9月12日〜18日のドイツのニュース



9月12日(月)

フランスの核施設で爆発 死者1人 負傷者4人

フランス南部の核施設の敷地内で爆発が起こり、1人が死亡、4人が負傷した。
フランスの核監視局の発表によれば、アヴィニヨン近くのマルクールの施設で、
弱い放射線を帯びたゴミを燃やす炉が爆発した。フランス政府は、放射性物質
は漏れ出ていない、と発表した。運転する会社は、工業の事故であり、核事故
ではない、と発表した。ウィーンの国際原子力発電機関は、フランスの官庁と
連絡を取っており、この事故について直ちに情報が得られた、とのことである。
事故後には現地の官庁は、核施設の周辺に、放射性物質の扱いだけを行なう安
全地帯を設置した。反応炉はこの敷地内にはない。
この施設は半官半民の原子力産業アレヴァが、燃やした後のウラン燃料の処理
のために使われており、炉の中の燃料から、ウランとプルトニウムの混ざった
混合酸化物燃料MOXが製造される。

     その他のニュース

多くのEU加盟国の負債の山はさらに増加

支出削減の努力が大きく進められているにもかかわらず、多くのEU
加盟国の借金の山はさらにふくれあがっている。来年の負債の総額
は平均して、経済実績の83.3%に達する、とEU委員会は発表した。
EU通過委員レーンの国宝は、この負債の状況を憂慮すべきである、
としている。EUの規則によれば、ある加盟国の借金の総額は、6割
までが許されている。委員会の報告書には、EU加盟国が予算を思い
切って引き締めれば、2012年には負債は安定するだろう、と記され
ている。定期的に出される報告書の中では、加盟国に対して新たな
赤字の評価は呈示されない。ただしギリシアの上背は特に危機的で
ある、と見られている。早期の予測によれば、ギリシアの国の負債
は、2012年には166%まで上昇する。

連邦政府はギリシアのオイロ圏離脱を議論する意向なし

連邦政府は、ギリシアのオイロ圏離脱や国家としての破産に関する
議論には加わらない方針である。連邦首相メルケルはベルリンで、
ギリシアがオイロ共同体から離脱するとは見ていない、と述べた。
政府公報ザイベルトは、ヨーロッパ条約は、自らの意志による離脱
も、通貨連合からある国を除外する、との内容も含んでいない、と
述べた。キリスト教民主同盟事務長グレーエも、ギリシアが支払い
不能に陥る可能性に関して、現在行なわれている議論を批判した。
彼はこの発言で、連邦経財相レースラーとはっきり異なる見解を打
ち出した。レースラーは先週末にギリシアの破産は、もはやあり得
ないことではない、と述べていた。

ドイツ株式指数はこの2年での最低価格

多くの不幸な知らせが伝えられた後、フランクフルト アム マイ
ンの株式市場は、過去2年間なかったほど大きく下落した。ドイツ
の株式指数DAXは、週初めにさらに2.3%値下がりし、5072となっ
た。




9月13日(火)

ギリシアは国家公務員2万人を解雇の方針

金融危機と国家としての破産に対する不安から、ギリシアでは最近の歴史では
初めて、国営企業で解雇を行なう。大蔵省によれば、国営放送、半官半民のギ
リシアの通信社、アテネの地下鉄、国営鉄道を含む151の企業の公務員が解雇の
対象である。報道によれば、少なくとも2万人が解雇される。ギリシア大蔵省の
文書によれば、2週間以内に、これらの企業の経営陣は、いわゆる「労働待機」
状態にされる職員を、一覧表にして提出しなければならない。一部の職員は早
期年金を受給せざるを得ない。重点は、企業の経営陣に置かれる。「労働待機」
は、1年に渡って、賃金の6割を受け取り、その後解雇される職員のことである。

