10月18日〜24日のドイツのニュース



10月18日(月)

フランスはガソリン不足で次第に麻痺

(パリ)フランスでは年金改革に反対して、1週間前からストと抗議活動が続いて
おり、国内の麻痺状態が強まっている。1千以上のガソリンスタンドで燃料がなく
なったが、それは製油所での作業が休みとなり、石油が貯蔵されなくなっているた
めである。トラック運転手の中からも、ストに参加するものが出てきた。鉄道およ
び航空運輸でも、障害が発生している。フランス政府は危機対策班を設置した。水
曜日には上院が、年金受給開始を60歳から62歳に引き上げることを含む改革を、
最終的に可決することになっている。これが実現すれば、フランス人が年金を満額
受給できるようになるのは、現在の65歳から67歳に引き上げられる。

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ベルギーの鉄道交通はストで麻痺

(ブリュッセル)ベルギーでは鉄道労働者が24時間ストを行な
い、ドイツ行きの列車も含め国内のほぼすべての鉄道交通が麻痺し
た。ブリュッセルからロンドン方面に向かうユーロスターも、月曜
夜から運行していない。国営鉄道会社SNCBの従業員は、このスト
ライキで、人出不足と悪い労働条件に世間の注目を集めようと試み
ている。

EU安定法案に関する対立で意見の歩み寄り

(ルクセンブルク)EU委員会が国家財政の赤字に関する規則を強
化する計画を立て、対立が生じているが、オイロ使用国の蔵相の中
では、意見の歩み寄りに向かっている。ドイツとフランス、対立す
る陣営の代表は、ルクセンブルクで会合を開き、意見を接近させ
た。独仏両国は今回は、多額の赤字を抱える国に、安定化法案で決
められている3%の上限を越えた場合の罰金の支払いを科すのでは
なく、5ないし6カ月の猶予を与えることに賛成している。ギリシ
ア蔵相パパコンスタンティノウは、この会議で各国蔵相に対して、
EU最大の赤字を抱える同国政府が、2009年の赤字をさらに上方修
正し、15.4%としなければならないと発表した。

CNN「ビン ラーディンはパキスタンに潜伏」

(イスラマバード)テロ組織網アル カーイダの首領ビン ラーデ
ィンと、その副官アル サワヒリは、パキスタンに滞在している、
と米国のテレヴィ局CNNは報じた。彼らは同国北西部にある2軒の
隣接する家で、極めて快適な生活を受け、秘密情報部と地元民の保
護を受けている、とNATO高官の言葉として報じた。パキスタンが
ビン ラーディンを避難させていると非難されているが、パキスタ
ンはこれを否定した。彼はパキスタンにはいない、と内相マリクは
述べた。




10月19日(火)

フランスの年金改革に対する抗議が暴動に

(パリ)フランスの年金改革に対する怒りの大規模抗議活動と並行して、暴力が拡
大している。リオンでは暴徒が自動車に放火し、商店を略奪した。パリの郊外ナン
テールでは、警察が覆面をかぶった若者に対して催涙ガスを使用し、マント・ラ・
ジョリーでも自動車が放火された。数百人の生徒が、パリ中心部のいくつかの広場
を封鎖した。年金受給年齢の引き上げ計画に反対するストが国内全体で行なわれて
いたが、これが新たな段階に入った。空港の職員、列車の運転士、教員、郵便配達
員が、数日前から抗議活動を続けている石油精製所の労働者と生徒たちに続いた。
若者たちは、年長者がより長く働くことになれば、自分たちが就職する機会が失わ
れる、と懸念している。
大統領ニコラ サルコズィは、「公の秩序を確保」し、ガソリン供給の封鎖を解除
するために、措置を講ずると予告した。

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ゼーホーファーは67歳からの年金受給に反対すると威嚇

(ミュンヒェン)キリスト教社会同盟は、問題となっている67歳
からの年金受給を拒否する、と威嚇している。ドイツ経済が、
50歳台の人に対する就業の機会をより多く提供し始めないのであ
れば、生涯労働時間の延長には意味がない、もしそうなれば、この
改革は年金削減だけを目指すことになる、と同党主ゼーホーファー
はミュンヒェンで述べた。社会民主党党首ガブリエル、左翼党党首
レッチュ、ドイツ労働組合連合は、この拒否の姿勢を評価した。使
用者側は批判的な態度を示した。

