7月8日〜14日のドイツのニュース



7月8日(月)

検察がカイロの銃撃戦の捜査を行なう

軍とイスラーム教徒がエジプトの首都カイロで衝突し、血が流れた
ことを受け、検察は捜査を開始した。司法当局の発表によれば、容
疑者2百人の捜査が行なわれた。容疑者は暴力が勃発した後、共和
国親衛隊の将校会の前で逮捕されていた。医師の話によれば、衝突
では少なくとも42人が死亡、3百人以上が負傷した。事前にこの建
物の中では、失脚した大統領モハメド ムルシの身柄が確保されて
いる、との噂が流れていた。この事件に関連して、サラフィスタン
のヌール党は、新政権に関する交渉から手を引いた。ムルシの出身
母体であるイスラーム教徒兄弟団は、数日前から、軍によるムルシ
の解任に抗議活動を続けている。憲法裁判所長官アドリ マンスー
ルが、新大統領に指名された。一方、新首相に関する話し合いは中
断している。

     その他のニュース

教皇はランペドゥサ島の難民の苦難を思い出させる

イタリアの地中海の島ランペドゥサ島で、教皇フランツィスクス
は、ここに上陸した難民の苦難を思い出させた。彼は船から海に花
輪を投げ、北アフリカから渡って来る途中で命を落とした多くの移
民を追悼した。屋外での礼拝でフランツィスクスは、故郷を捨てた
彼らの困窮に対して「無関心が広まっている」と批判した。また彼
は、難民の運命に配慮する責任は、すべての人にある、とも訴え
た。ローマ・カトリック教会の長が到着する僅か2時間前に、難民
船が再びシチリア沖の島に到着したばかりであった。女性4人を含
む166人が同船に乗っていたが、北アフリカの沿岸を出発してい
た。今年の前半には北アフリカからを中心に、合わせて4千人の難
民あるいは移住者が、ランペドゥサ島にやって来ていた。

ギリシアの地方公務員は解雇される可能性があるとしてスト

地方公務員が大量に解雇される可能性があることに抗議して、数千
人の職員がアテネおよびその他のギリシアの都市でデモを行なっ
た。多くの者は争議の手法を激しくし、長期ストを行なう、と威嚇
している。ヨーロッパ委員会、ヨーロッパ中央銀行、国際通貨基金
からなる諸外国の資金提供者は、この分野で数千人を解雇すること
で、大規模な行政改革を実施するよう求めている。オイロ使用各国
の財相は今日から、高額の負債を抱えるギリシアに対して、総額
81億オイロの時期の資金を手渡すかどうかを協議する。この額は、
本来予定通りに7月末ではなく、その後に支払われることはなり、
何回かに分割されてギリシア政府に支払われる、と見られいる。

イスタンブルのゲズィ公園が訪問者に開放される

警察が暴力的に明け渡させてから3週間、トルコ当局は封鎖されて
いたイスタンブルのゲズィ公園を、再び住民に開放した。知事ムル
ティは、タクシム広場に隣接するこの公園での違法集会を、今後は
容認しない、と述べた。ゲズィ公園は、トルコ全土での抗議活動の
象徴となった。この抗議行動は当初、この地域に大規模な商業施設
の建設計画によって火がついていた。その後、首相エルドアン率い
る保守派のイスラーム教徒政権に対する抗議活動へと拡大してい
た。




7月9日(火)

EUはラトヴィアのオイロ使用を認める方針を示す

ラトヴィアは、2014年1月1日にオイロを導入することができる。
EU加盟各国の財務大臣はブリュッセルで、北東ヨーロッパの同国
を、共同通貨の使用地域に受け入れることを承認した。2百万人強
の市民を持つラトヴィアは、通貨同盟の18番目の加盟国となる。換
算率は、1オイロあたり0,702804ラッツに固定されている。EU委
員会とヨーロッパ中央銀行は、すでに6月にラトヴィアにオイロ導
入の準備が整った、と認めていた。2014年の国家の負債は、国内
総生産の40.7%であるが、60%まで許されている。赤字は国内総
生産の1.2%であるが、最大で3%が認められている。
一方ドイツ大統領ヨアヒム ガオクは、ヨーロッパ各国政府に宛て
て、将来の世代の利益の観点から、国家の赤字を減少させるよう訴
えた。彼はエストニアの首都タリンを訪問し、新たな負債を背負い
込むことは、未来のための選択肢ではないと述べ、バルト国家であ
るエストニアの支出削減策が、よい前例である、と賞賛した。

