10月27日〜11月2日のオーストリアのニュース



10月27日(月)

     国外ニュース

チュニジアの「光明」 イスラーム教徒は民主化を受け入れる

世俗派のニダー トウネス(チュニジアの呼びかけ)は、チュニジ
アの国会議員選挙で、はっきり優位に立っている。当初はあまり関
心を呼ばなかった報告は、アフリカ北部から地中海東部に賭けての
イスラーム教化の傾向が拡大しているために、この選挙は特別の価
値を持つようになった。投票が模範的に始まっただけではなく、イ
スラーム教徒のアンナハド党が、敗北を躊躇せず受け入れた点であ
る。ドイツ首相メルケルは、この地域の国々の中での「光明」であ
る、と述べた。ただし「アラブの春」の母国チュニジアでは、困難
な課題が新しい政府の成立を待っている。

     国内ニュース

社会階層を上る可能性はほとんどない 社会的格差が成長を阻害

この認識には新しい点はない。オーストリアでは、教育が遺産とし
て送られるので、よい訓練を受けることで、社会階層を上ることは
ますます困難になっている。オーストリア社会保険組合の主要連合
は、「社会的移動性と収入の公平」という調査を行ない、学者たち
はさらなる一歩を踏み出した。オーストリアでは他の多くの国と同
じように、社会階層を上がる可能性が、減少しているだけでなく、
経済的な影響も持っている。貧困と富の間のほぼ克服できない隔た
りが、経済成長を阻害している、という点である。




10月28日(火)

     国外ニュース

レバノンでは軍がジハード主義者に対する戦果を発表

数日前から、港町トリポリが、レバノンでも活動を活発化している
ジハード主義者組織に対して、今までで最も激しい戦闘の舞台とな
っている。現在軍は、バブ アル・テバネフと、急進派勢力の拠点
と目されるレバノン北部の同市のこの街区を掌握した、と発表し
た。隣国シリアでの内戦の紛争が続く中で、苦しむレバノンに、こ
れで平静が訪れるかどうかは、疑わしい。

     国内ニュース

歴史家エーリカ ワインツィールルの追悼

現代史家エーリカ ワインツィールルの死去は、火曜日に追悼のこ
とばの波を生み出した。連邦大統領ハインツ フィッシャーは、通
達の中で、「民主的な意識を安定させるために」彼女が果たした役
割を賞賛し、これは「どんなに高く評価してもしすぎることはな
い」と述べた。またオーストリアは彼女の死で、「現代史研究の最
年長者」を失ったことになる、とも語った。現代史家オリヴァー 
ラートコルプは、オーストリアの現代史との批判的な対決に、彼女
が果たした大きな役割を賞賛した。ワインツィールルは89歳で、ウ
ィーンで死去した。




10月29日(水)

     国外ニュース

森に潜伏「ランボー」が米国警察に私的な戦争

米国のペンシルヴェニア州では、警察が9月中旬から、警察官殺害
犯と見られるものを探し続けている。この件はハリウッド映画「ラ
ンボー」を思い起こさせるのは、ヴェトナム退役兵で、1人対国家
権力の戦争を挑むものデア流転だけではない。追及されているエリ
ック フレインは、元兵士ではなく、独学で生き延びる訓練をし、
武器の取り扱いを身につけた。数百人の警官が、彼を見つけ出せて
いない。31歳の彼は、うっそうとしたポコノ山地の地の利を生かし
ている。彼の動機は不明で、「反政府活動計画」には、ある事件に
関する報復行為である、と述べられている。

     国内ニュース

足かせが外されカルトニヒは刑務所に

グラーツサッカークラブの元総裁ハネス カルトニヒは、再び刑務
所に入らなければならない。電子的足かせをつけられた自宅拘留
は、水曜日午後に取り消された。グラーツのオペラ座を10月半ばに
訪問した後、カルトニヒは月曜日夕刻に、ウィーンの高級ホテルで
夕食を取って姿を見かけられた。弁護士はカルトニヒを弁護し、カ
ルトニヒが重要人物であるため、司法は2重の基準で判断を下して
いる、と非難した。




10月30日(木)

     国外ニュース

ロシアとNATO 劇場の雷鳴がヨーロッパに広がる

ヨーロッパ上空でのロシアによる「異例の軍事演習」が、現在NATO
の大きな議題である。過去数日、NAtOの戦闘機は、30機近くのロシ
ア機を迎え撃っている。このロシア機はそれぞれは国際空域にいる
が、無線での接触にも答えず、国内飛行安全局にも情報を寄せてい
ない、とのことである。NATOがウクライナ危機で、東ヨーロッパの
兵力を強化し、米国とロシアの両大国が新たな冷戦に舵を切る中、
おそらくロシアは、力を誇示する方針である。ロシア政府は木曜
日、核兵器を搭載可能な大陸間弾道ミサイルの実験に成功した、と
発表した。

