4月21日〜27日のドイツのニュース



4月21日(月)

ウクライナ紛争の解消に向けてさらなる議論

ウクライナのロシア語が話される地域では、政府の代表と諸外国の
監視団が、情勢の緊張緩和に関して議論を続けている。ヨーロッパ
安全協力機構OSZEは、親ロシアで制服を着た者たちが支配するスラ
ヴャンスク市へ、監視団員を送り込もうとしている。現地では最近
銃撃戦があり、死傷者が発生した。ウクライナ政府に対するさらな
る支援を検討するために、米国副大統領バイデンが月曜日にキエフ
入りする予定である。その際には、先週木曜日にジュネーヴで取り
まとめられたウクライナ危機解決に向けた決定が、実施に移される
ことが重要である。その点で、ドネツク地域での親ロシア分離独立
派の武装解除が、最優先の事項である。ウクライナ暫定大統領アレ
クサンダー トゥルチノフは、緊張緩和に役立つよう、モスクワ指
向の活動海に愛する影響力を利用するよう、ロシア政府に呼びかけ
た。ロシアは再び、ウクライナ政府は、政府に忠実な組織と極端な
国民主義の「右翼陣営」の武装を解除する番であると見ている。

     その他のニュース

以前ソ連に属していた国の市民は容易にロシア人になれる可能性

元ソ連の共和国の市民は、今後はより容易にロシア市民となること
ができるかもしれない。大統領プーチンは、ロシア語を話すこれに
関する命令に署名した、と彼のモスクワの事務所は発表した。ウク
ライナなど、ソ連に属していた国の多くでは、ロシア語を話す市民
の割合が多い地域がある。

韓国大統領は事故フェリーの乗組員を殺人者になぞらえる

韓国では大統領パクは、事故を起こしたフェリーの主要な乗組員に
対して、きわめて厳しい非難を行なった。「船長および数人の乗組
員の行動は、健全な人間の理解力では把握しきれないし、これは容
認され得ない殺人行為のようなものである」とパクはソウルで述べ
た、と通信社連合は報じた。69歳の船長と、そのほかの6人の乗組
員は、現在重大な義務違反容疑で拘留されている。その中には、事
故の時点で操舵にあたっていた三等航海士も含まれている。目撃者
によれば、船長およびその他の乗組員が、乗客より前に沈み行く船
から脱出していた。フェリー「セウォル」は水曜日に韓国の沿岸
で、生徒と教員339人を含め、476人の乗客を乗せて、海難事故を起
こし賃卜した。174人が救助された。64人の遺体が今までに回収さ
れている。238人が今なお行方不明である。

ミャンマー 野党の政治家ウィン ティンが死去

ミャンマーで民主主義のために戦う最重要人物の一人が死去した。
ノーベル平和賞受賞者スー チーと同じ道を歩んだウィン ティン
は、84歳で死去した、と彼と共に国民民主連盟NLDの幹部が発表し
た。東南アジアの同国で最も高名な記者の一人であるウィンは、
3月15日に呼吸器系の病気と腎臓の障害のため、ラングーン(ヤン
ゴン)の病院に運ばれ、そこで死去した。彼は長年にわたって、当
時のビルマの軍事政権に抵抗し、そのため2008年まで19年間拘留さ
れていた。1988年にウィンはスー チーとならんで、国民民主連盟
の結党で、中心的な役割を果たした。その直後彼は拘留され、スー
 チーは自宅拘留となった。同党は現在、同国の慎重な解放政策の
ため、国会の両院644議席のうち43議席を持っているに過ぎない
が、2015年の選挙では、軍が設立した政党USDPを継いで政権を担当
する意向である。




4月22日(火)

米国副大統領バイデンはウクライナ支援を強める

米国はウクライナに対する5千万ドルの支援計画を発表した。その
ほか通信用無電機や自動車など、総額8百万ドル相当の軍事物資が
調達される、と米国副大統領ジョー バイデンが訪問中のキエフで
発表した声明の中には記されている。彼は暫定大統領アレクサンダ
ー トゥルチノフおよび首相アルセニ ヤゼニュクと会談した。バ
イデンは、米国政府は一つになったウクライナの建設を支援するつ
もりである、5月25日の大統領選挙は同国の歴史で最も重要な出来
事である、と述べた。バイデンはロシアに対して、ジュネーヴ協定
を実施し、緊張緩和に貢献するよう呼びかけた。さらに彼は、ロシ
ア政府にに越された時間は少ない、と語った。また、ロシアはウク
ライナとの国境から部隊を引き上げ、ウクライナ東部の親ロシア分
離独立派にジュネーヴでの合意を守らせるようにしなければならな
い、さもなければロシアはさらに孤立する危険がある、とも述べ
た。バイデンは今回の危機が勃発した後、キエフを訪問する米国の
最も重要な政治家である。

