11月30日〜12月6日のドイツのニュース



11月30日(月)

EUは米国との異論のある銀行情報協定を確定

(ブリュッセル)EU加盟各国内務大臣は、ヨーロッパの銀行法報を米国に伝達す
ることに関する協定を受け入れた。この協定には異論も出ている。ブリュッセルで
行なわれた意見調整では、ドイツ内務大臣トーマス デ メズィエールと、オース
トリア、ハンガリー、ギリシアの内務大臣が態度を保留したが、拒否権は行使しな
かった。ドイツと他のEU加盟国は当初、この協定については、情報保護および手
続き上の問題について大きな疑念を抱いていた。デ メズィエールは意見を変えた
理由として、テロとの戦いのために、銀行情報の伝達には意義がある、と指摘し
た。この協定により、ベルギーの金融業者SWIFTが管理しているヨーロッパの国
民の資金振替の情報を、米国が手に入れることが可能となる。これにより米国のテ
ロ捜査担当も、容疑者の金融業務を監視することが可能となる。

     その他のニュース

デムヤンユク裁判が始まる

(ミュンヒェン)ミュンヒェン州裁判所で、ナチの戦争犯罪容疑者
デムヤンユクの裁判が始まった。検察側は89歳のウクライナ生ま
れのデムヤンユクが、27,900件の殺人を幇助した、との容疑を持
っている。彼は1943年に占領下のポーランドのソビボル絶滅収容
所で、監視役として、犠牲者をガス室に送りこむ手伝いをした、と
されている。おそらくこれはナチの大きな裁判としては最後のもの
の1つである。この裁判は、2010年5月まで、35日間の審理が予
定されている。裁判の冒頭で弁護側は、裁判所が恣意的に司法権を
行使していると非難した。デムヤンユクの上司を含むナチ高官の中
には、他の裁判で無罪となったり、そもそも訴訟が起こされなかっ
たものも多い、とも主張した。裁判は火曜日も続けられる。

ツ グッテンベルクはクンドゥス空爆を再調査させる

(ベルリン)連邦国防省は強い圧力を受けて、9月上旬にアフガニ
スタン北部で2台の油送車を空爆した件で、今まで公表されないま
まであった文書の評価の作業を行なっている。クンドゥスでのこの
攻撃では、手違いがあったことは明らかである、と国防相ツ グッ
テンベルクは述べた。特にこの攻撃を行なう必要があったのかどう
かを検討しなければならない、とも語った。一方、首相府のこれに
関する報告書が、連邦議会選挙前の時点で、この攻撃の命令は不適
当であると評価していた、との報道が為されているが、連邦政府は
これを否定した。政府広報シュテークマンスは、そのような判断は
下されていない、と述べた。

フォン デア ライエンとケーラーが新大臣に指名

(ベルリン)連邦労働相ユングが辞任してから3日、初めての内閣
改造が終了した。連邦大統領ケーラーは、連邦首相メルケルが出席
する式典で、新労働大臣フォン デア ライエンと新家族大臣クリ
スティーナ ケーラーにに任命文書を手渡した。ユングは解任文書
を受け取った。彼は金曜日に、国防大臣在任中のクンドゥス事件で
の情報をめぐる失態の責任をとって、辞任していた。




12月1日(火)

オバマはアフガニスタンに3万人の兵士を追加派兵

(ワシントン)政府筋の情報によれば、米国大統領バラック オバマは、アフガニ
スタンにさらに3万人の兵士を派遣する。追加部隊は今後6カ月の間に駐留を行
う、とワシントンで政府高官がAP通信に述べた。アフガニスタンの米兵の数は、
これで約10万人に増える。オバマは緊迫感をもって見守られている演説を火曜日
午後に行ない、新たなアフガニスタン戦略を正式に発表する。部隊の増派の他、い
わゆる「退却戦略」、つまり外国軍の段階的な撤退に伴い、治安の責任をアフガニ
スタン軍と警察に委ねる計画も発表する意向である。
アフガニスタンでの米軍の活動を制御しつつ終了させられるように、当面は軍を強
化する、というのがオバマの意向である。

