8月20日〜26日のドイツのニュース



8月20日(月)〜23日(木) お休みです



8月24日(金)

メルケル「ギリシアはオイロ使用地域に残るべき」

連邦首相アンゲラ メルケルは、高額の負債を抱えるギリシアがオ
イロ使用地域に残留することを、はっきり支持した。ギリシア首相
アントニス サマラスとベルリンで会談した後にメルケルは、ギリ
シアがオイロ使用地域の一部であり続けることを望んでいる、と明
言した。また彼女は、ギリシア政府は、改革と支出削減の約束を実
行しなければならない、なすべきことはたくさんある、と促した。
サマラスは、ギリシアは国際的な義務は果たす、と約束し、改革に
支出削減策を実施するために、より長い時間的な猶予を得たい、と
の希望を表明した。ギリシアが求めているのはこれ以上の資金では
なく、一息つくための時間である、と保守派の政治家である彼は述
べた。メルケルは、この発言に直接的に同意はしなかった。

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ノルウェイのテロリスト ブレイヴィクに最高刑

ノルウェイで77人の死者を出した攻撃から13ヶ月、オスロの裁判所
は犯人ブレイヴィクに、最高刑である21年間の刑務所収容を言い渡
した。刑期後引き続いて、安全のために拘留される可能性がある。
裁判官たちは33歳の右翼急進派である彼には、自白したブレイヴィ
クが裁判中自ら求めていたとおり、完全な責任能力がある、と判断
した。同法廷は、ブレイヴィクの行動をテロ行為と判断し、この殺
害は特に残酷な手法で行なわれた、と述べた。ブレイヴィクは
2011年7月22日に、オスロで爆弾攻撃を行ない、その後重武装を
して、ノルウェイ社会民主党の青年部をウトヤ島で襲った。合わせ
て77人が殺害された。ノルウェイの法律は、終身刑は認めていな
い。

ニュー ヨークでは銃撃事件 2名が死亡

ニュー ヨークのエンパイア ステイト ビルの前で、銃撃が行な
われた。報道によれば、銃撃犯は警察官によって射殺された。その
ほかに通行人の女性1人が射殺された。少なくとも8人が負傷した、
とのことである。犯行の背景については、まだ何も発表されていな
い。ただしニュー ヨーク警察は、テロ行為であることを示すもの
は何もない、と発表した。エンパイア ステイト ビルは、同市の
観光客が多く訪れる場所の一つである。

インドネシアはレオパルト型戦車1百台を注文

インドネシアはレオパルト2型戦車をドイツに正式に発注した。同
国国防省広報がジャカルタでこれを発表した。国会はすでにこの購
入を承認しているが、1980年代に製造された戦車の価格について
は、今後交渉がおこなわれるとのことである。この取引について
は、ドイツ側では、内閣の委員会である連邦安全評議会が秘密で会
議をおこない、賛成する必要がある。連邦首相メルケルは、7月に
インドネシアを訪問し、大統領ユドヨノと戦車を売却する可能性に
ついて話し合っていた。




8月25日(土)

フランスもギリシアの努力を要求

ドイツ同様にフランスも、ギリシアが高額の負債を抱えた危機との
戦いで、目に見えるようなさらなる努力をするように求めている。
フランス大統領フランソワ オランドはギリシア首相アントニス 
サマラスとパリで会談し、ギリシア政府は自らの改革の努力が、信
頼できるかどうかを証明しなければならない、と述べた。またオラ
ンドは、ギリシアがオイロ使用地域に残留するのをはっきり支持し
た。ドイツ首相アンゲラ メルケルも、金曜日にサマラスとベルリ
ンで会談した後、オランド同様の発言をしていた。

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連立政府内部でギリシアを巡って対立

連邦首相メルケルは、ギリシアをオイロ使用地域にとどめておきた
い、との意向を表明したが、連立内部で、危機にあるギリシアをオ
イロ通貨連合の中にとどめることを巡って、対立が引き続き起きて
いる。キリスト教社会同盟事務長ドブリントとは、「ビルト」紙日
曜版に、ギリシアがオイロ使用をやめることを回避する道はない、
と述べ、高額の負債を抱えるギリシアが来年にも、オイロ使用を中
止するだろう、との見方を示した。連邦外相ヴェスターヴェレ(自
由民主党)はこれに対して、「個々のオイロ使用国に対する嫌がら
せ」を党略上の計算から行なうのは、止めなければならない、と要
請した。