     その他のニュース

世界経済の見通しは不透明

国際通貨基金は、多くの国々の成長見通しを下方修正し、世界経済
にとって新たな危険が生じるかもしれない、と警告した。同基金は
ワシントンで、世界経済は今までの予想より縮小するだろう、と発
表した。今年は実態に即して修正した見通しでは、3.1%の成長を予
想しており、来年は3.8%の予想である。この数字はそれぞれ、
0.2%下方修正された。オイロ使用地域では、景気後退は0.6%で、
今までの予想のほぼ倍であるが、その原因の一つは、ドイツの成長
の鈍化である。また同基金は、中進国における成長の鈍化も予想し
ている。同基金は、工業諸国に経済背庁を促すために、さらなる努
力をするように求めており、当面は金融緩和政策を維持するべき
だ、と述べた。

ショイブレ「ギリシアはオイロ使用国連合の基準を満たす必要」

ギリシアは、総額68億オイロの今後の支援金の支払いを受けるため
の条件として、オイロ使用国連合が設定した明確な基準を満たさな
ければならない。行政分野で、7月末までにまず4千2百人の職員
を、転職会社に移さなければならない、とドイツ財相ショイブレは
ブリュッセルで開かれたオイロ閣僚介護で述べた。その後9月末ま
でに、2013年に合意している2万5千人の転職者の半分、つまり
1万2千5百人を転職会社に移さなければならない、とも語った。ギ
リシアの大きな財政不足を補うために、中級および高級車の所有者
も、税を支払うことになっている。今月中にギリシア国会は、自動
車保有者に対する特別税を含む法律を可決することになっている。
これにより、およそ1億3千万オイロの税収がある。オイロ使用国連
合は月曜日、新たな支援のための資金の支払いに、原則的に合意し
ていた。しかし高額の負債を抱える同国に対す売る改革の圧力に耐
えるために、この支援金は数回に分けて支払われることになった。

ベイルートで攻撃 負傷者少なくとも53人

レバノンの首都ベイルートでは、自動車爆弾が爆発して、様々な情
報によれば、53人ほどが負傷した。犠牲者は女性と子供が中心であ
る。爆発が起きたのは、シーア派のヒズブッラーが管轄している一
画にある商業施設の近くである。犯行の背後に誰が潜んでいるか
は、まだ不明である。近隣住民は、スンナ派が引き起こした、とし
た。レバノンは、隣国シリアの内戦にますます巻き込まれている。
シーア派とスンナ派の間の緊張は、それでなくても宗派的に分断さ
れているレバノン社会で、大きくなっている。ヒズブッラー民兵は
シリア大統領アサドの側に立って戦っており、ほとんどがスンナ派
の反政府勢力に対して、アサドに重要な勝利を与えるのを支援して
いた。アサド自身はシーア派から生まれたアラウィ派に属してい
る。




7月10日(水)

エジプトのイスラーム教徒兄弟団団長の逮捕命令が出される

エジプト検察は、イスラーム教徒兄弟団団長モハメド バディーウ
を逮捕するよう指示した。国営の中東通信社の報道によれば、彼に
は月曜日にカイロで、共和国親衛隊の本部前での暴動をそそのかし
た容疑が持たれている。軍はこの場所で、1週間前に軍によって解
任された大統領モハメド ムルシの支持者に発砲していた。55人が
死亡した。報道によれば、検察は、バディーウの副官マハムード 
エサットを含め、イスラーム教徒兄弟団の他の幹部の逮捕も開始し
た。同団の広報は、当局は警察国家の手法をとっていると非難し、
今までのところ、この組織の他の要人は逮捕されていない、と述べ
た。ムルシは軍によって、起訴されないままある場所に留め置かれ
ている。

