3月28日〜4月3日のオーストリアのニュース



3月28日(月)

     国外ニュース

フランスに後ればせながらの支援要請 福島第2原発から新た悲報

福島第1原子力発電所の事故の悲報から1日も立たないうちに、第2
原発周辺から放射線による身体への影響が急激に上昇したことを受
け、公式筋からも、炉心溶解が起きる可能性がもはや否定できな
い。この原子力発電所を稼働している東京電力は、危機にあるこの
原発が原因で、初めてプルトニウムの流出を示すものを確認した。
危機管理の点で既に激しい批判を受けている同社に、日本からの支
援要請があったことを確認したフランスの専門家が、ようやく支援
を行なうことになっている。

     国内ニュース

予算案 担当大臣への質問がまだ決着つかず

大蔵省と各官庁が、2012年から15年までの財源の枠組に関して交
渉を行なっているが、昨日はまだ打開策は得られなかった模様であ
る。情報によれば、交渉は今後数日続けられるが、今のところ内容
的には何も付け加わらなかった。午後には基盤整備大臣ドーリス 
ブーレス(社会民主党)と、担当する大蔵政務次官ラインホールト
 ローパトカ(国民党)およびアンドレアス シュナイダー(社会
民主党)との交渉が行なわれ、良い成果を挙げたが、いくつかの細
部を解明することが必要だ、とのことである。各省庁の個別の成果
は発表されない、とのことである。すべての交渉がまとまった後よ
うやく、全体の結果を呈示する方針である。




3月29日(火)

     国外ニュース

日本の原発事故 野党はさらなる避難を求める

破壊された日本の福島第一原発からは、良い知らせはほとんど来て
いない。政府すら周囲20キロが放射線で汚染されていることを認め
ている。野党は、住民の避難地域をさらに拡大するように求めてお
り、それが実施されれば、さらに13万人が自分の住居を去らなけれ
ばならなくなる。また多くの避難民が緊急施設を出て、汚染された
自宅に戻っている。そのため福島県政府は、退去地域へ支援物資を
さらに多く送るように求めている。

     国内ニュース

ラナー事件 シュタイアーマルク州国民党は容疑を知っていた

国民党所属の元EU議会議員ヘラ ラナーに関する容疑は、最近明ら
かになったものではない。彼女は会社の資金を着服し、おそらく借
金返済のために、EU諸経費を利用したと見られている。EU議会の
元国民党議員団長エルンスト シュトラサーが辞任したわずか数日
後の火曜日に、彼女は辞任した。国民党はますます苦境に立たされ
ている。「シュタンダルト」紙によれば、シュタイアーマルク州国
民党は、2010年秋にラナーを以前雇っていた会社から、この容疑
について情報を受けとっていた、とのことで、「私たちはシュタイ
アーマルク州国民党に対して、とくにシュタイアーマルク州州議会
選挙前には、沈黙を守ると約束した」と述べた。




3月30日(水)

     国外ニュース

ランペドゥーザ問題の解決 艦船が難民を輸送

北アフリカで蜂起が始まってから、約2万人の難民が船に乗ってイ
タリアのランペドゥーザ島へ上陸した。衛生上の情勢は極端に悪化
しており、受入れ施設はあふれている。住民は以前からイタリア政
府のあまりにやる気のない態度に対して抗議を行なっている。水曜
日には首相ベルルスコーニはみずから、自体改善を約束した。約
6千人の難民を、今度は軍の艦船で本土の受入れ施設に運ぶことに
なっている。一隻の船は直接、数百人をチュニジアに追放する可能
性もある。

     国内ニュース

国会は賃金と社会福祉の不当な切り下げを阻止する法律を可決

国民評議会では木曜日、賃金と社会福祉を不当な切り下げを阻止す
る法律を出発させる。その他「赤・白・赤カード」を導入するため
の最初の前提条件を策定する。会議の冒頭では、首相ウェルナー 
ファイマン(社会民主党)に対する質問の時間が設定されている。
緑の党は、反汚職および透明性を高めるための提案を緊急動議で提
出する。国会議員エーワルト シュタットラー(未来同盟)とウェ
ルナー ノイバオアー(自由党)の不逮捕特権は取り上げられる可
能性もある。この両者に対しては、自由党党首ハインツ・クリステ
ィアン シュトラーヒェの写真が報道機関に流出した件で、偽証容
疑で捜査が行なわれている。




3月31日(木)

     国外ニュース

EUは住宅建設の貸付の規則を強化する

米国で起きたような抵当市場の破綻を回避するために、EU委員会は
住宅や不動産の建設あるいは購入の際の貸付を行なうための規則
を、明確に強化する方針である。借り手側が、借りた金をそもそも
返却できるかどうか、事前に検討することが、銀行およびその他の
債権者に義務づけられるのは初めてのことである。購買者保護団体
は、借り手が借金地獄に陥らないようにするために、銀行に対して
より厳しい条件を課すことを歓迎している。ただし金融機関は、こ
れにより多くの人が自宅を手に入れる道がふさがれる可能性があ
る、と警告している。

