9月17日〜23日のオーストリアのニュース



9月17日(月)

     国外ニュース

イケア社の家族内戦争 同社社長は権力喪失を否定

スウェーデンのイケア社には、不穏な空気がみなぎっている。おそ
らく同社の権力者イングヴァル カンプラードは、自分の息子ペー
ター、ヨナス、マティアスとの権力争いが行なわれる。月曜日には
世界的な企業である同社からは、慎重に準備をした上で、86歳の同
社の創業者の退任が発表された。カンプラード自身からは、この発
表は否定された。誤解について何かを知りたいひとはおらず、誰も
が「イングヴァルが今後も社長」の座にあることを喜んでいるが、
息子たちはしばしば父親の遠慮のない保護観察に嫌気がさしてい
る。

     国内ニュース

ベルラコヴィチの方針転換 E10燃料導入を中止

本来であれば10月1日に、生物由来燃料E10をオーストリアに導入す
る計画であったが、月曜日には突然中止された。環境大臣ベルラコ
ヴィッチ(国民党)は、これを担当するEU委員との会談まではこの
開始日程を支持していたが、EU全体でこの問題が未決定であるとす
る方針転換を正当化した。オーストリアが「この問題を注視」する
にしても、現時点ではE10導入を今後しばらく中止することには、
意味がある、と述べた。




9月18日(火)

     国外ニュース

米国市民が発言で侮辱される ロムニーは「今日選挙に敗北」

米国大統領候補ロムニーは、社会福祉に寄生しているとして、米国
市民の半分を突然侮辱し、選挙戦で決定的な失敗をしたが、その反
響ははっきりしている。ある時評では、「今日ミット ロムニーは
選挙に敗北した」と言われている。別の記事では、「カントリーク
ラブの幻想」や「大統領職にはふさわしくない」候補者と述べられ
ている。頑固な共和党員たちですら、選挙戦の中であがいており、
彼らはおそらくロムニーよりも、彼の発言が共和党の支持基盤の一
部に対する攻撃であることを、よく知っている。

     国内ニュース

汚職調査委員会 社会民主導はファイマン召喚に条件を付ける

今まで汚職調査委員会の委員長を務めたモーサー(緑の党)が辞任
した後、木曜日もまだ同委員会が活動を継続するかどうかは決まっ
ていない。相変わらず、野党が求めている首相ファイマン(社会民
主党)の雑誌広告事件での召喚などの問題に、決着がついていな
い。社会民主党の連邦執行部長クロイターは、テレヴィ番組の中
で、ファイマンの召喚を行なう可能性を否定しなかったが、それは
「すべての閣僚が召喚される」という条件の元である、と述べた。




9月19日(水)

     国外ニュース

遺伝子操作したトウモロコシには発癌性があるか?

遺伝子操作を受けた食料品が持つ健康に対する潜在的な危険が、数
十年前から多くの研究の対象となり、激しい議論の的となってい
る。フランスの研究者たちの知見が、EU委員会で取り上げられる。
その理由は、長期間の研究によれば、遺伝子操作を受けたトウモロ
コシで育てられたネズミは、従来のトウモロコシを食べた同じ種の
ネズミよりも早く死ぬことがはっきりと多い。この「警戒を要す
る」研究によれば、最も多い死因は癌である。

     国内ニュース

国家財政の負債はますます増加

水曜日に会計検査院が提出した2011年年次報告書は、オーストリア
の国家財政の状況について、複雑な姿を描き出している。赤字は3%
の基準を下回る2.6%に押さえられた。公的な負債の状況は、マー
ストリヒト条約で定められた60%をはっきりと上回っている。中期
的には、借金の山を減らすために、すべての支出の35%が使われ
る。今後の予算に向けてこれは増加する方向である。




9月20日(木)

     国外ニュース

シリアでは死者数百人 国連は「まさに内戦」と見る

国連のシリア新特使ラクダル ブラヒミは、同国の情勢を「まさに
内戦」である、と判断した。彼は先日ダマスカスを初めて訪問し、
自ら情勢について情報を集めた。ほぼいつも通りに、ブラヒミはジ
ャジーラとのインタヴューの中で、今後のシリア情勢がどのように
なるか、特に自信を持っては述べなかった。つまり彼は、現在で
も、今後のどの時点でも、一方の側が勝利するとは思わない、と語
った。