     その他のニュース

ユンケルは秘密情報部事件での非難を退ける

ルクセンブルク首相ユンケルは、同国の秘密情報部の不祥事に関す
る非難を退けた。EUで最も長く首相を務めている彼は国会で、自分
は各大臣に、重大な情報をすべて伝えてきた、国会の監視委員会に
も情報を提供していた、と述べた。ただし58歳の彼は、秘密情報部
は優先事項ではなかったことを認め、スパイの世界は彼にとって、
首相に就任した際に新たなものであった。調査委員会の報告書で
は、ユンケルは秘密情報部の独断的な手法の政治的責任がある、と
されている。ユンケルの連立相手社会民主党は、この報告書を支持
していた。選挙が行われる場合には、10月20日に可能である、と
見られている。

メルケル「自分が米国の盗聴を知ったのは報道によってである」

連邦首相メルケルは、米国秘密情報部NSAがドイツで盗聴を行なっ
ていたとの情報を知らされていなかった、と発表した。彼女は週刊
誌「ツァイト」に対して、盗聴計画について「実際の報道によっ
て」初めて「情報を得た」、と述べた。彼女はこの容疑解明にあた
っては米国との外交で事実を明らかにするよう求めた。近々行われ
る会談は、「適切な質問以上のことを問う際には、米国が過去数十
年にわたり、ドイツの最も信頼できるな同盟国であったし、今もそ
うであることを忘れずに」行わなければならない、とも述べた。彼
女は、ドイツ統一には米国の支持があったことを指摘した。西側の
秘密情報部を、旧東ドイツの国家公安局となぞらえることを、キリ
スト教民主同盟党首である彼女は厳しく戒め、そのようなことは、
旧東ドイツの弾圧の過小評価にしかつながらない、と述べた。

EU委員会は銀行の清算処理法案を提案

EU委員会は、納税者保護のために、銀行が倒産した場合には、今後
は金融機関にその費用を負担させ、その閉鎖を中央から支持する方
針である。金融機関が自ら預金し、緊急の場合には倒産した銀行の
清算の費用を穴埋めするEU全体の基金を作ることになる。この法案
は、担当するEU委員バルニエがブリュッセルで提案した。EU委員
会自体は最終的な決断を下し、経営危機に陥った銀行の営業を停止
させる命令を出せることになる。今までのところこの権限は、各国
の当局が持っており、ドイツでは銀行監視局Bafinがこの権限を握
っている。この計画は2015年に発効するが、ヨーロッパ議会とEU
各国の承認が必要である。権限の委譲に関しては、激しい批判が多
くの国から出ている。各国はEU当局に、これほど多くの力を認める
つもりはない。




7月11日(木)

ユンケルは選挙を行なう方針

ルクセンブルク首相ジャン・クロード ユンケルは、彼の連立政権
が秘密情報部疑惑で崩壊したことを受け、秋に選挙を行なうべく努
力している。EUで最も長く首相を務めている彼は、木曜日の閣議終
了後に、大公アンリと、今後の措置について話し合うつもりであ
る、大公の決定に先んずるつもりはない、と述べた。選挙が行われ
る可能性があるのは、10月20日である。政府広報ギイ シュラー
は、政府は辞任しなかった、と指摘した。連立相手である社会民主
党は、ユンケルに対する支持を拒否し、違法な盗聴、爆弾による攻
撃、汚職と見られる事件を原因として、自ら責任を取るように求め
た。ユンケルは水曜日に国会で、辞任を拒否したが、手抜かりがあ
ったことを認めた。調査委員会の報告書は、ルクセンブルク秘密情
報部の長年にわたる独断的な行動の責任は、彼にある、としてい
た。

     その他のニュース

EU独占連合監視局は電信電話会社を捜査

EU委員会はいくつかの国で手入れを行ない、電信電話会社の事務所
の捜査を行なった。同委員会はブリュッセルで、この捜査では、イ
ンターネット事業の市場と価格の談合の疑いが問題となっている、
と発表した。EU当局の発表によれば、この捜査は第一弾であり、企
業の実際の負債に関しては何も述べるものではない。同局は名前を
挙げなかった。フランスの「モンド」紙の報道によれば、ドイツ電
信電話会社、O2社の親会社であるスペインのテレフォニカ、フラン
スのオランジュ社が捜査対象である。ドイツ電信電話会社広報は、
新たな調査で傷を受けた、今まで容疑は根拠がないことが証明され
ている、と述べた。使用者と顧客を犠牲にして行なう価格と市場に
関する談合は、EUないでは厳しく禁止されている。