     その他のニュース

メルケルは断定「ギリシア破産に関する推測は行なわない」

連邦首相メルケルは、ギリシア破産に関する観測を行うことを拒否
し、自由民主党所属の副首相レースラーと意見の違いを明確にし
た。ヨーロッパの未来はオイロで決まるので、誰もが慎重に言葉を
吟味すべきであって、金融市場の同様は不必要である、と彼女はイ
ンタヴューで述べた。キリスト教民主同盟および、野党の政治家か
らの批判があるにもかかわらず、レースラーは再びギリシアを計画
的に倒産させる可能性があり、経済的な能力を再生することは避け
られないので、これを考えることを禁止してはならない、と述べ
た。自由民主党会派長ブリューデルレは、レースラーを指示した。
社会民主党会派長シュタインマイアーは、経財相レースラーは、ギ
リシアが国家として破産可能性がある、と発言することで、危機を
作り出してきた、と非難した。

暴落の後ドイツ経済指数は回復へ

ドイツ株式指数DAXは、週初めに株価が暴落した後、回復に進ん
だ。乱高下の後、フランクフルト アム マインの株式市場の指標
は、はっきりと上昇に向かい、1.9%値上がりして5166となった。
月曜日には、負債の危機に関する新たな凶報と、ギリシアの破産の
懸念から、市場は値下がりしたばかりであった。

米国はオイロ使用地域に対する圧力を強める

米国は、負債の危機に関して、オイロ使用地域に対する圧力を強め
る。蔵相ガイトナーは金曜日に急遽、ヨーロッパ各国の蔵相との会
談のために、ポーランドに向かった。この会談では、世界経済活性
化と金融市場の規則に関する対策が、協議されることになってい
る。米国の蔵相が、オイロ使用地域の蔵相会議に出席するのは初め
てである。大統領オバマはインタヴューで、ヨーロッパの借金の危
機に関する懸念を表明し、これは世界経済にとって危険である、と
スペインの新聞「エル ムンド」に述べた。また彼は、共通通貨は
あるが、経済の枠組みは共通でないのが、オイロ使用地域の核心問
題であり、この問題が解決されない間は、世界経済に弱さがつきま
とうだろう、とも述べた。




9月14日(水)

世界銀行はオイロ使用国を激しく非難

世界銀行総裁ツェリックは、オイロ使用国を厳しく批判した。これらの国々は
不快な真実を拒否しているから、世界経済が危険な状態に入っている、と彼は
述べた。ドイツ首相メルケルとフランス大統領サルコジは、ギリシア首相パパ
ンドレウに、支出削減の目標を守るように懇願した。

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負債の危機を巡る議論 メルケルは連立を制御できるか

連立政権内部では、負債の危機の取り扱いに関する議論が、ますま
す舵取りができなくなっている。首相メルケルは、外部に向けて議
論の波を仲裁しようとしているが、自由民主党とキリスト教社会同
盟は、ギリシアの破産あるいはオイロ圏からの閉め出しをめぐっ
て、考え方を戦わせるよう主張している。

危機に対処する政策の議論 連立は破産への道を進む

オイロは安定しているが、連立政権は安定していない。自分の破産
をを送らせるために、自由民主党はますますけたたましい声を上げ
ている。これに対して首相は、秘密であるかのように、規定の方向
性を守っており、キリスト教社会同盟党首ゼーホーファーは、中途
半端な方向性に不満を漏らしている。被友好的な言動が増してい
る、とゲオルグ シュヴァルテは考えている。

ベルリンで選挙 連邦政府にとって成功

最新の世論調査によると、海賊が入ってきて、自由民主党が議席を
失う。ベルリンの選挙に関しては、予想外のことが推定される。特
に自由民主党党首レースラーの最近の発言で起きた議論は、自由民
主党を生存の危機の間際に運んでいる、と選挙前のウルリヒ ドッ
ペンドルフの分析では出ている。




9月15日(木)

