9月21日〜27日のドイツのニュース



9月21日(月)

元首相ド ヴィルパンは中傷事件で裁判に

(パリ)多くの報道陣につきまとわれて、パリでは中傷事件をめぐり人目を集める
裁判が始まった。この裁判では大統領ニコラ サルコズィが原告として、元首相ド
ミニク ド ヴィルパンが登場する。ド ヴィルパンには、ルクセンブルクの金融
機関「クリアストリーム」の偽造口座一覧表を利用して、競争相手のサルコズィが
資金洗浄および汚職を行なったとの疑いを世間に広めた、との容疑が持たれてい
る。一方ド ヴィルパンは、司法を道具として、2012年の大統領選挙をめぐる戦
いから自分を締め出そうとしている、とサルコズィを非難した。「クリアストリー
ム」事件のため、ド ヴィルパンは既に2007年の選挙の機会を逃していた。
一緒に訴えられている人の中には、航空運輸および武器会社EADSの副社長ジェル
ゴランも含まれている。彼には、銀行口座の偽造一覧表を流布させた、との疑いが
持たれている。

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ニュー ヨークでの近東首脳会談を前に大きな疑惑

(ワシントン、エルサレム)ニュー ヨークでの近東和平をめぐる
3首脳会談を翌日に控え、参加者すべての代表が会談に期待しすぎ
ないように、と諌めた。イスラエル政府広報は、首相ネタニヤフ
は、パレスチナ大統領アッバスと米国大統領オバマ能登海だんで
は、問題となっている西ヨルダンランドへの入植計画を修正しな
い、と述べた。パレスチナ人側からは、この3者会談は和平交渉の
再開を意味するものではなく、まずイスラエルが占領したパレスチ
ナ人居住地域での入植活動を中止しなければならない、との発表が
あった。米国政府の代表も、この首脳会談で突破口が見つかった
り、合意が得られたりするとの期待を持たないようにと警告し、溝
と分断に橋渡しをする努力を続けて行く、と述べた。

上級指揮官アフガニスタンで敗北することがないようにと警告

(ワシントン)アフガニスタンにおけるNATOの最高指揮官である
米国の将軍マククリスタルは、ヒンズークシでの活動が失敗しない
ようにするために、より多くの兵士の派遣を求めた。増派があった
場合にのみ、ISAF保護部隊が蜂起勢力と戦う上での戦略を実施に
移すことが可能である、米国では報じられている。また彼は、今後
12カ月のうちに流れが変わらなければ、「蜂起勢力に対する勝利
はもはや不可能となるような出来事」が起こる、戦闘が起きた場合
にはあらゆる場所で、さらに多くの死者が出ると考えなければなら
ない、と警告した。またマククリスタルは、アフガニスタン政府の
内部の汚職と、国際部隊が住民を見方に点けられなかったことを批
判した。彼の判断は、現在大統領府で検討されている。

アフガニスタンの犠牲者の国葬がローマで行なわれる

(ローマ)イタリアでは、先週アフガニスタンでなくなったイタリ
ア兵6人の国葬が行なわれ、数千人が彼らと別れを告げた。26歳か
ら35歳の男たちは、カブール近郊で国際保護部隊の輸送車団が爆
弾攻撃を受けた際に死亡していた。4千人の人で満員となったロー
マの聖パウロ教会で開かれた礼拝には、政府の首脳全員が出席し
た。大きな損失を出したため、イタリアではアフガニスタン派兵を
めぐる議論が、再び激しく燃え上がっている。




9月22日(火)

中国はさらなる気候保護を約束

(ニュー ヨーク)中国元首胡錦濤は、国連の気候首脳会談で、有害な温室効果ガ
スの排出を2020年までに、「はっきりわかる程度」減らす、と約束した。ただし
彼は、中国の経済成長を妨げないように、特別の規則を設けるように、と主張し
た。日本の新首相鳩山由紀夫は、2020年までに二酸化炭素の排出を4分の1減らす
との目標を設定した。米国大統領バラック オバマはニュー ヨークで、地球温暖
化によって「取り返しのつかない」大災害を引き起こすことがないようにと警告し
たが、具体的な提案を新たに示すことはなかった。この会議にはこのほかに百カ国
の首脳が参加している。ドイツ首相アンゲラ メルケルは、映像による親書を送
る、と約束した。この会合は、12月にコペンハーゲンで行なわれる国際気候協定
に向けて、方向性を打ち出す場である。

