6月20日〜26日のオーストリアのニュース



6月20日(月)

     国外ニュース

ギリシア支援 銀行は刺激を求める

EUはさらなる支援を遅らせることで、ギリシアに圧力をかける方針
であるが、オイロ使用各国の大蔵大臣は、民間の債権者を救済に参
加させるにはどのようにすればよいか、議論を行なっている。これ
が成功するには自由意志に基づくものであることが必要であり、そ
うでなければ格付け会社はギリシアを支払不能に分類することにな
る。ただしさまざまなことを考え合わせると、思惑違いをしたのか
もしれない。というのは単なる隣人愛から、銀行や保険会社が、支
払いに加わることはないからである。ドイツ銀行連合は先頭を切っ
て、思い切って担保を放棄し、「経済的な刺激」を求めたが、それ
はギリシアの破産を200億オイロの支出でおそらく克服することが
できるためである。

     国内ニュース

陳情法で政府は合意した模様

昨日の閣僚の調整後の政府筋の情報によれば、政府は新陳情法で合
意した模様である。この法律は数日後には、調査に回されることに
なっている。先週木曜日には、この法律では、職業的陳情家と利益
団体の代表を区別し、職業的陳情かおよび利益団体代表法と名づけ
られる。社会民主党は当初は議会が賛成するか懐疑的であったが、
最後には賛成した。利益団体の職員は、この法律の中では名前が挙
げられることはない、とのことである。




6月21日(火)

     国外ニュース

ギリシア政府は信任投票を乗り越え一息つく

ギリシア国会は、首相ゲオルギオス パパンドレウの政府を信任し
た。数時間にわたる議論の末、火曜日夜に国会議員たちは賛成多数
で、パパンドレウの新閣僚を支持し、これによりさらなる支出削減
に無得て援護をする方針を示した。不信任であった場合には、社会
党政府が不成立になるところであった。そうなれば巨額の負債を抱
えるギリシアは、破産の危険があった。

     国内ニュース

シュミートは教育改革で6段階中5段階目の評価に上がったと主張

連立政権内部では、「不十分」の評価に上がった問題で、対立が生
じている模様である。国民党の譲歩にもかかわらず、教育大臣クラ
オディア シュミート(社会民主党)は、3つの点で評価を上げる
計画がある、と主張している。彼女は改革案を、来週火曜日に評価
に回す意向である。国民党、とくに国民党が政権を持つ州は先日、
既に実施された計画に反対意見を述べたばかりであった。国民党党
首で副首相のミヒャエル シュピンデレガーは昨日、上級学年の改
革を「良い」と評価したが、留年の問題では、異論はまだ残ってい
る、と述べた。




6月22日(水)

     国外ニュース

艾未未は保釈金を払って自由に 脱税を自白か?

国際的に有名な芸術家艾未未は、中国政府の発表によれば、保釈金
を支払って拘留を解かれた。彼は2カ月半ほど前に「経済犯罪」容
疑で逮捕されたが、これは諸外国から厳しく批判されていた。この
釈放の理由は、艾未未が税金逃れを自白したためである、とされ
た。さらに政府を批判する高名な芸術家である彼は、慢性の病気を
持っていることも釈放の理由である、とされた。

     国内ニュース

反テロ法 国民党の古い案が新たな装いで

オーストリアで数人のテロ容疑者が逮捕されたことを受け、内務省
と法務省は水曜日に合同で、今後は早期にテロの疑いに対処するこ
とができるよう、4段階からなる計画を提案した。国民党の閣僚カ
ールとミクル・ライトナーは、テロ行為の支援も処罰し、「憎しみ
をあおるものに悪行を止めさせる」方針である。この計画の大部分
は、既に発表済みである。すでに1年前に、当時の法務大臣バンデ
ィオン・オルトナーが、社会民主党の抵抗で断念したものである。




6月23日(木)

     国外ニュース

「代案はない」EUはギリシアに圧力を強める

ギリシア政府のために時計が音を立てている。間近に迫った破産ま
で、わずか数週間しか残っていない。EUが求めた厳しが必要な支出
削減に関する国民の合意は、まだ得られていない。野党は拒否し、
多くのギリシア人たちはストを行なうつもりである。木曜日午後の
EU首脳会談では、ヨーロッパ各国の首脳は、ギリシア政府と野党に
対して圧力を強め、厳しい再建の道を歩ませるつもりである。情勢
は深刻で、代案はない、とオイロ使用国連合の代表ユンカーは述べ
た。「まず改革だ。その後資金が出される」との標語を、首脳会談
開始前に外務大臣シュピンデレガーは述べていた。