サルコジとキャメロンはリビアで歓迎を受ける

フランス大統領ニコラ サルコジと英国首相デイヴィッド キャメロンは、リ
ビアの反乱勢力の拠点ベンガジで、熱狂的な出迎えを受けた。サルコジは演説
を行ない、和解と法治国家樹立を呼びかけた。彼は、カッザーフィー軍との数
ヶ月に渡る戦闘の後、一つになり分断されていないリビアが成立している、と
も語った。キャメロンは地下に潜伏した元権力者ムアマル アル・カッザーフ
ィーは、自分の時代が過ぎ去ったことを見極めなければならない、と述べた。
両者は国民移行評議会に、新たな国家の機構建設にあたっては、フランスと英
国から大規模の支援を行なうほか、カッザーフィー政権の数十億ドルの資金が、
西側の銀行口座で凍結されているが、これを引き渡す、と約束した。
サルコジとキャメロンはリビア訪問の最初にトリポリで、NATOの攻撃を後押し
する原動力として、歓迎されていた。民間人を守るための軍事活動は、カッザ
ーフィーが逮捕されるまで、続けられることになっている。

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エルドアンは海軍力を行使するとしてイスラエルを改めて威嚇

トルコ首相エルドアンは、イスラエルに対する論調を再び強めた。
チュニジア訪問中の彼は、イスラエルはもはや地中海ではやりたい
ように行動することはできない、トルコの軍艦はいつでも出動でき
る状態にある、と述べた。これより前に彼は、ガザに対する連帯を
示す艦船は、今後は軍が護衛する、と威嚇していた。この背後にあ
るのは、イスラエルがガザ市沿線を昨年急襲し、トルコ人の活動家
9人が死亡した事件である。エルドアンは現在、エジプト、チュニ
ジア、リビアなどのアラブの春を経験した諸国を訪問している。

NATOミサイル迎撃網はモスクワの「懸念」を引き起こす

NATOがヨーロッパにミサイル迎撃網を建設する新しい計画を立てて
いるが、ロシアはこれに疑問を呈している。ルーマニアおよびトル
コとの最新の条約が、「懸念」のもとである、とロシア国防相セル
ジュコフはドイツ国防相デ メズィエール(キリスト教民主同盟)
とモスクワで会談した後述べた。デ メズィエールは、ドイツがロ
シアの不安を理解できるが、それを共有してはいない、と答えた。
ルーマニアは、米国の迎撃ミサイルの配備に賛成した。トルコで
は、広範囲を捉えることができるレーダーの建設が計画されてい
る。ロシアはこれにより、戦略的な近郊が損なわれる、と見てい
る。セルジュコフはNATO・ロシア協議会での共同作業に力を注ぐ
ように呼びかけた。

メルケルはオイロ基金を再び批判

オイロ使用国が合同で国債を発行する問題で、ドイツ首相メルケル
(キリスト教民主同盟)は、EU委員会とは異なる立場を保ってい
る。オイロ基金は「絶対的な誤り」である、とメルケルはフランク
フルト アム マインで開かれた自動車見本市IAAの開会式で述べ
た。オイロ基金を作ることで、負債はオイロ使用圏全体のものとな
り、安定した国家財政を持つ国々が罰せられることになる、と述べ
た。一方ギリシアが破産する可能性に関する対立は、連邦経財相レ
ースラー(自由民主党)が持ち出したまま続いている。キリスト教
民主、社会同盟の政治家たちは、軽率な考えでオイロを危険にさら
すことがないように、と促した。これに対してレースラーは、考え
るのを禁じてはならない、と述べた。社会民主党会派長シュタイン
マイアーは、レースラーを解任するように忠告した。




9月16日(金)

オイロ使用国は米国を模範とする一時的な景気刺激策に反対

迫り来る景気後退対策として、オイロ使用地域各国は、国庫が空っぽであるこ
とを理由に、米国をもハントする巨額の一時的な景気刺激策をとるのを拒否し
ている。オイロ使用国の大蔵大臣が、米国大蔵大臣であるティモシー ガイト
ナーとポーランドのヴロツワフ(旧称ブレスラウ)で会談した後、ルクセンブ
ルク首相ジャン・クロード ユンカーは、新たな景気刺激策をとる余裕はない、
と述べた。外交官の情報によれば、ガイトナーはオイロ使用国に対して、停滞
している景気を刺激する努力を強めるように迫った。米国大統領バラック オ
バマは先週、総額4千5百億ドルの景気刺激計画を実施する、と予告していた。
EU各国の大蔵大臣はヴロツワフでのこの会談で、ヨーロパ議会に譲歩して、オ
イロ安定化対策を強化することに賛成していた。これにより、ギリシアなどの
負債の危機は今後は回避することを目指している。