ロシアの弁護士マグニツキーは死後に有罪判決を受ける

モスクワの裁判所は、ロシアの弁護士マグニツキーに対し、税を大
きくごまかした容疑で、死後に有罪判決を言い渡した。彼と共に訴
えられた元上司ブラウダーは、欠席裁判で9年の収容所入りが言い
渡された。マグニツキー裁判は、国際的には不合理であると批判さ
れているがそれは死者は弁護できないからである。この弁護士は
2009年に、拘留中によくわからない状況下で死亡していた。
37歳の彼はそれより前に、内務省の幹部職員たちが、国の資金2億
ドル以上をごまかしていた、と非難していた。その直後彼は、脱税
容疑で逮捕された。米国は、複数の幹部がこの弁護士に対して人権
侵害を行なったとして、抗議のために入国禁止などの制裁を科して
いた。

フリードリヒ「米国に公正さを求める」

連邦内相フリードリヒは、NSAスパイ事件で、米国には公正さが欠
けている、と嘆いた。彼は「シュピーゲル オンライン」に、はっ
きりした情報なしに、世界各地の米国の同盟国に対する容疑が持た
れたのには、怒りを覚える、と述べた。また彼は、米国が証拠を示
さずに秘密情報部と良好な協力なしでは、ドイツでのテロ攻撃を高
い確率で阻止することはできない、とも語った。またフリードリヒ
は、米国との交渉を前に、率直に話すつもりである、と予告した。
連邦法相ロイトホイサー・シュナレンベルガーは、米国はこの事件
では責任から逃れることはできない、と述べた。




7月12日(金)

スノウデンはロシアに亡命を申請

米国のコンピューター専門家で逃走中のエドワード スノウデン
は、ロシアに亡命を申請する方針である。ロシアの国営通信社Ria
ノーボスチが、スノウデンと人権活動家たちのモスクワのシェレメ
ーチエヴォ空港での話し合いに出席した人の話として、これを伝え
た。その理由として、彼が出国できないことを挙げ、30歳の彼はそ
のためロシアに残る意向で、亡命申請の作成に支援を求めた、との
ことである。スノウデンは6月23日以降、同空港の乗り継ぎ地域に
滞在している。米国政府はこれより前に、彼の旅券は無効である、
と発表していた。モスクワ政府はスノウデンに対して、ロシアに滞
在するための条件を、改めて課した。大統領ウラジミール プーチ
ンの広報は、スノウデンは米国に被害を与える暴露を、全面的に断
念しなければならない、と述べた。プーチンは7月初めに、同様の
要請を行っていたが、これをスノウデンは拒否していた。

     その他のニュース

ガーディアン紙「マイクロソフト社は盗聴を手助け」

新聞報道によれば、ソフトウェアの大企業マイクロソフト社は、顧
客の盗聴に関して、米国秘密情報部に協力していた。英国の「ガー
ディアン」紙が元秘密情報部員スノウデンの話として伝えたところ
によれば、マイクロソフト社はNSAが電子メイルの暗号化を解除す
るのを手助けし、その際当局は、監視計画Prismを通じてマイクロ
ソフト社の事業ホットメイル、ライヴ、Outlook.comの電子メー
ルを、暗号化する前に手に入れていた、とのことである。そのほか
に、NSAと米国連邦警察FBIは、クラウドの情報記憶装置スカイド
ライヴへも入り込んでいた。また、インターネットを利用した電話
事業スカイプは、2011年初めに、マイクロソフト社による買収の
前から、Prismと結びついていた、とのことである。マイクロソフ
ト社はこれに対する回答の中で、当局が情報を手に入れる可能性を
提供する義務を持っている、と述べた。インターネット企業である
同社はこれまで、法的に異論の余地がない政府の命令があった場合
にのみ、顧客の情報を提供している、と主張していた。