     その他のニュース

オバマはネタニヤフとアッバスと会談

(ニュー ヨーク)米国大統領オバマは、イスラエルとパレスチナ
人の間で、暗礁に乗り上げている和平に向けた動きを再び活性化す
るために、自ら努力を行なった。彼はニュー ヨークで個別に会談
を行なった後、イスラエル首相ネタニヤフとパレスチナ大統領アッ
バスと共に初めて話し合いを行なった。先週ニュー ヨークでの会
合は、米国にとって外交的な後退となっていた。オバマの近東特使
ミッチェルは、この地域を訪問し、両者を引きあわようとしたが、
失敗した。パレスチナ人は、パレスチナ人居住区でのユダヤ人によ
る入植地建設の中止を主張しているが、イスラエルはこれを拒否し
ている。

米国とEUはホンジュラスで暴力が行使されないように警告

(テグシガルパ)失脚した大統領ゼラヤが帰国したことを受け、米
国とEUは、ホンジュラスが国家の危機を平和的に調停するように
呼びかけた。米国外相クリントンは、ゼラヤが職務に復帰し、
11月に予定されている選挙に向けて態勢を整えるように求めた。
ゼラヤは2度失敗した後、亡命先からホンジュラスに密かに帰国
し、テグシガルパのブラジル大使館に保護されている。対立する大
統領ミケレッティの移行政府は、外出禁止を課し、ゼラヤに共感す
る者たちの集会を警察の解散させ、ゼラヤを司法に引き渡すように
求めた。

フランス警察は「荒れた」難民収容所から立ち退かせる

(カレー)フランスの港町近くで、警官数百人が難民収容所から人
を立ち退かせ、その後徹底的に破壊した。移民相ベッソンは、野党
と人権団体の批判からこの措置を擁護して、この地域では犯罪組織
と密入国斡旋業者が、主としてアフガニスタン系の難民に嫌がらせ
をしていた、と彼は述べた。不法移民はたいてい、英国への渡航を
求めている。ベッソンは、EU共通の難民政策と国境警察を作るよ
う求めている。




9月23日(水)

米国大統領は世界的な諸問題を協力して解決する方針

(ニュー ヨーク)米国大統領バラック オバマは、世界各国に対し、全世界的な
問題には協調して対処するように呼びかけた。彼はニュー ヨークの国連総会で初
めて演説し、地球規模の過大に直面した場合、それぞれの国が責任を果たし、解決
するよう協力するように訴えた。また米国は多国間の協力を行なう意志を持ってい
る、と彼は強調した。最重要課題の一つとして彼が取り上げたのは、新たな軍備競
争が起こり、核兵器がテロリストの手に入らないようにするために、核兵器の流出
を阻止することであった。これに関してオバマは、イランと北朝鮮の核計画に警告
した。また彼はイスラエルに対し、パレスチナ人居住地域での入植地建設を中止す
るように呼びかけた。オバマの前には、国連事務総長潘基文が、第64回国連総会
の開会にあたって、貧困との戦いにさらに力を注ぐように訴えた。

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オーペル社売却でベルギーのアントウェルペンで抗議活動

(アントウェルペン)ヨーロッパ各地のオーペル社労働者数千人
が、ベルギーのアントウェルペンにある工場の前で、工場閉鎖に抗
議した。投資を行なうマグナ社が今までに発表した計画によれば、
この工場は来年生産を中止する可能性がある。影響を受けるのは従
業員2千5百人である。オーペル社の経営評議員たちは現在、経営
が行き詰まっている自動車製造の同社の再建について話し合いを行
なっており、工場閉鎖を拒否している。そのため約4万9千人のド
イツ、スペイン、英国、ポーランド、ベルギーの従業員は、解雇に
抵抗する、とのことである。一方EUはドイツに対して改めて、オー
ペル社に対する国家支援に政治的な条件をつけないように、と警告
した。

金融部門の監視強化についてのEUの提案

(ブリュッセル)ブリュッセルのEU委員会は、銀行、証券取引
所、保険会社の金融会社の監視強化のための法案を提出した。これ
によれば2010年から、緊急の場合には新たな監視局が、加盟国に
対して規則を定めることになっている。一方ドイツ蔵相シュタイン
ブリュックは、今後の方針を定めるピッツバーグで行なわれるG20
首脳会談で、英国が監視強化の努力を妨げようとしている、として
非難し、ロンドンの金融部門の院外運動団体は、「歯とつめを使っ
て」身を守っている、と述べた。英国政府はこの非難には根拠がな
い、と述べた。

