7月25日〜31日のドイツのニュース



7月25日(月)

ノルウェイの銃撃殺人犯は「さらに2つの細胞」がいると述べる

ノルウェイの襲撃犯は単独行動であった模様であるが、おそらく国内外の極右
の同志とつながりがあったようである。アンネシュ ベーリング ブレイヴィ
クは捜査のための拘留期限に、「我々の組織にはさらに2つの細胞」がいると述
べた、とオスロでこの事件を担当する検事が記者会見で発表した。ただし彼は
これ以上の詳細については、語ろうとしなかった。この裁判所の発表によれば、
32歳のブレイヴィクは、首都での自動車爆弾攻撃と、休暇を過ごす人の多いウ
トヤ島での大量殺戮を行なった、と再び告白した。ブレイヴィクは、この大量
殺戮が必要だったのは、イスラーム教徒とマルクス主義に抵抗するための政治
的な警告を発するためである、と述べたとのことである。そのため彼は、自分
は「無実」であると見なしている。ブレイヴィクに対しては、8週間の捜査のた
めの拘留が、厳しい条件の下で命じられた。うち4週間は隔離房に主要される。
オスロ警察は、若者向けの施設での攻撃への対処が、あまりに遅く、不十分で
あったとの非難を退けた。死者の数は93人から、合わせて76人に修正された。
夕刻には数十万人のノルウェイ人が、犠牲者の追悼で葬送行進に参加した。

     その他のニュース

東アフリカの飢餓に対して国連の危機対策会議

国連の食料問題機関FAOの指揮監督のもとで開かれる国際会議が、
アフリカの角地域で飢えている数十万人に対する支援を緊急に呼び
かけた。この事態の原因は、「干ばつ、物価上昇、政治対立の複合
物」である、とローマでの会議の冒頭では述べられた。二重の対策
からなる「行動計画」が可決された。一方で子供と母親を中心とす
る緊急支援が強化される。支援国会議が水曜日にナイロビで行なわ
れるが、10億オイロ以上が集められることになっている。たとえ
ば、長期的には農業や地域発展のための投資が要請される。ドイツ
はすでに緊急支援を増額した。飲料水、食料品、医薬品の供給の手
段を確保するための資金を倍増し、3千億オイロとする、と開発大
臣ニーベルはベルリンで述べた。

国際通貨基金は負債をめぐる対立で米国に訴え

国際通貨基金は米国に対して、負債の上限をできるだけ早く増額
し、支払い不能に陥るのを回避するように促した。そのために米国
は、中期的に負債の問題を制御するようになり、経済に対する深刻
な影響を回避しなければならない、とワシントンの同基金は米国に
関する最新の年次報告書で発表した。短期的には国家の支出を段階
的に、引き下げるべきであり、もしそうしなければ「信頼性が失わ
れる」可能性がある、とも述べた。国家としての破産がますます近
づいているにもかかわらず、民主党と共和党は負債の上限に関する
案に合意ができていない。これにより、月曜日に株式市場が開く前
に妥協案を提出し、金融市場を落ち着かせようとする試みが週末に
行なわれたが、これは失敗に終わっていた。大統領オバマは、共和
党が求めている社会福祉への支出削減では、赤字を補填することは
できない、富裕者層はより高い税金を支払い、「公平な負担」をし
なければならない、と述べた。

イスラエル民衆の不満でネタニヤフは外国訪問を取りやめ

抗議の波が広がり、内政上の圧力が強まったことを受け、イスラエ
ル首相ネタニヤフはポーランド訪問を中止した。ネタニヤフはこの
機関を利用して、不動産市場に関する新たな法律を国会を通過させ
るつもりである、とエルサレムの彼の事務所は発表した。さらにネ
タニヤフは、個別の社会福祉問題にも対処するつもりである、との
ことである。イスラエル人はいくつかの都市で、テント村を作り、
国内の経済状況の悪化に抗議している。数万人が高い不動産賃貸料
と、住居不足に抗議している。過去数ヶ月、食料品とガソリンの価
格が大幅に上昇していた。イスラエルの評論家は、社会福祉の条件
への不満が、中間層にも達したのだから、転換点が訪れている、と
述べた。




7月26日(火)