     国内ニュース

汚職調査委員会は「非友好的な展開」

汚職調査委員会の対立を仲裁しようととの訴えに、連邦大統領フィ
ッシャーは、耳を傾けることなく放置させた。社会民主党と国民党
が国会で、委員会の審議継続に条件を付けようとしてから1日、フ
ィッシャーは木曜日に、よく耳にする小言を言おうとした。これ
は、政治文化に「よい功績を生まなかった非友好的な」動向であ
る、と彼は述べた。また彼は、党の名前を出してはいないが、党略
的な動機に基づく振る舞いである、と批判した。




9月21日(金)

     国外ニュース

スイスの銀行UBSは2013年にギリシアがオイロを離脱すると見る

アテネでは現在ギリシア政府と三局が、次回の支援金310億オイロ
の支払いを可能にするために、支出削減に関して話し合いを行って
いる。一方金融業界はギリシアがオイロ使用地域にとどまることが
できない、との見通しを強めている模様である。スイスの大手銀行
UBSは、ギリシアが来年オイロ使用を中止する可能性は5割以上で
ある、と予想している。また同行は、そのほかの国が追随する可能
性も、否定していない。

     国内ニュース

「ヒトラーの建造物」がリンツに ナチ時代の建築遺物

オーバーエスターライヒ州の州都リンツは「総統の名付け親の町」
として、ナチ時代には、党別な注目を集めていた。武器および産業
産業がここに移転したのに続いて、大きな住宅建設が行なわれ、今
日に至るまで町の風景に歴然とした影響を与えている。リンツの博
物館ノルディコは、「ヒトラー建造物」の70年間、強制労働から政
治宣伝の初期から、今日の集合住宅での日常生活に至るまでの歴史
を展示している。




9月22日(土)

     国外ニュース

シリア難民の脱出経路は戦闘地域を通っている

シリアからヨルダンへの脱出は、ますます危険になった。土曜日に
は政府軍は、南部の難民の脱出路のすぐ近くで、反乱勢力の拠点を
攻撃した。民間人はこれにより予期せぬうちに、戦闘の最中に入り
込んだことになる。一方反乱軍は組織替えを行っている。今までト
ルコに駐留していた司令部は、シリアの「解放された地帯」の秘密
の場所に移った。とのことである。これによりアサド政権の失脚は
加速する、と反乱勢力の上級指揮官は発表した。

     国内ニュース

社会民主党「野党は汚職調査委員会の足を引っ張っている」

汚職調査委員会の活動継続を巡る対立で、社会民主党会派長ヨーセ
フ カープは、野党を再び厳しく批判した。この不幸な推移の責任
はひとえに「解明」の努力をせず、逆に選挙戦をにらんで行動して
いる野党にある、と述べた。連邦首相ウェルナー ファイマン(社
会民主党)の調査委員会への召喚には、調査委員会が「選挙戦委員
会」になってしまうので、現時点では賛成できない、ともカープは
述べた。また彼は、ファイマンは「重罪人」であるかのように扱わ
れている、と述べた。野党は厳しくこの発言を批判した。




9月23日(日)

     国外ニュース

オイロ使用国はESMにてこ入れをする方針

負債を抱えるオイロ使用国に対する親切の恒久的な救済機構ESMが
発行する前の時点で、その「行動力」が4倍に増やされる。民間の
債権者がこれに参加する余地を作り出すことで、ESMは5千億オイ
ロから2兆オイロにてこ入れされる。スペインやイタリアなどに
も、十分な資金を確保するためである。「シュピーゲル」誌によれ
ば、民間部門はオイロ使用国よりも、大幅に低い危険を負うことに
なる。

     国内ニュース

「速成教育」本課程校に義務付け

総合学校だけでなく、これと同じ年代の子供達は、きわめて多様な
考えの元に統合される。国民党は現在、この問題で指導的な役割を
負って取り組んでいる。1年制の高校卒業資格取得可能な「速成授
業」を求める声などもあるので、中級段階の資格を必要とするすべ
ての人や外国人のための提案もある。国民党内部からも、特に1つ
のこと、つまり教育分野ではあまりに少ししかいない熟練の人材の
ための資金を求める声が上がっている。



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