2月8日〜14日のドイツのニュース



2月8日(月)

イランは正式にウラン濃縮に関する情報を伝える

(ウィーン)イランは国際原子力発電機構に対して正式に、火曜日からさらに濃縮
したウランを自ら製造するとの計画を伝えてきた。ある外交官が、これに関する書
簡をウィーンの同機構に手渡した、とイラン各当局の部長アリ アクバル サレヒ
は発表した。
ミュンヒェン治安会議での仲裁の努力が失敗に終わったことを受け、イラン大統領
マハムード アフマディネジャドは日曜日に、ウラン濃縮を20%にまで高めるよう
に指示していた。西側諸国は、ウランが研究炉向けにウラン濃縮を国際的な管理の
元で行なうように提案していた。しかしイラン政府はこれに対して、西側が受け入
れられないと見る条件を付けていた。さらにサレヒは、イランは1年以内に新たな
濃縮施設10箇所を作る、と予告した。
米国とフランスは、国連安全保障理事会の中で、イランに対して新たな制裁を行な
うつもりだ、と予告した。

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イランに対する制裁強化を呼びかける声

(パリ)核をめぐるイランとの対立が改めて激化していることを受
け、米国とフランスはともに国連安保理で、イランに対する制裁強
化実施に努力をする方針である。フランス国防相モランは、米国国
防相ゲイツとパリで会談した後、別の措置を取る選択肢は残ってい
ない、と述べた。ドイツ政府広報ヴィルヘルムは、ドイツにはイラ
ンに対する対処を強化する用意がある、と述べた。

米国とEUはイランに警告

(ワシントン)米国とEUは、イスラーム革命でのシャー体制に対
する勝利31年を祝う祭典をきっかけに、あらたな人権侵害を行な
わないように、と警告した。今後数日の間に、新たな暴力と弾圧が
起きるのではないかと懸念している、と米国とヨーロッパの声明の
中では述べられている。2月11日には、イランでは国が大規模デモ
を主催し、革命勝利を記憶によみがえらせることになっている。野
党の政治家たちは、これをきっかけに新たな講義活動を行なうよう
呼びかけている。イランの宗教面の指導者アヤトッラー ハメネイ
は、野党に対して暴力を行使する、とあからさまに威嚇した。

ヤヌーコヴィッチはウクライナ大統領選に勝利

(キエフ)ウクライナでは新ロシア派と目される野党の指導者ヤヌ
ーコヴィッチが、大統領選挙で勝利した。キエフの選挙委員会は、
59歳の彼がすべての票と集計を終えた時点で、48.7%の票を集め
た、と発表した。現在首相を務める対立候補ティモシェンコは、
45.7%であった。4%を越える有権者がどちらの候補者も拒否し
た。欧州安全保障協力機構の専門家は、この決選投票は透明性が高
く、不正はない、と評価した。EU外務委員アシュトンは、ウクラ
イナでの選挙の経過を評価した。2004年の大統領選挙は、ヤヌー
コヴィッチが有利になるように操作されていて、これがいわゆるオ
レンジ革命のきっかけとなった。




2月9日(火)

憲法裁判所はハルツIV法の一部分を覆す

(カールスルーエ)ハルツIVの規定は、基本法に違反している。憲法裁判所はこ
のように決定した。連邦政府は自動と成人に対する給付金の金額を、年末までに新
たに算出しなければならない。それまでに支援を必要とする67万人は、人間にふ
さわしい最低限の生活を維持するために必要な補助金を請求することはできる。具
体的な支給額について、裁判官は言及しなかった。ハルツIV法は、第2型失業給付
金あるいは就職先を探している人に対する基本的な保証を縮小するものである。各
政党と諸団体は、この判決が方向性を示すものだ、と評価した。連邦政府は司法の
決定をすばやく実行に移す、と約束した。左翼党、労働組合、副詞団体は、支給の
早期引き上げを求めた。

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GM社は解雇と税金でオーペル社を再建する方針

(フランクフルト アム マイン)危機に揺れる自動車製造会社オ
ーペル社は、長い間待たれていた再建計画を発表した。同社社長ラ
イリーはフランクフルト アム マインで、ヨーロッパ全体で8千
3百人を解雇するが、うち3千9百人がドイツの従業員である、と述
べた。その発表によれば、同社は27億オイロの信用供与あるいは
保証金を必要としており、連邦と各州が15億オイロを提供して、
再建に参加することになっている。ライリーの発表によれば、親会
社ジェネラル モーターズ社は、2014年までに110億オイロを投
資し、生産の陣容の8割を新たなものにする方針で、重点は従来型
ではない駆動機に置かれる。金属産業労組は連邦と州に対して、オ
ーペル社が将来的にどのようにすれば、生産を続けられるのかはっ
きりしないため、国庫金の投入を認めないように求めた。