ヴェスターヴェレはムルシを自由にするよう求める

連邦外相ヴェスターヴェレは、失脚したエジプト大統領ムルシの釈
放を求めた。ヴェスターヴェレの広報シェルファーはベルリンで、
いかなる形式であれ政治的な迫害は、エジプトの将来の大きく汚す
ものであり、それ故ドイツはムルシに対する滞在場所の制限措置を
解除するように求める、と述べた。そのほか国際赤十字委員会な
ど、中立の国際組織が、速やかにムルシと接触できるようにしなけ
ればならない、と求めた。一方移行政権の組閣は、相変わらず遅れ
ている。職務を務める首相ベブラウィはロイター通信に、内閣は今
週末までに成立すると見ている、と述べた。これより前にベブラウ
ィは、組閣は来週月曜日には完了するだろう、との期待を述べてい
た。ムルシに近い立場のイスラーム教徒兄弟団は、この金曜日に首
都カイロに向けて歩む「数百万人の行進」に参加するように呼びか
け、ムルシが職務に復帰するまで、デモを続けるつもりである、と
述べた。

サウジ・アラビアとの戦車取引は中止になりそうだとの報道

ドイツの武器産業クラオス・マッファイ・ヴェークマン社がレオパ
ルト型戦車270台ほどを、サウジ・アラビアに納入する計画は、破
綻するかもしれない、と新聞が報じている。デュッセルドルフの
「商業新聞」によれば、アラブの王国サウジ・アラビアは、米国の
製造会社ジェネラル ダイナミックス社と、M1型戦車の購入で、間
もなく契約が成立する。同紙は経過を知っている人物の話として、
これを引いている。レオパルト型戦車の取引は少なくとも50億オイ
ロに上り、ドイツではきわめて大きな議論となっており、連邦安全
評議会の許可が必要である。同紙によれば、サウジ・アラビア政府
の照会は、2年前に呈示されており、同国にとっては中規模のクラ
オス・マッファイ・ヴェークマン社が、そもそもこれほど大きな取
引を進めることができるのかどうか、疑問視している、とのことで
ある。




7月13日(土)

列車事故の原因はおそらく転轍機の欠陥

パリ近郊での重大列車事故の原因は、おそらく転轍機の取り付け部
分の欠陥である。鉄道は記者会見で、鋼鉄部分が本来であれば2箇
所で線路に取り付けられているはずであったが、それが外れてしま
ったが、その原因はまだ解明されていない、と述べた。今はできる
だけ早急に、フランスの鉄道網にある同種の取り付け場所すべて
を、調査することになっているが、その箇所は5千箇所ほどであ
る。ブレティニー・シュル・オルジュ駅では、金曜日の午後遅くに
インターシティの列車のいくつかの車両が、線路から飛び出してい
た。385人の乗客のうち、少なくとも6人が死亡した。政府の発表に
よれば、30人が病院に入院して手当を受けなければならなかった。

     その他のニュース

ロシア政府「スノウデンからの亡命申請はまだ」

ロシア当局の発表によれば、米国が行方を追及している秘密情報部
元職員スノウデンは、今までまだ正式に亡命を申し込んではいな
い。申請が出されれば、法的秩序に従って作業を進める、と移民局
の局長は述べた。スノウデンは金曜日にモスクワのシェレメーチエ
ヴォ空港で、人権保護活動家と弁護士と会談し、ロシアに亡命を申
請する、と発表していた。米国大統領オバマとロシア大統領プーチ
ンは、米国の秘密情報部の元職員である彼の事件について、電話で
話し合った。大統領府は、詳細を公表していない。スノウデンは電
話およびインターネット通信の監視のための秘密計画を暴露したた
め、世界で注目を浴びている。

国連人権委員会はスノウデンの保護を亡命

国連人権委員ピライは、米国秘密情報部元職員スノウデンを、諸外
国が保護するように求めた。ジュネーヴで公表されたピライの声明
の中では、人権侵害の可能性に関する情報を公表した人には、保護
を求める権利がある、と記されている。また彼女はその中で、追わ
れている人には、亡命を請求する権利がある、と指摘した。「スノ
ウデン事件は、人権に影響を与える案件に関する情報を暴露する人
々を、保護する必要があることを示しており、個人の圏域の重視を
保障することがどれほど重要かも示している、とピライは述べた、
と国連の発表した。また公的監視に十分さらされていない秘密情報
部の盗聴計画は、人権侵害と基本的な自由を侵害する恐れをもたら
すかもしれない、とも語った。

