１２月１５日〜２１日のオーストリアのニュース
１２月１５日（月）
国外ニュース
シドニーでは人質事件は死者3人を出して終わる
オーストラリアのシドニーの人質事件は、現地時間の火曜日早朝、
死者3人と複数の負傷者を出して、終了した。特殊出動部隊が、2時
11分に、16時間ほどにわたって、急進派イスラーム教徒の背景を持
つイラン人が、20人の人質を取っていた喫茶店に突入した。オース
トラリアでの報道によれば、激しい銃撃戦があった。人質は建物か
ら両手を挙げて走り出した。この人質犯は、急進派的な言辞を弄し
た容疑などで、当局には知られた人物であった。
国内ニュース
専門家が税制改革に関する提案を文書にまとめる
税制改革に関する社会民主党と国民党の意見の隔たりは巨大であ
る。社会民主党と国民党の専門家団のこの文書は、火曜日に財務大
臣ハンス イエルク シェリング（国民党）に手渡され、これは連
立両党の政治対話の土台となり、専門家も意見が一致していない。
（社会保険比など）の賃金付帯費用の引き下げから、財産税導入を
含む家族の負担軽減に関しては、相変わらず合意が得られていな
い。付加価値税の例外などの廃止は、進んでいない。
１２月１６日（火）
国外ニュース
タリバーンの大量殺害 学校の凶行に茫然
急進派イスラーム教徒パキスタンの学校で、過去数年で最悪の大量
殺戮の一つをひき起こした。火曜日に起きたこの事件では、少なく
とも130人が殺害されたが、その多くは子供たちであった。急進派
は、ペシャワールのこの学校に入り込み、あたりに発砲した。8時
間後には、治安部隊がこと建物を襲い、攻撃犯を殺害した。首相ナ
ワズ シャリフは、「国民的な悲劇」である、と述べた。諸外国の
幹部政治家は、驚きを表明し、被害者に弔意を表した。
国内ニュース
税制改革計画で与党両党の幹部は打ち解けない態度
連邦首相ウェルナー ファイマン（社会民主党）と副首相ラインホ
ルト ミッターレーナー（国民党）は、連立政権成立1年の日に、
閣議を開き、よい協力関係を築くことを誓った後、彼らはテレヴィ
番組にそろって出演し、改めて建設的な雰囲気であることを協調し
た。彼らはその席上、税制改革に関して計画された交渉では、3月
までに合意できると自信をのぞかせた。ミッターレーナーは、財産
税を含め、慎重さを要する問題を解決する方法はいくつかあり、
「楽しみに待っていて下さい」と述べた。
１２月１７日（水）
国外ニュース
欧州中央銀行「ルーブル危機はオイロ圏の銀行には危険ではない」
ルーブルにとって「暗黒の火曜日」から1日、ロシア政府は保有す
る外貨を売却し、金融市場を落ち着かせようとする、と予告した。
ただし、ルーブル危機はまだ見えてこない。ロシア通貨の下落は、
オーストリアの銀行を含めてヨーロッパの銀行にも影響を与えてお
り、一部の銀行の株価は急速に下落した。銀行がロシアに持ってい
る資金で、巨額の危険があるにもかかわらず、ヨーロッパ中央銀行
監査役会は、落ち着いている。実際は、西側の銀行はロシアから資
金を引き揚げており、そのためロシア政府はこの資金の流出を禁止
する可能性がある、との観測が生まれている。
国内ニュース
不動産銀行の資金でバイエルン州はオーストリアの訴訟を弁護
バイエルン州立銀行が、不動産銀行の倒産で生じた24億オイロの件
で、オーストリアを訴えているが、バイエルン州財務大臣マルクス
ゼーダー（社会民主党）は、これは、ケルンテン州の倒産して国
有化された銀行とオーストリア国家の対処の遅れから来る「論理的
な結果」である、と見ている。彼は水曜日に、これを「見逃す」こ
とはできないので、バイエルン州で中周された税金が、正当な返還
請求が無視されることはない、と述べた。オーストリア財務省は、
対応にかなり長い時間がかかり、戦闘的になるのであれば、対抗
し、訴訟を起こし返す、と威嚇している。一方財務省には、さらに
災いが迫っている。野党は協調して、不動産銀行法の成立を阻止す
る方針である。
１２月１８日（木）
国外ニュース
EUはクレジットカード利用料金を引き下げることで合意
1年前から、EUはクレジットカードとバンコマートカルテ（デビッ
トカード）の利用料の上限を設定するかどうかで、議論を続けてい
るが、EU加盟各国の財務大臣とEU議会は、妥協案に合意した。クレ
ジットカードでの支払いは今後は購入額の0.3%、バンコマートカル
テは0.2%に制限される。これにより、ヴィザおよびマスターカード
が主に使用される国々での買い物は、より便利になる。この背景に
は、今まで激しく院外での陳情が行なわれ、いくつかの抜け穴が見