     その他のニュース

ポーランドはロシア依存に抵抗してEUエネルギー連合設立を要求

ウクライナ紛争を視野に入れて、ポーランド首相トゥスクは、EUが
エネルギー政策の方針を転換するよう求めた。ロシア産エネルギー
への依存のしすぎは、ヨーロッパを苦境に立たせる、とトゥスクは
「フィナンシャル タイムズ」紙に寄稿した。そのため彼は、銀行
連合を模範としてヨーロッパエネルギー連合を、設立するように提
案した。EU加盟国はエネルギー政策と、石油およびガスの供給に関
して、より密接な協力をしなければならず、加盟28箇国全てのため
に購入するEU本部と、ガス供給が不足したEU加盟国を支援する連帯
機構が、この連合に含まれる、と述べた。さらにEUは化石燃料に変
わる石炭や問題の粘板岩(シェール)ガスを、全面的に利用しなけ
ればならない、とのべた。EUは石油およびガスに需要の3分の1を、
ロシアからの供給で得ている。少なくともEU加盟10箇国は、ロシア
国営の大企業ガスプロム社に、ガスの使用の半分以上を依存してい
る。

中国はエネルギー節約をドイツの支援に頼る

中国は劇的な環境汚染との戦いで、ドイツの支援を得て、成果を上
げる方針である。改革委員会NDRC委員長の徐紹史は、ドイツ経済相
ガブリエルと北京で会談した後、エネルギー効率では、中国は大き
な市場であり、ドイツ企業はここで重大な役割を果たす可能性があ
る、ドイツは世界的に重要な商品とエネルギー節約の上で最も効率
的な体制を持っている、と述べた。制限のない浪費という「古い
道」は終わり、中国は世界的な気候保護への貢献を行なうつもりで
ある、とも語った。ガブリエルは、ドイツと中国が共に成果を上げ
れば、他の国々もそれに追随するだろう、気候変動への最高の対策
は、エネルギーの使用を減らすことである、と述べた。また彼は、
中国政府はドイツの投資家の中国への投資に対する見返りに、何か
をしなければならない、ドイツにあるドイツ企業同様、中国のドイ
ツ企業も、いかなる制約も受けず活動できるようにしなければなら
ない、とも語った。

米国政府は無人機による攻撃の証拠を開示しなければならない

米国政府は、反対意見もある米軍無人機に夜攻撃の重要な書類を公
開しなければならない。ニュー ヨークの控訴審裁判所が、この決
定を下し、これで「ニュー ヨーク タイムズ」紙の訴訟の大部分
を認めたことになる。具体的には、米国市民も含めテロ容疑者に対
する無人機攻撃の正当性に関する書類が該当する。同紙とその記者
2人は、報道の自由を指摘して、イスラーム教の説教師アウラキの
事件に関する書類の提出を求めていた。アウラキは2011年にイエメ
ンで殺害された。裁判所によれば、書類は大部分が入手可能にされ
なければならない。米国はパキスタンおよびその他の国で、急進派
とされる者との戦いのために、繰り返し戦闘用偵察機を投入してい
る。この措置には異論があるが、それは主として、何度も民間人が
殺されているためである。米国政府は、無人機の活動は適法で、特
にテロ組織網カーイダの勢力を削いできた、と主張している。




4月23日(水)

ロシアはウクライナ危機に断固たる態度を取ると強調

ロシアは、ウクライナでのロシアの利益を断固守る、との決意を強
調した。外務大臣セルゲイ ラヴロフは、ロシアのテレヴィ局RTの
インタヴューの中で、「私たちのの正当な利益、ロシア人の利益」
が直接攻撃を受けることがあれば、国際法に基づく形でこれに対処
することになると見ている、と述べた。ラヴロフはその際に、南オ
セチアのことを指摘した。南オセチアがグルジアとの関係を絶った
後、ロシアは2008年に部隊を送り、分離独立派を支援していた。ラ
ヴロフは、ウクライナでの出来事の責任は米国にある、と述べた。
ウクライナ政府は、ウクライナ東部の親ロシアの分離独立派に対し
て、新たな攻勢をかけるように命じた。暫定大統領アレクサンダー
 トゥルチノフはキエフで、「反テロ活動」は全面的に再び始まっ
ている、と発表した。東ウクライナの複数の村落で、モスクワに忠
実な分離独立派は、行政の建物を占拠し続けている。スラヴャンス
ク市では、武装した親ロシア勢力は米国の記者を捕虜にした、と報
じられている。