連邦大統領がトルコ国会で演説

(アンカラ)連邦大統領ヴルフはトルコの国会で、トルコ系の移民
を社会によりうまく組み込むことを約束した。彼らはドイツで心か
ら歓迎されているが、ドイツ社会へ責任をもって溶け込まなければ
ならない、しかし移民の中には国の支援に頼りっきりの者や、犯罪
行為を行なうもの、教育や支払義務を拒否するものもいる、と国会
議員を前に彼は述べた。ヴルフはイスラーム教諸国に対して、少数
派のキリスト教徒が信仰を保ちつづけられるように求めた。トルコ
大統領ギュルは、ドイツの移民に関する議論が政治の道具とならな
いように、と警告し、必要なのはより多くの支援である、と述べ
た。

英国はライン部隊の撤退を加速

(ロンドン)多額の借金を抱える英国は、国防予算を大幅に削減
し、中でもドイツにいるライン部隊の撤退を急いでいる。ライン部
隊の兵士の半分は、2015年までに撤退し、残りは2020年までに
それに続く、と首相キャメロンはロンドンの下院で予告した。現在
ライン軍には、ノルトライン・ヴェストファーレン州とニーダーザ
クセン州の12の拠点で、約2万人が所属している。英国部隊は第二
次世界大戦終了以降、ドイツにずっと存在している。本来の計画で
は、2035年に撤退が完了することになっていた。




10月20日(水)

英国政府は国の職員49万人を解雇

(ロンドン)英国政府は、国家財政の健全化に向け、今後4年でほぼ50万人の公共
の職務に従事している人を解雇する。大蔵大臣ジョージ オズボーンが、下院で自
らの支出削減計画を呈示する際に、これを発表した。現在国家財政の赤字は英国の
国内総生産の11%で、西側の工業国の中ではこれほど高い赤字の国はない。首相デ
イヴィッド キャメロン率いる保守党と自由党の連立政権は、国家財政の歳入不足
を今後5年間で、2%にまで縮小することを望んでいる。910億オイロに上る支出削
減は、社会福祉予算を中心に割り当てられる。オズボーンは各省庁に対して、平均
で25%の人員削減が行なわれる、と予告した。

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フランスの年金をめぐる対立ではますます多くの対立

(パリ)フランスでは年金受給年齢を62歳に引きあげる計画に対
する怒りの衝突が続いているが、政府はますます対立に立ち向かう
ことになる。内務省はいくつかの燃料庫の封鎖を解除させた。暴力
的な抗議行動を鎮圧するため、準軍事的な警察部隊を投入する、と
予告した。フランスのストと封鎖は、それとは関係なく続いてい
る。この間にほぼ3分の1の給油所から、全く燃料がなくなった、
とのことである。飛行機と鉄道交通は、はっきり減便している。パ
リの郊外ナンテールでは、若い暴徒が再び路上を行進した。

ゼーホーファーは年金をめぐる対立でCDU/CSU内部で孤立

(ベルリン)キリスト教社会同盟党首ゼーホーファーは年金受給を
67歳からに引き上げるなら、拒否すると威嚇していたが、これが
キリスト教民主、社会同盟内部に動揺を呼んでいる。連邦首相でキ
リスト教民主同盟党首のメルケルは、この措置がドイツにおける
「人口変動に対する正しい回答」であると考えている、と発表し
た。キリスト教社会同盟の州組織の代表フリードリヒなど、同党の
幹部も、党首ゼーホーファーの見解とは距離を取っている。しかし
ゼーホーファーは、生涯労働時間の延長計画の前に、中高年の就職
希望者の雇用の機会を改善しなければならない、と強く主張してい
る。バイエルン州首相の彼は、先に政府陣営の中で、異なる文化的
な環境出身尾就職希望者に対する移民の停止を求めて、混乱を生ん
だばかりであった。

内閣はハルツIV法改革を前進させる

(ベルリン)数ヶ月にわたる議論の末、連邦内閣は反対意見もある
ハルツIV法改革に関する法案を可決した。成人に対する支給額
は、来年5オイロ引き上げられて、月額364オイロとなる。貧しい
子供たちが教育を受けられるための資金として、1年に合わせて
7億オイロが予定されている。来週には早くも連邦議会で、この法
案について協議が行なわれる。連立政府は、連邦参議院では社会民
主党が政権を持つ州の賛成が必要である。社会民主党党首ガブリエ
ルは、キリスト教民主、社会同盟と自由民主党の連立政府は、定職
ではなくより多くの「貧困の報酬」を産み出していると批判し、子
供の教育への多くの投資を行なうように求めた。