つかっていた。
国内ニュース
国を訴える初めての投資家の訴訟 TTIPの先行事例か
マインル銀行は、オーストリア共和国を訴え、これによって新たな
土地に入る。共和国が投資保護協定があるため、仲裁裁判所に訴え
られる、初めての事例である。ただしこれが認められるかどうか
は、不明であるが、それは銀行の「主な株主」である言語区が、オ
ランダの企業であり、その裏にユーリウス マインルが隠れている
と見られるためである。この訴訟で同社は、オーストリアとマルタ
の間の投資保護協定をよりどころにしている。政界と非政府組織の
反応は、それぞれ否定的なものである。社会民主党、緑の党、非政
府組織は、この訴訟は、自由貿易協定である環大西洋貿易投資協力
関係TTIPの先行事例となるが、この協力関係には、いずれにせよ投
資保護条項が含まれることになる。
１２月１９日（金）
国外ニュース
パキスタンは2008年以来の死刑を執行 強い姿勢を示す
ペシャワールでタリバーンが学校で多くの人を殺害したことを受
け、パキスタンは強い姿勢を示す方針である。軍司令官は、6人の
急進派の処刑を命じた。最初の死刑は、金曜日に執行された模様で
ある。今後数日で、さらにいくつかの処刑が予定されている。パキ
スタンでは、2008年に死刑が停止されていた。タリバーンは火曜日
に、学校で凶行におよび、子供135人を含め、155人の死者をだし
た。
国内ニュース
不動産銀行事件でフィッシャーは元財相を批判
「拒絶しないのは、間違いなく政治的な責任である。」連邦大統領
ハインツ フィッシャーは「ティロール新聞」のインタヴューで、
このように述べて、元財務大臣たちが、グリス委員会の不動産銀行
に関する報告書に、意見を表明しなかったことを批判した。またフ
ィッシャーはヨーセフ プレル、マリーア フェクター、ミヒャエ
ル シュピンデレガー（いずれも国民党）は、遅くとも調査委員会
の活動が始まった後では、沈黙を破るだろう、との意見である。一
方この事件では、バイエルン州とのやりとりが続いている。水曜日
に発表されたバイエルン州からの訴訟は、金曜日にはオーストリア
の口座保有者が、対抗して裁判を起こした。
１２月２０日（土）
国外ニュース
ソニーへのインターネット攻撃 北朝鮮は関与を否定
共産主義体制北朝鮮は、米国を脅しつつ、ソニー映画に対するイン
ターネットを用いた攻撃への関与を否定した。北朝鮮外務省は土曜
日、米国が誹謗を行なっている、と非難した。同時にインターネッ
ト上での攻撃を、合同で調査するよう提案した。米国がこの提案を
拒否し、予告通り北朝鮮に対する措置をとるのであれば、「深刻な
結果」を受けざるを得なくなるだろう、と述べた。
国内ニュース
ブーレスはファイマンの状況は安泰であると見る
ドーリス ブーレス（社会民主党）は3ヶ月前から、国民評議会議
長を務めているが、2015年には彼女自身が特に世間の注目を集める
だろう。ブーレスは不動産銀行調査委員会の委員長に就任する。彼
女は、首相ウェルナー ファイマン（社会民主党）が、同委員会に
も出席せざるを得なくなるだろう、と公言した。ブーレスはファイ
マンの社会民主党党首の地位は安泰である、と見ている。彼女は昨
日のテレヴィ番組で、党大会でのやりとりは、同党が活発であるこ
とを示すものであり、ファイマンの後継者として扱われているオー
ストリア連邦鉄道社長クリスティアン ケルンは、政治家に向いて
いないと明言した。
１２月２１日（日）
国外ニュース
戦闘に敗北した責任を問いISは戦闘員を処刑
シリアで「脱走兵」を処刑したのに続き、テロ民兵「イスラーム教
国IS」は、イラクでも、自分たちの仲間の戦闘員を処刑した。目撃
者の日曜日の話によれば、民兵45人がイラク北部のモースル市で殺
害された、このジハード主義者たちは、シンジャル高原での戦闘で
敗北したため、処刑された。シリアで殺害された外国人戦闘員は、
民兵が名乗っている「カリフ国」を立ち去りたい、との望みを持っ
たため、殺害された、とのことである。
国内ニュース
突然の心臓死 ウード ユルゲンス周辺に悲しみ
ウード ユルゲンスの突然の死は、家族、同僚、仲間、ファンの間
に、大きな悲しみと当惑をもたらした。ユルゲンスは日曜日に、散
歩中に意識を失って卒倒し、心不全で死亡したが、全く予想外のこ
とであった。姉妹のジェニー ユルゲンスは、痛みと悲しみは大き
い、と述べた。兄弟のマンフレート ボッケルマンは、「家族にと
っては大きな衝撃だ」と語った。政治家と音楽仲間も、「「歴史的
な人物」の死に「深い衝撃」を受けている、と表明した。