イタリア経済相は困窮の時期が続くと見る

「コリエーレ デラ セーラ」紙の報道によれば、イタリア経済相
グリリは、オイロ使用地域第3の経済大国イタリアは、長期的な経
済の困窮危機が長く続く、と見ている。同紙は閣議での彼の発言を
引用して、グリリはイタリア経済は今年は2.1%縮小すると見てい
る、と報じた。2013年には不景気が続く、と彼は予想している、
とのことである。

ロストックで排外的な衝突の追悼

ロストックでは、多くの催しが開かれ、20年前に同市のリヒテンハ
ーゲン地区で起きた、外国人を敵視する激しい暴動の記憶を新たに
した。夕方にはコンサートが計画されている。日曜日の中央追悼集会
には、この町生まれの連邦大統領ガオクの出席も予定されている。
1992年8月に、若者と成人が、リヒテンハーゲンにある亡命希望
者があふれた中央収容施設と、それに隣接するヴェトナム人労働者
の施設を、石と発燃剤で攻撃したが、警察がこれを有効に制止しな
かった。暴力犯は野次馬たちから喝采を浴びた。ドイツの戦後の歴
史の中で、この事件は最も悪しき外国人敵視の衝突であった。




8月26日(日)

ガオクは勇気ある市民に右派急進勢力と対抗するように求める

ロストックのリヒテンハーゲンでの外国人を敵視する衝突から
20年、連邦大統領ヨアヒム ガオクは、右翼急進派と外国人に対す
る敵意に反対する活動に参加するよう呼びかけた。1992年の事件
で自分は怒りそして悲しみ、今日に至るまでロストックにとって消
すことのできない汚辱である、とハンザ都市である同市生まれのガ
オクは中央集会で述べた。彼はさらに、民主主義には目をそらさな
い勇気ある市民が必要であり、人間の生活と尊厳を守る意志と能力
のある国家が必要である、とも強調した。1992年8月には暴徒と
右翼急進派が、ロストックのリヒテンハーゲンで、亡命希望者の中
央収容施設と、それに隣接するヴェトナム人労働者の施設を、数日
にわたって攻撃した。近隣住民が喝采する中、彼らはヴェトナム人
施設に放火し、150人ほどが生命の危機に見舞われた。これはドイ
ツの戦後史の中で、最悪の外国人を敵視する暴力行為であった。

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「プッシー ライアット」の2人がロシアを脱出

ロシア政府に批判的な女性パンクバンド「プッシー ライアット」
に属する2人が、ロシアから逃げ出した。彼女たちは刑事訴追をさ
れる可能性を逃れることを望んでいる、とこのバンドはインターネ
ット上で発表した。このバンドの3人には、1週間半前に「宗教への
敵意から違法行為」を行なったとしてそれぞれ2年間の拘留刑が言
い渡されていた。5人組のこのバンドは2月にモスクワの教会で、
「パンク礼拝」を行なって、大統領プーチンに抗議していた。ロシ
ア警察は判決の言い渡し後に、残りの「プッシー ライアット」を
追跡している、と発表した。これらの若い女性に対する裁判は、諸
外国から厳しく批判されていた。

シリア野党は大量処刑があったと報告

野党勢力の発表によれば、シリア軍は再び民間人の間で大量虐殺を
引き起こした。それによれば、ダライヤでは、2百人以上の遺体が
見つかった、この人たちはまさに処刑されていた、とのことであ
る。ロンドンに亡命中の「シリア人権監視団」は、死者のうち
80人ほどの身元が特定された、と発表した。ダライヤはダマスカ
スの市門外部のスラム街で、政府軍が流血の戦闘の末、金曜日に奪
還していた。シリアでは流血の衝突で、土曜日だけで4百人以上が
死亡した。ただしこの情報は確認されていない。シリア副大統領ア
ル・シャラーは、野党に寝返ったとの噂が数週間にわたって流れて
いたが、ようやく再び公衆の前に姿を現わした。

オバマは死去した宇宙飛行士アームストロングを賞賛

米国大統領オバマは、人類として初めて月に降り立ち、先日死去し
たアームストロングを、米国の歴史を通じて最も偉大な英雄と評価
した。アームストロングは、心臓手術後の合併症が原因で、82歳で
死去した。アポロ11号の指揮官として彼は、1969年7月20日に、
人類として初めて月面を踏みしめた。アームストロングはこの歴史
的な出来事を、有名な言葉「これは一人の人間にとっては小さな一
歩であるが、人類にとっては大きな飛躍である」で表現した。この
当時5億人の人が、月着陸をテレヴィで見守った、と見られてい
る。連邦政府の航空宇宙調整官ヒンツェ(キリスト教民主同盟)
は、アームストロングは「人類の発見の歴史では、コロンブスに匹敵
する、」と述べた。




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