バルマー社とグミュンダー社が合併

(プレーン)任意健康保険組合グミュンダー社とバルマー社が合併
し、ドイツ最大の健康保険組合が誕生する。グミュンダー社の評議
会は、シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州のプレーンで会議を行
ない、賛成多数で2010年初めに合併することに賛成した。バルマ
ー社側の賛成は、金曜日に得られる予定である。合併が実現すれ
ば、860万人の加入者を持つことになる。




9月24日(木)

メルケルとシュタインブリュック「金融市場改革の手を緩めない」

(ベルリン)連邦首相アンゲラ メルケルと、大蔵大臣ペーア シュタインブリュ
ックは、G20首脳会談を直後に控え、金融市場改革に関する明確な決定を実行する
ように、今一度注意を促した。あらゆる金融商品とあらゆる金融取引場所は、一元
的な規則の下に置かれなければならない、とメルケルはピッツバーグに旅立つ直前
に述べた。シュタインブリュックは、ウォール ストリートやロンドンのシティの
銀行の圧力団体の活動に屈するつもりはない、と明言した。
各国首脳の行動計画には、大銀行の自己資本に関する規則強化と、銀行監視の効率
化、特別賞与の支払いの上限、国による景気刺激計画をやめる方法が議題として取
り上げられている。

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安保理は核兵器のない世界に賛成

(ニュー ヨーク)国連安保理は全会一致で、核兵器のない世界実
現に向けて努力する、との決議を採択した。米国が提案した決議
は、核兵器流出阻止条約が、世界各地で効力を持つように、この条
約に署名していない国々に対し、参加を呼びかけている。核兵器保
有国には、保有数削減に関する交渉を開始するように呼びかけてい
る。特別会議の議長を務めた米国大統領オバマは、採決の後で、こ
れは核兵器のない世界に向けて各国が賛成を明言した歴史的な決議
である、と述べた。

米国のドイツへの渡航注意に外相は異論を唱える

(ベルリン)米国の官庁は、テロの危険があるとしてドイツへ観光
旅行する人に、特段の注意を呼びかけたが、連邦外相シュタインマ
イアーは、これには根拠がない、と見ている。このような旅行に関
する警告を出す引き金となったものがどれか、確認できない、と彼
はベルリンで述べた。ドイツの空港と駅は、先日のイスラーム教徒
のヴィデオの映像で、テロを行なうとの脅迫を受けて以来、より厳
しい監視の元にある。連邦内務省と連邦情報局は、ドイツが具体的
な攻撃を受ける可能性に関する報道には、根拠がないとして退け
た。

オーペル社の案に対して英国からは冷たい反応

(ブリュッセル)ベルギーとスペインに続いて英国でも、オーペル
社救済計画でドイツが果たす役割について、批判が強まっている。
特にドイツ政府が支持した投資側のマグナ社と同社のオーペル社再
生計画に、大きな疑いが表明されている。英国経済相マンデルソン
は、直接EU競争委員クルスに書簡を書き、同委員会が「積極的に
介入」するように求めた。EU委員会は、約束されたドイツの国家
支援に関して詳細を調べるよう求めた。ドイツ経済省政務次官ヒン
ツェはブリュッセルで、マグナ社との契約締結前に、いかなる場合
でも同委員会の賛成を待つつもりである、オーペル社売却を11月
末までに完了するのが目標だ、と語った。




9月25日(金)

G20首脳会談 イランのウラン第2工場への抗議に広い層から参加

(ピッツバーグ)米国、フランス、英国、ドイツは、イランの新たな核工場に協調
して抗議し、イラン政府に対して、意図をすべて公表するように要請した。もし公
表しないのであれば、より厳しい制裁が科されるかもしれない、とピッツバーグで
開かれたG20首脳会談でこの4カ国は発表した。米国大統領バラック オバマはイ
ランがウラン濃縮のための2つめの施設を、長年秘密にしていたと非難し、この施
設のあり方は、原子力の平和的な利用計画には合致しない、と述べた。ドイツ首相
アンゲラ メルケルは、すべての情報をできるだけ早く国際原子力発電機構に伝え
るように、とのイランに対する訴えを支持した。
国際社会との交渉再開を数日後に控え、イランはウィーンの国連の原発機構にあて
た書簡の中で、西側の秘密情報部には既に知られていた2つめの施設を建設してい
ることを認めていた。

