1月9日〜15日のオーストリアのニュース



1月9日(月)

     国外ニュース

外国為替に関する投機でスイス発券銀行総裁が辞任

スイスの発券銀行総裁の妻カーシャ ヒルデブラントの外国為替に
関する投機は、フィリップ ヒルデブラントに約5万5千オイロの利
益をもたらした。この利益はその後寄付されたが、月曜日にはこの
取引のせいで、ヒルデブラントは仕事を失った。彼の辞任の理由
は、後になってからこの取引のことを知ったとは、「永遠に証明」
できないからである。

     国内ニュース

ファイマン「財産税なしでの支出削減は考えられない」

政府の発表によれば、社会民主党と国民党の間の支出削減に関する
交渉は、「秘密裏に」「事態に即して」「建設的に」日曜日から行
なわれた。詳細はまだ発表されていない。年金に関して合意が成立
したとの報道は、即座に否定された。テレヴィ番組の中で連邦首相
ウェルナー ファイマン(社会民主党)は月曜日夕刻に、当初の見
通しを述べ、具体的な話はせずに、今までに出されている要求を伝
え、支出削減措置は「財産税を導入しないでは考えられない」と述
べた。




1月10日(火)

     国外ニュース

銀行の大改革 危険な銀行は経済成長の阻害材料に

時代は銀行にとって厳しい。オイロ危機と規則の厳格化で、利益が
減少し、市場の不確実性はかなり大きい。とくに投資業務では、米
国とヨーロッパの金融機関は、利益を失った。フランスの大銀行ソ
シエテ ジェネラールは、資本市場の取引が2012年にはさらに悪
化する、と予想している。このような予想をしているのは同行だけ
ではなく、多くの大きな投資銀行が収益源を想定している。危機の
ため、こうした銀行は新しい路線をとらざるを得なくなっている。

     国内ニュース

各国の比較でオーストリアはオイロ圏最大の利益獲得国

「オイロ」という言葉は、ここ数ヶ月「危機」という言葉を伴わず
に使われることがほとんどない。オイロが効果的に導入されてから
10年経っても、共同通貨で多くのものが値上がりした、との先入観
はしつこく残ったままである。相談会社マッキンゼーの調査によれ
ば、オイロが利益をもたらした国もあるし、ギリシアのような危機
的な国もある。その調査によれば、オイロで最も「得をした」のは
オーストリアである。




1月11日(水)

     国外ニュース

ナイジェリアではストとテロの間で試練 内戦の懸念

数日前からナイジェリアは非常事態である。政府が押し通したガソ
リン価格の引き上げに対して、全面ストが行なわれ、全土が麻痺し
ている。ナイジェリアは石油が豊かであるにもかかわらず、国民の
大部分はきわめて貧しい状況で生活をしている。またナイジェリア
は宗教的な動機に基づくテロの波に揺れている。急進派イスラーム
教の宗派「ボコ ハラム」が、水曜日の起こした襲撃だけで、既に
十数人を殺害した。混乱が終息する見通しはなく、内戦を警告する
声が強まっている。

     国内ニュース

外交官の旅券を発行を増加

元大臣およびその家族に対して外交官旅券を発効する問題が、法的
な根拠があるかどうかをめぐって、人々の議論を呼んでいる。この
間に旅券法の改革を求める声が強まっているが、それはこの旅券の
発給を受ける人の数が増加しているためでもある。元大臣グラサ
ー、シュトラサー、ゴルバッハの他、もと家族大臣ラオホ・カラッ
トとその夫で陳情活動家のメンスドルフ・プイイも、外交官旅券で
旅行をしている、と水曜日のテレヴィ番組が報じている。これは実
際の役に立つものだし、誰も返還を要求しなかった、とラオホ・カ
ラットは述べた。




1月12日(木)

     国外ニュース

問題の映像の米海兵隊員の身元が判明

アフガニスタンで遺体に小便をかけている米国兵士の映像が公開さ
れたことを受け、米国は捜査を開始した。関連した部隊と兵士は、
既に特定されているとのことである。米国国防大臣パネッタは、こ
の意図的な遺体にたいする侮辱をきわめて厳しく非難し、関係者に
「全員」責任を取らせる、と予告した。彼はこの事件を抜本的に捜
査するように指示した。インターネット上で公開されたこの映像
は、大きな怒りを引き起こした。

