5月7日〜13日のオーストリアのニュース



5月7日(月)

     国外ニュース

CIA「アル カーイダの飛行機攻撃を阻止」

米国の秘密情報部は、アル カーイダがイエメンで行なおうとした
飛行機攻撃を阻止した、と発表した。この攻撃は計画段階にあった
が、具体的に攻撃を受ける機も選ばれており、爆弾は自殺攻撃犯に
よって点火されることになっており、2009年に阻止された「パン
ツ爆弾」に使用されたのと似たものである、とのことである。

     国内ニュース

調査委員会「グラサーが連邦住宅供給会社の情報提供者だったか」

2004年に5万8千の連邦が管理する住居を民営化したが、これは当
初から反対意見が出ていた。割増金が、オーバーエスターライヒ州
立ライフアイゼン銀行とイモフィナンツ周辺の「オーストリア借款
団」に支払われていた。元大蔵大臣グラサーの友人たちホーホネッ
ガーとマイシュベルガーの取引が、お膳立てされた。入札額は、CA
イモ社が呈示した9億6千万オイロを、わずかに1百万オイロ上回る
だけであった。火曜日には国会の調査委員会が、競争相手の情報が
「オーストリア借款団」にどのようにして伝わったのか、グラサー
を中心に、調査が行なう方針である。




5月8日(火)

     国外ニュース

オランドを迎えた首脳会談 EUは安定協定が成立するか懸念

フランスの現大統領サルコジは、5月15日にオランド(社会党)に
大統領職を譲り渡した。その数日後、非公式のEU首脳の会談が行な
われ、次回の大きな首脳会談の準備が行なわれる。この会議は、オ
ランドと知り合うために、コーヒーを飲む会として招集されるので
はない。特の彼の成長と支出削減に関する主張は、単なる異論に留
まらない。社会党員であるオランドは、自らの旗印を掲げ、EU政治
で少なくともこれについて議論をすることができる。

     国内ニュース

調査委員会でグラサーは「BUWOG売却は完全に正当」と発言

以前から親しいマイシュベルガーが元大蔵大臣グラサーは弁護をし
た後、汚職調査委員会で火曜日に、グラサー自身が連邦住宅供給会
社BUWOG事件で質問を受けた。この売却は「完全に正当」に行な
われ、売却額が9億6千万オイロであったことを自分は知っていた、
と述べた。「そしてそれが何ですか? 全くなんでもありません」
とグラサーは自分の問いに自分で答えた。彼はこの金額を、他人に
は伝えなかった、と述べた。連邦住宅供給会社の売却に関連する別
の疑惑では、グラサーは専門家の勧告があった、と指摘した。




5月9日(水)

     国外ニュース

いくつかの事件が明るみに 「市民サルコジ」は訴訟の渦に

落選したフランス大統領サルコジは、選挙当日の夜に早くも、政界
からの引退を発表した。水曜日の最後の閣議のあと、最後の職務と
してオランドへの大統領府の引き渡しが予定されている。1ヶ月後
にはサルコジの不逮捕特権が消滅する。いくつかの明らかになった
件から見て、カラチ、ベタンクール、カッザーフィという鍵になる
言葉が、その後司法との間で憤懣をまき散らすことは確実であろ
う。フランスの報道機関は、「市民サルコジ」は、いずれにせよ訴
訟の渦に巻き込まれる、と見ている。

     国内ニュース

政党資金透明化法案 政府は打開を行なうと発表

連邦と各州の首脳会談が連邦首相府で開かれ、水曜日には財政安定
化協定への公式の署名が行なわれるだけではない。中でも今まで問
題となっていた政党資金の透明化法案が激しく議論される。政府幹
部によれば、この実施計画に関して合意が見いだせそうだ、とのこ
とである。次回の閣議で早くも、制定を目指していた規則を承認す
る、とのことである。すべてが計画通りに行けば、いずれにせよ合
意が可能な政党助成に関する統一規則が、それまでに成立する。




5月10日(木)

     国外ニュース

墜落したスーパジェット機 ロシア航空業界の大失敗

インドネシアでスーパージェット100型機が墜落したのは、人間に
とっての悲劇に留まらない。製造したスホーイ社とロシアの民間航
空機産業全体に取って、戦略面での大失敗である。中距離型機であ
るこの被告機は、ロシアでソ連時代が終了して開発された初めての
民間機である。2010年の処女飛行を経て、EUが2ヶ月ほど前に許
可したことを受け、ロシアは航空産業のこの機で、再び前進をはか
るつもりであった。しかし実演飛行の間に起きた今回の事故で、顧
客は不安になった可能性がある。

