11月7日〜13日のオーストリアのニュース



11月7日(月)

     国外ニュース

政府広報「ギリシア新政府で合意」

ギリシアではまだ首相であるパパンドレウと最大野党新民主主義党
党首サマラスが、移行政権を新たに結成することで合意した。話し
合いは前向きに行なわれた、と政府公報は月曜夕刻に発表した。交
渉は困難で、合意には紛糾した、と報じられている。政府公報は妥
協の詳細については言及しようとしなかった。移行政権は、10月の
EU首脳会談で合意した支出削減策を批准することになっている。オ
イロ使用各国は、これについて文書による約束を求めている。

     国内ニュース

エントアッハー事件で敗北 ダラボスは改革を続ける意向

参謀本部長エントアッハーの解任をめぐり敗北した後も、国防大臣
ダラボス(社会民主党)は、自分の方針は正しい、と見ている。人
事委員会は、エントアッハーの賠償なしでの解任を決定したが、ダ
ラボスはこれを承知した、と発表したが、自分の国防軍改革の道
は、今後も追求していく、と述べた。職業軍の計画にむけた先駆的
な計画を実施する、エントアッハーを再任することで彼は今後、
「きわめて明確に」そして文書による指示を行なって、今後も協力
をする、と述べた。




11月8日(火)

     国外ニュース

助言に従って辞任 ベルルスコーニは疲れきる

イタリア首相ベルルスコーニは、間もなく退任するとの噂を、最後
の最後まで否定していたが、ようやくこの方向に一歩踏み出す用意
ができた。彼の中道右派政権は、今後も政治を執るために必要な多
数の支持が欠けていることを理解し、選挙にむけ道を開きたい、最
も重要なのは、「イタリアの繁栄のために働く」ことだ、とベルル
スコーニは火曜日夕刻の大統領ナポリターノとの会談後に述べた。
ただし彼は首相を辞任する前に、EUが求めた支出削減策を承認させ
ることを求めている。野党は間近に迫った「方向転換」に関して、
早くも喜びの声を上げている。

     国内ニュース

「ブーフ ウィーン」4度目の図書見本市 規模が拡大

オーストリアでも、「ブーフ ウィーン」という名前で国際図書見
本市が開かれるが、今年早くも4回目を数える。オーストリア図書
販売主要連合が主催するこの催しは、年々拡大している。13カ国か
ら3百人を超える作家が集まるが、その中には騒ぎを引き起こした
シャルロッテ ロッヘ、クリストフ ランスマイル、ヨーセフ ハ
ースリンガー、ペトロス マルカリスも含まれ、ウィーン見本市の
8千平方メートルを越える展示場に、作品を展示している。




11月9日(水)

     国外ニュース

トルコで再び大地震 ホテルが倒壊

水曜日にはトルコ東部で再び地震が起こり、少なくとも21の建物が
完全に倒壊した。この地震は5.6の強さであった。ヴァン市では、
ホテル2軒が倒壊した、とトルコでは報じられている。瓦礫の中に
は少なくとも70人がいる、と推定されている。ホテルの客の中に
は、報道関係者と救助隊員も含まれている。

     国内ニュース

教育に関する国民投票の署名期間が終了

工業経営者と社会民主党所属の元副首相ハネス アンドロシュが呼
びかけた、教育に関する国民投票の署名集めの期間は木曜日に終了
する。最後の記入所は20時に閉鎖され、最終結果は22時頃内務省
が発表する。この国民投票の要請は、共通学校の設立から留年の廃
止と全日制の学校の拡大までを含んでいる。この国民投票が国会で
取り上げられるためには、10万人以上の署名が必要である。3月か
ら7月までに約5万2千人の署名が集められており、これは既に最終
結果に含められる。




11月10日(木)

     国外ニュース

政権の危機に変化 EUはギリシアとイタリアに警告

数日に渡る不安定な状態を経て、ギリシアとイタリアの政府の危機
は、幸福な結果に近づきつつあるようだ。ギリシアは金融の専門家
パパデモスを新政権の首相とする。イタリアでは元EU委員モンティ
が、首相ベルルスコーニの後継者の有力候補である。ただしブリュ
ッセルからは悪い報道が出ている。EU委員会は、ヨーロッパ各地が
景気後退に陥る、と警告し、ギリシアの負債がさらに拡大する、と
警告している。さらに通貨委員レーンは、イタリアは困難な情勢に
ある、という点を中心に指摘を行なった。