     国内ニュース

外交官用旅券発行に官庁は制限をかける

外務省は今後、外交官用旅券の発行に控えめになる方針である。旅
券は実際にオーストリア共和国の任務を受けて出国する人だけが手
に入れることになる。その他の人は、旅券を返還しなければならな
くなる、と外務大臣シュピンデレガー(国民党)は木曜日に述べ
た。先に元閣僚が外交官旅券を持って旅行していることが判明した
ことを受け、旅券の発行業務に激しい批判が起きていた。これにつ
いては、はっきりした規則ができているが、比較的鷹揚に扱われて
いた。




1月13日(金)

     国外ニュース

厳しい冬がアラスカを襲う

寒さと雪がもたらすものは、アラスカの住民はなれている。しかし
今年の冬は、米国最北部のアラスカ州人にとってさえ、極端に厳し
い。沿岸の町ヴァルデスでは、11月以来8メートルの雪が降り、ア
ンカレッジでは、2.25メートルの雪が積もっている。沿岸の小都市
は、外界とのつながりがほぼ完全に途絶えている。燃料を運び込む
ロシアの輸送船は、氷点下50度のなか、砕氷船でベーリング海峡
を数メートルずつ進むため苦闘している。

     国内ニュース

オーストリアはもはやAAAの国ではない

金曜日からオーストリアは格付け会社S&P社にとって、ますます数
が減る「AAAの国」の国の一つではなくなった。米国の格付け会社
は、オイロ使用国ほぼすべての格付けを引き下げた。その中にはフ
ランスの他、最高の信頼性を失った悔いだけでなく、オイロ危機と
の戦いの戦闘に立つ国も含まれている。特に厳しい影響を受けたの
は、オイロの不安を生んだ国々イタリア、スペイン、ポルトガル
で、S&P社の評価は2段階引き下げられた。




1月14日(土)

     国外ニュース

S&P社の全方面攻撃 オイロ危機に油を注ぐ

格付け会社スタンダード&プアーズ社は、オイロ使用地域に対して
全方位攻撃を行ない、土曜日に驚きを生んだが、それはEUや関係各
国だけではなかった。批判的な声は中国からすら出た。この発表
は、不必要な圧力を通貨同盟に加えるものであって、経済的にはほ
とんど同意できない決定であった。オーストリアも「もし」という
仮定つきで罰を食らっていた。特にオイロ救済の傘EFSFの2番目の
資金提供国であるフランスの格付け引き下げで、スタンダード&プ
アーズ社は、きわめて慎重に事を運ばなければならない時期なの
に、オイロ危機に油を注いだ。

     国内ニュース

シュレックがグラーツ社会民主党の党首に選ばれる

グラーツ社会民主党は、昨日午後から、正式に新しい党首を持って
いる。マルティナ シュレックが、市党大会で代議員の票の95%を
獲得した。彼女は2011年秋に党幹部から、新党首に指名されてい
た。




1月15日(日)

     国外ニュース

豪華客船の事故 普段とは異なる航路で岸に近寄りすぎた

イタリアの豪華客船「コスタ コンコルディア」が、トスカーナ沖
で事故を起こした件で、船長と船会社はますます強い批判にさらさ
れている。専門家の意見によれば、同船は「普段とは異なる航路」
をとり、あまりに岸に近寄りすぎたが、島の住民に挨拶の汽笛を鳴
らすためだけに、これはしばしば行なわれていたようである。土曜
日と日曜日に3人を救出することができたが、その後は遺体を見つ
けただけである。少なくとも15人が行方不明である。

     国内ニュース

2011年の新たな負債は3.2%ないし3.4%

2011年は、国家予算にとって「予想よりかなり良好」な年であっ
た、と大蔵大臣マリーア フェクター(国民党)と、政務次官アン
ドレアス シーダー(社会民主党)は昨日午後のテレヴィ番組で述
べた。国家の赤字は、国内総生産の3.2%ないし、3.4%である、と
シーダーは述べた。今までは3.6%との予想が口にされていた。フェ
クターは連邦の行政上の赤字は、予算の時点で予想されていた90億
オイロではなく50億オイロであっ他、と述べた。それにもかかわら
ずオーストリアは、負債を長期的なくすように赤字ゼロを目指さな
ければならない、さらに金利を支払うための資金を入手しなければ
ならない、ということを彼女は認めた。




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