     国内ニュース

ホーホエッガーは調査委員会で「城は利益供与」と発言

ロビイストであるホーホエッガーは汚職調査委員会で3度目の質問
を受け、連邦住宅供給会社の民営化に関して様々な出来事につい
て、見解を述べた。マイシュベルガーが、オーバーエスターライヒ
州ライフアイゼン銀行およびイモフィナンツ社を扱う借款団で、最
終的に勝利を収める上で決定的な情報をどこから得たのかについて
は、名指しすることはできなかった。同銀行元総裁シャリンガーも
立腹して、同銀行は不正な行為は全く行なっていない、すべては正
しく行なわれた、と断言した。しかしホーホエッガーは、同銀行の
仲介業務のために、城を一つ提供された、と主張している。




5月11日(金)

     国外ニュース

島をめぐる対立 中国とフィリピンが武力による威嚇

中国とフィリピンが南シナ海の無人島スカボロー礁をめぐる対立
は、激しさを増している。この島の沖で「違法操業」を行なう中国
の漁師が問題となっている。フィリピンの首都マニラでは、既に抗
議活動が起きている。中国は対抗して、フィリピンの果物の輸入を
しにくくし、あらゆる事態に備えている、とのことである。ただし
南シナ海には、世界最大の天然ガス田など、巨大な原料の鉱脈があ
ることが背景にあることから、この武力による威嚇が行なわれる理
由が説明がつく。米国もこの紛争には介入する方針であるが、中国
が既にこれを出過ぎた振る舞いである、とたしなめていた。その他
にも隣国もそれぞれの権利を主張している。

     国内ニュース

プレルは間もなくニーダーザクセン州の国民党党首に6選

ニーダーザクセン州首相エルウィン プレル(国民党)は、土曜日
に同州国民党44回通常党大会で、同州の組織の長に6度目の当選を
果たす。彼はこの職に1992年4月4日以来、20年以上に渡ってつ
いている。サンクト ペルテン郡のベハイムキルヒェンでの「実務
党大会」は、次回の州議会選挙まで1年となった時点で行なわれ
る。




5月12日(土)

     国外ニュース

ギリシア政権の駆け引き 大統領府で最後の一手

ギリシアでは日曜日に、連立政権を樹立する最後の試みが始まる。
政権樹立の駆け引きの最後の一手を取るのは、大統領パプーリアス
で、彼はまず、三大政党新民主主義党、左翼急進派、全ギリシア社
会主義運動の党首と会談する。残りの国会議員を出す政党との話し
合いも計画されており、その中には右翼急進派「黄金の夜明け」も
含まれている。専門家が素手の予想しているように、話し合いが失
敗すれば、ギリシアは再び選挙を行ない、オイロ使用地域に残留す
るかどうかを問う可能性がある。

     国内ニュース

ストリンドベリの百回目の命日

アウグスト ストリンドベリは、存命中から文学と演劇の近代化を
進めた人と見なされていたが、「女嫌い」「狂人」としても知られ
ていた。100年前に亡くなったスウェーデン人の作家である彼は、
恋愛のためオーストリアへ来ていた。彼はオーバーエスターライヒ
州の女性記者と結婚したが、数ヶ月後に「地獄」となり、結婚は短
期間しか続かなかった。ストリンドベリの深い危機は神秘的な妄想
にさえつながった。その後の彼の作品の中には、オーバーエスター
ライヒ的なものが多く見いだされる。




5月13日(日)

     国外ニュース

アテネに希望の薄光 組閣をめぐる駆け引きが続く

ギリシアでは組閣をめぐる駆け引きが続いている。大統領パプーリ
アスは日曜日夕方、各党に協力し合うように働きかけた。三大政党
の党首との会談が成果を挙げられなかったことを受け、小規模政党
の代表との会談も何の突破口ももたらさなかったが、動きはあっ
た。そのため月曜日には予定外に、各党との会談は続行される、と
国営放送は報じた。

     国内ニュース

大量の病欠届 オーストリア航空操縦士は欠航を生む

オーストリア航空の操縦士は、会社に冷や汗をかかせている。乗務
員の賃金引き下げをめぐる対立が続いている中、フルトハンザ社の
オーストリアの子会社である同社には、操縦士の病欠届がたまって
いる。母の日の週末だけでも、24便が欠航した。操縦士は、これは
支出削減計画に対する組織的な「報復」ではない、としている。逆
にその代表は「飛行するには不健康」であると判断される操縦士が
これほど多いのは、むしろ同社経営陣のせいであって、現在の状況
はまだ始まりに過ぎない、と警告している。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system