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リビア移行政権は国連に議席を持つ

リビア移行政権は、北アフリカの同国の国連での議席を約束され
た。国連総会の多数は、移行評議会がこれからは直ちに国連でリビ
アを代表することに、賛成票を投じた。また国連安全保障理事会
は、リビアに対する制裁を緩めた。国連で最も力を持つ委員会であ
る安保理は、春に決議された元独裁者カッザーフィーに対する処罰
の措置を一部撤回する、との決議を採択した。これにより石油企業
2社の口座が再び開かれ、飛行禁止も緩められた。一方トルコ首相
エルドアンは、リビア移行評議会に、支援を約束した。彼は首都ト
リポリを訪問し、トルコのの支援団が、リビア人と協力し合って作
業を進めるために、リビア入りする、と述べた。

リビアの沿岸の町シルテをめぐり再び戦闘

リビアではカッザーフィーの旧体制の最後の拠点をめぐって、戦闘
が続いている。カッザーフィーが生まれた沿岸の都市シルテのほ
か、砂漠の町バニ ワリドからも、激しい戦闘が行なわれ、両者に
死者が出た、と報じられている。蜂起勢力は、シルテの半分と空港
を支配下に置いた、と発表した。カッザーフィーがどこにイルカ
は、相変わらず不明である。8月にトリポリが選挙されてから、彼
は地下に潜伏している。

アッバスはパレスチナ人国家の国連への完全な加盟をめざす

パレスチナ大統領アッバスは、イスラエルと米国の意向に反して、
1967年の国境に基づくパレスチナ人国家を、国連の完全な加盟国
として樹立することを提案した。イスラエルによる占領は直ちに終
了しなければならない、パレスチナ人が目指しているのは、イスラ
エル国家の法的地位を疑問視することではなく、イスラエルの政策
を孤立させることである、ともアッバスは述べた。その他に彼は、
承認された場合には、イスラエルとの和平交渉を続行する、と約束
した。しかし米国大統領オバマは、このような動議が提出された場
合には、国連安保理で拒否権を行使する、と予告していた。アッバ
スがこの予告を実施に移し、国連でパレスチナ人国家に完全な国連
加盟国となることを求めるのであれば、ラマラの自治当局には米国
からの金融支援が大きく削減される可能性がある。




9月17日(土)

連立内部の対立は続く ゼーホーファーはメルケルに反論

キリスト教民主、社会同盟と自由民主党の連立による連邦政府は、オイロ救済
問題で、意見が一致していない。キリスト教社会同盟党首でバイエルン州首相
ホルスト ゼーホーファーは、ギリシアをオイロ使用地域から切り離す可能性
がある、との立場を強調した。彼は「シュピーゲル」誌のインタヴューで、オ
イロ地域を一つにまとめあげるために、あらゆることを行なうつもりである、
と話す連邦首相アンゲラ メルケルとの対立をはっきり打ち出した。大蔵大臣
ヴォルフガング ショイブレは討論の中で、閣僚の一人であるフィリップ レ
ースラー(自由民主党)には、オイロ危機の中では、政府を代弁する権利はな
い、と述べた。キリスト教民主同盟の政治家である彼は「ビルト紙日曜版」
に、民主政治の中では発言の自由はあるが、連邦政府の内部では、財政分野の
担当者として自分がこれを担当する、と述べた。経済大臣レースラーは先週、
ギリシアを計画的に破産させると述べて、首相メルケルからも批判を受けてい
た。社会民主党党首ズィークマール ガブリエルは、この対立を見て、連立政
府を解消するように求めた。

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「三極」がアテネ訪問を延期 パパンドレウは米国を訪問せず

