9月7日〜13日のオーストリアのニュース



9月7日(月)

     国外ニュース

ハメネイはアフマディネジャドを批判

イランの権力の中枢部内部での対立をめぐって、同国の最高指導者
アヤトッラー アリ ハメネイは、大統領マハムード アフマディ
ネジャドが、自分を過大に評価しないように、と警告した。ハメネ
イは大統領および新閣僚と会談し、「国民の投票は誇りの原因には
なりうるが、自分自身を過大評価することは必ず避けなければなら
ない。自分の過大評価は悪魔の最大のわなの一つだからである」と
イランの報道機関に昨日述べた。

     国内ニュース

最低保証は1年後に発効する

州都連邦は社会福祉最低保証について対立していたが、昨日関係者
がザルツブルクで州社会福祉担当者会議で、社会福祉大臣ルードル
フ フンツトルファー(社会民主党)と会談し、意見が近寄るほう
に大きな一歩を踏み出した。不足を満たす方向の最低保証は、
2010年9月1日に発効する。この期日については、変更はない、と
フンツトルファーとザルツブルク州社会福祉大臣エーリカ シャー
ラー(社会民主党)は記者会見で述べた。フンツトルファーは、ケ
ルンテン州が昨日初めて、最低保証に賛成する方針を示したことを
歓迎した。州側は、最初の計画通りに保証を14回支払うことを主
張している。彼らは、フンツトルファーが、大蔵大臣ヨーセフ プ
レル(国民党)ともう一度話し合い、支払いのにそれぞれの州の支
払い日と支払回数を、もう一度調整するように求めている。




9月8日(火)

     国外ニュース

米国健康保険制度改革 オバマが議会で演説

米国議会両院で、大統領バラック オバマが今日演説を行ない、問
題となっている健康保険制度改革に関する彼の計画を擁護する方針
である。大統領府の発表によれば、彼は自分の計画を呈示し、妥協
に向けた道を探る方針である。今のところ議会ではオバマの内政上
の核となる措置に対して、疑問を持つ人たちが多数である。民主党
の議員の中にも、この計画に疑問を持つ人がいるためである。世論
調査でも、有権者の中でも疑問が広がっている。批判する勢力は、
大統領が健康保険を国有化しようとしている、と非難している。

     国内ニュース

シュタイアーマルク州社会民主党幹部は内閣改造を確定

社会民主党のシュタイアーマルク州州政府の内閣改造は確定した。
州議会議長ズィークフリート シュリットヴィーザーは、社会福祉
大臣クルト フレッカーと後退した。また閣僚のヘルムート ヒル
トは内閣を去り、州管理局の局長に就任する。それにかわってエリ
サベト グロスマンが入閣した。




9月9日(水)

     国外ニュース

EU議会はバローゾの再選を協議

欧州議会の各会派の長は木曜日にブリュッセルに集まり、保守派の
EU委員会議長ジョゼ マヌエル バローゾの再選の期日について
話し合う。彼らが9月16日にストラスブールで選挙を行なうことに
合意することは、かなり可能性が高いと見られている。バローゾの
対立候補は正式には出ていない。ただしポルトガル人のバローゾ
は、再選に向けて厳しい逆風と戦わなければならない。各国首脳と
ヨーロッパ国民党は、バローゾを支持している。EU議会で行なわ
れる社会民主党、緑の党、自由党の国会議員による公聴会で、彼は
「虎穴」に入ることになるが、今までのところバローゾの再選は、
彼らの批判的な抵抗がきっかけで失敗していた。

     国内ニュース

京都議定書の目標をオーストリアはEUでは下位

オーストリア経済会議WKOeの無任期調整官クリストフ ハラー
は、他のEU加盟27カ国との比較での環境の順位づけの発表を行な
い、「オーストリアは京都議定書の目標から、今なお何マイルも離
れている」と述べた。京都議定書によれば、温室効果ガスの排出は
2008年から12年の間に、1990年から13%減少さえることになっ
ている。他のEU27カ国の中で、オーストリアは下から3位であっ
た。目標との隔たりがこれより大きいのは、ルクセンブルクとスペ
インだけである。




9月10日(木)

     国外ニュース

オバマは国連安保理の会合の議長を務める方針

バラック オバマは間近に近づいた国連安全保障理事会の会議の一
般討議で、議長を務める方針であるが、これは米国の大統領として
は初めてのことである。彼が議長と務める会議には、15カ国の首
脳が9月24日にニュー ヨークに集まり、核兵器技術の拡散の危険
について協議することになっている、と米国大統領広報ロバート 
ギブスは昨日ワシントンで述べた。この会議は、米国政府の提案で
行なわれるものである。またギブスによれば、安保理の議長を大統
領あるいは首相が行うのは、国連の歴史で5回目である。オバマの
前任者ジョージ W. ブッシュは、意図的に安保理とは距離をとって
いた。

