2月2日〜8日のオーストリアのニュース



2月2日(月)

     国外ニュース

リトヴィエンコ裁判でプーチンはマフィアだとの非難

ロンドンでKGBの元スパイアレクサンダー リトヴィエンコが、
2006年に殺されたことに関する裁判が開かれているが、彼の寡婦
は、ロシア大統領ウラジミール プーチンを、厳しく非難した。マ
リナ リトヴィエンコは月曜日、調書に関する聴聞で、組織化され
た犯罪の背後にはプーチンがいた、と述べた。また1998年にプーチ
ンが、当時の国内秘密情報部 FSBの部長に就任したばかりの時に
も、ロシア政界とマフィアとのつながりに関するリトヴィエンコの
内部情報に、関心を示すことはなかったのは、自分の夫にとっては
明白であった、とも語った。リトヴィエンコは生存中、これに関す
る非難を行なっていたが、ロシア政府はこれに怒りを持ってはねつ
けた。マリナ リトヴィエンコは、夫の発言が正しかったことを示
すために、新たな詳細を提出する方針である。

     国内ニュース

警察はPEGIDAのデモを解散させる

「ヨーロッパのイスラーム教化に反対する愛国的ヨーロッパ人
PEGIDA」のデモが、初めてウィーンで実施されたが、フライウング
で支持者と反対派が、対立したことを受け、警察に解散させられ
た。「我々は再び集まる」とこの組織の広報は予告した。20時を過
ぎたところで、警察はPEGIDAの集会の終了を宣言した。PEGIDAの活
動家と、彼らに反対する人たちには、拡声器を用いて解散するよう
に呼びかけが行なわれた。別の所では身元確認と届け出が行なわれ
た。これより前には、3百人ほどのPEGIDA支持者と、2百人ほどの反
対派が、フライウングで対峙した。両組織の間には、数百人の警官
が割って入り、直接的な衝突が起きないようにしていた。




2月3日(火)

     国外ニュース

ツィプラスは欧州歴訪 ブリュッセルでは激しい逆風に

ローマでは極めて好意的な出迎えを受けたが、ギリシア新首相アレ
クシス ツィプラスにとって、水曜日には現在続けているヨーロッ
パ歴訪の旅で、おそらくは難しい段階が待ち構えている。既に前
日、緊迫をもって見守られていたEU委員会議長のジャン・クロード
 ユンケルとの会合が予定されており、ユンケルは事前に、過大な
要求を出さないように、はっきりした言葉で警告していた。水曜日
にはギリシア財務大臣ギアニス ファロファキスも、フランクフル
ト アム マインのヨーロッパ中央銀行EZBで、難しい議論に入
る。彼がここで、負債の借り換えに関して耳を貸すかどうかは、疑
わしい。

     国内ニュース

オーバーワルトは1995年の凶行の犠牲者を追悼

オーバーワルトでは今日、20年前にパイプ爆弾で殺害された4人の
ロマの追悼が行なわれる。ヨーセフ シモン、ペーター サルコ
ジ、カール ホルファト、エルウィン ホルファトは、人種差別的
な言葉「ロマはインドに帰れ」と書かれた板を撤去しようとしたと
ころ、1995年2月4日の夜に死亡した。郵便爆弾を製造したフランツ
 フックスの爆弾事件が、この板の背後に隠れていた。




2月4日(水)のオーストリアのニュース

     国外ニュース

欧州中央銀行は真剣 ギリシア基金に対する特別規則は終了

ギリシア財務大臣ギアニス ファロファキスは、フランクフルトで
は、期待したほどの成果を上げることはできなかった。ヨーロッパ
中央銀行EZB総裁マリオ ドラギと会談した数時間後、オイロを発
見する同銀は、ギリシア国債に関する特別規則を廃止する、と発表
した。2月11日からは、この規則は同銀の貸付の安全性を確保する
ものとしては、利用できない。この措置は、ギリシアの各銀行に最
もはっきりした影響を与える見通しであるが、ただしギリシア中央
銀行は、各金融機関に、今後も「緊急流動性支援ELA」を通じて、
資金を提供することができる。水曜日午後の発表で、オイロ相場は
下落した。

     国内ニュース

医師労働組合アスクレピオスは「阻害要因」

新しい医師労働組合アスクレピオス(ギリシア神話の医術の神の名
前)の設立者ゲルノート ライナーは、「我々は行動に参加できる
ところでは、どこででも行動するつもりである」と述べた。今後
も、集団契約交渉に参加することが、「絶対の」目的である、とも
語った。オーストリア労働組合連合に属する労働組合の反応は、控
えめなものから怒りまで、様々である。政治学者は、賃金交渉への
参加は「非現実的」であると見ている。ただし具体的な紛争では、
この労組は、「長期的にオーストリア労働組合連合にとって、喜ば
しい案件にはならず」、重大な「阻害要因」になる可能性がある、
とも捉えている。




2月5日(木)

