5月31日〜6月6日のオーストリアのニュース



5月31日(月)

     国外ニュース

ベルリンで大騒動 ケーラーは腹立ちまぎれに辞任

ドイツ連邦大統領ホルスト ケーラーは月曜昼に、即時効力を持つ
辞任を発表した。ケーラーは、アフガニスタンでのドイツ国防軍の
活動に関する問題発言で、批判されたことに怒っており、気分を害
している。ドイツ連邦共和国の歴史は時マッチライ初めての辞任の
理由として、ケーラーは、目に涙を浮かべて、「国の最高の役職に
ふさわしい扱いを受けられない」ことを挙げた。彼はこの決定で首
相メルケルの感情も傷つけた。

     国内ニュース

ブルゲンラント州に激震 緑の党は州議会に当面議員を出す

ブルゲンラント州の選挙後、連邦議会の最終的な議席配分は、まだ
決まっていない。郵便による投票の結果が昨日は一部しか出なかっ
たため、自由党から緑の党への議席の移動が生じた。これにより緑
の党は、州議会に議席を持つことになった。ただし火曜日に最終集
計結果我出て、州議会の議席は変動する可能性がある。これによ
り、社会民主党は絶対多数を得る可能性がある。「ブルゲンラント
州候補者名簿」が議席を獲得する可能性は少ない。




6月1日(火)

     国外ニュース

武器調達の支出は10年で倍増

金融恐慌は、各国の政府に武器調達の支出を押え込む役割を果たさ
なかった。2009年には1兆5千3百億ドルが武装調達計画に支出さ
れ、これは前年と比べて5.9%の増加であった、と火曜日に発表さ
れたストックホルム平和研究所の年次報告書には記されている。そ
れによれば、10年前と比べると、ほぼ倍増となっている。また
2009年に世界でもっとも武器に支出したのは米国で、増加の54%
は米国によるものである。第2位は中国、第3位はフランスであ
る。武器の調達をもっとも進めているのは、アジアとオセアニアで
ある、とのことである。

     国内ニュース

プレルは危機は構造改革の好機であると考える

副首相ヨーセフ プレルは、危機は構造改革の好機である、と見て
いる。この秋には、健康保険と年金などの分野で、より大きな構造
改革に着手するまれな機会ができるので、これを利用するつもりで
ある、と昨日午後に開かれた国民党政治研究会の公開討論会で述べ
た。恐慌克服後の中心的な課題の一つは、政治が行動力を取り戻せ
るかどうか、それとも政治家が金融市場の「歯車」に留まるかであ
る、とも述べ他。また彼は、国民に対しても巨額の支援計画を説明
するつもりで、そのために夏から行動をはじめ、議論を起こして行
く、とも述べた。




6月2日(水)

     国外ニュース

国連事務総長はイスラエルによるガザ封鎖の解除を要請

国連事務総長潘基文は水曜日、ガザ帯状地帯の封鎖を即時解除する
ようにイスラエルに求めた。イスラエル海軍がガザ向けの支援物資
を載せた船団を攻撃し、死者が発生したことを受け、彼はニュー 
ヨークで、この封鎖は「非生産的で、維持できないし、非人間的で
あり、ただちに解除しなければならない」、と述べた。問題のこの
軍事攻撃は、「長年続くこの地域の封鎖に注目を集めた」と潘は、
イスラエル、トルコ、アラブ諸国、国連安保理の5大国(米国、ロ
シア、フランス、英国、中国)の国連大使との協議後に述べた。

     国内ニュース

契約切れの状態にある保険会社と医師の交渉が続く

民間社会保険会社SVAと医師会の間で、契約切れとなっている状態
について話し合いは、来週にも再開される、と保険会社側は発表し
た。「新たな進展がある。来週にはお互いに話し合いを行なう」と
同社の副社長マルティン グライツマンは昨日午後に発表した。同
社と医師会が新たな報酬基準について合意が出来なかったため、同
社の保険の加入者は、昨日から医師に支払いを行なわなければなら
なくなっている。




6月3日(木)

     国外ニュース

EUは麻薬の闇取引に抵抗する対策

EUは麻薬犯罪組織の資金の窓口を閉ざす方針である。「犯罪行為
による利益が生まれないようにしなければならない」、と現在EU
評議会議長を務めるスペインの内務大臣アルフレード ルバルカバ
は、ルクセンブルクでのEU内相会談の後で述べた。麻薬組織の資
産を差し押さえ、犯罪者から行動力を奪わなければならない、とも
語った。麻薬組織の資金の欧州は、国際麻薬取引を押え込むために
EUの対策3つのうちの1つであり、これらは各国内相の会議で賛成
が得られている。この対策には、結束して協力をうまく調整して、
犯罪組織に対処することが含まれている。