     その他のニュース

米国はエジプトに対して軍事支援を再開

エジプトに対する文事支援の大半が凍結されてから6ヶ月強、米国
政府はこの措置を一部解除した。国防省はワシントンで、アパッチ
型ヘリコプター10機がエジプトに納入される、と発表した。これら
は、シナイ半島の急進派イスラーム教徒の戦いに投入される、との
ことである。イスラーム教徒の大統領ムルシが軍部によって、7月
初めに失脚させられ、その後数週間彼の支持者の抗議活動が暴力で
妥当された後、米国は軍事支援を広い範囲で中止していた。その間
に警察高官1人が、カイロ郊外で爆弾攻撃で死亡した。治安部門の
代表は、司令官サキの自動車の下に爆弾が仕掛けられていた、と発
表した。サキは、今年初めから攻撃を受けて死亡したエジプト警察
の3人目の指揮官となった。

ネタニヤフはアッバスにイスラエルかハマースかを選択を求める

近東和平交渉の期限が切れるのを数日後に控え、イスラエルはパレ
スチナ大統領アッバスに、最終通告を突きつけた。アッバスは、イ
スラーム教徒のハマースと和解するか、イスラエルとの和平を望む
のか、決定しなければならない、と首相ネタニヤフはエルサレムで
述べた。アッバス率いるパレスチナ解放戦線PLOの代表と、対立関
係にあるハマースは、今後5週間以内に共同で移行政府を作り、来
年に選挙を行なうとの内容の協定に署名した。これに関して同戦線
の代表バルグティは、国会議員と大統領選挙は6ヶ月以内に行なわ
れる、と予告した。2011年と12年には、すでにファタハとハマース
の間で同じような合意が成立したが、詳細を巡る対立で、実行には
移されなかった。

エルドアンはアルメニア人にトルコの弔意を伝える

トルコ首相エルドアンは、20世紀初めにオスマン帝国内で殺された
アルメニア人の子孫たちに、トルコの弔意を伝えた。彼は声明の中
で、「1915年に殺害されたアルメニア人の子孫」に対して述べてい
る。アルメニアおよび他の多くの国々が、1915年から17年の間にア
ルメニア人少数派に対する国外追放と大量殺戮を、当時政権を握っ
ていた青年トルコ運動党の意図的な民衆殺戮であると見なしている
が、トルコはこの事件を大量殺戮と捉えることを拒否している。
12月中旬にはすでに、トルコ外相ダーヴトオールは、アルメニアの
首都エレバンを訪問し、国外追放は「誤り」であり「非人間的」で
あった、と表明した。2009年に両国は和解協定に署名したが、これ
は成立しなかった。関係正常化に向けたさらなる努力は、それ以降
凍結されている。




4月24日(木)

東ウクライナではウクライナの軍事攻勢で複数の死者

ウクライナ軍は東部のスラビャンスク市で、親ロシア活動家に対
し、予告していた出撃を開始した。キエフの内務省の発表によれ
ば、5人ほどの活動家が殺害され、スラビャンスクの郊外の村落に
ある分離独立派の監視所数カ所が、占拠された。これより前にウク
ライナ治安部隊は、南東部のマリウポリ市の市役所の支配を、親ロ
シア勢力から奪還していた。両市はドネツク地域の他の村落同様、
4月中旬から親ロシア組織の手中にあった。ロシア大統領ウラジミ
ール プーチンは、「結果に責任を取る」ように威嚇し、ウクライ
ナ政府が同国東部で、住民に対して軍を事実上投入するのであれ
ば、それは「自国民に対する重大な犯罪」であると述べた。国防大
臣セルゲイ ショイグは、ウクライナ国境で新たな軍事演習を直ち
に行なうように命じ、ロシアは「ウクライナの軍事的機構」および
東ヨーロッパでのNATOの軍事演習が原因で、それに対応するように
行動することが強いられている、と語った。