     国内ニュース

教育国民発議に38万3,820人が署名 提案者は成果を評価

経費は膨大にかかったが、成果は経費にわずかした見合っていな
い。元蔵相アンドロシュが提案した教育に関する動議の国民発議
に、38万3,820人が署名した。有権者の6.07%の支持を受け、こ
れは国民発議の結果としては中位であった。アンドロシュを先頭に
する提案者は、大きな成果である、と見ており、政府はこの問題を
これ以上回避することはないだろう、と考えている。都市部での署
名が多く、特にウィーンで多かった。




11月11日(金)

     国外ニュース

ドイツ人警察官殺害 右翼急進派の連続殺人とのつながり

2000年から6年にかけて、トルコ系とギリシア系8人が、ドイツ
の様々な都市で殺害された。その1年後に女性警察官が、頭を銃撃
されて死亡した。この事件はまだ解明されていない。まず右翼急進
派運動の痕跡があり、警官殺害で女性1人が逮捕されたことを受
け、金曜日には連邦検察がこの件に介入した。女性警察官殺害と右
翼急進派の動機を持つ連続殺人の間には、関連があると見られてい
る。

     国内ニュース

国民党は負債を押さえ込んで新たな支出削減を行なう方針

連立政権内部では負債の増加を押さえ込むことで合意したが、新た
な支出削減策も生まれるかもしれない。少なくとも国民党はその計
画しで、1月には連立相手の社会民主党と交渉を行なう、と大蔵大
臣マリーア フェクターと副首相ミヒャエル シュピンデレガーが
新聞のインタヴューで述べた。国民党が支出削減をしようとしてい
る分野は、もちろん新しいものではなく、早期年金、オーストリア
鉄道、健康保険制度それに補助金である。




11月12日(土)

     国外ニュース

アジアと米国「ヨーロッパが世界の景気の足を引っ張っている」

オイロ危機はますます、ヨーロッパの境界を越えて、広く脅威とし
て受け止められている。「どの国も感染しうる」し、例えばアジア
も打撃を受ける、と国際通貨基金総裁ラギャルドは土曜日にの得
た。米国の様々な専門家も、同様のことを述べている。オイロ使用
地域が最重要な貿易相手国であることをやめ、そのためにドルが強
くなるなら、輸出産業にとって悪いことが確実に起こる。市場の景
気は、2008年の恐慌以来、安定した足取りを取り戻していない。

     国内ニュース

「クリール」紙はグラサーに対する新たな容疑を報道

リンツの高層建築の汚職容疑が捜査される中、元大蔵大臣カール・
ハインツ グラサーに対しても疑いが生じている、と報じられてい
る。「クリール」紙によれば、グラサーはポル社の家宅捜索で見つ
かった覚え書きに、グラサーに不利になることが書かれている。大
蔵省が建物を賃貸する時に、その見返りとして支払われた、との容
疑が彼には持たれている、とのことである。この覚え書きの中で
は、「金融関係」あるいは第三の組織に対して一時に70万オイロを
支払う、という内容のより高額の賃貸方式が言及されている。グラ
サーとこの覚え書きに名前が出てくる人たちは、この疑い全体を否
定している。この件では推定無罪が適用されている。




11月13日(日)

     国外ニュース

イタリアではモンティが新首相に 組閣を委託

イタリア大統領ナポリターノは、シルヴィオ ベルルスコーニの辞
任を受け日曜日夕刻に、元EU委員マリオ モンティに、移行政権の
組閣を委託した。次期首相モンティは、ナポリターノの委託を、
「条件付き」で受け入れた。彼が国会で多数派を得られるかどうか
確定するために、これから協議を開始するつもりである、と彼は述
べた。イタリアをEUの再び活力源としたい、と述べた。またモンテ
ィは、厳しい支出削減策を実施に移し、金融市場を安定させること
になっている。

     国内ニュース

年金に関して政府要人と交渉

高齢者の代表と政府の要人が、月曜午後に首相府で、来年の年金の
改訂をめぐって交渉を行なうために、会合を行う。社会福祉大臣ル
ードルフ フンツトルファー(社会民主党)および大蔵大臣マリー
ア フェクター(国民党)との集中議論は、既に行なわれており、
今回は首相ウェルナー ファイマン(社会民主党)と副首相ミヒャ
エル シュピンデレガー(国民党)が話し合いに招かれる。高齢者
の代表アンドレアス クホール(国民党)とカール ブレッヒャ
(社会民主党)は小額年金の受給者のために、貧困との戦いをさら
に続けるように求めた。

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