10月21日〜27日のオーストリアのニュース



10月21日(月)

     国外ニュース

ルクセンブルク 連立交渉はユンカー抜きで

ルクセンブルクでは、一時代の終わりが近づいているのかもしれな
い。首相でオイロを代表するジャン・クロード ユンカー率いるキ
リスト教社会党は、日曜日の国会議員選挙で最大勢力となったが、
野党の席に座る可能性がある。社会民主党、自由党、緑の党は、保
守派を長年にわたる権力の座から追い落とす方針である。3党は連
立に関する話し合いを行なうことで合意した。これは18年以上に及
ぶユンカーの政権の時代の終わりを意味する可能性がある。

     国内ニュース

連立交渉は大きな会議に向けて第一歩

火曜日には第1回の連立交渉に、多くの人が参加して行なわれた。
社会民主党と国民党双方が13人の交渉団で、午後早くに国会に集ま
る。党の発表によれば、内容的なことにはまだ手をつけず、まず交
渉に向けた今後の日程を話し合うことになっている。公式には人事
について話し合われないが、次期内閣の人事に関する観測が、活発
に繰り広げられている。




10月22日(火)

     国外ニュース

世界大企業調査 フォルクスヴァーゲン社が研究に最も出資

新たな調査によれば、ドイツの自動車製造会社フォルクスヴァーゲ
ン社が、世界で最も研究に力を注ぐ企業の第1位となった。同社は
約110億ドル(80億オイロ)を使っている。一般的に、技術革新と
開発の分野では、ドイツの国が上位に来ている。彼らは毎年の比較
で、技術改革への投資を平均で12%増やしているが、他の国々の企
業は危機に駆られて、技術革新には半分しか上積みできていない。

     国内ニュース

リントナーは国民評議会の議席を与えるように主張

オーストリア国営放送の元総支配人モーニカ リントナーは、様々
な批判にもかかわらず、自由な国会議員として、国民評議会に入る
方針である。短期間だけ党首となったフランク シュトローナハ
は、「理性が勝利する」ことを期待しているが、リントナーは火曜
日午後のテレヴィ番組で、来週には宣誓を行ないたいと表明し、そ
の理由としていずれにせよ自分は1百を超える優先票を得ている、
と述べた。自分が自由な国会議員として、若干だけ影響力を持つこ
とは、問題ではなく、いつでも盟友を探し、「自分が望む人」に同
調することができる、とも語った。




10月23日(水)

     国外ニュース

教会と金 透明性を求めるのは希望的な観測

ドイツの司教フランツ・ペーター テバルツ・ファン エルストの
醜聞は、オーストリアの教会とその財務管理にも光を当てている。
教会に批判的な人々は、カトリック教会の資産価値を「全く不透
明」である、と異議を申し立てた。全く否定できない疑いがある。
教会は収入と支出を公開することで、より透明性を確保しようと努
力してはいるが、教会が実際にどれぐらい「金持ち」か解答できな
いのは、僅かな痕跡しかない会計制度のためだけではない。

     国内ニュース

馬肉事件には結論が出ず

全ヨーロッパが馬肉事件の呪縛にさいなまれてからほぼ1年たっ
た。事件は解明されることなく幕引きとなる。最重要の関係者は、
この事件を利用したとまでは言えないまでも、以前同様に生産を続
けている。食品産業に対して実施が約束された取り締まりは、せい
ぜい道半ばで中止となった。オーストリアで最近発行した食料品法
の強化が効果を上げるかどうかは、まだ待たなければならない。購
買者側の怒りは、一部だけが口に出されているが、それは購買行動
がこの種の事件の再発を生み出す可能性が高いからである。




10月24日(木)

     国外ニュース

EU首脳会談 ヨーロッパは米国のスパイ行為に怒る

新たに浮上した米国のスパイ疑惑は、木曜日に始まったEU首脳会談
の冒頭の話題の中心となった。首相アンゲラ メルケルが盗聴され
たとする事件に怒りを表明したのはドイツだけではない。米国の行
動に対し、首脳会談の参加者の間では全員が雹を降らせた。メルケ
ルは米国に対する信頼が揺らいだ、と見ている。イタリア政府も盗
聴されたことを、首相エンリコ レッタは「容認できない」と批判
した。責任をつい有する声が強まっている。「ガーディアン」紙の
新たな報道によれば、主要政治家の盗聴は今もなおさらに続いてい
る可能性が高い。