     その他のニュース

ドイツとフランスはグルジアを西側とより密接に結びつける方針

ドイツとフランスは、グルジアをEUとNATOにより緊密に結びつける
意向である。ウクライナ危機を背景に、外相シュタインマイアーと
ファビウスは、トビリシを訪問し、グルジア政府に対して連帯を約
束した。シュタインマイアーは、6月末までに、EUとの連携協定に
署名がなされる、と述べた。元ソ連の共和国である同国が、NATOあ
るいはEUに加盟できるかどうか、いつ加盟できるか、彼は見通しを
述べようとしなかった。代わりに彼は、現在NATO加盟国との間でこ
れに関して議論が行なわれている、と指摘した。ロシア大統領プー
チンは、ウクライナのクリミア半島を併合する主な理由として、
NATOがさらに東に拡大したことを挙げていた。シュタインマイアー
は、EUの連携協定もロシアを狙ったものではない、と強調した。ド
イツ外務省は水曜日、両級ロシア共和国モルドヴァとグルジアに対
して、EU加盟の見通しは議事には上っていない、と説明していた。

カブールの病院が襲撃を受け外国人が殺害される

アフガニスタンの首都カブールの病院が襲撃を受け、米国人3人が
殺害された。警察の発表によれば、警備員がCURE病院で発砲し、木
曜日の攻撃では、米国人女性医師1人が負傷した。攻撃犯は引き続
き自ら2度に渡って腹部を打ち、負傷して逮捕された、とのことで
ある。警察は、カブールにある米国の支援組織CUREの病院を警備し
ていたが、発砲の理由は不明である、と内務省広報は述べた。CURE
病院は同市西部にあり、同国の主要な診療所の一つである。アフガ
ニスタンでは、外国人を狙った攻撃が頻発している。4月上旬に
は、ドイツの新聞の写真家ニードリヒハウスと記者ガノンが同国東
部で射殺されたばかりであった。3月医はスウェーデン人記者ホル
ナーがカブールの食堂前で射殺されていた。

国連事務総長はシリア支援物資の調達が不足していると叱責

国連事務総長パンは、シリアの内戦を非難し、民間人に対する支援
物資の調達が妨害されている、と述べた。安全保障時理解に対する
報告書の中で、パンはこれは国際法に対する「明確な違反」であ
り、シリアの紛争当事者は、これに関する決議が出て2ヶ月経って
も、困窮する人々に緊急に必要な食料と医薬品の供給を行なえてお
らず、国連はこれを許容してはならない、と述べた。行きていくの
に必要な最低限ものもなくやっていかなければならない人は350万
人である、とも語った。アレッポ州では政府が激しい空爆を行な
い、亡命中の活動家によれば、人通りの多い市場で少なくとも25人
が死亡した。




4月25日(金)

ウクライナ首相はロシアが第三次世界大戦を始める意向だと非難

ウクライナ紛争では情勢は悪化する危険がある。ウクライナ首相ア
ルセニ ヤゼニュクは今回、ロシアが第三次世界大戦を開始するつ
もりである、と非難した。ロシア政府のこの試みは、ヨーロッパに
軍事的対立を生む可能性がある、とも述べた。彼はロシア政府が、
ウクライナを軍事的および政治的に占拠するつもりである、と非難
した。木曜日に軍事演習を開始したロシア部隊は、ウクライナの国
境まで1キロまでに近づいた。ロシア外務大臣セルゲイ ラヴロフ
は、EUと米国がウクライナをめぐり、地政学的な権力争いをしてい
る、と非難し、ウクライナを影響力を行使できる地域に引き込んで
いるだけだ、と述べた。ドイツ首相アンゲラ メルケルは、ロシア
大統領ウラジミール プーチンと電話で話し合い、ウクライナ危機
解決に向けたジュネーヴ協定を遵守するように求めた。この協定に
は、分離独立派の武装解除等が含まれている。米国大統領バラック
 オバマは今日今一度、メルケルおよびヨーロッパ政界の要人と電
話で会議を開き、ロシアに対する制裁強化について協議する。外務
大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、ヨーロッパ安
全協力機構OSZEが、仲介の役割を強めるよう訴えた。

     その他のニュース

ウクライナでの暴力に関して事前の捜査

デン ハーグの国際刑事裁判所は、ウクライナ大統領ヤヌコーヴィ
チが失脚した経過の解明に取り組んでいる。告訴人のベンソウダ
が、予備捜査を開始した。ウクライナ移行政権は、11月21日から
2月22日の間、ヤヌコーヴィチに対する抗議活動に行使された暴力
を捜査するために、この裁判所が権威を持つことを先日承認した。
ヤヌコーヴィチは2月22日に首都キエフから逃げだし、国会によっ
て解任された。その数週間前には、キエフの独立広場では、治安部
隊と野党の支持者の間で市街戦が戦われ、多くの人が死亡した。準
軍事組織「右翼派閥」の隊員も、暴動に参加した。死を招いた銃撃
を誰が行なったかは、今まで解明されていない。