     その他のニュース

G20は特別賞与の上限を設定し銀行を監視する方針

(ピッツバーグ)主要経済大国20カ国は首脳会談で、銀行経営陣
に対する特別賞与の支払いの上限を設定することで、原則的に合意
した。それぞれの国が独自の規則を作り、国際委員会がこの規則を
監視する、と代表数人が述べた。さらに金融恐慌を押え込むため
に、より配慮するように銀行に迫る、とも述べた。信頼できる筋の
情報によれば、国による景気刺激策は、景気後退が終了して初め
て、各国が協力して終了することになる。会議場近くでは散発的に
デモが行なわれた。またG20がG8に代わって、経済問題の国際的
な討論の場になる、と発表された。ドイツ首相メルケルと蔵相シュ
タインブリュックは既に、ドイツが恐慌に耐えられるような金融市
場を産み出すような道を進むための成果は上がった、と述べていた。

国内の安全のために官庁が作った案に怒り

(ベルリン)連邦内務省は、警察の秘密情報部を分離していたのを
やめる、との計画を立てている、と新聞が報道したことで、連邦議
会選挙を直前に控えて、激怒する人が出た。野党は、これは恐怖の
計画である、と述べ、社会民主党は憤慨している、と発表した。
「南ドイツ新聞」の報道では、ショイブレ(キリスト教民主同盟)
が大臣を務める内務省は、憲法擁護のためにコンピューターをネッ
ト上から捜査し、電話の通話情報を蓄積することを認める計画を立
てた。内務省次官ハニングは、これは任期期間終了後に次期政権の
任期にむけた準備のために、普通行なっている材料の集めである、
と述べた。

ドイツに対する脅迫映像で逮捕者

(シュトゥットガルト)警察はシュトゥットガルトで、ドイツに対
する脅迫映像を、インターネット上に送りつけたとされる25歳の
男を逮捕した。逮捕されたのはトルコ国籍の男で、当局にはイスラ
ーム教徒の活動の支援者として知られていた人物だ、と警察は発表
した。彼は、ドイツのアル カーイダ隊員ハラッハが写っている映
像を配信したが、製作はしてはいない、とのことである。一方イン
ターネット上では、イスラーム教徒ハラッハが写った別の映像も流
れており、その中で彼は、ドイツ語を話すイスラーム教徒をテロリ
ストとして募集する、と述べている。




9月26日(土)

各党は投票先を決断していない有権者に訴え

(ベルリン)明日の連邦議会選挙を前に、すべての政党が今一度、どこに投票する
かを決めていない有権者にを、自分のところに引き込もうと試みた。キリスト教民
主同盟の連邦首相アンゲラ メルケルも、社会民主党の対立候補フランク・ヴァル
ター シュタインマイアーも、最後まで隣人や友人を訪ねて、1票を自分に投ずる
ように訴えた。メルケルはベルリンで開かれたキリスト教民主同盟の最後の集会で
改めて、自由民主党との連立に賛成であり、ドイツのために方針転換することが重
要だ、と述べた。首相候補のシュタインマイアーは、ドレースデンで開かれた社会
民主党の集会でメルケルを非難し、彼女はものを生みだそうという意志に欠けてい
る、と述べた。連邦大統領ホルスト ケーラーは、6千2百万人強の有権者に、投
票を行なうように強く呼びかけた。選挙の研究者は、投票率が低くなると予想して
いる。

     その他のニュース

G20首脳会談の成果にはさまざまな反響

(ベルリン)ピッツバーグで開かれたG20首脳会談の成果は、ドイ
ツではさまざまな反応を呼んだ。緑の党は、金融政策に関する決定
について、世界的な賭博的な金融は今後もしばらく続く、と述べ
た。同党の幹部トリティンは、これは新たな出発点とはならない、
金融取引税はどこにも姿がない、と述べた。左翼党会派長ラフォン
テーヌは、輸出の大幅な黒字国に対し、国内の購買力を増すように
促したことを歓迎し、ドイツ政府はこの問題をこれまで隅に押しや
っていた、と述べた。ドイツ労働組合連合からは賞賛する声が出
た。同連合会長ゾマーは、ドイツ政府は正しい問いを立てて、前進
させた、と述べた。G20各国首脳は、ピッツバーグでの会合で、銀
行に対する規則を強化することで合意し、一種の世界経済政府を設
立することを決定した。

イランとの核をめぐる対立は外交的解決を優先

(ワシントン)イランとの核をめぐる対立が先鋭化しているにもか
かわらず、西側は今後も対立の外交的解決を目指す。ただしイスラ
ーム教共和国イランとの各国の対話を行なうにあたって、英国と米
国は軍事的な活動を行なう可能性を、原則的には否定しなかった。
長年秘密にされていた第2ウラン工場の建設が、世界が進めている
核兵器の流出阻止の努力を無にしかねない、と米国大統領オバマは
毎週恒例の報道各社への書簡の中で述べた。英国外相ミリバンド
は、木曜日に予定されている6カ国とイランの交渉をにらんで、イ
ラン政府が具体的な対処をするように求めた。この間いらん政府
は、国際査察団を新たな施設に入れるつもりである、と発表した
が、具体的な期日は述べなかった。

