた。トビリシで彼はグルジア外務大臣エカ 
トケシェラシヴィリと会談を行ない、ドイツが練り上げた長年続いている領土をめ
ぐる対立の解決にむけた3段階の計画を提案した。この計画は、暴力を放棄した
後、約25万人の難民がグルジアからアブハジアへと帰還することが含まれてお
り、最終的にはアブハジアの地位に関する問題を決着させる。トケシェラシヴィリ
は、控えめな対応をした。諸外国からは承認されていないアブハジア共和国の外務
大臣セルゲイ シャンバはスフミで、シュタインマイアーと既に、同国の国際法上
の地位についての話し合いを拒否している。ロシア外務大臣セルゲイ ラフロフ
は、この紛争に対する西側の見方を批判した。シュタインマイアーはもう一度、ス
フミとモスクワを訪問することになっている。

     その他のニュース

ドイツとアルジェリアは密接な協力をする方針

(アルジェ)ドイツとアルジェリアは、経済関係をさらに強めて行
く方針である。ドイツ首相メルケルとアルジェリア大統領ブーテフ
リカは、これに合意した。この合意には燃料分野での協力が含まれ
ている、と北アフリカの同国を初めて正式訪問したメルケルは述べ
た。メルケルは、ガス分野での協力に理解を求めた。彼女は、ドイ
ツは燃料供給を拡大することを求めており、アルジェリアはヨーロ
ッパに対してガスのよい供給者であり、一方ドイツは、アルジェリ
アでの太陽光発電の発展に寄与できる、とも述べた。アルジェで
は、世界で3番目に大きなモスクの建設計画の契約が、ドイツの建
設および技師団によって結ばれた。その他には、4隻の護衛艦を
50億オイロで売却するなどの経済活動に関する交渉が行なわれた。

EUはジンバブウェ制裁を強化

(ブリュッセル)国際的に異論の出ているジンバブウェの大統領選
挙が行なわれた後、EUはアフリカの同国に対する制裁を強化する。
これに関する決定は、署名を受けるために、来週火曜日に、EU加
盟各国外相に呈示される。その後、大統領ムガベ政権を支持してい
るため、ヨーロッパ内部では望ましからぬジンバブウェ人40人の
一覧表が作成される。同国の企業の代表も、今後はヨーロッパへの
入国が拒否される。刻した人物のヨーロッパでの資産凍結が行なわ
れる可能性もある。

イスラエルは死んだ兵士に別れを告げる

(ハイファ)多くの人が参加する中、イスラエルでは2人の兵士が
埋葬された。彼らの遺体は先日、レバノンのヒズブッラー民兵と交
換で引き渡されていた。ナハリヤとハイファでは、数千人が死者に
最後の敬意を表わした。国防大臣バラクは、イスラエルは人命を奪
う攻撃に参加した5名のレバノン人を釈放するという高い代償を支
払って、2人の遺体を取り戻した、と述べた。予備役軍人を急進派
イスラーム教徒のヒズブッラーが誘拐した事件がきっかけとなっ
て、2006年にレバノン戦争が起きていた。この戦争では1千2百名
のレバノン人と、159名のイスラエル人が死亡した。




7月18日(金)

シュタインマイアーはアブハジア計画についてモスクワで協議

(モスクワ)ドイツはグルジアから離反した州アブハジアをめぐる和平計画を提案
したが、ロシア外務大臣セルゲイ ラヴロフはこれを非現実的である、と述べた。
ラヴロフはドイツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーとモスクワ
で会談した後、ドイツの提案は正しい方向へ進む一歩ではあるが、暴力を放棄し、
難民を帰還させることに関する協定を同時に結ぼうというのは不可能である、と述
べた。シュタインマイアーは、ロシアにはこの紛争解決で重要な役割がある、と強
調した。グルジアの他、諸外国からは承認されていないアブハジアの大統領セルゲ
イ バガプシを訪問したシュタインマイアーは、仲介を試みたが拒否された。彼の
3段階からなる計画には、紛争当事者がまず暴力を放棄し、約25万人の難民がグル
ジアからアブハジアへの帰還についての話し合いを含んでいる。その後最終的なア
ブハジアの地位についての交渉を行なうことになっている。