10月21日(木)

野党は経済の数字が良いにもかかわらず批判

(ベルリン)ドイツ経済の今後の見通しが酔いにもかかわらず、野党は政府に対し
て方針の修正を求めた。社会民主党副会派長フーベルトゥス ハイルは、この好景
気は国内の全ての人に恩恵をもたらしているとはとても言えず、多くのの人は来
年、名目上の収入から税金などを引いた実質収入がより少なくなる、と批判した。
緑の党は政府が「経済成長に酔った状態」であると非難した。同党の会派長代理フ
リッツ クーンは、法律で最低賃金を定め、ハルツIV法に基づく生活保護の金額
引き上げに賛成である、と述べた。左翼党党首ゲズィーネ レッチュは、既に可決
された支出削減策を撤回するように求めた。これに対しこれより前に、経済大臣ラ
イナー ブリューデルレ(自由民主党)は、政府の新たな経済成長見通しを発表し
ていた。それによれば今年の国内総生産は、3.4%の増加である。春にはわずか
1.4%の成長が予測されていた。

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ヨーロッパ中央銀行総裁はオイロ安定決議に疑問を呈する

(フランクフルト アム マイン)ヨーロッパ中央銀行総裁トリシ
ェは、オイロ安定対策の改革に向けた譲歩を疑問視している。フラ
ンス人である彼は、EU加盟各国の蔵相が先に合意した内容に「留
保」している、とフランクフルトの同銀行前で正式に述べたが、詳
細については言及しなかった。この対策はEU加盟各国の首脳によ
り、来週に確定されることになっている。トリシェは、国家財政の
原則について厳格な態度を取る代表的な人物と目されている。巨額
の財政赤字を抱える国に対する今後の計画は、彼にとっては十分と
は全く言えないものである、と見られている。ドイツがフランスと
協調して、赤字国に対して機械的に制裁を課すことを断念したた
め、この計画は実現していた。ドイツ首相メルケルは、この決議を
良いものと判断し、今や実施しなければならない、と述べた。

フランスの年金改革に対する抗議は沈静化しない

(パリ)フランスでは、労働組合と大統領サルコズィの間での力争
いが、新たな高まりを見せている。ストと路上での抗議活動が行な
われる中、上院は金曜日午前中に、異論の多い年金改革に関して、
最終的な採決を行なう。保守派の政府が圧力をあける中、年金受給
年齢を60歳から62歳に引き上げることに関する協議が、加速して
いる。労働組合は今後数日、抗議活動を拡大する、と予告した。あ
いかわらず道路および航空運輸は大規模に阻害され、ガソリンの供
給も極めて限られたものである。マルセイユでは警察が、国際空港
の封鎖を解除した。

プーチンの腹心ソビャーニンが新モスクワ市長に

(モスクワ)政権に忠実な幹部ソビャーニンが、ロシアの首都モス
クワの新市長となった。首相プーチンの腹心で代理でもある52歳
のソビャーニンは、モスクワ市議会のほぼ全会一致の賛成で、極め
て影響力の大きなこの職に就任した。彼は首都の住民の生活条件を
改善しなければならない、と大統領メドヴェージェフは就任式で述
べた。ソビャーニンは長年にわたって市長を務めたルシコフの後任
である。ルシコフは3週間前に汚職容疑で、メドヴェージェフに解
任されていた。




10月22日(金)

米国はドイツが国内需要増加に取り組むよう働きかける意向

(ソウル)米国はドイツ、中国、日本およびその他の輸出国に対して、減税などの
措置により、国内需要を増加させることを義務づける方針である。米国大蔵大臣テ
ィモシー ガイトナーは、韓国で開かれた主要工業国および中進国20カ国の大蔵
大臣および発券銀行総裁との会談で、これを要請したが抵抗にあった。経済大臣ラ
イナー ブリューデルレは、病気の蔵相ヴォルフガング ショイブレに代わって出
席しているが、この措置を退け、「計画経済的な考え方に陥る」ことがないように
警告した。ガイトナーは、新たな危機を産み出す元となりうる世界経済の不均衡を
取り除こうとしている。そのために彼は、貿易黒字と赤字を国内総生産の4%に制
限するとの提案を行なった。2009年にドイツは1千2百億オイロの輸出超過で、こ
れは国内総生産の5%の黒字である。