     国内ニュース

グラウィシュニヒはウィーンで国民党を追い抜く意向

ブルゲンラント州での壊滅的な敗北を喫したことを受け、緑の党党
首エーファ グラウィシュニヒは、10月のウィーンでの選挙に向
けて、高い目標を掲げた。緑の党は「国民党を追い越したい」と彼
女は日刊紙「エスターライヒ」に述べた。社会民主党と国民党によ
る連立が成立するのを阻止するために、「我々は国民党を越え、少
なくとも第3党にはなるつもりだ。社会民主党は選挙で敗北したも
のとの連立は行なえない」と彼女は述べた。




6月4日(金)

     国外ニュース

ガザ支援船団は地中海で新たな衝突

諸外国のガザ支援物資船団が、イスラエル海軍の攻撃を受けて流血
の事態となってから数日、地中海で新たな衝突が起こる兆しがあ
る。イスラエルの渓谷にもかかわらず、アイルランドの旗を掲げて
航行中の貨物船「レイチェル コリー」は今日、海域封鎖を突破し
て、支援物資を直接ガザへ運ぼうとした。乗船している北アイルラ
ンドのノーベル平和賞受賞者マイレッド マグワイアを含め、
20名ほどの親パレスチナ活動家は、イスラエルが支援物資をイス
ラエルの港町アシュドッドに運び込むようにとの勧告を拒否した。
イスラエルは海域の封鎖に固執している。一方トルコはイスラエル
のと関係を制限する方針である。また金曜日にはウィーンで、反イ
スラエルのデモが行なわれた。

     国内ニュース

ブルゲンラント州自由党は、

ブルゲンラント州自由党は、昨日州議会選挙の結果について改めて
協議し、同党は票をもう一度数え直させたい、との結論に達した。
この結果を受け入れることはできない、と同党党首ヨハン チュル
ツは述べた。「ブルゲンラント候補者名簿」が連邦議会に議員を出
せるかどうかが、まさに1票にかかっているということが会っては
ならない、万一結果の修正が行なわれ、「ブルゲンラント候補者名
簿」の1票が剥奪されるなら、その議席は自由党のものになる可能
性がある、とも語った。




6月5日(土)

     国外ニュース

BP社は鐘状の器具で流出した石油の3分の1を回収

BP社はメキシコ湾での石油流出事故の処理を、ゆっくりと前進さ
せている。穴をふさぐように金曜日はめ込んだ鐘状の器具は、
24時間で6千バレル(約95万リットル)の石油を回収した。政府
の発表によれば、一日に流出する1万9千バレルの石油のうち3分の
1弱にあたる。同社は流出を食い止める量を、今後数日でさらに増
やすつもりである、と湾岸警備隊は発表した。一方石油流出の拡大
で、米国のフロリダ州の湾岸では、漁業の禁止地域が再び拡大し
た。

     国内ニュース

カールは医学部入学希望者の社会福祉の能力を試験する方針

科学大臣ベアトリクス カール(国民党)は、医師養成を抜本的に
改革する方針である。その際には、医学部入学を希望する学生たち
にも、患者に対処できるかどうか、入学前にも試験することが可能
である、とテレヴィのインタヴューで述べた。彼は医学部入学のた
めの試験では、統一するだけではなく、医学部教育への適正を試験
する方向に拡大するつもりである。その際には社会福祉的な能力も
調査することになる。現在は自然科学の知識を中心に試験が行なわ
れているが、良い医者を作るにはそれでは十分ではない、介護施設
での義務的な労働なども、その試験に含めることも考えられる、と
もカールは述べた。




6月6日(日)

     国外ニュース

トルコはガザを封鎖するイスラエルに圧力

トルコ首相レジェップ タイップ エルドアンによれば、トルコは
イスラエルがガザ帯状地帯の封鎖を解くまで、圧力をかけつづけ
る。「ガザの人々を収容所状態で生活させる者たちの前に、我々は
立ちはだかる」とトルコ北西部の都市ブルサで述べた、とテレヴィ
が報じた。諸外国のガザ支援物資輸送団が、先の月曜日にイスラエ
ル海軍に襲われ、トルコ人8人、トルコ系の米国人1人が死亡したこ
とを受け、トルコ政府は駐イスラエル大使を呼び戻し、イスラエル
との合同軍事演習を中止した。

     国内ニュース

ブルゲンラント州社会民主党と国民党が連立協議を開始

ブルゲンラント州では州議会選挙が決着し、今後は各党の交渉が行
なわれる。社会民主党と国民党は、今日からアイセンシュタットの
別荘にある州首相ニースル(社会民主党)の事務所で、第1回の交
渉を行なう。両党党首ニースルとフランツ シュタインドル(国民
党)と、その他の州の閣僚の他、両党の会派長と国民党州執行部長
が協議に参加する。ニースルもシュタインドルも、これまで数年と
前回の選挙戦でも、お互いに強気にやり合ったが、投票後には和解
の姿勢を示していた。ニースルは州議会に議席を持つすべての政党
と話し合う、との意向を示していたが、最初は国民党と話し合うこ
ととなった。両党が連立すれば、州議会の36議席のうち31議席を
持つことになる。




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