     国内ニュース

グラサーの知人に捜査の手

経済および汚職検察WKStAは、元財務大臣カール・ハインツ グラサ
ーの知人2人に対して、スペインのイビサ島で手入れを行なった。
これは雑誌「フォルマット」が木曜日に、先行版の中で報じてい
る。同誌の報道によれば、捜査を受けたのはワルター マイシュベ
ルガーとエルンスト プレッヒの家屋敷である。ウィーン税務署が
Porr社の建物に引っ越した件に関して、買収容疑で捜査が行なわれ
た。経済および汚職検察は、人物の名前を挙げていないが、イビサ
島で捜査が行われたことは確認した。全ての関係者に、推定無罪が
適用されている。




10月31日(金)

     国外ニュース

シリアではペシュメルガがコバネ防衛勢力を強化

数日前からテロ民兵「イスラーム教国IS」との戦いを強化するもの
として、期待されている北イラクのペシュメルガは、包囲されてい
る北シリアの都市コバネ入りした。10台の車が金曜日の夕方、トル
コとシリアの国境を越えた、とシリア人権監視団が報じた。合わせ
て150人のペシュメルガは、重火器を持って、コバネ防衛勢力を支
援することになっている。ISは数週間前から、同市を奪取しようと
試みている。

     国内ニュース

ケルンテン州 新たな借金をした上で支出削減型予算

ケルンテン州の社会民主党、国民党、緑の党の3党の連立政府は、
2015年の緊縮型予算の枠組みとなる条件を提出した。負債は、マー
ストリヒト条約の基準に従って計算すると、来年は3,580万オイロ
に上る。予算の提案は12月2日に可決されることになっている。




11月1日(土)

     国外ニュース

ルーマニア大統領選挙は事件まみれ

EU加盟国ルーマニアは、日曜日に新たな大統領を持つ。選挙戦は、
泥仕合と汚職の疑いで特徴付けられている。同国大統領の最有力候
補ヴィクトル ポンタには、ルーマニア秘密情報部のために、秘密
裏に活動していた、との容疑が持たれている。ポンタの舅は、土地
の利用法を違法に変更して、利益を上げた、との告発がなされてい
る。一方ポンタの有力対立候補クラウス ヨハニスには、統合庁で
の訴訟が起こされている。3億オイロのマイクロソフトの献金も、
選挙戦で浮かび上がってきた。

     国内ニュース

酒酔い運転手が警察車両のタイヤを切り裂く

酒酔い運転手が、シュタイアーマルク州南西部で、警官が自分の運
転免許証を取り上げたことに対して、おそらく「仕返し」しようと
し、パトロールカーのタイヤを切り裂いた。ただし警官は40歳の男
を目撃し、この男は取り押さえられた。




11月2日(日)

     国外ニュース

ルーマニア大統領選挙 ポンタが決選投票に進む

ルーマニアでは日曜日、社会民主党の首相ヴィクトル ポンタと自
由主義のシビウ市長クラウス ヨハニスが、大統領職を目指す決選
投票が行なわれる見通しとなった。最終得票予想によれば、ポンタ
は40%ほど、ヨハニスは30%ほどである。世論調査によれば、決選投
票では、42歳のポンタが優勢である。投票日に、多くのヨーロッパ
の大都市同様ウィーンでも、投票所前で長い列ができた。多くの国
外に住むルーマニア人が、票を投ずることができなかった。

     国内ニュース

国連事務総長パンがウィーンでの会議に出席

国連事務総長パン ギムンは、今日から3日の予定でウィーンで開
かれる内陸発展途上国会議に出席する。パンは昨日、外務大臣セバ
スティアン クルツ(国民党)に、シュウェヒャト空港で出迎えを
受けた。月曜午前には、パンはウィーン国際センターで、「第2回
内陸発展途上国会議」を開会する。国連工業発展機構UNIDOと、ヨ
ーロッパ安全協力機構OSZEの演説のほか、コンチータ ウルストが
パンが出席する中で予定されている。国連のこれほど大規模な催し
がウィーンで開かれるのは、10年ぶりである。1千人ほどの参加者
が、90を越える国々から集まると予告されており、その中にはエボ
 モラレス(ボリビア)とゲオルギ マルグヴェラシヴィリ(グル
ジア)の両大統領のほか、数人の首相、40人の閣僚が出席する。




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