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米国はパキスタンに巨額の軍事支援を約束

(ワシントン)米国はパキスタンに対し、総額20億ドルの追加軍
事支援を行なう方針である。米国外相クリントンは、パキスタン外
相クレシとワシントンで会談し、これはパキスタンが武装した急進
派との戦いを進めるのを支援するためのもである、と述べた。この
軍事支援は2012年から4年間に渡って行なわれる、以前から行な
われてきた小規模の支援の代わりとなる。このほかにパキスタンは
数年に渡って、総額75億ドルの開発資金を米国から受け取ること
になる。米国は、アフガニスタンにいるタリバーンおよびアル カ
ーイダのテロリストととの戦いで、パキスタンの支援を必要として
いる。先に米国政府は、パキスタンが十分なテロリスト対策を行な
っていない、と批判していた。

メルケルはロシアのNATOへの急速な接近を拒否

(ベルリン)連邦首相メルケルは、NATOとロシアが急速に接近す
ることに反対した。彼女はNATO事務長ラスムセンとベルリンで会
談し、相互に過大な期待を抱くべきではない、正しい方向は、「具
体的な計画」で明らかにできる「戦略的な協力関係」である、と述
べた。ロシア大統領メドヴェージェフが、来月リスボンで開かれる
NATO首脳会談に出席すると予告しているが、メルケルはこれを
「大いなる前進」である、と述べた。ラスムセンは、リスボンでは
ロシアとNATOの「長期的な協力関係の土台」を作ることができ
る、と述べた。彼はロシアに対して、ヨーロッパにイランのミサイ
ルから守る迎撃網を作る計画で、協力をするように呼びかけた。ロ
シア政府はこの計画に対して、今までは懐疑的な姿勢であった。

ヴルフは外国人研究者へのドイツの大学を開放に理解を求める

(イスタンブール)連邦大統領ヴルフは、教育施設での更なる人材
交流を訴えて、トルコ訪問を締めくくった。彼はドイツの大学を、
外国人専門家に解放することに理解を求め、全世界の最高の人材
に、ドイツの研究が活力を持っていることを確信させることがその
目標でなければならない、とイスタンブールにあるドイツ・トルコ
大学の定礎式で述べた。彼はドイツのトルコ系の若者に、大学卒業
の資格を取るよう励ました。イスタンブールにできるこの新しい大
学は、ドイツの姉妹大学の協力の元で、来年から活動を開始する。
ヴルフは5日間のトルコ訪問を、良い成果を挙げたと評価し、重要
な政治問題で、かなりの意見の一致を見た、と述べた。




10月23日(土)

ウィキリークスが「米国はイラクでの虐待を容認」と暴露

(ロンドン)イラク戦争は、今まで知られていたよりも残酷であった。インターネ
ット上の「ウィキリークス」で公表された数十万の米国の秘密文書が明かすのは、
虐待と死についてだけではなかった。米国とその同盟国が、意図的に見ないふりを
したことも明らかにした。「ウィキリークス」の設立者ジュリアン アサンジェは
ロンドンで、この文書は戦争犯罪の明確な証拠である、イラク治安部隊は国民を虐
待したが、米軍はこの事件を調べる事はなかった、と述べた。さらにこの文書は、
この戦争では今まで発表されていたより、1万5千人ほど多くのイラク人が犠牲に
なったことを示している、とも述べた。人権保護団体「国際アムネスティ」は、米
国が数千人の逮捕者がイラク当局に引き渡したのは、国際法違反の可能性がある、
と発表した。
米国政府はこの約40万の文書の公開に不快感を表明し、これを即時ネットから削
除するように求めた。

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G20蔵相は国際通貨基金改革で合意

(ソウル)大きな影響力を持つ20の経済大国G20の蔵相は、「歴
史的」と評価される国際通貨基金の改革で合意した。これにより、
中国とインドなどの急成長中の国民経済は、より大きな影響力を手
に入れ、中進国が有利になるように、西側の工業国を中心に権力あ
る地位を放棄することになる。病気のドイツ蔵相ショイブレにかわ
って、経済相ブリューデルレが韓国の慶州で開かれたこの会議に出
席し、国際通貨基金が60年前に設立されてからもっとも大きな改
革である、と述べた。2日間の協議の終わりに発表した声明の中
で、20カ国は市場に基づいた為替相場を支持し、国際貿易の不均
衡と戦うと約束した。