襲撃犯人ブレイヴィク「海外の急進派とつながりがある」

ノルウェイの襲撃事件を自白した犯人は、国外の同志とつながりがあった、と
主張している。彼の弁護士は、ノルウェイ国内の2つの組織の他、外国にも組
織がある、と述べた。一方ノルウェイ司法は、32歳のブレイヴィクに、より長
い拘留期間を科せるように、人間性を侵害する犯罪の容疑で、訴訟を起こすこ
とを検討している。弁護士は、ブレイヴィクが「狂気」に陥っていることを示
すものがたくさんあり、依頼者ブレイヴィクは「戦争」をしていると信じてい
ると語り、精神科医による精神状態の診断を求めた。右翼急進派である彼は、
オスロで爆弾攻撃を行ない、ウトヤ島で大量虐殺を行ない、少なくとも76人を
殺害したが、その理由として、社会民主主義の労働党をできるだけ厳しく罰す
るつもりであった、と述べた。彼の犠牲者の多くは、社会民主党の夏の催しに
参加していた若者であった。一方ポーランド当局は、現地の商人に対する捜査
を開始した。この商人はブレイヴィクに、爆弾の材料を売却した、とされてい
る。

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ノルウェイの襲撃犯の政治論文はドイツに送られた

ノルウェイの襲撃事件の犯人とされるブレイヴィクは、1千5百ペー
ジの政治論文を、インターネットを通じて、ドイツのアドレスに送
られた。受け取った人に関する調査を行っている、とノルトライン
・ヴェストファーレン州刑事局長ガツケはデュッセルドルフで述べ
た。極右対策作業班の情報によれば、この論文はドルトムントのネ
オナチを中心に送付された。治安当局は、ブレイヴィクのドイツの
関連は今のところ見つかっていない、と発表した。キリスト教民
主、社会同盟と社会民主党の代表は、インターネットの監視を強め
るように求めた。これについては、自由民主党、緑の党、左翼党か
らは反対意見が出された。

モロッコで飛行機墜落 少なくとも78人が死亡

モロッコ南部で軍用機が墜落して、少なくとも78人が死亡し、乗務
員3人が負傷した、と同国空軍は発表した。報道によれば、81人を
乗せたハーキュリーズC-130型機が、山岳地帯のゲルミン市の空港
に着陸する直前に破壊した。天候は悪かった。機内には民間人数
人、つまり他の基地に移る兵士の家族も乗っていた。

国連はソマリアへ空の架け橋で支援物資輸送の準備

国連は緊急に必要な食料品を運ぶために、ソマリアへの空の架け橋
を用意している。遅くとも水曜日には、ナイロビからソマリアの首
都モガディシオへ、支援物資の輸送を開始することになっている。
現地で活動する非政府組織と現地の現地の委員会が、食料品を飢え
た住民に配分する計画である。食料不足の子供たちの栄養補給とし
て、ヴィタミンと無機栄養素を含む補助食品が中心となる、とのこ
とである。国連安全保障理事会は、対立する勢力に対して、支援団
体が困窮する人々のところに安全に行き着けるように、と緊急に要
請していた。国連食料計画は、ソマリア南部の合わせて220万人に
物資を届ける方針で、うち35万人は餓死の脅威にされされている。
現地では最悪の干ばつが続いている。国連の発表によれば、ソマリ
アでの食料不足で、今月だけで約4万人のソマリア人が首都モガデ
ィシオに逃げ込み、さらに3万人の飢えた人が、数週間以内にモガ
ディシオ周辺の難民施設に入る。




7月27日(水)

ストルテンベリは襲撃後を受け民主主義をさらに信頼

首相ストルテンベリは、オスロおよびウトヤ島が襲撃を受けたことに対して、
ノルウェイは民主主義と率直さで、反応する、と述べた。ノルウェイは萎縮す
ることはなく、暴力に暴力で答えるべきではない、と社会民主党の政治家であ
る彼はオスロで開かれた記者会見で述べた。ノルウェイの秘密情報部の発表に
よれば、犯行を自白した襲撃犯ブレイヴィクが、国内外に共犯者を持っている
ことを示す兆候はない。秘密情報部長クリスティアンセンは、ブレイヴィクは
単独で行動した、と述べた。ノルウェイの新聞はクリスティアンセンの言葉を
引用して、ブレイヴィクは一匹狼である、と伝えた。32歳のブレイヴィクは、
金曜日に2件の襲撃事件を起こして、少なくとも76人を殺害したことを自白し
た。