フィリピンでは洪水災害

(マニラ)台風「ケッツァーナ」がフィリピンに洪水災害を引き起
こした。特に大きな被害を受けたのは、首都マニラとその周辺の地
域である。60人ほどが洪水で死亡した。と当局は発表した。多く
の人が今なお行方不明である。数時間に渡って激しい雨が降った
後、水が川岸を越えて、家全体を引き裂いた。数千人が洪水から身
を守るために、屋根に上って逃れようとした。政府は緊急事態を宣
言した。




9月27日(日)

CDU/CSUと自民党が連邦議会選挙で勝利との予想

(ベルリン)連邦議会選挙の最新の最終得票予想によれば、キリスト教民主、社会
同盟と自由民主党が、以前から希望していた連立政権結成にむけ、必要な過半数を
獲得した。この予想によれば、連邦首相アンゲラ メルケルを擁するキリスト教民
主、社会同盟は、4年前の結果を若干下まわる33.6%を獲得した。自由民主党は大
きく票を伸ばし、14.6%を獲得した。フランク・ヴァルター シュタインマイアー
を筆頭候補とする社会民主党は、歴史的に低い水準で、わずか23.1%に落ち込ん
だ。左翼党と緑の党はそれぞれ12.1%と10.5%となった。この数字に基づくと、キ
リスト教民主、社会同盟と自由民主党が、連邦議会で明らかに過半数を獲得するこ
とになる。投票率は72%強で、1949年以降の連邦共和国の歴史の中で最低であっ
た。

     その他のニュース

メルケルは自民党との会談を即時行なうと予告

(ベルリン)連邦首相メルケルは、連邦議会選挙が自分にとって有
利な流れであることを受け、希望通りの連立相手自由民主党と、月
曜日に最初の話し合いを行なう、と予告した。自由民主党の党首ヴ
ェスターヴェレは、ベルリンで喜びの声をあげる支持者を前に、政
権の責任を引き受ける、と発表した。キリスト教社会同盟党首ゼー
ホーファーは、バイエルン州で同党が41%の得票であったことに失
望した、と述べた。社会民主党の筆頭候補シュタインマイアーは、
今回の選挙結果を「社会民主党にとって厳しい敗北である」と述べ
た。同党主ミュンテフェリングは、敗北したにもかかわらず、再選
に向けて準備をする、と強調した。緑の党の筆頭候補キューナスト
は、同党が今までで最高の結果を出したのは、原発の運転期間の延
長を阻止するようにとの国民の委託であると理解している、と述べ
た。左翼党の執行部長バルチュは、同党が今まで挙げた成果の歴史
の掉尾を飾るものだ、と述べた。

シュレースヴィヒ・ホルシュタインとブランデンブルクで選挙

(ポツダム、キール)ブランデンブルク州とシュレースヴィヒ・ホ
ルシュタイン州では、州議会選挙も行なわれた。最終得票予想によ
れば、ブランデンブルクでは社会民主党が再び最大勢力となる。第
2党は左翼党で、社会民主党所属の州首相プラツェックは、左翼党
との連立政権結成を要請している。キリスト教民主同盟は第3党に
転落した。緑の党と自由民主党は5%の壁を越えて、州議会に議員
を送りこむ。シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州では、社会民主
党が13%以上も票を失ない、50年台以降最低の結果となった。キ
リスト教民主同盟も約10%減らしたが、最大勢力となり、自由民主
党およびシュレースヴィヒ有権者連合あるいは緑の党と連立を組む
可能性がある。同州首相カルステンゼンは、自由民主党との連立に
賛成している。同州社会民主党の筆頭候補シュテークナーは、同党
の敗北を認めた。

イランはミサイルの実験を再び行なう

(テヘラン)イランは予告通り、ミサイルの実験を改めて行なっ
た。イラン国営テレヴィの報道によれば、短距離ミサイル2発とロ
ケット砲1台が持ちだされた。この実験は軍事演習の一環として行
なわれた。月曜日にはイランは、長距離ミサイルの実験を行なう。
これは射程距離が約2千キロで、イスラエルと湾岸諸国にある米国
の軍事基地に到達する可能性がある。




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