ギリシアの負債の問題を受け、首相パパンドレウは、予定されてい
た米国訪問を取りやめた。彼は財政政策に力を注ぐため、アテネに
留まる、と彼の広報は発表した。その数時間前には、本来であれば
月曜日にEU、国際通貨基金、ヨーロッパ中央銀行の財政の専門家が
アテネに到着することになっていたが、これが二度目の延期となっ
た。ただしギリシア財務省筋の情報では、いわゆる「三極」の専門
家はギリシア蔵相ヴェニゼロスと電話で会談し、緊急の財政問題に
ついて話し合うことになっている。「三極」のアテネ訪問は、既に
一度延期となっていた。ギリシアでの報道によれば、政府は金融支
援の次回の支払いに関して、大きな不安を抱いており、蔵相ヴェニ
ゼロスは、先日行なわれたEU加盟各国の蔵相会談では「極端に否定
的な風向き」に気がついた、とのことである。本来であればパパン
ドレウはニュー ヨークで、国際通貨基金総裁ラギャルドとも会談
するつもりであった。パパンドレウはギリシアが必要な改革と支出
削減を軌道に乗せる、とラギャルドに約束する計画であった。

欧州中央銀行総裁「EUの負債の状況は比較すれば良好」

EU加盟国の一部は問題を抱えているが、EUの負債の状況は比較可能
な工業諸国と比べれば、全体としてはよい方である、とヨーロッパ
中央銀行総裁トリシェは見ている。彼はEU加盟各国の蔵相および発
券銀行の総裁とポーランドのヴロツワフで会談した後、今年中には
オイロ使用国の赤字の総額を、国内総生産の4.5%に押さえ込める見
通しで、「他の経済大国」は10%ほどである、と述べた。ドイツ連
邦銀行総裁ヴァイトマンは、逞しい成長が続く、との見方を表明
し、ヨーロッパ中央銀行は今後、オイロ救済基金EFSFを通じて国債
の購入をこれ以上行なうべきではない、と述べた。この会合では、
金融業務に対する課税についても議論が行なわれた。ドイツ、フラ
ンス、ベルギーはオイロ地域が前進するように求めた。英国とイタ
リアを中心にこのような税の導入に抵抗している。これらの国の論
拠は、この税金が世界全体で導入されるのでなければ、金融取引が
ヨーロッパ外部の拠点に流出する、というものである。ヨーロッパ
の支出削減政策に反対して大規模なデモが行なわれたため、この非
公式会談は予定よりも早く終了した。

からしガスがリビアで発見 カッザーフィーはNATOを非難

リビアでは西側の不安は、少なくとも一部分決着がついた模様であ
る。報道機関の情報によれば、地下に潜伏した元権力者カッザーフ
ィーが保管していた毒ガスは、現在移行政権の手の中にある。ベル
リンの「ターゲスシュピーゲル」紙が諸外国の治安筋の寿法として
伝えているところによれば、反乱勢力による入手は、衛星からの撮
影で確認されている。どれだけの量の「(化学兵器)からしガス」
がリビアに保管されているかに関して、信頼できる情報はない。カ
ッザーフィーの広報はNATOに対して厳しい非難を浴びせた。
NATOがカッザーフィーの生まれた町シルテを空爆した際に、住居
に命中し、354人が死亡していた。これに対してNATOは、明らか
に軍事的な目標地点だけを爆撃したが、この非難については厳密に
調査を行なう、と発表した。カッザーフィー支持者が金曜日に、シ
ルテとバニ ワリドの拠点で予想外に激しい抵抗を行なった後、長
年にわたる独裁者の反対派がバニ ワリドへ新たな攻勢を開始して
いた。




9月18日(日)

社会民主党はベルリン市議会議員選挙で勝利

ベルリン市で市長クラオス ヴォーヴェライトの社会民主党は、市議会議院を
選ぶ選挙で明確な勝利を収めた。研究機関インフラテスト・ディマップの最新
の最終得票予想によれば、社会民主党は全体の29.3%を獲得し、5年前と比べ
てわずかの減で住んだ。キリスト教民主同盟は若干増やして、23.5%で第2党
となった。レナーテ キューナストを筆頭広報に据えた緑の党は、大きく票を
伸ばし、18.1%を獲得した。これにより、社会民主党とキリスト教民主同盟
の大連立の他、社会民主党と緑の党の連立も可能となった。一方2002年以来
ベルリンで成立している社会民主党と左翼党の連立政府は、過半数に達しなか
った。左翼党の得票は11.5%に減少した。自由民主党は大きく敗北し、1.8%
となり、市議会に代表を送り込めなくなった。これに対して海賊党は8.5%を
獲得し、ドイツの州議会へ初めて議員を送った。海賊党は市民権を強調し、イ
ンターネット上の自由の拡大を指示している。約250万人の有権者が、市議会
の少なくとも130議席を決めた。