     その他のニュース

英国はカッザーフィーの外交官を追放

英国はリビアの反乱勢力の移行評議会を、北アフリカの同国の唯一
の代表として承認し、権力者カッザーフィー政府の外交官を追放し
た。外相ヘイグは、外交に関しては、英国は他の各国政府の代表と
同じ様に、反乱評議会と協力していく、と述べた。さらに英国政府
は、カッザーフィー政権の凍結した資金を、移行評議会に委ねるよ
う努力するつもりだ、とも語った。リビアでは反乱勢力とカッザー
フィー軍が、月曜日以降激しい戦闘を行なっている。NATOの戦闘機
が、民間人に対する攻撃を阻止するべく、カッザーフィー軍の拠点
を爆撃している。

シリアでは抗議活動 再び死者発生

改革を行なうと誓言したにもかかわらず、シリア政府は野党の活動
にきわめて厳しく対処している。アラブ系の放送局ジャジーラが、
人権活動家の言葉として引用したところによれば、治安部隊がダマ
スカス近郊のカナケルに押し寄せ、少なくとも8人を殺害し、大統
領アサドの反対する集会の参加者3百人が逮捕された。3月以降シリ
アでは数十万人の市民が、反政府デモを行なっている。デモが始ま
って以来、1千5百人ほどが殺害された。ダマスカス政府は、アサ
ドの改革計画の一環として、新選挙法を提案したが、これは新たに
設立された政党が、選挙に参加することを認める内容である。

イランの女性記者アハンガラニが釈放される

イランの女優で、映画製作者にして記者を務めるアハンガラニは、
再び自由の身となった、と家族が述べた。家族はドイッチェ ヴェ
レに対して、彼女は17日間拘留された後、刑務所から釈放された。
アハンガラニは逮捕されたため、ドイツへ渡航し、ドイッチェ ヴ
ェレ向けに女子サッカー世界選手権の報道をすることができなくな
っていた。アハンガラニは、2009年6月に大統領アフマディネジャ
ドの疑惑の再選に反対して組織された野党の活動を支援している、
と目されている。




7月28日(木)

7月の失業者数は若干増える

ドイツの労働市場の回復は、例年と同じく夏休みに入った。7月には、294万人
の失業者が正式に登録された。これは6月と比べて4万6千人の増加であるが、昨
年との比較では24万7千人の減少である。この数は、ニュルンベルクの連邦労働
紹介所が発表したもので、これはドイツ再統一以来7月としては最低の数字であ
る。一方連邦労働相ウルズラ フォン デア ライエン(キリスト教民主同盟)
は、秋に向けて労働市場政策の改革を行ない、より多くの求職者に対して定職
を与えられるようにする、と予告した。彼女は新たに百万以上の雇用を生み出
し、できるだけ多くの人々を、待機状況から脱出させなければならない、とベ
ルリンで述べた。

     その他のニュース

ノルウェイの襲撃犯の裁判開始は2012年になってから

逮捕されて犯行を自白したオスロおよびウトヤ島の襲撃犯の裁判
は、ようやく来年になって始まる、とノルウェイ検察は発表した。
この手続きでは、犯人ブレイヴィクは76件の殺害のすべての事例に
ついて、釈明しなければならない、これは死者とその家族の対して
敬意を払う必要があるためだ、と検事長ブッシュはオスロで述べ
た。そのため、捜査は包括的かつ時間のかかるものになる、とも語
った。2件連続の襲撃事件からほぼ1週間、警察はウトヤ島での犠牲
者がさらにいる可能性を探す捜査を中止した。ただし周囲のタリイ
フィヨルドでは、さらに捜査が続けられる、と警察広報は発表し
た。先週金曜日のウトヤ島での大量殺戮の後、68人の遺体が収容さ
れた。行方不明の可能性がある人については、警察は発表を行なう
姿勢を示していない。ブレイヴィクは自白によれば、オスロでは爆
弾攻撃を行ない、8人を殺害していた。

EUは反テロの戦いを強化する方針

ノルウェイでの2件連続の襲撃事件を受け、EU加盟各国はテロ行為
との戦いを強化する方針である。ブリュッセルで開かれたテロ対策
の専門家会議後、EUの外交官は、爆弾製造に転用可能な化学物質の
入手を誓言する措置を検討する、と発表した。武器購入に関する規
則の強化も議論されたが、結論は出なかった。この会合では、ノル
ウェイ治安当局の代表が、EU各国の関係者に、7月22日の攻撃の捜
査に関する情報を伝えた。ノルウェイはEUには属していないが、シ
ェンゲン協定には加盟して、国境監視を中止している。