     その他のニュース

国際原発機構はイランから情報を得ていない

(ウィーン、モスクワ)国際原発機構は、イランからまだウラン濃
縮施設10箇所の建設計画について、情報を得ていない。同機構はた
だ報道機関から情報を得ているだけで、事態をはっきりさせるよう
に求める、と同機構広報はウィーンで述べた。一方ロシアの外交官
は、ロシア政府は制裁を行なうこと意は大反対である、国同士が制
裁について合意するのであれば、ロシアは反対に回る、と語った。
また彼は、イラン政府と協力することが望ましい、とも強調した。
この間に日本人天野が国際原発機構の総裁の職に就任した。同機構
は大きな課題の前に立っている、とエジプト人エルバラダイの後任
となった彼はウィーンで述べた。天野は優先課題として、核兵器の
廃絶と原子力の安全、エネルギーの安定を挙げた。

リスボン条約が発効

(ブリュッセル)EUは新たな法的基盤を得た。8年間の準備を経
て、この火曜日にいわゆる「リスボン条約」が発効した。この条約
は、EUが今後より効率的に機能するようになるためのものであ
る。現在EU評議会議長を務めるスウェーデン首相ラインフェルト
は、これは新たな時代の始まりである、EUはさらに新しくより民
主的になる、と述べた。ヨーロッパ議会議長ブーセクは、この条約
により、より効果的に市民の心配に対処する機能を、EUが持つこ
とになる、と語った。リスボン条約により、いくつかの加盟国の反
対による活動の妨害が、今までよりも起きにくくなる。ロンパウが
評議会の常任議長、アシュトンが外交代表に就任する。

ドイツとパキスタンは協力関係を強化

(ベルリン)ドイツとパキスタンは、より密接な協力をすることで
合意した。パキスタン首相ギラーニとベルリンで会談した後、連邦
首相メルケルは、両国関係を強化する、と述べた。さらに彼女は、
パキスタンはテオロトの戦いで、ドイツが今まで以上に支援をする
と申し入れた。今回の訪問では、さらに両国間の新たな投資協定に
署名が行われた。ドイツはEU内部では、数年前からパキスタンに
とって重要な貿易相手国である。




12月2日(水)

米国防相ゲイツ「米国は部隊増強を2ないし3週間以内に行なう」

(ワシントン)アフガニスタンの米軍増強のための最初の部隊は、2あるいは3週
間以内に現地へ移される、と国防大臣ロバート ゲイツは発言した。あわせて3万
人の追加派兵は、数ヶ月かけて行なわれる、とワシントンで開かれた防衛委員会で
彼は述べた。2011年中旬の部隊の撤退に向けて大統領バラック オバマは努力し
ているが、情勢から見てさらに延期される可能性がある、とも語った。米国は
NATO同盟国が、あわせて5千人ないし7千人の兵士を増派するように期待している
ことも認めた。外務大臣ヒラリー クリントンは、金曜日のNATOの会合では、
「兵士、訓練担当官、資金」面で、NATOがさらに関与するように求める。

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アフガニスタンでのドイツの活動に関する決定は2010年に下す

(ベルリン)米国大統領オバマは、アフガニスタンの米軍の増強を
発表したが、ドイツ政府はドイツの活動の修正について決定するの
は、来年になってからにする方針である。1月のアフガニスタン会
議を前に、「部隊の増強およびドイツの参加について」議論するの
は、意味もなく、適切でもない、と外相ヴェスターヴェレは述べ
た。同様の発言を既に連邦首相メルケルも述べており、オバマの演
説を「方針を力強く示したもの」である、と評した。メルケルの広
報ヴィルヘルムはベルリンで、2011年から米国がアフガニスタン
から撤退する計画が、目標の期日に設定されたのは「正しく、意味
のある」ことである、と述べた。報道によれば、2千5百人ほどの
ドイツ兵を追加派兵を求める要請にあわせて、ドイツ政府は調整を
行なっている。

クンドゥス空爆調査委員会

(ベルリン)連邦議会の国防委員会はベルリンで、調査委員会への
改組を、全会一致で可決した。アフガニスタンのクンドゥスで、ど
んな状況で油送車を爆撃して、142人もの死者を産み出したのかを
解明することになっている。その他、国防省がこの攻撃での民間人
の死者に関する情報を隠匿したと見られる件で、どのような経緯で
そうなったのかも問題である。

アフマディネジャド「イランは外国を頼りにしない」

(テヘラン)いらんは核計画をめぐる対立で、対決姿勢を崩さな
い。大統領アフマディネジャドは、国際原発機構の最新の決議を
「不法」であると評し太。また彼はテレヴィで中継されたイスファ
ハンでの演説の中で、20%にまで濃縮したウランの必要な量を自力
で、外国の支援なしで製造する、と強調した。




12月3日(木)