チェコ与党は上院の過半数を失う

(プラハ)チェコでは野党社会民主党が、上院で初めて絶対多数を
獲得した。81議席のうち27議席を改選する選挙で、社会民主党は
12議席を獲得し、合わせて上院議員41人を獲得した、とプラハの
国内統計局は発表した。第二院でのこの多数獲得により、社会民主
党は保守派の首相ネチャス政権が計画するアフガニスタン派遣部隊
の増強および不人気の支出削減策を阻止することができる。

ドイツの外交官はホロコーストに深く関与

(ベルリン)外務省は今まで知られていたよりも、ホロコーストに
深く関与していた。歴史委員会の最終報告書では、外務省の外交官
が、ユダヤ人殺戮に決定的な協力を行なっていた、とされている。
同委員会委員長コンツェは、外務省をナチの暴力的な政策に、ずっ
と貢献していた「犯罪組織」であると述べ、さらに1945年以降同
省はこれをもみ消すために巨大な浪費をした、と述べた。「フラン
クルト一般新聞日曜版」と「シュピーゲル」誌が事前に引用したこ
の調査は、木曜日に外務省に渡される。元外相フィッシャーは、驚
きを表明した。緑の党の政治家で、在任中に外務省のナチの過去を
徹底的に究明するように命じていたフィッシャーは、この問題の規
模と詳細な実態に驚いた、と述べた。




10月24日(日)

内閣は税金に関する一括法案を決定

(ベルリン)キリスト教民主、社会同盟と自由民主党の連立政権は、夕刻に小型の
税関係の一括法案で合意した。この問題では大量のエネルギーを使用する企業に対
し、環境税の負担が、予定より大幅に軽減される。一方たばこ税は引き上げられ
る。またこの税収増は、2012年から行なわれる5億オイロ規模の減税を含む税の
簡素化の財源とされる。連邦大蔵大臣ヴォルフガング ショイブレと経済大臣ライ
ナー ブリューデルレは、首相府での話し合いの後に、これを発表した。

     その他のニュース

国防省は抜本的に縮小される

(ベルリン)国防軍改革のための組織改革委員会は、国防相ツ グ
ッテンベルクに、大規模な改変の提案を行なった。なかでも国防省
の職員の数は、現在の3千3百人から1千6百人に削減される、と同
委員会議長ヴァイゼはテレヴィ局ARDの「ベルリンからの報告」で
述べた。同省の職員は今後は、ベルリンに集中的に配置され、ボン
には下部組織である国防軍局のみが置かれる、とのことである。組
織改革委員会は、114ページの報告書を、火曜日に国防相に手渡す
ことにしている。

フランスのガソリン備蓄はさらに減少 観光地に打撃

(パリ)フランスでは年金改革に反対して、数日前から行なわれて
いるストが、自動車および鉄道交通に重大な影響を与えている。精
油所が閉鎖されているため、日曜日には4分の1のガソリンスタン
ドに、十分なガソリンが供給されなかった。秋の休暇の冒頭は、ブ
ルターニュやオーヴェルニュなどの休暇地域を中心に、ガソリンの
供給不足の打撃を受けている、と大統領顧問スビーはラジオ局ヨー
ロッパ1に述べた。鉄道はたくさん欠便しているが、それは人員不
足のためである。労働組合は、国会により年金受給年齢の引き上げ
が成立した後も、抗議活動を継続する、と予告している。ある世論
調査によれば、大統領サルコズィを支持する割合は3割を切った。
新聞の論説によれば、最近のフランスの歴史の中で、これほど不人
気の大統領はいなかった。

コレラがハイチの首都にもおよぶ

(ポルトープランス)ハイチではコレラが今度は首都ポルトープラ
ンスにも発生した。ポルトープランスでは、3人がコレラで死亡
し、少なくとも5人が感染している、と当局は発表した。最新の情
報によれば、コレラによる死者の数は、250人を越えた。コレラの
蔓延は、住宅を失った人と難民を過密な状態で収容する施設に広が
る、と懸念されている。病院では3千人が下痢、発熱、嘔吐のよう
な症状で手当てを受けている。アルティボニット川の激しい汚染
が、バクテリア性のこの病気を引き起こした、と推定されている。
ハイチでは1月の大地震以来、数十万人が非衛生的な収容所で暮ら
している。




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