コソヴォ保護部隊がコソヴォの国境通過の安全確保

コソヴォで暴力行為が勃発したことを受け、コソヴォ国際保護部隊
の兵士が、元セルビアの州であるコソヴォ国境通過の監視を引き受
けた。緊迫はしているが落ち着いており、保護部隊の兵士数百人が
活動している、と同部隊の広報は発表した。同部隊指揮官のである
ドイツの将軍ビューラーの仲裁により、少数派のセルビア人の代表
と、コソヴォのアルバニア人が中心の政府の代表が、交渉を開始し
た。暴力的なセルビア人が水曜日午後、国境警備所のうち一箇所を
焼き討ちにしていた。これより前にプリシュティナのコソヴォ政府
は、セルビア製の製品の輸入禁止を断行するために、国境の監視を
行おうとしていた。現在ドイツが議長を務めている国連安全保障理
事会も、この問題に取り組む方針である。




7月29日(金)

ガイスラーはシュトゥットガルト駅改築計画で妥協案を提出

鉄道建設計画「シュトゥットガルト21」をめぐる対立で、調停役のハイナー 
ガイスラーは妥協案として、4番線までの地下駅建築を提案した。キリスト教民
主同盟の政治家である彼はシュトゥットガルトで、新駅舎は現在ある終着駅型
の駅舎の下に作り、古い建物はこれによって今の機能を維持することができる、
と述べた。新しい地下駅のプラットフォームはより広く作ることができ、南棟
はそのまま残される、との計画である。ガイスラーは、連邦政府にはこの提案
を伝えてあると強調し、平和的な解決をもたらすのが目標だ、と述べた。鉄道
側は2019年末までに、41億オイロを使って、16番線まである現在の終着駅
型の駅舎を、8番線までの通り抜け型の地下駅に改築する方針である。これに
対して、大きな抗議活動が起きた。金曜日には公開討論会で、新しい駅舎が今
までの駅舎よりもよいかどうかを評価する鑑定書が提示された。ガイスラーの
提案を受けて、この計画の反対派同盟は交渉の席に戻った

     その他のニュース

スペインの選挙は早期に実施される

オイロ危機でますます大きな打撃を受けているスペインでは、今年
中にも国会議員が選ばれる。首相サパテーロは、投票日を11月20日
に前倒しする、と発表した。本来であれば、2012年3月に行なわれ
るところである。サパテーロは社旗労働党を率いて、2004年から
政権の座にあるが、次回の選挙には立候補しない方針である。世論
調査では、保守派の国民党の勝利が示唆されている。一方格付け会
社ムーディーズ社は、スペインの国際の信頼性を引き下げる、と威
嚇している。

殺害された反乱軍指揮官はベンガジに埋葬

殺害されたリビアの反乱勢力の指揮官ジュニスが、ベンガジに埋葬
された。通信員の報告によれば、数千人が反乱勢力の拠点であるベ
ンガジで、追悼の列を作り、将軍の遺体に随行した。ジュニスと彼
と同行した2人の反乱軍の将校は、木曜日に前線からベンガジに行
く途中に襲われ、殺害された。反乱勢力は、この犯行を行なったの
は、権力者カッザーフィーの従者であるとしている。犯人と目され
る男は逮捕されたと蜂起勢力の移行評議会議長ジャリルは発表し
た。ただしジュニスは味方によって殺害された、との観測もある。
それによれば、将軍は密かにカッザーフィー政府と交渉を行なって
いた、とのことである。ジュニスは長年、カッザーフィーの従者
で、今年初めまで内相を務めていた。蜂起が始まると、彼は反乱勢
力の側についた。

シリアでは反アサドの大規模抗議集会が再び行なわれる

人権活動家の発表によれば、シリアの複数の都市で、改めて数万人
が大統領アサドの政権に反対して、デモを行なった。デイル エル
 スル州とダマスカス近郊の都市では、政府の治安部隊によって、
少なくとも民間人5人が銃殺された。港町ラタキアでもデモ隊1人が
殺された、と野党勢力は発表した。イスラーム教の金曜の祈祷の後
に行なわれたこの集会は、「君たちの沈黙が私たちを殺す」という
標語を掲げて行なわれた。これは、数ヶ月前から続くシリアでの抗
議活動に、今までのところ何も表明していない他のアラブ諸国に向
けた批判とも理解できる、とインターネット上の呼びかけの中で述
べられている。