連邦議会はアフガニスタン派兵の延長を決定

(ベルリン)ドイツ兵は、さらに1年間アフガニスタンに留まる。連邦議会は明確
な賛成多数で、いわゆるアフガニスタン保護部隊の活動の延長を決定した。国会で
の採決により、ドイツ兵の参加の上限は4千5百名となった。連邦政府は、派遣部
隊の上積みするかどうかは1月末にようやく決定する。採決を前に国防大臣カール
・テオドール ツ グッテンベルクは、問題となっているクンドゥス空爆の評価を
修正した。彼は連邦議会で、タリバーンに乗っ取られた油送車2台を爆撃したの
は、現時点からすれば軍事的には適切とは見られない、と述べた。大臣就任直後に
は、NATOの報告書をもとに、ツ グッテンベルクはこの空爆は軍事的には適切で
ある、と評していた。9月に行なわれたこの空爆では、142人ほどが死亡し、その
うちには多数の民間人が含まれていた。

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メルケルはイランに更なる制裁を行なうと威嚇

(ベルリン)連邦首相メルケルは、イランに対してさらなる制裁を
行なう、と威嚇した。背景には、イランの核計画をめぐる対立があ
る。メルケルはイラン政府に対して、諸外国からの要求にいい加減
に従うように求め、長年にわたる努力をしたが、「残念ながら前進
があったとは認められない」、と述べた。イランはこの威嚇を退け
た。またイラン政府は、西側との外交関係を制限する、と示唆し
た。イランには、民事用の核開発を隠れ蓑に、独自の核爆弾を開発
しようとしている、との容疑が持たれている。イランはこれを否定
している。

ドイツはブラジルの2014年サッカー世界選手権開催を支援

(ベルリン)ドイツは、2014年サッカー世界選手権と2016年オ
リンピックの準備で、ブラジルを支援する。連邦首相メルケルとブ
ラジル大統領ダ シルヴァは、これに関する協定にベルリンで署名
した。中でも競技場、ホテル、道路の建設が重要である。ドイツ経
済は、巨額の受注が受けられるものと期待している。総額180億オ
イロほどの取引額のあるブラジルは、ドイツにとって中南米でもっ
とも重要な貿易相手国である。

ダイムラー社従業員は仕事の維持を求めて抗議

(ズィンデルフィンゲン)ズィンデルフィンゲン工場のダイムラー
社の従業員数千人が、自分たちの仕事を維持するために抗議を行っ
た。彼らは数時間に渡って、ストを行った。シュトゥットガルト、
メッティンゲンの工場でも、連帯のための活動が行われた。この背
景には、経営陣がメルツェーデスC型の製造を、ブレーメンと米国
に移すことを計画しているためである。製造網を改革することで、
同社は必要経費を抑え、競争力を強める方針である。ズィンデルフ
ィンゲンの同社は、1千8百人の雇用がこの拠点変更の影響を受け
る。使用者側はこの製造中止後も雇用を確保する、と約束している
が、従業員の方はこれを信じていない。




12月4日(金)

NATOはアフガニスタンに7千人の兵士を追加派兵

(ブリュッセル)米国の要求を受けて、同盟国はアフガニスタンに駐留させる部隊
を、大幅に増やす。NATO事務長アナス フォー ラスムセンは、ブリュッセルで
開かれた外務大臣の会談で、少なくとも7千人の兵士を追加派兵する、と予告し
た。米国大統領府は、国際アフガニスタン保護部隊に対するこの約束に「極めて満
足」している、と発表した。米国外務大臣ヒラリー クリントンは、同盟国に対し
て「強力な支援」に感謝する、と述べた。ドイツ政府は、増派するかどうかを決め
る前に、1月にロンドンで行われる予定の国際アフガニスタン会議を待つ方針であ
る。
ラスムセンの発表によれば、少なくとも25カ国が来年に兵士を増強する方針で、
イタリアとグルジアはそれぞれ、1千人を追加派兵する、とのことである。

     その他のニュース

米軍はアフガニスタン南部での攻勢を開始

(カブール)米軍はアフガニスタン軍とともに、南部のヘルマンド
州で、タリバーンに対する攻勢を開始した。参加したのは約1千人
の海兵隊と、現地の兵士である。蜂起勢力の情報伝達の道と補給路
を断つために、今回の攻勢は行なわれる。

