9月28日〜10月4日のオーストリアのニュース



9月28日(月)

     国外ニュース

米国「イランのミサイル実験は挑発」

イランは先日ミサイルの実験を行なったが、米国はこれを挑発であ
る、と述べた。2日間にわたる実験は、西側を挑発するという目的
のためにおそらく行なわれたものだ、と大統領府広報ロバート ギ
ブスはワシントンでの記者会見で述べた。イラン政府はこれより前
に、シャハブ3型およびサジル型のミサイルを実験していた。これ
はイスラエル、近東、南ヨーロッパにまで到達する可能性がある。
ウラン濃縮のための2つめの施設が存在することを、イランは今ま
で隠していたが、先週これを発表した。木曜日には問題となってい
る核計画に関する話し合いが、ジュネーヴで行なわれる予定であ
る。

     国内ニュース

フォアアルルベルク州郵便投票の結果緑の党の得票は若干増える

フォアアルルベルク州の州議会選挙は、全ての投票用紙の集計が終
わり、昨日の午後から公表されている。議席の配分は、最後の投票
用紙が開票されても全く変わらなかった。得票では緑の党が0.2%
増えた。




9月29日(火)

     国外ニュース

ギニアで大量殺戮 政府は調査を予告

ギニアでの抗議活動が弾圧されて流血の事態となったことを受け、
西アフリカの同国政府は、調査を行なうと予告した。誰が兵士たち
に、デモ隊を実弾で射撃するように命令したのか、調査を行なう、
と首都コナクリの内務省が昨日発表した。また政府は、これは違法
デモであった、と強調した。人権団体の発表によれば、この事件で
は150人以上が死亡した。軍事政権の長ムーサ カマラが大統領選
挙に立候補したことに抗議して、競技場に集まっていた数万人の人
に向け、治安部隊が発砲した。目撃者の話によれば、大量の暴行が
行なわれた。「殺戮の規模を隠す」ために政府は遺体を隠した、と
野党は非難した。

     国内ニュース

未来同盟の緊急会議では具体的な成果は出ず

オーバーエスターライヒ州とフォアアルルベルク州の州議会選挙で
敗北したことを受け、未来同盟の党幹部の会議が火曜日午後に行な
われたが、具体的な成果は上がらなかった。ケルンテン州の同党主
ウーウェ ショイヒも、シュタイアーマルク州同党主ゲーラルト 
グロスは、会議の前に激しい批判を連邦同党に対して行なってお
り、議論は建設的に進んだ、と述べた。同党主ヨーセフ ブーヒャ
ーは姿を見せず、公式の発表もしなかった。テレヴィ番組でショイ
ヒは、ブーヒャーが連邦党首に留任し、ケルンテン州の組織の後ろ
から援護する、と述べた。またこの話し合いでは、党首に関する議
論ではなく、内容的な議論が行なわれる、「ブーヒャーは我々とと
もによい党綱領を作り上げる」と述べた。




9月30日(水)

     国外ニュース

イランとの核をめぐる交渉は新たな段階に

ジュネーヴでは今日からイランと、国連の安全保障理事会で拒否権
を持つ5大国とドイツの6カ国の交渉が始まる。交渉が決裂してか
ら14カ月、これによりイランの核計画をめぐる国際的な対立を仲
裁するために、新たな出発が切られる。6カ国側の主席交渉役は、
EU主席外交官ハヴィエル ソラナである。イランからは、大統領
マハムード アフマディネジャドの信頼が厚いサイード ジャリリ
が出席する。6カ国はイランに対して、核計画を軍事目的に利用し
ない保証を求めている。イランは数日前にミサイルの実験を行な
い、その後2つめのウラン濃縮施設を建設することを認めて、西側
の印象を害していた。

     国内ニュース

クホールは全会一致で国民党長老連合の代表に再選

水曜日には157人の代議員がザルツブルクに集まり、第13回の長
老連合の通常会議が開かれた。ここでは元国民評議会議長アンドレ
アス クホールが、改めて国民党の長老連合の会長に選ばれた。彼
は今回の選挙では全員一致の賛成を得た。長老連合はオーストリア
全体で、約30万人の会員を持ち、国民党内部の組織としては最大
のものである。




10月1日(木)

     国外ニュース

アイルランドはリスボン条約に関する国民投票を再び実施

アイルランドは明日、EU改革に関するリスボン条約について投票
を行なうが、これは16カ月間で2度目である。今回の国民投票で
は、約3百万人の有権者が、EU改革の作業について、つまりEUの
今後について決定を下すよう求められている。アイルランドが
2008年6月に引き続いて、再び反対投票を行なえば、EU改革は失
敗に終わることになる。3度目の国民投票は行なわない、とアイル
ランド政府は述べている。この条約が発効するためには、加盟
27ヶ国すべての賛成が必要である。投票は土曜日になって開票さ
れる。最新の世論調査によれば、この条約に賛成する人が多く、大
政党全てと経済界の代表はこの条約を支持している。賛成派は、再
びこの条約を否決すれば、アイルランドの雇用が減少する、と警告
している。反対派は、EUが国家を越えた国家になり、政治の独自
性が失われる、と警告している。