EUのギリシア支援に関する報告

(ベルリン)木曜日のEU首脳会談を前に、巨額の負債を抱えたギ
リシアが、他のEU諸国の支援が得られると期待することができる
兆しが強まっている。ロイター通信は、ベルリンの連立政府筋の情
報として、オイロ使用地域では、ギリシアに対する支援を行なうと
の決定が下されたに等しい状況だ、との発言を引用した。「ドイツ
経済新聞」紙は、同じく連邦政府筋の情報として、二国間支援と
EU全体で調整を取った措置の両方が議題に上がっている、と報じ
た。キリスト教民主、社会同盟会派長代理マイスターは、連邦政府
はギリシア救済計画にかかわっている、との報道を正しいと確認し
た。

テヘランの大使館が襲撃を受ける

(テヘラン)イランの首都テヘランでは、イタリアおよびフランス
の大使館が、暴力をいとわぬデモ隊の襲撃を受けた。半官半民のイ
ランのファルス通信社は、イランの野党運動を西側が支援している
ことに抗議する学生の集団が、この襲撃を起こした、と報じてい
る。イタリア外相フラッティーニはローマで、約百人のイラン人
が、大使館の建物に石と卵を投げつけ、反イタリア的な言葉を投げ
かけたが、イタリア警察が出動したおかげで、大きな被害を防ぐこ
とができた、と述べた。




2月10日(水)

大佐クラインはアフガニスタン空爆の責任を引き受ける

(ベルリン)大佐ゲオルグ クラインは、連邦議会の調査委員会で、アフガニスタ
ン北部のクンドゥスでの油送車2台に対する爆撃の責任が自分にあることを認め
た。非公開会議で発言する前に彼は、弁護士を通じて、自分はアフガニスタン紛争
での死者全員を悼んでいる、9月の空爆の決定は、当時手元にあった情報をもとに
下したもので、適法的であった、と発表させた。野党の議員たちは、5時間近くに
わたる大佐の尋問の後、新たな解明を行なう必要がでてきた、と判断している。特
殊部隊である第47機動部隊が、この爆撃ではどのような役割を果たしたか、とい
う疑問が生じている、と緑の党と左翼党の委員は発表した。

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連邦政府はアフガニスタン派兵の評価をやり直す

(ベルリン)連邦政府は、公式には初めて、アフガニスタンでの活
動を、「人間性に関する国際法の点では武装紛争」と分類した。こ
の名称で事態を呼ぶことは、現地で危険にさらされている人々全て
に対する責任を負うことである、と外相ヴェスターヴェレは連邦議
会で発表した政府声明の中で強調した。今まで政府は、ヒンドゥク
シでの国防軍の活動について、厳密な法的判断を避けていた。また
ヴェスターヴェレは連邦議会で、ドイツ軍からの派兵人数を現在の
850人から、5,350人に上積みする計画に理解を求めた。国防軍派
兵の重点は今後は、アフガニスタン治安部隊の養成に置かれる、と
ヴェスターヴェレは説明した。彼は具体的な撤兵の日程について
は、明言しようとしなかった。

パキスタンで襲撃 死者発生

(ペシャワール)パキスタンでは警察の巡回が自殺攻撃を受け、
13人が死亡した。公式発表によれば、この襲撃は、同国北西部の
国境地帯で起きたもので、その他に5人の民間人が負傷した。アフ
ガニスタンにつながる道路上で、犯人は爆薬を積んだ自動車で、治
安部隊の兵士を乗せた自動車に突っ込んだ。アフガニスタンの外国
部隊に対する補給物資の多くが、路上に散乱した。

米国「核対立でイランに猶予していた時間は過ぎた」

(ブリュッセル)米国はイランとの核をめぐる対立を、合意の上解
決する機会は小さくなっている、と見ている、と米国外務省軍縮特
使トーシャーはブリュッセルで発表した。イラン政府がウラン濃縮
を20%まで高めるとの決定を下したことで、武器に転用可能なウラ
ンを生産する能力と可能性が出てきたため、米国政府は、イランに
対する制裁強化を求める以外の選択肢を、ほぼ有していない、と彼
女は述べた。イランに対する猶予時間は過ぎた、ともトーシャーは
述べた。米国大統領オバマは火曜日に、イランが譲歩しないのであ
れば、国連安保理以外でも、制裁を行なうと威嚇していた。