パキスタンではモスクが攻撃を受け死者多数

(イスラマバード)パキスタンの軍が駐屯するとしラワルピンディ
のモスクがテロ攻撃を受け、少なくとも40人が死亡した。死者の
中には、将軍2人も含まれている。負傷者は少なくとも70人であ
る、と警察は発表した。また軍の発表によれば、金曜日に礼拝が行
われているモスクの中で、少なくとも2人の攻撃犯が爆薬に点火
し、周囲に発砲し、最後に治安部隊に射殺された。内相マリクは、
この凶行を引き起こしたのはタリバーンである、と述べた。ラワル
ピンディで激しい攻撃が行なわれたのは、この2カ月間で早くも
3度目である。ここには治安部隊の本部が置かれている。

米国大統領府「戦略兵器削減条約はまだ効力を持つ」

(ワシントン、モスクワ)ロシアと米国は全力をあげて、土曜日に
失効する戦略兵器削減条約の後を受ける条約をまとめる作業を進め
ている。ワシントンの米国大統領府は18年前に結ばれたこの条約
は、新たな条約が結ばれるまで効力を持つ、と発表した。第2次戦
略兵器削減条約は、できるだけ早期に結ばれることになる、とロシ
ア政府は両大統領オバマとメドヴェージェフの名前で発表した。彼
らはこの点について、電話で話しあって取り決めた、とのことであ
る。米国は期限が切れたため、モスクワの東にあるヴォトキンスク
にあるロシア最大のミサイル基地から、20人の査察官を退去させ
た。第1次戦略兵器削減条約は、1991年に冷戦終了直後に結ば
れ、これは核兵器削減に関する今のところもっとも包括的な条約で
ある。




12月5日(土)

コペンハーゲンでの気候協定締結に新たな希望

(ワシントン、ベルリン)米国大統領バラック オバマが、コペンハーゲンでの世
界気候首脳会談の最終段階の交渉に参加することで、突破口が開かれるのではない
かとの期待が新たに生まれてきた。ドイツ政府は、オバマの発表を歓迎した。環境
大臣ノルバート レットゲンは「ビルト紙日曜版」に、これは彼が成果をあげよう
としており、あらゆる危険を犯して自分の重要性を利用して目的を達成しようとい
う意志の現れである、と語った。世界気候会議議長ラジェンドラ パウチャリは、
極めてよい展開で、コペンハーゲンでは満足できるような協定ができる可能性が大
いに高まった、と語った。EU評議会議長を務めるスウェーデン首相フレデリク 
ラインフェルトは、気候首脳会談はオバマの参加を得て、より大きな政治的な意義
を持つ、と述べた。本来オバマは首脳会談の冒頭にのみコペンハーゲンにやってく
るつもりであった。中国とインドが気候変動との戦いで、具体的な努力を発表する
と予告したことを受け、オバマは訪問日程を変更した。

     その他のニュース

クンドゥス空爆「外務省も情報を得ていなかった模様」と発表

(ベルリン)元連邦外相シュタインマイアーは、外務省はクンドゥ
ス空爆に関する情報を、国防省から渡されていなかった、との可能
性を否定しなかった。今回の問題は、連邦議会の調査委員会によっ
て解明されねばならない、と現在は社会民主党会派長を務める彼は
「ヴェルト紙日曜版」に述べた。9月の乗っ取られた油送車2台に
対する爆撃に関する憲兵隊の報告書は、11月末にようやく外務省
に届けられた、とのことである。シュタインマイアーは、政府は爆
撃の犠牲者がどれぐらいに上るか早期に算出していた、と強調し
た。一方国防軍が求めた行なわれた攻撃の詳細が、さらに公表され
た。報道雑誌「シュピーゲル」の報道によれば、おそらくドイツ軍
指揮官と米国の操縦士の意見の違いか大きく、NATOの最終報告書
では、戦闘爆撃機の乗員は数回に渡って、指示の背後に何があるの
かを探っていた、との見方である。米国の操縦士も要請された6発
の爆弾ではなく、2発だけを投下しようとしたのだが、クンドゥス
の連邦軍指揮官が、これを拒否していた。この空爆では、民間人を
含め142人ほどが死亡した。

イラン政府「ウラン濃縮のために20の施設が必要だ」

(テヘラン)イランはウラン濃縮のために、あわせて20箇所の大
規模な施設を建設する方針である。これが実現した場合にのみ、イ
ランは今後数年で必要な電力を発電できる、と国営通信社IRNAは
イラン核計画の長であるサレヒの言葉として報じた。この発表は、
イラン政府が国際原発機構との対決姿勢を崩さないことを示したも
のである。国際原発機構は、イランに対してウラン濃縮を中止する
ように求めていた。イラン大統領アフマディネジャドは先に、同機
構は巨大な力を持っている国の圧力に屈するばかりで、イラン国民
に対する不正な決議を下した、と述べていた。