シナイ半島攻撃 米国もムルシの釈放を求める

シナイ半島の民兵が、エジプトの暴動を利用して、国の機関に対し
て新たな攻撃を行なっている。エジプトの首都カイロでは、数千人
のイスラーム教徒が、大統領ムルシの失脚に抗議したが、武装した
者たちがアリーシュ市の空港を対戦車砲で攻撃した。ガザ帯状地帯
との境界にあるラファでは、軍の歩哨が攻撃を受けた。一方ドイツ
はムルシの釈放を求めたが、米国政府もこれに追随した。金曜日に
はイスラーム教徒兄弟団は、軍事クーデタに抗議する「数百万人の
行進」を呼びかけていた。同じようにデモを行っていたイスラーム
教徒に反対する勢力との衝突は、夜には発生しなかった。軍部は、
両派を分断するために、道路封鎖を築いていた。アレクサンドリア
およびその他の都市でも、集会が開かれた。




7月14日(日)

エジプト組閣で前進

大統領モハメド ムルシの失脚のあと1週間半、エジプトの新たな
権力者が移行政権の成立で前進した模様である。政府筋の情報によ
れば、多くの鍵を握る閣僚はすでに決まっている。それによれば、
すでに暫定首相に指名された財政の専門家ハセム アル・ベブラウ
ィが、財務大臣の職をハニ カドリに割り振ったが、彼はキリスト
教徒で、エジプトを代表して国際通貨基金との交渉を行なう。外務
大臣には、元駐米大使ナビル ファヒミが就任することになってい
る。国防大臣アブデル ファタハ アル・シッシと内務大臣モハメ
ド イブラヒムは留任することになっている。外務案件を担当する
副大統領モハメド エルバラダイは、この間に宣誓を行なった。一
方捜査官は、ムルシおよびその他のイスラーム教徒兄弟団要人を、
2011年に収容所爆発に関して、尋問を開始した。さらに検事総長
は、元大統領ムルシに対する様々な告発を調査している。容疑は、
スパイ、デモ参加者を殺害するようにとの呼びかけ、経済の管理失
敗である。

     その他のニュース

フランス政府はシリアで誘拐された記者が生存していると発表

フランス政府の発表によれば、シリアで行方不明となった2人の記
者は生存している。フランス国防相ル ドリアンは記者会見で、あ
らゆることを行なって、早急に解放の条件を作り出すつもりであ
る、と述べた。放送局「ヨーロッパ1」の職員2人は、6月上旬にシリ
アで姿を消した。同国では2年以上続いている内戦の期間中に、少
なくとも36人の報道関係者が、政府軍ないしは反乱勢力によって意
図的に殺害された、と人権団体は発表した。報道機関の要人も数
回、誘拐された。

ダルフールでは7人の国連兵が殺害される

スーダンの紛争地帯ダルフールでは、国連兵士7人が死亡した。平
和部隊に属する17人が、攻撃を受けて負傷した。和平活動UNAMID
の巡回部隊が、クホール アベシェ市近くで銃撃を受けた、と国連
とアフリカ連合AU合同の和平活動の広報は述べた。また増援部隊が
入ってようやく、巡回を安全に行なえるようになった、とのことで
ある。攻撃を誰が行なったかは、まだ不明である。これは、国連ア
フリカ連合ダルフール活動の派遣が2007年末に始まってから、最
も激しい突発事態である。19,500人の兵士と警官がこの和平活動
に参加し、ダルフールでは蜂起勢力と政府に忠実な民兵の間の紛争
に、平和をもたらすことになっている。

オランドはフランス経済は回復の途上にあると判断

大統領オランドによれば、疲弊したフランス経済は、改善の途上に
ある。彼は国民の祝日のテレヴィインタヴューで、経済回復はそこ
に来ている、工業生産は増加し、消費は若干ながら回復した、と述
べた。フランスは先に景気後退に陥り、記録的な失業率および高額
の国家の負債と戦っている。オランドは、イスラーム教徒と戦うた
めに西アフリカのマリへの派兵を、アフリカを支え、テロ組織に対
する勝利である、と評価した。大統領はこれより前に、伝統に則
り、シャンゼリゼでの7月14日の軍の行進を観閲した。マリおよび
国連多元統合安定活動Minusmaに参加している兵士が戦闘を行進し
た。ドイツ兵およびEU新加盟国クロアチアの兵士も、これに参加し
た。オランドの賓客は、国連事務総長潘、マリ移行大統領トラオ
レ、クロアチア大統領ヨシポヴィッチである。




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