ロシアの信用状態は投げ売り状態直前

ウクライナ危機のため、ロシアの支払い能力が次第に危機に陥って
いる。格付け会社スタンダード&プアーズ社は、信用状態をBBBに引
き下げたが、これはいわゆる「投げ売り状態」(投資不適格段階)
の一段階上である。格付けの今後の展望は否定的で、さらなる引き
下げが予想される。その原因は西側の制裁強化などの可能性があ
る、と同社は欠いている。格付け会社は、引き下げの理由として、
ロシアからの資本流出が危機的な状況下で巨大化していることを挙
げた。世界銀行によれば、今年の第1四半期だけで、ロシアの残高
が637億ドル減少したこの額は昨年1年の資本流出全体に相当する。
ロシアの発券銀行は、予想外に基準金利を0.5%引き上げ、7.5%とと
した。同銀はその理由として、物価上昇の危険が高まっており、同
国の通貨ルーブルが弱いことを挙げた。

米国は北朝鮮に新たな核実験を行わないように警告

北朝鮮では4度目の核実験を行なう兆しがある中、米国と韓国は、
北朝鮮政府が新たな挑発を行なっている、と警告した。米国大統領
オバマは韓国大統領パクとソウルで会談した後、この威嚇は北朝鮮
をますます孤立させるだけである、北朝鮮の核およびミサイル計画
は、米国の直接的脅威伴っている、と述べた。北朝鮮の共産党政権
は、3月末に「新たな形式の核計画」がある、と威嚇していた。米
国大統領到着直前に、韓国海軍が、北朝鮮の巡視船2隻に警告射撃
を行なっていた。この巡視船は、韓国の領海に1海里進入してい
た、と韓国国防省はこの行動の理由を説明した。




4月26日(土)

OSZEは監視団の釈放に関して交渉することに

ウクライナ東部でヨーロッパ安全協力機構OSZEの軍事監視団は、親
ロシア分離独立派に拘束されたが、彼らを速やかに釈放するよう
に、ドイツ政府は改めて求めた。閣議後の外務省の発表によれば、
同機構事態が、活動家との交渉に乗り出す方針である。この間にド
イツ外務省は、情勢解決に向けた話し合いを行なう、と発表した。
この監視団はドイツ人4人のほか、チェコ、ポーランド、スウェー
デン、デンマークから1人ずつ、さらに5人のウクライナ兵からなっ
ており、金曜日にスラビャンスク市近郊で拘束された。親ロシア活
動家は、彼らがNATOのためにスパイ行為を行なった、と非難してい
る。ウクライナ秘密情報部は、分離独立派を非難して、人質を人間
の盾として悪用している、と述べたほか、住民に対する緊急に必要
ない両面での支援の取り決めを拒絶した、と述べた。

     その他のニュース

G7はロシア制裁を強化

ウクライナ危機で、主要工業国G7の首脳は、ロシアに対するさらな
る制裁で合意した。G7は共同声明でこれを発表した。その理由とし
て、ロシア政府はウクライナ情勢の緊張緩和に貢献するために何も
行なわなかったが、それはジュネーヴ合意への違反であることを挙
げ、そのため速やかに制裁を強化することで合意した、と述べた。
どのような制裁が科されるかは、G7は当面は決定しなかった。さら
にG7は、外交的な解決に向けた扉は今後も開かれたままであり、ロ
シアはそれに参加することができる、とも発表した。

米国防省「ロシア戦闘機がウクライナ領空を飛行」

米国は、ロシアが過去24時間の間に、ウクライナ領空に繰り返し進
入していた、と非難した。米国国防省広報は、ロシア政府に対し
て、緊張緩和に向けて対策をすぐに取るように呼びかけた。米国国
防相ヘイゲルはこれより前に、ウクライナ国境でのロシアの軍事活
動は、危険な挑発である、と批判していた。G7各国は、ロシアに対
する新たな制裁を「速やかに」科すことで合意した。G7は土曜日朝
に、共同声明の中でこれを発表した。これより前に米国のテレヴィ
局「フォックス ニューズ」は、米国が月曜日にもロシアに対する
新たな制裁を発表する、と報じた。組織と個人に対して、この制裁
措置が科されることになっている。