     その他のニュース

デ メズィエールはアフガニスタン撤兵の決定を来週下す方針

連邦国防相デ メズィエール(キリスト教民主同盟)は、ドイツ軍
のアフガニスタンからの撤兵を、来週に決定するべく努力してい
る。彼は同国北部の部隊を訪問し、今、具体的な数字を挙げるのは
早すぎるので、撤兵に関する決定は、来年の国防軍の活動委託の延
長によって決めるつもりである、と述べた。連邦議会は遅くとも
2012年1月末までに、新たなアフガニスタンでの活動に関する決
定を下さなければならない。現在の兵力の上限5,350人は、この
ときに失効する。デ メズィエールは今回はマザリシャリフの国防
軍の基地と、2つの地域の復興支援団の野営地を中心に訪問してい
る。さらに彼は、諸外国の戦闘部隊の2014年末までの撤兵計画を
協議するために、友好国と会談を行った。デ メズィエールが3月
に国防相に就任して以来、アフガニスタンを訪問するのは既に3度
目である。

社民党、緑の党、CDUはベルリンの選挙結果を肯定的に受け止める

ベルリンでの選挙の結果は、社会民主党、緑の党さらに、キリスト
教民主同盟では、肯定的な反応を受けている。社会民主党事務長ナ
ーレスは、とうにとってすばらしい勝利であり、再び最大勢力とな
った、次期連立に関しては、ベルリン社会民主党と現市長ヴォーヴ
ェライトが決定を下さなければならない、と述べた。キリスト教民
主同盟の連邦議会会派の国会執行部長アルトマイアーは、社会民主
党と左翼党の連立は拒否されたが、これがこの選挙最大の意志表示
である、と述べた。また彼は社会民主党に、キリスト教民主同盟と
の連立を行なうように呼びかけた。緑の党党首エツデミルは、同党
は社会民主党の後を追うつもりはない、ベルリンを本当に変えるつ
もりかどうか決めるのは、むしろ社会民主党の方である、と述べ
た。左翼党党首レッチュは、落胆を表明し、同党は選挙結果を自己
批判をこめて分析しなければならない、と述べた。自由民主党事務
長リントナーは、現在がどん底状態で、同党にとって挑戦となる、
と述べた。

アッセルボルンはドイツがイスラエルに圧力をかけることに賛成

パレスチナ人が、独自国家を国連によって承認してもらうことを求
める動議を計画していることに関する議論で、ルクセンブルク外相
アッセルボルンは、ドイツ政府がイスラエルに圧力を強めるよう求
めた。ドイツは、イスラエルに「かたくなな入植政策」を捨てさ
せ、この地域での孤立から救い出し、1967年の国境に基づいて、
二カ国併存による解決を可能にする上で、「中心的な役割」を果た
すことができる、と彼は「ヴェルト紙日曜版」に述べた。ドイツ政
府は、イスラエル国民の利益に対して「大きな責任」はあるが、現
在のイスラエル政府の利益に対しては責任はない、とも語った。さ
らに彼は、パレスチナ人がより国際的に承認を受けたいとするこの
提案を、ヨーロッパ人は近東地域の和平実現に向けて大きな好機で
ある、と考えるべきであって、パレスチナ人が急進化しないため
に、彼らの価値を引き上げなければならない、とも語った。パレス
チナ人は来週のニュー ヨークでの国連総会で、1967年の6日間
戦争前の国境に基づき、国連による国家の承認を得るべく、一方的
に努力を行なっている。パレスチナ大統領アッバスは、金曜日には
国連事務総長潘に、この動議を提出する、と発表した。




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