     国内ニュース

今年の歳入不足は予想よりも多い

国民党所属の大蔵大臣ヨーセフ プレルは、今年の予算不足の予想
金額を3.5%から3.9%に上方修正した。2010年に予想される資金
不足は当面、4.7%のままにされている。それにもかかわらず、プ
レルは「敬意を表すべき」結果だ、オーストリアはこの数字ではヨ
ーロッパの平均の6%を下まわっているからだ、と述べた。一方野
党は、「詐欺的な予算」であると述べ、増税が近づいている、と警
告した。




10月2日(金)

     国外ニュース

ワルシャワのゲットー蜂起の指導者が死去

1943年にワルシャワのゲットーで起きた蜂起の指導者のうち、最
後まで生存していたマレク エーデルマンが死去した。彼は90歳
でワルシャワで亡くなった、とポーランドの「ウィボルツァ新聞」
は報じた。「マレク エーデルマンは、ワルシャワのゲットーにお
ける蜂起の指導者の1人で、ワルシャワ蜂起を戦い、心臓病学者に
して、共産主義時代のポーランドで民主的な野党の活動家であった
が、彼はワルシャワで死亡した」と報じている。1943年4月19日
に、数百人のユダヤ人が、武器をもってワルシャワのゲットーから
攻撃を行なった。この蜂起は5月中旬に、ナチ親衛隊に鎮圧され
た。この鎮圧およびその後の絶滅収容所送りで、約5万人の住民が
ほとんど死亡した。

     国内ニュース

バンディオン・オルトナーのナチ脱走兵の名誉回復に対する批判

法務大臣クラオディア バンディオン・オルトナーは、例外規定を
設けたナチ時代の脱走兵の名誉回復に関する草案は、高波を受けて
いる。「ナチ軍事裁判の犠牲者に対する正義」という組織は、これ
は「信じられないような挑発」であり、ナチ時代の司法についての
「不愉快な無知」である、と述べた。自由党党首ハインツ・クリス
ティアン シュトラーヒェは、脱走兵をひとまとめに名誉回復する
ことそのものに賛成しない、と述べた。法務大臣バンディオン・オ
ルトナーは、この批判を「十分実感できない」と述べ、早期に決定
を行なうよう求めた。




10月3日(土)

     国外ニュース

イランは核爆弾の情報を保持?

国際原発機構IAEAの上級職員の信頼できる分析によれば、イラン
は使用可能な核爆弾を開発し、製造するために十分な情報を持って
いる、と「ニュー ヨーク タイムズ」紙がインターネット上で報
じた。専門家は報告の冒頭で、この推測は暫定的なもので、証拠を
集めてさらに確信する必要があるが、秘密情報部とIAEAの調査に
よる推測である、と述べている。同機構総裁のモハメド エル バ
ラダイは、現在話し合いのためにテヘランにいる。

     国内ニュース

シュトラーヒェはディスコ発言のためカルテネッガーを訴える

国民党事務長フリッツ カルテネッガーは、自由党党首ハインツ・
クリスティアン シュトラーヒェのディスコ巡りに関して、批判的
な発言を行なったが、これは法廷に持ち込まれる可能性がある。カ
ルテネッガーはあるインタヴューの中で、彼のディスコ巡りは新党
員の獲得のために行なわれた、と推測していた。シュトラーヒェの
弁護士は、カルテネッガーのインタヴューの内容と論調は一般に攻
撃的で事実に基づいていない、と述べ、「私人対私人」の訴訟を準
備している、と「エスターライヒ」紙は報じている。




10月4日(日)

     国外ニュース

ドイツでは連立交渉が始まる

ドイツ連邦議会選挙から1週間と少し、キリスト教民主、社会同盟
と自由民主党は、月曜日から数週間にわたる連立協議を開始する。
首相アンゲラ メルケル(キリスト教民主同盟)、バイエルン州首
相でキリスト教社会同盟党首ホルスト ゼーホーファー、自由民主
党党首グイド ヴェスターヴェレが中心となって、3党の新幹部が
それぞれ交渉に参加する。初日には、すべての重要議題が持ち出さ
れ、10の作業班への交渉の委託が行なわれる。ここでは障害が取
り除かれねばならない。自由民主党は350億オイロの減税を実施す
る構えであるが、キリスト教民主、社会同盟は、連邦予算に大きな
負担を強いるため、これは行なえないと確言している。特に大きな
対立点は、健康保険基金、自由民主党が求めている解雇予告および
原発廃止法の柔軟化である。メルケルはできれば、ベルリンの壁の
崩壊20周年の11月9日までに、交渉を取りまとめる方針である。
ヴェスターヴェレは、抜本的な改革の観点から、場合によっては交
渉が長引くこともあると主張している。

     国内ニュース

連邦大統領選挙では国民党が候補を立てる見込み

国民党党首ヨーセフ プレルは、来たる4月に行なわれる連邦大統
領選挙では、同党の独自候補立てることに賛成する姿勢を初めて明
らかにした。「候補者を立てることに反対するよりは、賛成する理
由のほうが多い」とプレルは「シュタンダルト」紙にのべた。「こ
の決定は、数週間後に行なわれる」が、勝利する可能性、候補者、
決断しだいである、とプレルは述べた。また彼は「戦術上の理由か
ら、野党が投票の夜に不相応に高い得票を得ることを望んでいない
からだ」と述べた。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system