     国内ニュース

国民評議会 シュタットラーとノイバオアーの引き渡しを決定

国民評議会は13時間にわたる協議を終え、国会議員2名の不逮捕特
権を、全会一致で剥奪した。偽証容疑で捜査されている、未来同盟
のエーワルト シュタットラーと自由党のウェルナー ノイバオア
ーは、司法に「引き渡さ」れる。問題になっているのは、若い頃の
自由党党首ハインツ・クリスティアン シュトラーヒェが映ってい
る問題の森での運動の写真が、報道機関に流出したことである。シ
ュタットラーとノイバオアーはこの件で、シュタットラーがこの写
真を初めて手に入れたのはいつかについて、異なる日を述べた。国
会の議事の最後には、未来同盟が連邦政府の核政策をめぐる調査委
員会を設置するようにとの動議を提出したが、拒否された。自由党
と緑の党だけが、この動議に賛成した。




4月1日(金)

     国外ニュース

アフガニスタンで国連事務所で殺戮 外国人が無残な死

金曜日には全く意外なことに、タリバーンが失脚してから後、アフ
ガニスタンの国連に対するものとしては最も激しく、最も残酷な攻
撃の一つが起きた。米国でのコーラン焚書に反対するよう、説教師
たちがけしかけたものである。その後、怒った群集がアフガニスタ
ン北部のマザリシャリフの国連本部に押し寄せた。ここでは無残な
虐殺が行なわれた。外国人7人が正真正銘、処刑された。

     国内ニュース

村落名標の骨子で合意

金曜日に深夜まで行なわれた村落名標をめぐる会議は、この問題の
解決に向けて重点項目で合意に達した。スロヴェニア語を話す住民
が17.5%以上いる場合には、2カ国語による地名の表示が行なわれ
ることになった。政務次官ヨーセフ オスターマイアー(社会民主
党)と州首相ゲアハルト デルフラー(ケルンテン州自由党)は、
8時間にわたる交渉の末、この結果を発表した。この基準は、
2001年の人口調査である。これが実施されれば、150から160の
地名表示が2ヶ国語で行なわれることになる。




4月2日(土)

     国外ニュース

原発災害で経営陣が日本から逃げ出す

日本の地震と原子力発電所の災害は、同国はその弱い箇所に打撃を
与えている。発生した被害の巨額の賠償の他、同国は長期的に厳し
い経済的な打撃も受ける恐れがある。そこで諸外国の企業の経営陣
は、日本から本格的に逃げ出した模様である。主な行き先は香港で
ある。第2号機で見つかった地下の裂け目を埋めようという最初の
試みは、失敗に終わった。

     国内ニュース

地名の表示看板問題でスロヴェニア人は合意を歓迎

ケルンテン州の地名の表示看板で、原則的な合意が発表されたこと
を受け、土曜日にはさまざまな反応がでてきた。社会民主党、国民
党、ケルンテン州自由党は、150箇所ほどの2カ国語による地名表
示を作るとの規則を一部はかなり強く歓迎しているが、政府の出方
が頼りである国民評議会の野党は、控えめな態度である。ケルンテ
ン州のスロヴェニア人評議会が、この規則に賛成するかどうかはま
だ不明である。ケルンテン州のスロヴェニア人を保護していると自
認するスロヴェニア人は、この解決を歓迎しているが、詳細はまだ決着
がついていない。




4月3日(日)

     国外ニュース

福島原発の放射線の漏れを止めるために「張り子の材料」で対処

福島原子力発電所の地中の裂け目から、強い放射性の水が直接太平
洋に流れこんでいる。原発を運転する東京電力は、日曜日にこれを
認めざるをえなかった。今まで行なわれてきた裂け目を埋める作業
は、成果をあげていない。この際に使用された「ポリマー物質」
は、日曜日の発表によれば、合成樹脂、おがくず、新聞紙を混ぜた
ものにすぎず、別の言い方をすれば、プラスチックを混ぜた張り子
の材料である。この破局を押え込むための最新の着想は、貧弱な思
いつきにすぎないように聞こえる。巨大な貯水槽が原発前まで牽引
され、放射線で汚染された水をためることになっている。

     国内ニュース

地名表示板の妥協は「司法を無視」

ケルンテン州の地名表示をめぐる争いの妥協案は、住民の少なくと
も17.5%がスロヴェニア系である村落は、今後2カ国語による地名
表示板を立てなければならない、との内容を含んでいる。憲法の専
門家ハインツ マイアーは、この妥協案を「司法を無視するもの
で、憲法裁判所の決定を無効化するものだ」と見ている。彼は憲法
裁判所はずっと、10%の基準を採用していた、と指摘した。




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