     国内ニュース

新政権の人事が始まる

ゆっくりと社会民主党と国民党の大臣人事が始まっている。国民党
の会派長カールハインツ コプフは、おそらく国民議会第二議長の
職を得ようとしている。彼は国民党党首ミヒャエル シュピンデレ
ガーの意中の候補者、と見られている。党内ではすでに、第二議長
には彼が就任する、と見ている。直前の木曜日午後には、彼には国
民党所属の財務大臣マリーア フェクターとの、競争が生まれるか
もしれない、と見られていた。しかし国民党の女性党員たちは、フ
ェクターに対する支援をすぐに撤回した。




10月25日(金)

     国外ニュース

キャメロン「スノウデンと報道機関は敵を利している」

ドイツとフランスはEU首脳会談で、米国の秘密情報部NSAの事件が
新たに暴露されたことを受け、米国大統領バラック オバマへの圧
力を強める方針で合意した。一方英国は別の道を歩んでいる。この
ことは首相デイヴィッド キャメロンの声明を受けて、金曜日には
っきりした。彼は全例のない調子で、暴露したエドワード スノウ
デンと報道機関を、「私阿智に損害を与えようとしている輩」と批
判し、世界はこの行動によって、より安全になるのではなく、より
危険になり、これは最後には「敵」を助けるものだ、と述べた。

     国内ニュース

国民の祝日には王宮などが公開され閲兵式が行なわれる

国民の祝日である今日、例年通り、10月26日に何かをやろうとする
人には、たくさんの催しが提供される。最高の盛り上がりを見せる
のは、伝統的に1千人の新兵の宣誓と、国防軍の英雄広場での閲兵
式である。ヘリコプター、戦車、新たな無人偵察機も公開される。
政治家が働いている場所を見たい人、政界要人を写真に収めたい人
は、王宮、連邦首相府、国会議事堂、いくつかの官庁に受け入れら
れる。これらの場所は公開される。




10月26日(土)

     国外ニュース

NSA事件 米国の同盟国の怒りは強まる

NSA盗聴事件が明るみに出る中、米国は今までの同盟国の信頼が損
なわれるのではないか、と懸念しなければならない。秘密情報部の
活動の暴露で、米国には友好国および協力国の間で、多くの批判が
寄せられた、と米国外務省公報ジェニファー プサキは金曜日に述
べた。米国は興奮を押さえ込もうとしているが、ドイツとブラジル
は、盗聴に反対する国連決議に向け、準備を進めている。米国秘密
情報部の活動からは、先に明るみに出た被害者も利益を得ていた、
との報道もある。フランスなどは、米国と英国を含む「5つの目」
という秘密情報部連合に協力している、とのことである。

     国内ニュース

国民の祝日の大統領演説「社民党と国民党は失敗から学ぶべき」

連邦大統領ハインツ フィッシャーは、国民の祝日恒例のテレヴィ
演説で土曜日に、社会民主党と国民党に向けて、両党が行なってい
る連立交渉を早急に決着させるように呼びかけた。さらに彼は、両
党が「過去数年の失敗から教訓を得るのであれば、」両党による大
連立が続くことに期待している、と強調した。「長期的な政党政治
の足の引っ張り合い」によって、「協力という理念」が信頼と魅力
を失なうことがあってはならない、とも語った。




10月27日(日)

     国外ニュース

メルケルの携帯は長年盗聴 独政治家は調査委員会設置を要請

ドイツ連邦首相アンゲラ メルケル(キリスト教民主同盟)は、
1年以上に渡って米国の秘密情報部NSAに盗聴されていた、と複数の
報道機関が一致して報じている。彼女の携帯電話は、2002年以来
NSAの盗聴目標の一覧表に載っている、とのことである。米国秘密
情報部側は日曜日に、米国大統領バラック オバマはこれについて
は何も知らなかった、としているが、別の報道もある。ドイツの国
会議員たちは、機密を暴露したエドワード スノウデンを証人とし
て召喚できるように、またメルケルが発言したり、質問に答えるこ
とになる調査委員会設置を求めている。

     国内ニュース

社民党、国民党、シュトローナハ班は新会派長を決める

明日国民評議会の人事が決まるのを前に、今日3つの会派が人事を
決めた。社会民主党、国民党、シュトローナハ班は、それぞれの会
派長を決めたが、全員が新任である。連立与党では、古参国会議員
ヨーセフ カープ(社会民主党)とカールハインツ コプフ(国民
党)が、アンドレアス シーダー(社会民主党)とラインホルト 
ローパトカ(国民党)に交代した。シュトローナハ班では、カトリ
ン ナーハバウアがローベルト ルーガールの後任となった。




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