     その他のニュース

最初のリヒテンシュタイン裁判で執行猶予付きの刑

(ボッフム)いわゆるリヒテンシュタイン脱税事件の第1回の裁判
では、ヘッセン州のバート ホンブルクの不動産商が、執行猶予付
きの2年間の拘禁の有罪判決を受けた。ボッフム州裁判所はさら
に、66歳のこの男に750万オイロの罰金を科した。裁判官は執行
猶予をつけた理由として、被告が全面的に協力したことを挙げた。
この商人は、1千1百万オイロをリヒテンシュタイン公国の財団に
投資し、5年で約750万オイロの税金をごまかしたことを認めた。
この金はその後返済されている。リヒテンシュタイン脱税事件で
は、ボッフムの検察は、全国で770人の容疑者を載せた一覧を作成
した。この一連の裁判でもっとも有名な人物は、郵便の元総裁ツム
ヴィンケルである。

首相はキリスト教社会同盟党大会に出席

(ニュルンベルク)キリスト教社会同盟は、2日間の党大会を開
き、バイエルン州での選挙戦の最終局面に突入した。キリスト教民
主同盟党首で、連邦首相のメルケルは、ニュルンベルクの党大会に
来賓として出席したが、古い形の通勤控除を復活に関する両党内部
の対立では意見の隔たりは埋まる気配が見えなかった。彼女は減税
については、連邦の収支が均衡した後の時期に行なう、と約束し
た。キリスト教社会同盟党首フーバーは、被雇用者の財政的な負担
軽減のために、今後も粘り強く戦うようにと主張し、健康保険制度
改革でも、彼はメルケルとは異なる姿勢を示した。世論調査によれ
ば、9月28日の州議会選挙でキリスト教社会同盟は、得票を減らす
見通しである。2003年の前回選挙で同党は、61%の票を獲得し
た。

フランスでは再び核の事故

(パリ)フランスでこの2週間で2度めとなる事故が、核施設で発
生した。核の監視員の発表によれば、リヨンの南にある燃料棒製造
工場では、配管が破裂したため、ウランを含む液体が流出した。た
だしこの事故は、数百グラムだけの流出であったため、環境には危
険はない、とのことである。1週間半前には、フランス最大の核施
設トリカスタンから、数立方メートルの放射性の液体が、周囲の水
域に流れこんでいた。




7月19日(土)

イランとの核対話ははっきりした成果を挙げられず

(ジュネーヴ)イランは、核計画に関する国際交渉を新たに行なったが、ウラン濃
縮を中止するようにとの要請を退けたが、さらに広範な交渉に応ずる用意があるこ
とを示した。交渉後にEU外務使節ハヴィエル ソラナは、2週間後にはイランの主
席交渉役サイード ジャリルと再び交渉を行なう、ジュネーヴでの交渉は建設的で
はあったが、望んでいた成果はあげられなかった、と述べた。ジャリルは、イラン
政府は今後も鉱床に関心がある、と述べた。この会合には国連安全保障理事会で常
時議席を持つ5カ国とドイツ、さらにソラナとジャリルが出席した。初めて米国外
務次官ウィリアム バーンズが米国の重要な外交官として、イランとの核対立に関
する話し合いに参加した。妥協案は、イランがウラン計画を中止すれば、イランと
の経済的および政治的協力関係を強化する、との内容であった。

     その他のニュース

スンニー派がイラク政権に復帰

(バグダード)イラク最大のスンニー派の政党連合は、1年間に渡
って政権に参加していなかったが、政権に復帰した。バグダードの
国会は、首相代理を含む閣僚として6人のスンニー派の候補者を、
全会一致で承認した。「イラク協調戦線」が、シーア派が中心の現
政権に復帰したことは、同国内の住民組織が和解する一歩である、
と目されている。スンニー派は政権から離脱した際に、政権の多数
派であるシーア派が政治的に自分たちを隅に押しやろうとしてい
る、と非難していた。また英国首相ブラウンは、バグダードを短期
間訪問し、イラクの英国軍をさらに削減すると約束した。彼は首相
アル・マリキと会談した後、削減の条件は、治安情勢のさらなる改
善である、と述べた。

米国大統領候補オバマがアフガニスタン訪問

(カブール)米国民主党の大統領候補オバマは、数日にわたる外国
訪問の最初の滞在先として、アフガニスタン入りした。カブール近
くのバグラム基地で彼は、アフガニスタン東部のNATOが指揮する
部隊および同国に駐留する米国の連合部隊全体の指揮権を持つ米国
の将軍シュレッサーの出迎えを受けた。オバマは過去数週間、アフ
ガニスタン情勢を繰り返し取りあげてきた。彼は大統領ブッシュの
政府を批判して、イラクと比較してアフガニスタンでの派兵には十
分な関心を呼び起こしていない、と述べていた。彼は11月の選挙
で勝利した場合には、この地域にさらに7千人の兵士を派遣する計
画である。