アフガニスタンでヘリコプター墜落 ISAFの兵士5人が死亡

アフガニスタン南部でヘリコプターが墜落し、国際保護部隊ISAFの
兵士5人が死亡した。詳しい状況はまだ調査中である、とNATO率い
る部隊はカブールで発表した。犠牲者の国籍に関する詳細と、この
地域で活動する反乱勢力の情報については、同部隊はいつも通り発
表しなかった。アフガニスタン南部の紛争地域では、米国および英
国を中心とする兵士が活動している。




4月27日(日)

教皇フランツィスクスは前任教皇2人を聖人の列に加える

教皇フランツィスクスは、前任者2人ヨハネス パウル2世とヨハネ
ス23世を列聖した。1百万人ほどの巡礼者を前にフランツィスクス
は、ローマのサンピエトロ広場で、式典の中で慣用の言葉を述べ、
教皇2人がカトリック教会の聖人の列に受け入れた。この礼拝で彼
は、彼らを慈悲の模範であり、教会の革新者である、と評価した。
退任した教皇ベネディクト16世も、この礼拝を共に執り行った。夜
間すでに数十万人の信徒が、カトリックの大きな催し物のために、
イタリアの首都ローマ中心部へ押し寄せた。特に多かったのはポー
ランド人で、同国出身のカロル ヴォイティワ(ヨハネス パウル
2世)を祝った。教会の歴史の中ではじめて、2人の教皇が同時に列
聖されたこの礼拝は、全世界に中継された。
フランツィスクスはポーランド人の前任者(ヨハネス パウル
2世)と、イタリア人の改革派の教皇を、全世界のおよそ150人の枢
機卿、1千人の司教、6千人の僧侶と共に賛美した。

     その他のニュース

オバマはロシアを弾劾 OSZE監視団をめぐる神経戦

米国大統領オバマは、ロシアがウクライナ危機で、ジュネーヴ合意
に基づいて事態沈静化に貢献するためには、「指一本たりとも」動
かしていない、と非難した。世界が断固として制裁を共に行えば行
なうほど、ロシア政府に「挑発」をやめさせることができる、とオ
バマは訪問先のマレーシアで述べた。ヨーロッパ安全協力機構はウ
クライナ東部で、誘拐された軍事監視団の釈放を実現するための努
力を強めている。この監視団には、ドイツ人4人も含まれている。
スラビャンスクを支配する分離独立派の指導者ポノマリョフは、同
機構交渉役との会談に賛成していた。親ロシア民兵は、人質13人が
スパイと破壊工作に関わった、と非難し、彼らを釈放するために
は、ウクライナ当局が逮捕した分離独立派を釈放するよう求めた。
民兵たちは、複数の同機構の査察団を記者に引き合わせた。ポノマ
リョフは、ウクライナ秘密情報部の将校3人の逮捕も、誇りかに発
表した。

オバマ訪問でフィリピンとの新たな軍事連合を発表

東南アジアでの中国の領土的要求が強まっていることを受け、米国
とフィリピンは、新たな安全保障協定を結ぶ方針である。マニラの
国防省によれば、今後10年米国の部隊駐留拡大を容認し、米国大統
領オバマが月曜日からフィリピンを訪問する際に、この協定は署名
される、とのことにである。中国政府は、石油とガスが埋蔵されて
いると推定されている南シナ海の地域で、統治権を主張している。

アッバスはホロコーストを非難

パレスチナ大統領アッバスは、ホロコーストの期間中のユダヤ人絶
滅を、厳しい調子ではじめて非難し、ナチの暴力の犠牲者の家族
に、同情の言葉を述べた。パレスチナの通信社Wafaは、イスラエル
のショアー追悼日が始まった直後に、アッバスはホロコーストを、
最近の歴史の中では「人間性に対する最も恐るべき犯罪である」と
評した、と報じた。アッバスは、パレスチナ人との公正かつ全面的
な和平に向け、つらい記憶をきっかけとして作業を行なおう、とイ
スラエルに訴えるていると伝えられた。イスラエル首相ネタニヤフ
はこの異例の発言について、アッバスは世間の意見をなだめること
を望んでいるだけだ、と述べた。パレスチナ大統領の発言は、近東
の大規模な対立と、和平過程の深刻な危機の中で出された。パレス
チナ人の主席交渉役エレカトは、イスラエル政府に対して、交渉に
席に復帰するように呼びかけた。




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