7月18日〜24日のオーストリアのニュース



7月18日(月)

     国外ニュース

弾頭が列車から盗まれた事件は大きな影響なく終わる

ルーマニアの64発の弾頭が週末に、ブルガリア行きの列車の中から
盗まれた。当局は、武器の一部は危険がないと見ている、と発表し
たが、この事件は政府にイライラを生んだ。この犯行の背後には、
大胆な金属泥棒が隠れている、と推定されている。この列車の監視
に不可解な手抜かりがあった、と報じられているが、この窃盗事件
は最終的には大きな影響なく終わった。

     国内ニュース

「顔面につば」リトアニアからウィーンに向け無愛想な態度

外務大臣シュピンデレガー(国民党)はなだめようと努力したが、
リトアニアからは感情を害したとの論調がますます無愛想になって
いる。元KGBの職員で、戦争犯罪容疑でヨーロッパでの逮捕命令が
出されて行方が追求されている男が、オーストリアで逮捕された
が、再び釈放されていた。リトアニア国会の外務委員会議長は、外
交関係を停止する、と威嚇した。彼はこれはリトアニアだけでな
く、ヨーロッパの「顔面につばを吐きかける」行為である、と述べ
た。国会議長はオーストリアの措置は、リトアニアに取って「ふて
ぶてしい平手打ち」である、と見ている。




7月19日(火)

     国外ニュース

マードックは公聴会で攻撃を受ける 報道界の巨人が異例の登場

前例のない登場ではあったが、新たな情報はなかった。ルパート 
マードックとその息子ジェイムズは、火曜日に英国議会で、「世界
のニュース」紙の盗聴および汚職問題で、重大な違反行為を弁解し
た。彼らは、緊迫感を持って見守られていた公聴会では、自らの責
任を認めず、委員会の質問では、問題の決断を下したのは、経営幹
部でも、元編集長のレベッカ ブルックスでもない、と述べた。質
問を受けていたさなかにマードックは泡状のものを塗り付けられ、
騒ぎとなったが、これを起こしたのは英国人の喜劇役者である、と
のことである。

     国内ニュース

安全な遊び場所が子供の成長を阻害

子供の遊び場所はますます安全になっている。高いジャングルジ
ム、シーソー、大きな滑り台は姿を消し、危険性が少なく、何度も
検査された遊具に置き換わっている。しかしけがの数を減らすため
にはよいことと考えられているものは、長期的に見れば、大きな欠
点を作っている。科学者たちは、安全な遊び場では子供たちは飽き
てしまい、後には臆病で不安定な若者に成長する可能性がある、と
警告している。




7月20日(水)

     国外ニュース

ギリシア首脳会談を前に危機からの脱出の道を忙しく探す

木曜日のギリシア救済に関するEU首脳会談を直後に控え、財政面で
打撃を受けたギリシアに対する解決策が、忙しく追求されている。
ドイツ首相メルケルは、妥協策を見いだすために、フランス大統領
と会談した。ヨーロッパの両大国は、自分の責任を自覚している、
とドイツ首相府広報は簡潔に発表した。ヨーロッパ中央銀行総裁ト
リシェも、この会合に合流した。ブリュッセルでは、新たな巨額の
ギリシア支援に向けて、様々な糸口の中から妥協を見いだす努力が
続いた。

     国内ニュース

夏はもう終わったか?

雨、あらしのような風、20度を下回る気温。真夏を思わせるもの
は、オース鳥はにはほとんどない。熱、太陽、水泳の楽しみではな
く、低気圧「ネーモ」が週末まで暗く冷たい秋の気候をアルプス山
脈に運んでいる。来週もあまり改善しない見通しで、雨が降って気
温は最高で25度のままである。雨に続いて夏の日差しがやってく
る。8月はもう一度本当の夏の天候をもたらす可能性もある。




7月21日(木)

     国外ニュース

ギリシア危機対策が可決 ギリシアは1,090億オイロを得る

オイロ使用国17カ国の首脳が木曜日に、非公開会議を行ない、ギリ
シアに対する危機対策で合意した。それによれば、ギリシア政府は
オイロ使用国からさらに総額1,090億オイロを得る。その他民間の
投資家が自らの意志に基づいて、さらに500億オイロを拠出するこ
とになっている。長期的な見通しに経てば、この金額はさらに大幅
に増える可能性がある。フランス大統領サルコジによれば、今後
30年間で、1,350億オイロが民間からギリシア政府に流れ込む。