2月11日(木)

イランは核保有国であると宣言

(テヘラン)イラン大統領マハムード アフマディネジャドは、イスラーム教革命
31周年記念日に、同国が核保有国であると宣言した。ナタンの核施設で、ウラン
を20%にまで濃縮することに成功した、と彼はテヘランに集まった数十万人の支持
者を前に述べた。科学者はほぼ核兵器として使用可能なウランを製造できる状況に
ある、とも語った。国際原子力発電機構は、20%への濃縮をまだ確認していない。
この式典に合わせて、再び講義活動が行なわれた。ただし目撃者の話によれば、参
加者の数は予想より少なかった。警察と懸念を持ったバシジ民兵が、警棒と催涙ガ
スをデモ隊に使用し、野党の政治家マフディ カルビの自動車が襲われ、デモ隊の
数人が逮捕された、とのことである。

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EUはギリシアへの連帯を示す

(ブリュッセル)EUはギリシアに対して、同国の国家予算の問題
解決に、政治的に支援を行なう、と約束した。同時に同国に対し
て、支出削減計画を守る義務があるということを、明確に述べた。
とドイツ首相メルケルはブリュッセルでのEU首脳会談後に述べ
た。各国首相および大統領は、ギリシアに対して、現在のほぼ13%
の赤字を、今年中にも4%削減するように呼びかけた。EU評議会議
長ファン ロンパイは、ギリシアは金融支援を求めてはいない、と
発表した。オイロ使用地域各国は、必要な場合には断固としたそし
て調整を図った措置を取り、オイロ使用地域全体の安定性を確保す
る、とも述べた。具体的な措置についての結論は、EU蔵相会談で
下されることになる。

EU議会は米国との銀行情報協定締結を拒否

(ストラスブール)EU議会は反対意見もある米国との銀行情報協
定を、多数の反対で否決した。議員たちは2月1日に発行した協定
を、EUの情報保護の基準には合致しないという見方をとって、拒
否した。この協定は、米国のテロ捜査官が、ベルギーの国際銀行間
通信協会SWIFTが処理する数百万のヨーロッパ人顧客の情報を手
に入れることを認めるものである、とも述べた。ドイツ法相ロイト
ホイザー・シュナレンベルガーは、この投票結果を歓迎し、EU議
会議員は、情報保護だけでなくヨーロッパの民主主義も強化した、
と述べた。米国政府は、テロ組織との戦いで、米国とEUの間の協
力関係にとって打撃である、と述べた。EU委員会は早期に新たな
交渉を行なうべく努力している。

EUはハイチに軍の派遣を計画

(ブリュッセル)EUはハイチの地震被災地域に軍を派遣し、住民
に緊急に必要な住居を建設する計画である。これによりEUはハイ
チ首相ベルリーヴと国連の要請に応える、とEU外務委員アシュト
ンはブリュッセルで述べた。雨季が始まる直前に、約十万人の家を
失った人に十分な住居を作ることが、もっとも差し迫った問題であ
る。EUと加盟国は、ハイチに対して今までに4億2千万オイロ以上
を提供する、と短期的および中期的な支援として約束している。
1カ月前の地震では、少なくとも21万7千人が死亡した。




2月12日(金)

国連は気候保護審議会を設立

(ニュー ヨーク)英国首相ゴードン ブラウンとエチオピア首相メレス ゼナウ
ィは、世界的な気候保護の財源を確保するために、今後努力することになる。国連
事務総長潘基文は、両首脳を国連の重要な審議会に召喚した。両首脳は各国政府、
中央銀行、大学の専門家と一緒になって、コペンハーゲンの世界機構首脳会談で約
束を取りつけたことを前進させ、それをうまく利用するように配慮することにな
る、と潘は記者会見で述べた。またこの審議会は、世界的な気候保護に財源不足を
穴埋めするために、長期的で全く新しい資金源を開拓することになっている、とも
述べた。