     国外ニュース

疫病エボラでシエラ レオネでは「非常事態」宣言

疫病エボラが流行している西アフリカ諸国の中では、警戒が解除さ
れる見通しはない。新たな感染者の数が、再び増加し、この病気の
影響はますますひどいものになっている。経済状況は悪化し、保健
機関は数百人の職員を失い、シエラ レオネだけでこの疫病は既
に、数千人の孤児を作り出している。同国の情勢は、内戦後の数年
を思い起こさせる、とシエラ レオネ出活動する「国境なき医師
団」の派遣団長マルクス バハマンはオーストリア国営放送のイン
タヴューに答えた。また彼は、エボラ治療本部の極めて危険な地域
の作業について説明し、感染する危険は常にある、と語った。

     国内ニュース

社会福祉相は中年雇用促進のために「手当・罰金制度」を強行

社会福祉大臣ルードルフ フンツトルファーは企業に対する「特別
手当・罰金制度」実現にむけて力を注いでおり、これによって、企
業が中年労働者を、より長期間雇用することを目指している。「も
し今から経済会議終了まで何もなされないのであれば、私は自らあ
えて提案をするつもりだ」とテレヴィ番組で述べた。彼は、社会福
祉省は、さらなる関与を続けるつもりである、とも述べた。中年労
働者の雇用を促進するために、「特別手当・罰金制度」は、経済会
議と工業連合が拒否している。この制度の背景にある考え方は、中
年労働者を雇い入れる企業は、特別の手当を受けるが、雇用しなけ
れば罰金が科される、というものである。実際に罰金が科されるか
どうかは、フンツトルファーは確言しようとしなかった。この措置
は2016年に、発効することになっている。




2月7日(金)

     国外ニュース

ウクライナ危機に関してクレムリンで「建設的な」三者会談

ドイツ首相アンゲラ メルケル、フランス大統領フランソワ オラ
ンド、ロシア大統領ウラジミール プーチンは、金曜日夕刻に、ク
レムリンで会談を開いたが、ウクライナ紛争の具体的な解決の歩み
は得られなかった。ただし話し合いは、「内容が豊かで建設的」で
あった、とロシア政府は発表した。話し合いを続けることで、合意
が得られた。日曜日にはこの3人は、お互いに電話で話し合うこと
になっている。同時にミンスク協定実施に向けて、共同文書を練り
上げることになっている。

     国内ニュース

会計検査院は不動産銀行に関して財務省を激しく批判

イルムガルト グリスを議長とする不動産銀行委員会の最終報告書
は、早くも注目を集めている。旧アルペ・アドリア不動産銀行が、
2009年に緊急に国有化されるまでの期間に関して、会計検査院RHが
取りまとめた報告書の原案は、より厳しい批判を繰り広げている、
とテレヴィ番組と「クリール」紙は金曜日に報じた。特に財務省が
この報告書の標的となっており、「重大な怠慢と誤った決定」が取
りざたされている。




2月8日(土)

     国外ニュース

ウクライナ会談は意見の相違のため期待は持てない

ドイツとフランスが、ウクライナに平和をもたらす努力をしている
が、その成果は風前の灯火である。対立する両者が参加するミュン
ヒェンでの安全会議では、そのことが今井と土明らかになった。西
側、ウクライナ、ロシアの間の亀裂があからさまに、そして激しく
あらわになった。ロシア政府は、ウクライナ政府に分離独立派との
交渉を要求しているが、ウクライナ大統領ペトロ ポロシェンコ
は、これを拒否した。ロシア大統領ウラジミール プーチンは、ロ
シアは戦争をするつもりはない、と伝えさせた。米国副大統領ジョ
ー バイデンは、プーチンに「演説するのではなく、行動するよう
に」求めた。

     国内ニュース

刑務所が医師不足を訴える

刑務所は、緊急に医療関係者を探している。それは特に一般医と精
神科医である。現在オーストリア全体で、16の医療関係の仕事が募
集されている。刑務所管理部の話によれば、医師を見つけるのは困
難である。刑務所管理部の主任医師マルギート ウィンターライト
ナーは、刑務所は医師にとって、魅力的な職場ではない、と述べ
た。




2月9日(日)

     国外ニュース

カイロでのサッカーの試合 暴動で死者発生

エジプトで競技場で流血の衝突が起きてから3年、サッカーの試合
中に多くの死者を出す暴動が起きた。検察が午後遅くに、カイロで
は警察と衝突して、20人以上が死亡した、と発表した。当局の発表
によれば、過激なサッカーファンが、売り切れになった競技場に入
ろうとして、封鎖を突破しようとした。エジプトでは、サッカーの
試合に観客が入場するのが、先日認められるようになったばかりで
あった。2012年にはポルト・サイードで重大な結果となった暴動が
起き、74人が死亡していた。

     国内ニュース

高速A1号線で65台を巻き込む連続自動車事故

日曜日午後に、エトとアムシュテッテン西の間の西側高速道路A1
で、重大な自動車の玉突き衝突が起こり、救助隊が大規模に出動し
た。65台の車両が関係するもので、13人が負傷し、うち3人は重傷
である。




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