7月30日(土)

シュトゥットガルト21「鉄道は妥協を拒否 建設を続行」

鉄道建設計画「シュトゥットガルト21」をめぐる対立で、ドイツ鉄道は仲介役
ハイナー ガイスラーが呈示した妥協案を拒否し、総額で7億オイロ以上の建設
の発注を行なった。これにより「シュトゥットガルト21」の建設全体の25%を
発注したことになる、と鉄道幹部のフォルカー ケーファーは発表した。鉄道
側はシュトゥットガルトの終着駅型の駅舎を、2019年末までに、数キロにわた
るトンネルを持つ、通り抜け式の地下駅に立て替える意向である。市民が子の
計画に対して大規模な抗議を行なっているため、調停役に指名されたハイスラ
ー(キリスト教民主同盟)は、金曜日に妥協案として、終着駅型と地下駅の組
み合わせを提案していた。
連邦交通大臣ペーター ラムザオアー(キリスト教社会同盟)は、これを拒否
する姿勢を示した。緑の党と社会民主党が政権を持つバーデン・ヴュルテンベ
ルク州政府は、ガイスラーの提案を検討する、と予告した。州政府は「シュト
ゥットガルト21」に関する住民投票を、11月に計画している。

     その他のニュース

オバマは米国の負債をめぐる対立で妥協を迫る

国家としての倒産を数日後に控えて、米国大統領オバマは、民主党
と共和党に対して、今一度緊急に妥協を受け入れるように迫った。
両党は負債の上限の引き上げをめぐる対立で、それほど意見が隔た
っているわけではない、と毎週恒例のラジオおよびインターネット
上での教書の中で述べた。両党が火曜日までに、法律で定められた
負債の上限の引き上げに合意しなければ、米国は支払い不能に陥る
可能性がある。先に共和党が多数派を占める下院は、負債の上限を
現在の14兆3千億ドルから、当面9千億ドルだけ引き上げる、との提
案を可決した。この法案は数時間後に、民主党が多数を占める上院
で否決されていた。対立が続いているにもかかわらず、米国は格付
け会社「ムーディーズ」社の判断によれば、最高の信用状態である
ことを示す指標を、当面維持する予定である。米国大蔵省も、期限
終了後にも、支出削減による債務返済を優先して行なう見通しであ
る、と同社は発表した。

NATOはカッザーフィーのテレヴィ局を爆撃

NATOは、リビアの権力者カッザーフィーの宣伝機関を標的とした、
との情報がある。命中確率の高い弾薬を用いて、トリポリにあるテ
レヴィ局の中継基地3箇所を空から攻撃した、とブリュッセルの
NATO司令部は発表した。民間人を制度的に弾圧し、脅迫するため
に使われるこの施設の被害の規模は、検討中である、とのことであ
る。リビア指導部は、「国際テロ阻止の活動」で、3人が死亡、
15人が負傷した、と発表した。現地での報道によれば、国営テレヴ
ィは当分、録画されたものを使って、番組を放送し続けている。蜂
起勢力はこの間に、リビア西部の山岳地帯にあるカッザーフィーの
最後の拠点の一つであるティジ市を取り囲んだ、との情報もある。
現地には約5百人の政府軍兵士が滞在している。

リビアの反乱勢力 同盟関係にある民兵がジュニスを射殺

蜂起勢力の発表によれば、リビアの反乱軍の司令官は、同盟関係に
ある民兵によって射殺された。長年にわたってカッザーフィーの腹
心で、その後寝返ったジュニスは、ブレガ近郊の前線からベンガジ
に帰る途中、民兵によって射殺された、と反乱勢力の石油大臣タル
フニは述べた。逮捕された民兵のある指揮官は、自分の部下がこの
殺害を実行したことを認めた、とのことである。反乱勢力のこの発
表は、蜂起勢力内部に深い亀裂があることを裏付けている、と見ら
れる。ジュニスはカッザーフィーとつながりがあるため、疑惑の存
在であり続けていた。反乱勢力の長ジャリルの発表によれば、ジュ
ニスは反乱勢力の司法委員会に出席するために、石油の積出港であ
るブレガ近くの前線から呼び戻されていた。途中で彼とその護衛
2名が、攻撃犯に射殺された。数千人がジュニスの葬列に参加し、
反乱軍の拠点ベンガジの道を行進した。




7月31日(日)

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