     その他のニュース

国連食料農業機関はハイチの農業のための資金に期待

(ローマ)国連食料農業機関FAOは、大地震が起きたハイチに送る
農業再建のために支援金が不足している、と訴えた。今までのとこ
ろ、必要な2千3百万ドルのうちようやく8%が集まった、と総裁デ
ィウフはローマで述べた。しかしハイチの経済および社会の復興
は、同国への食料品生産および大量の投資の点で新たな動力源が必
要である、ともディウフは述べた。同機関はすでに、種子、肥料、
農業器具を春の種まきに向けて分配しはじめている、とも語った。
ハイチでは各地で、国をあげて追悼の日を行ない、地震の死者を弔
った。公式の概算では、今回の自然災害では、少なくとも21万7千
人が死亡した。

北朝鮮は核交渉団を米国に派遣する方針

(ソウル)勧告での報道によれば、北朝鮮は、核計画をめぐる対立
で、主席交渉人を3月に米国に派遣する方針である。副外相金桂冠
は、米国特使ボースワースのピョンヤン訪問の返礼をするつもりで
ある、と韓国の通信社連合は報じた。国連特使パスコーによれば、
これに対して北朝鮮はあいかわらず、核兵器計画を終了させるため
の6カ国会談の再開を難しい、としている。北朝鮮首脳部はおそら
く、交渉の席に戻ることに熱心ではないものの、その可能性は否定
していない、とパスコーは北朝鮮での4日間にわたる交渉の終わり
に述べた。

イエメンは反乱勢力が停戦を破ったと非難

(サヌア)イエメン政府は、同国北部の反乱勢力が、現地時間の深
夜に発行した停戦を破った、と非難んした。内相代理アル カウシ
のサヌアでの発表によれば、サアダ州での反乱勢力の攻撃では、兵
士1人が死亡、1人が負傷した。軍の情報によれば、アル・アイン
地区では、3人の兵士が死亡した、とのことである。ただしサヌア
の治安担当筋の情報によれば、散発的な突発自体にもかかわらず、
停戦は維持されるとの期待が持てる。イエメン政府は、アル カー
イダの活動家を狙って対処できるように、6年前から続く同国北部
地域対立を終わらせるように、との諸外国からの圧力を受けてい
る。




2月13日(土)

ドレースデンでネオナチの行進をデモ隊が阻止

(ドレースデン)ザクセン州の州都ドレースデンで、65年前の同市の爆撃を記憶
にとどめる式典に、数千人が参加した。彼らは封鎖物を置き、人間の鎖を作ること
で、ネオナチが計画していた市の中心部の行進を阻止した。その際衝突が置き、数
人が負傷した。午後までには約5千人の急進右派がドレースデン ノイシュタット
駅に集まっていた。ここで急進派は警察に取り囲まれた。これによりネオ・ナチの
行進は発生が不可能となり、数時間に渡り延期された後、警察が終了を宣言した。

     その他のニュース

ヴェスターヴェレのハルツIV法発言に怒りの声が増える

(ベルリン)自由民主党党首ヴェスターヴェレが、ハルツIV法に関
して行なった発言に対し、怒りの声が続いている。ヴェスターヴェ
レは社会福祉の掛け金が引き上げられる可能性をにらんで、社会福
祉重視の方向へ進み、後期ローマ帝国時代の退廃に似た状態になる
のではないか、と述べていた。それをうけて連邦首相メルケルは、
自分の政権の副首相であるヴェスターヴェレの言葉の選択派、自分
のものとは異なる、と述べた。社会民主党党首ガブリエルは、外相
でもあるヴェスターヴェレのハルツIVに関する発言を、厳しく批判
し、ヴェスターヴェレが、生活状態について何もなしえない人を侮
辱することは、まともなことではありえない、と述べた。連立相手
のキリスト教民主同盟からも、批判が出ている。ザクセン州首相テ
ィリッヒは、ヴェスターヴェレが全てをひとまとめにして侮辱し
た、と非難した。労働相フォン デア ライエンも、同様にヴェス
ターヴェレとは距離を取り、退廃に陥る道を進んでいるようにはみ
えない、と述べた。

アフガニスタンでNATOの大軍の前進は続く

(カブール)アフガニスタン軍と国際保護部隊ISAFの兵士は、ア
フガニスタン南部での急進派イスラーム教徒タリバーンに対する大
攻勢で、ごくわずかの抵抗しか受けていない。今までのところ散発
的な戦闘しか起きていない、と英国軍の広報は述べた。ただし反乱
勢力の拠点マルジャは、あちこちに地雷、爆弾、爆発する罠が設置
されているため、占領は困難であり、戦闘では少なくとも20人の
タリバーン戦闘員が殺され、英兵と米兵それぞれ1人ずつが死亡し
た、とも語った。アフガニスタン保護部隊とアフガニスタン軍の兵
士、約1万5千人が、以前から予告していた攻勢「ムシュタラク
(共同)」を土曜日午前に開始していた。この作戦の目標は、ヘル
マンド州のマルジャ地域から、タリバーンを追放することにある。