     国内ニュース

危機のためオーストリア人のEUに対する懐疑的な視線が減少

昨日公表されたEUに関する評価の世論調査の結果、経済恐慌の中
で、伝統的にはEUに対して疑問を持っていたオーストリア人は、
逆にEUに信頼を寄せるようになっていることが示された。しかし
多くのオーストリア人は、EUに対して否定的な見解を持ってい
る。たとえば犯罪増加、失業率上昇、そして金の浪費などである。




9月11日(金)

     国外ニュース

米国は核兵器に反対

米国は国連安全保障理事会に決議案の中で、核兵器のこれ以上の流
出を止める努力を進めるように求めている。ニュー ヨークの国連
本部に出された草案の中では、具体的な国名は挙げられなかった
が、イランと北朝鮮に制裁を加える以前の安保理の決議案が、強調
された。米国は、大統領バラック オバマが議長を務める今月末に
安保理の会議で、核兵器の問題に関する最終提案に取り組むことを
求めている。この提案によれば、安保理に議席を持つ国々は、万人
にとってより安全な世界をつくるよう努力し、核兵器のない世界に
向け前提条件を果たすことが義務づけられている。

     国内ニュース

情報保管に関する法案の準備が整う

ウィーンのルートヴィッヒ・ボルツマン人権研究所は昨日、情報の
保存に関する原則の実施に関する法案を、基盤整備省に伝達した。
その後基盤整備省のこの法案は、内務省、法務省、連邦首相府の吟
味を受ける。秋の間中に、この法案は一般の審査を受けることにな
る、と同省の広報室は発表した。この文書には法案、その注釈、法
律成立の過程に関する文書を含んでおり、この法律は2010年に成
立する見込みである。




9月12日(土)

     国外ニュース

イスラエル大統領ペレスは脱力状態に

イスラエル大統領シモン ペレスは、昨日のテル アヴィヴのイツ
ハク・ラビン・センターでの会議で、脱力状態になった。徴収の最
後の質問を受けた際に演壇の上に立っていたペレスは、突然くずれ
おち、気絶した。しばらくして彼は意識を取り戻した。86歳の彼
は、緊急医の診断後に彼の意向に反して、精密検査のため病院に運
ばれた。報道によれば、ペレスは容体を見るために夜間は病院に留
まることになるが、ペレスは声明の危機にはない、と医師は述べ
た。ノーベル平和賞受賞者で、オスロ和平条約を組み立てた一人で
ある彼は、高齢にもかかわらず、過密な日程を務めており、ここ数
日もスペイン外務大臣ミゲル モラティノスと会談し、さらにロシ
ア大統領ディミトリ メドヴェージェフと会談するために、モスク
ワに飛んだばかりであった。

     国内ニュース

学校問題でシュミートは留年を廃止する意向

教育大臣クラオディア シュミート(社会民主党)は、落第を廃止
する方針である。彼女は国会に関する報道を行なうテレヴィ番組の
予告の中で、今回の任期中に解決を図りたい、と述べた。留年は教
育上疑問があるばかりでなく、経済的にも馬鹿げたほど高くついて
いる、と彼女は述べた。




9月13日(日)

     国外ニュース

オバマは金融恐慌から1年の記念日に演説

金融機関リーマン ブラザーズが、世界的な金融および経済恐慌の
原因と目される破綻をしてから1年、米国大統領バラック オバマ
は演説の中で、再び金融恐慌が起きないようにするため、どのよう
なことを行うか、描き出す。ニュー ヨークで行なわれるこの演説
で、オバマが1月末の就任以降金融市場と、ジェネラル モーター
ズ社などの企業の安定化のために行なってきた措置を擁護する、と
見られている。その他彼は、効果的な金融市場に関する規則を明ら
かにする。週末にオバマは、全力を挙げて健康保険改革について理
解を得ようとした。ミネアポリスで行なわれた演説で彼は、自分の
計画が頓挫すれば、大きな影響が出る、と警告した。オバマは、改
革反対派を不安をまきちらしている、と非難した。ワシントンでは
彼に反対する今までで最大の抗議集会に、3万人ほどが集まって、
米国を「社会主義」に進路変更させることがないように、と警告し
た。オバマはこれには関心を示さず、「私たちを押し止めることは
できない」と彼は信条として、選挙戦の頃と同じ精力を注いで述べ
た。

     国内ニュース

シュトラーヒェの「脱走兵」発言に厳しい批判

自由党党首ハインツ・クリスティアン シュトラーヒェは、APA通
信のインタヴューの中で、ナチ時代の国防軍の脱走兵の名誉回復に
関する議論について、態度表明を行なった。その中で彼は、脱走兵
を「殺人者」と呼んだ。緑の党と脱走兵同盟から、厳しい批判が出
ている。「こうした人を賛美する失敗を、後から行なうべきではな
い。その中には殺人者もたびたびいた」とシュトラーヒェは述べ
た。「脱走兵の中には、自分の戦友と兵士に発砲して殺害したもの
もいた」と脱走兵是員員の名誉回復を拒否する理由として挙げた。
今回の名誉回復は、第二次世界大戦勃発70周年をきっかけに議論
となっている。




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