ロシアの大火災では百人以上が死亡

(モスクワ)ロシアの都市ペルミの高級飲食店で大火災が起こり、
正式発表によれば、少なくとも102人が死亡した。130人以上の負
傷者のうち多くが、ひどいやけどを負った。初期段階の調査によれ
ば、この事件は爆発性の花火によって引き起こされた。この店の所
有者は逮捕された。大統領メドヴェージェフは、月曜日を国をあげ
て追悼するように命じた。各地での式典は、死者だけでなく多くの
重傷者に対するものでもある、と政府は発表した。




12月6日(日)

自民党のグラーフ ラムスドルフが亡くなる

(ボン)元連邦経済大臣オットー グラーフ ラムスドルフが死去した。自由民主
党の名誉党首であった彼は、82歳でボンでなくなった。連邦首相アンゲラ メル
ケルは、ラムスドルフがドイツの政治に大きな影響を与えた、ずば抜けて優れた自
由主義者であった、と評価した。グラーフ ラムスドルフは1977年から84年まで
連邦経済大臣を務めた。1988年から93年までは自由党の党首であった。彼の名前
は、ヘルムート シュミットの社会・自由主義政権から、ヘルムート コールのキ
リスト教民主、社会同盟と自由民主党との連立政権への転換を表わすいわゆる「転
換」という言葉と密接に結びついている。コール内閣で彼は閣僚を務めたが、
1984年にフリック党献金問題で退任した。社会民主党所属の元首相ゲアハルト 
シュレーダーの委託を受けて、彼は2000年前後には、ナチ時代の強制労働に従事
した人の賠償問題について、交渉を取りまとめた。

     その他のニュース

ブリューデルレは中国へのドイツの投資に力を注ぐ

(北京)ドイツ経済は、中国の大規模な景気浮揚策から、より利益
を得る方針である。連邦経済相ブリューデルレは首都北京を公式に
訪問し、ドイツの中規模の企業向けに、道路、鉄道、工場の建設で
巨額の投資を行ない、大きな好機が訪れる、と述べた。中国はドイ
ツ人同様、公平な貿易相手であって「貪欲な狩人」ではない、とブ
リューデルレは述べた。コペンハーゲンでの世界気候会議を直後に
控え、彼は中国人に気候保護への責任を指摘し、中国が温室効果ガ
スの排出を削減すると約束しなければ、今回の首脳会談は成果をあ
げることはできない、と述べた。同様の趣旨のことを世界最大の化
学企業社長ハンブレヒトも述べた。彼は経営者代表団の団長として
ブリューデルレに同行し、中国は気候保護と経済成長を融合させな
ければならない、と語った。

国連事務総長潘は気候首脳会談を前に自信をのぞかせる

(コペンハーゲン)コペンハーゲンでの気候首脳会談を直後に控
え、国連事務総長潘は、楽観的な味方を示した。彼はデンマークの
新聞「ベアリングスケ・ティーズネ」に、世界の温暖化を減速させ
る歴史的な合意が達成される、と自信をのぞかせた。すべての首脳
が地球温暖化と戦うという目的で、意見が一致しており、今回は参
加者がその進め方で合意をしなければならないだけである、と述べ
た。192カ国の代表が、月曜日からコペンハーゲンで新たな気候に
関する協定について協議を行う。10日間の会談の終わりには、多
数の国の首脳がデンマーク入りし、その中には米国大統領オバマと
ドイツ首相メルケルも含まれている。

ギリシアで再び騒乱

(アテネ)警察が15歳の少年を射殺してから1年、アテネでは再び
警察とデモ隊が路上で衝突した。追悼集会には数千人が参加し、投
石と放火が起きた。警察は催涙ガスを使用した。少なくとも警官
16人を含め、若干の負傷者が出た。若者2百人が逮捕された。テッ
サロニキでも暴動が起きた。アテネとその周辺に、6千人強の警官
が動員された。報道によれば、左派および無政府主義者のデモ参加
者も国外からやって来た。大統領パプーリアスは、国民に平静を呼
びかけた。この15歳の少年の死は昨年、2週間にわたる暴動に火を
つけた。警官2人は1月20日から始まる裁判で責任を問われる。




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