     国内ニュース

燃料泥棒 20台の自動車から燃料が抜きとられる

現在警察は、極めて珍しい燃料泥棒事件に取り組んでいる。何者か
が少なくとも20台の車の燃料容器に穴を開け、燃料を抜きとった。
犯人は痕跡を全く残していない。「このような事件が起きたことは
ない」とレルモース警察は述べている。何者かが10ミリの穴あけ器
を使った。およそ20の事例で警察は今のところ何もつかんでいな
い。おそらく被害者はさらにいるものとみられる。




6月24日(金)

     国外ニュース

ビン・ラーディンはアル カーイダを改称するつもりであった

アル カーイダの頭目ビン ラーディンは、5月初めに死亡する直
前に、自らのテロ組織網アル カーイダの印象を変えるよう考えを
めぐらせていた模様である。彼のそばで見つかった文書がそれを裏
づけている、と英国の「テレグラフ」紙は報じている。正式名称
「アル カーイダ アル ジハード」から「ジハード」が消された
後、米国に対する「聖戦」という宣伝がもはやそれほど功をそうさ
なくなっていた。そのため大急ぎで、新しい名前をつけるよう求め
られた。

     国内ニュース

オーストリア2010年統計 麻薬5千万オイロ分が押収される

およそ2万4千件の告発と5千万オイロ分の押収。これが金曜日に発
表された内務省の2010年中毒性物質報告書の数字である。この報
告書によれば、世界にもっと広く蔓延しているのは、(マリファナ
などの原料)カンナビスである。エクスタシーなどは退潮の傾向
で、(覚醒剤)アンフェタミン、ヘロインも押収量は減少してい
る。全体を見渡すと、警戒を緩める理由はない。逆に密輸の新たな
経路と灰色地帯が見つかったことで、当局はますます警戒を強めて
いる。




6月25日(土)

     国外ニュース

オルバーンは歓声を上げる 中国がハンガリーの財政問題を解決

中国はハンガリーで大規模に投資を行なう。ハンガリー首相オルバ
ーンは土曜日に、この支援は「歴史的な規模」のものである、と述
べた。中国首相温は、中国政府は巨額の負債を抱える隣国の国債を
買い占めることを約束し、10億オイロの貸付を行なう、と申し入れ
た。右派保守系のオルバーンは、歓声をあげ、中国は「戦略的な協
力国」であり、ハンガリーの財政面での不安は改称した、と述べ
た。中国の政策は、悪い人権状況にもかかわらず、「すばらしい成
果を上げている」とオルバンは見ている。

     国内ニュース

ホイプルは店舗の日曜営業に反対

ウィーン市長ミヒャエル ホイプル(社会民主党)は、日曜日に店
舗全般が開店することに反対した。彼は土曜日に「私は反対であ
る」とのべ、自分にとってこれは現在問題にならない、日曜日に開
店することを臨んでいるのは、ショッピングセンターを経営してい
る人など、一部に限られる、と述べた。また労働組合と教会もこれ
に反対している。




6月26日(日)

     国外ニュース

オイロ危機 有名投資家ソロスは代案がないと見る

オイロ危機に関して劇的な言葉を、米国の富豪で投資の権威である
ソロスが、ウィーンでの催しで発した。「われわれは倒産の際にあ
る」と彼は日曜日に述べた。オイロは当初から弱点を持っており、
代案がなく、この弱点を修正するのではなく、今あるものを残して
おくだけだ、とソロスは述べた。いくつかの国がオイロから離脱す
る可能性も念頭に置いており、まさにそのような情勢が避けられな
い可能性がある、とも語った

     国内ニュース

生ビールは高すぎる 醸造業が競争監視庁の標的に

数カ月前から連邦競争庁は、国内の醸造業者に狙いを定めていた。
醸造業者にとっては、事態は深刻になる模様である。「オーバーエ
スターライヒ通信」紙によれば、主要なビール製造業者は、生ビー
ルの価格を極めて高く設定する談合を行なっており、これは10年以
上前からである。さらに食料品の卸売業者には納入が行われていな
い模様である。これは直ちに変えなければならない。市場を牽引す
る醸造連合はこれを認め、同紙によれば同連合は証人として出廷す
るつもりである、とのことである。




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