新聞報道ではPKKによるドイツ人人質をめぐる駆け引きが続く

(ハンブルク)「シュピーゲル」誌の情報によれば、活動が禁止さ
れているクルド人労働者党PKKのトルコ政府との敵対的な関係が続
いているため、ドイツ人の登山客3名の、クルド人反乱勢力による
拉致からの解放は失敗に終わった。クルド人側はドイツ政府の緊急
対策班に、誘拐直後から3人の人質を解放すると申し入れていた、
と同誌は報じている。報道によれば、人質は国際赤十字委員会に委
ねられることになっているが、トルコ政府はこの申し出を拒否し、
国土内ではイスラーム支援組織「赤新月」がこれを担当している、
と主張している。




7月20日(日)

ドイツ人人質の解放に安堵の声

(ベルリン)トルコ東部で誘拐されたドイツ人登山客3名は、自由を取り戻した。
活動が禁止されているクルド労働者党PKKの暴力下に12日間にわたって置かれて
いた後、バイエルン州出身の彼らの状態は、事情を考えると良好である、と連邦外
務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーはベルリンで述べた。彼らはド
イツのトルコの当局の確実な保護下にある、とも述べた。ドイツ首相アンゲラ メ
ルケルは、解放に安心した、と述べた。外務省の緊急対策班がきわめて優れた仕事
をした、とも彼女は語った。解放の経過については、何も発表されなかった。これ
らのドイツ人は7月8日に、アララト山にある彼らの登山の拠点から、クルド労働
者党の活動家によって誘拐されていた。犯人たちはドイツ政府に対し、釈放にあた
って政治的な条件を設定したが、ドイツ政府はこれを拒否し、屈することはない、
との姿勢を明確にしていた。

     その他のニュース

1944年7月20日の抵抗に参加した兵士の追悼式

(ベルリン)ドイツの首都ベルリンでは、いくつかの催しが行なわ
れ、ヒトラーに対して1944年7月20日に起きた抵抗運動が思い起
こされた。連邦政府と連邦参議院の代表が、ベンドラーブロックに
あるドイツ抵抗ベルリン記念施設のところで式典と献花を行ない、
ナチ独裁体制の犠牲者を追悼した。ここは、陸軍大佐シェンク グ
ラーフ フォン シュタオフェンベルクと3人の同僚が、失敗に終
わったヒトラー襲撃の後、死刑執行対によって銃殺された場所であ
った。よるには約5百人の新兵がベルリンの国会議事堂の前で初め
て、いわゆる厳粛な誓約を行なうことになっている。連邦首相メル
ケルと外相シュタインマイアーもこれに出席する。

オバマはアフガニスタン派兵増強を要請

(カブール、ベルリン)米国民主党の大統領候補オバマは、アフガ
ニスタンの「危険な」状況を目の当たりにして、現地の米軍の大幅
な増強に賛成した。現在すでに1万人ほどの兵士が必要であるが、
それは新大統領が選ばれた後ではない、アフガニスタンは米国にと
って、テロとの戦いの「中心的な前線」であるはずだ、とアフガニ
スタン訪問中にオバマはCBSテレヴィに述べた。また彼はアフガニ
スタン政府に対して、さらに積極的な行動を取るように求めた。オ
バマはこれより前に、カブールでアフガニスタン大統領カルザイと
面会していた。これは公式的のものである。オバマは木曜日にはベ
ルリンを訪問し、戦勝記念円柱の前で演説を行なう。その前には登
場する場所としては、ブランデンブルク門の名前も上がっていた。

ジュネーヴでの核交渉にアフマディネジャドは満足

(テヘラン)イラン大統領アフマディネジャドは、土曜日にジュネ
ーヴで開かれた同国のウラン濃縮計画に関する話し合いに、満足の
意を表わし、この会談は、前向きの一歩であった、と語った。
EU、国連の拒否権を持つ5大国とドイツは、ほとんど満足していな
い、と述べていた。米国は、イランは今や協力と対立のどちらを取
るのか決めなければならない、と発表していた。イランにはさらに
2週間の時間的猶予が与えられ、国連の5大国とドイツの行なった
協力の申し入れを受け入れるかどうかを決する。この提案には、ウ
ラン濃縮の中止の見返りに、経済的および財政的な支援を行なうこ
とが含まれている。ただしイランの主席交渉人ジャリリはジュネー
ヴで、イランは濃縮中止について議論することはない、と明言して
いた。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system