     国内ニュース

ケルンテン州の地名表示板に関する法律を連邦評議会が承認

ケルンテン州の地名表示板を2カ国語で表示する問題に関して、最
後の手続きの一つが木曜日にとられた。議会によれば、連邦評議会
も、少数民族に関する新たな法律を可決した。ただし全会一致では
なかった。緑の党が反対票を1票投じた。




7月22日(金)

     国外ニュース

ノルウェイの二重テロ攻撃 犯人はノルウェイ人

ノルウェイで戦後最悪の暴力犯罪が起こり、金曜日には10人以上が
犠牲となった。まず大規模な爆発がオスロの政府の建物が集まる地
域で破裂し、その後犯人は若者向けのキャンプ場で銃撃を行なっ
た。この攻撃はでノルウェイは数時間にわたり、緊急事態となっ
た。警察はイスラーム教の背景はなく、国内の犯人の仕業である、
と推定している。ノルウェイ人1名が逮捕され、おそらく彼がこの
2件の攻撃を引き起こしたものと見られる。彼はおそらく右翼急進
派運動のつながりがある。

     国内ニュース

トラオンで銃撃 死者発生

リンツ・ラント郡のトラオンで金曜日午後に銃撃戦が行なわれ、
1人が死亡した、と「オーバーエスターライヒ通信」紙がインター
ネット上で報じている。この犯行は22時頃に起きた。オーバーエス
ターライヒ治安局は、事件が起きたことを確認した。それによれ
ば、1人が死亡、2人が負傷した。なぜ銃撃戦が起きたか、そして何
人の人がこれに関与していたかは、今のところ不明である。捜査は
ひとまず終了した、とのことである。同紙によれば、容疑者1人が
警察に逮捕された。赤十字の緊急医1人と救急車3台が現地に向かっ
ていた。




7月23日(土)

     国外ニュース

衝撃を受けたノルウェイ「天国から地獄へ」

前例のない2件連続の襲撃事件で、90人を超える死者が出たノルウ
ェイの衝撃は大きい。逮捕された犯人と目される男は、32歳のノル
ウェイ人で、社会の中間層の出身であった。目撃者の話は震撼すべ
きもので、彼らは血も涙もない処刑の光景と、歓喜の声を上げる犯
人を描き出していた。ノルウェイ首相ストルテンベリは、テント村
での若者の大量虐殺について、「若者の天国が、数時間後には地獄
になった」と描写した。第二次世界大戦後、ノルウェイでこの規模
の犯罪が起きたことは一度たりともなかった。

     国内ニュース

ゴロワトフ事件では官庁からの介入があったか

ゴロワトフ事件をめぐって、まだ議論が続いている。報道雑誌「プ
ロフィル」によれば、法務省が決定に直接に介入した、とのことで
ある。法務省公報は、これを否定している。リトアニア当局は、旧
ソ連の国家保安委員会KGBの元将校である彼を、戦争犯罪者として
非難しているが、オーストリア当局は彼を釈放した。




7月24日(日)

     国外ニュース

ノルウェイの大量殺戮 警察の手抜かりが犯人に時間を与える

ノルウェイ警察は日曜日に、ウトヤ島で86人が犠牲となった大量殺
戮事件での動員に、手抜かりがあったことを認めた。この手抜かり
は、なぜ犯人がほぼ一時間の自由を持ったのかを説明するものであ
る。この島に警官を渡そうとした警察の船は、「多くの人と装備を
船上にのせた」ため、危うく沈没するところであった、と動員部隊
の隊長は述べた。現地警察も、おそらく反テロ部隊デルタが、45キ
ロ離れたオスロからの到着を待っていた。ただし特殊部隊には、ヘ
リコプターがなかったため、自動車で移動しなければならなかっ
た。

     国内ニュース

ゴロワトフ事件で緑の党だけが調査委員会設置に賛成

与党社会民主党と国民党は、リトアニアが行方を追及しているロシ
アの戦争犯罪容疑者ミハイル ゴロワトフの事件で、調査委員会を
国会に設置することを拒否している。この委員会設置は緑の党の国
会議員ペーター ピルツが求めていたものである。「クリール」紙
がこれを報じている。国民党が反対する理由は、この事件では同党
が大臣を出す外務、司法、内務の各省にかかわるものだからであ
る。社会民主党は個々の官庁が担当する問題である、という理由で
反対している、と連邦執行部長ギュンター クロイターは発表し
た。自由党と未来同盟も反対した。




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