インドで襲撃事件 死者少なくとも8人

(ニュー デリー)インドの都市プネーで爆発が起こり、8人が死
亡、30人以上が負傷した。警察の発表によれば、「ドイツパン
屋」という名前の人気の飲食店で夕刻の早い時間、爆発物が破裂し
た。犠牲者の中には、外国人もいた、とのことである。インド内務
省の広報は、当局はこれが攻撃であると見ている、と発表した。爆
発の時点では、多くの観光客がいた。プネーは以前プーナという名
前であった町で、ムンバイの南東にあり、70年代には多くの社会
から離脱したドイツ人や、宗派の指導者バグワンの支持者が目指し
た町であった。




2月14日(日)

NATOのアフガニスタン攻撃で民間人12人が死亡

(カブール)アフガニスタン南部でのNATOの大攻勢で、民間人12人が死亡した。
ミサイル2発が狙いを外し、住居に命中したことをアフガニスタンのNATO上級指
揮官スタンリー マクリスタルは認めた。大統領ハミド カルザイには、この突発
事件には責任がない、とも語った。NATOが指揮するアフガニスタン部隊は、土曜
日夜に、急進派イスラーム教徒タリバーンに対して、今まででもっとも大規模な攻
撃を開始していた。この軍事作戦には1万5千人の兵士が参加しており、その中に
は2千人のアフガニスタン兵が含まれている。今回の攻勢の目的は、同国南部のマ
ルジャ地域からタリバーンを追い出すことである。この地域は、世界でもっとも大
きなアヘンの栽培地域の一つである。麻薬取引は、タリバーンの重要な収入源であ
る。

     その他のニュース

インドのプネー襲撃犯の手がかりはまだ見つからず

(ニュー デリー)インドの都市プネーの飲食店が爆弾で攻撃を受
けた事件で、捜査陣はまだ暗闇の中にいる。インド西部の同市の
「ドイツパン店」の爆破事件では、今まで犯行声明を出したものは
いない。犯人の動機は謎である、と内相チダムバラムは述べた。治
安担当筋の情報によれば、捜査はパキスタンに拠点を持つ急進派組
織ラシュカレ・タイバを中心として行なわれている。インドとパキ
スタンの核爆弾保有国は、この攻撃の前日、和平会議を再開するこ
とに合意したばかりであった。公式発表によれば、今回の飲食店襲
撃で、土曜日には9人が死亡、現地に住むドイツ人女性1名を含む
60人が負傷した。

クリントン「米国はイランに「新たな措置」を練り上げる」

(ドーハ)イランとの核をめぐる対立で、米国は新たな制裁を検討
している。カタールの首都ドーハでの「米国・イスラーム教世界公
開会議」に参加している米国外相クリントンは、世界各地の協力国
とともに、「新たな対策を準備」し、イランの挑発的な態度と、現
在の核政策を撤回させる、と述べた。3日間の湾岸地域訪問中に彼
女は、イランに対しより厳しい路線を取ることに理解を得る方針で
ある。またクリントンは、イスラーム教世界の指導者と、イラク及
び近東和平の成り行きに協議を行なう方針である。

ティモシェンコはウクライナの選挙結果に異議を唱える

(キエフ)ウクライナの大統領選挙は終わったが、国内政治での権
力争いは激しさを増している。2月7日の決選投票で敗北した首相
ティモシェンコは、選挙結果について法廷で異議を唱える方針であ
る、と発表した。彼女の対立候補ヤヌーコヴィッチの親ロシア陣営
が、選挙で不正を行なった証拠を持っている、と述べた。ティモシ
ェンコとは反対に、諸外国からの選挙監視団は、決選投票は公平か
つ民主的に行なわれた、と賞賛した。選挙委員会は、ヤヌーコヴィ
ッチの勝利を日曜日に今一度確認した。選挙東京の発表によれば、
親ロシアのヤヌーコヴィッチは、大統領選挙の決選投票で、約
89万票を獲得して優位に立った。ウクライナは、ロシアの石油お
よびガスの中部および西部ヨーロッパへの輸出の中継点として、も
っとも重要な国である。過去にはロシアとウクライナの政府の対立
で、ヨーロッパへのガスの供給が阻害されたことがある。




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