4月20日〜26日のオーストリアのニュース



4月20日(月)

     国外ニュース

難民問題でEUはより多くの資金と船を出すと約束

EUは、地中海でこのところ起きている難民の悲惨な状況に対処する
ために、海難救助活動を大幅に拡大する方針である。月曜日にはル
クセンブルクで、外務大臣と内務大臣の特別会議が開かれ、地中海
での救助計画「トリトン」と「ポセイドン」のための資金と物資を
倍増させる計画を、始動させた。これにより、はるかに多くの艦船
を投入することが可能になる。海賊対策の活動「アトランタ」を模
範として、今後は国外逃走を手引きする者たちを狙って、追跡する
ことになる。

     国内ニュース

病院医師のぎりぎり多数が新たな給与に賛成

オーバーエスターライヒ州の病院勤務医3千2百人が、新たな賃金に
関して、全員で投票を行なった。その結果は緊張感を持って待たれ
ていたが、月曜日午後に医師会はこれを発表した。意志を問われた
うち、ぎりぎりの多数52.8%が、これに賛成した。この提案は、医
師に総額で2千5百万オイロ多くの給与をもたらすものである。今回
の賛成で、7月1日にこれが効力を持つよう、すべての前提条件が満
たされることになる。




4月21日(火)

     国外ニュース

難民事件でEUは軍の派遣を検討

人間を違法に油種使用としている者たちの船を破壊する計画が、地
中海難民大事故に関して、木曜日に開かれるEU首脳会談の最重要議
題の一つになりそうである。その活動の目標は、逃亡幇助犯たち
が、その作業の練習をしにくくすることである。EU委員会の情報に
よれば、リビア沖で活動する人間密輸業者たちは、やってくる数千
人の難民たちを運ぶのに必要な船を、もう持っていない。船を破壊
すれば、さらに多くの人が、命の危険がある地中海を越えてヨーロ
ッパを目指す航海に出る危険を冒すのを、妨害できるかもしれな
い。

     国内ニュース

集団殺戮の声明 トルコ人同盟は「失望」

在オーストリアのトルコ人同盟は、「プレッセ」紙(水曜版)に全
面広告を出し、国民評議会議員を出す6会派すべての共同声明に、
抗議を表明した。この声明は、オスマン国家で1百年前に、アルメ
ニア人多数が殺された事件を、「集団虐殺」であった、と非難して
いる。公開書簡の中でトルコ人側は、これには「失望した」と述べ
ている。




4月22日(水)

     国外ニュース

地中海でのEUの難民対策に批判

EU委員会は、地中海で密航業者の船に軍の活動を検討する、と予告
しているが、現在は批判の声が強まっている。人権組織などは、政
治家たちは「冷笑的」で「世間知らず」な反応をしており、難民は
それによってさらなる危険にさらされる、と非難している。北アフ
リカに亡命者受け入れ施設を設置する、との提案に賛成する人も少
ない。木曜日のEU危機対策首脳会談を前に、イタリアの難民計画
「我らの海」を、改定するようにとの要請が強まっている。

     国内ニュース

不動産銀行調査委員会では黒塗りの書類には解決が見いだせず

不動産銀行調査委員会で、多くの書類が黒塗りされていることを巡
る対立で、水曜日夕刻も、各会派の代表が出席する会議も、解決に
は至らなかった。国民党は相変わらず、捜査を委託する人1人を任
命する方針であるが、野党は黒塗りそのものを受け入れていない。
これより前に、激しいやりとりがあった。緑の党は、国民党の財務
大臣ハンス イエルク シェリングを召喚する、と威嚇した。木曜
日には、次回会議が行なわれる。ただし数週間前から対立が続いて
いた別の問題の1つ、目撃者の名前は、規則通りに公表することで
決着した。




4月23日(木)

     国外ニュース

アルメニア人大量虐殺 ギリシア政府の歴史問題

正式にアルメニア人が金曜日に想起するのは、恐ろしい犯罪であ
る。ちょうど1百年前に、オスマン国家では、組織的に国外追放と
処刑が始まり、2年後には150万人のアルメニア人が死亡した。キリ
スト教徒民族組織に対する「大量虐殺」、多くの歴史家とオースト
リアやドイツなどの国家にとって、この事件ははっきりしている。
しかしオスマン国家の後継国家であるトルコにとってはそうではな
い。トルコ政府は国外追放があったことは認めているが、「民族虐
殺」という概念を使うことは拒否しており、死者の数ははるかに低
く設定している。これには今日なお、高度に政治的な理由がある。

     国内ニュース

外務大臣クルツはアルメニア宣言を擁護

国会が、1915年のアルメニア人民族虐殺に関する声明を発表した
が、これがオーストリアとトルコの外交的なねじれを生んでいる。
トルコ政府が、ウィーンから大使を引き上げたことを受け、外務大
臣セバスティアン クルツ(国民党)は今日、トルコ政府に対し、
オーストリア国会の声明は、「尊重され」なければならない、と訴
え、現在重要なのは、トルコ人とアルメニア人の和解に向けて、作
業を続けることである、と述べた。




4月24日(金)

     国外ニュース

ガリポリの戦いから1百年 トルコは記念式を準備

トルコは公式には、アルメニア人大量虐殺よりも、ガリポリの戦い
の方を追悼する。両方とも1百年前に起きた。(英仏中心の)大国
協商国が、オスマン国家によって、打ち破られたこの戦いは、金曜
日に国の式典をおこなって、思い起こされた。ガリポリの神話は、
既にずっと、トルコの政治の尻ぬぐいをした。発表された論評の中
では、実際にこれはねじ曲げられている、と報じられている。記念
式は、1百周年記念式の前日に行なわれるのは、トルコがアルメニ
ア人民族殺戮問題で議論の対象とする黙祷のためであって、偶然で
はない。

     国内ニュース

ケルンテン州はどのように資金を手に入れられるか

第一回交渉は成果を上げなかったが、月曜日には期待が持てる。ケ
ルンテン州は連邦政府と、歳入不足を穴埋めするために、議論を行
なっている。ケルンテン州は、改革を命じられることを望まない、
と同州財務大臣ガブリエレ シャオニヒ(社会民主党)は述べた。
短期の流動資産の他、州に関与するヘタ有価証券の買い戻しが議論
される。これが実現すれば、ヘタの債務減免が、1年ほど後に差し
迫ったものになる前に、債務の一部をより安く買い戻すことができ
るかもしれない。ただしケルンテン州には多くの能力がないため、
この資金は、連邦が支払うことになるはずである。




4月25日(土)

     国外ニュース

ネパール 生存者捜しが忙しく続く

ネパールでの巨大地震を受け、被災の規模がゆっくりながら、よう
やくはっきりしてきている。首都カトマンズとその周辺だけで、す
くなくとも1千人が死亡した。大量の瓦礫の下で、生存者捜しが、
忙しくそして必至に続けられている。登山客1千人ほどの運命は不
明であるが、それはエヴェレスト山の登山基地は、雪崩で埋まった
ためである。確実なのは、この自然災害は、貧しい同国を二重に困
難な状態に追い込んでいる、ということである。

     国内ニュース

フィッシャー「難民はEU各国で公平に引き受ける」

オーストリアは、発展協力にますます大きく投資しなければならな
い。連邦大統領ハインツ フィッシャーは、難民の悲惨な状況に関
して、このように要請した。彼は、オーストリアとヨーロッパに
は、巨大な責任がある、これは道徳的な問題である、と人々に確信
させなければならない、と彼は述べた。また彼は、難民はEU内部で
より公正に引き受け泣けるべきである、とも語った。




4月26日(日)

お休みです。





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