6月15日〜21日のオーストリアのニュース



6月15日(月)

     国外ニュース

公式に立候補 ジェブ ブッシュは「アメリカ」修理に意欲

父と兄に続いて、今度はジエブ ブッシュが米国大統領を目指す。
共和党員で、元フロリダ州知事の彼は月曜日に、2016年11月の選挙
に向けて立候補する、とマイアミで公式に発表した。「私は米国大
統領の候補である」とブッシュは述べ、さらに米国大統領になった
あかつきには、「米国を修理する」意向である、と予告した。62歳
の彼は、世論調査では、党内の予備選挙では、最有力候補の一人で
ある。民主党では元外務大臣で、元大統領夫人ヒラリー クリント
ンが、圧倒的な有力候補である。

     国内ニュース

イスラーム教徒裁判 緊迫する中判決が待たれる

火曜日お昼に、ウィーンのイスラーム教徒裁判で、判決が出され
る。イスラーム教徒とされる9人と、彼らの運転手が、武装したジ
ハード主義者たちと連絡を取ろうとした、との容疑が持たれてい
る。彼らは出国しようとした際に、拘留された。




6月16日(火)

     国外ニュース

米国大統領選挙 百万長者トランプが名乗りをあげる

ジェブ ブッシュが、2016年の米国大統領選挙の候補者に、正式に
名乗りを上げた翌日、彼は党内で新たな競争相手を持つことになっ
た。不動産の大立者ドナルド トランプは火曜日、共和党の候補者
を決める争いに参加する、と発表した。米国は「本当に偉大な指導
者」を必要としている、と支持者を前に宣言した。とらえどころの
ないこの大金持ちには、あまり大きな可能性があるとは見られてい
ない。彼の出馬で、共和党の候補者は12人になった。

     国内ニュース

税制改革は閣議を通過 様々な反響

政府は火曜日、税制改革では、「良好かつ集中的な」協力と「前向
きな修正」ができた、と賞賛したが、野党は改めて、この改革には
賛成するつもりがない、と発表した。ただし緑の党は、詐欺対策で
は、交渉に応ずる用意がある、との姿勢を示した。労働組合と労働
者会議は、「過去40年で最大の税制改革」を、被雇用者にとって
「実質的な負担軽減」である、と賞賛した。経済界および工業界の
代表は、この案は十分ではない、とみており、企業にとってさらな
る成長のための刺激が必要である、と述べた。




6月17日(水)

     国外ニュース

大航空会社はストと税金でEUに対する圧力をかける

これは初めてのことである。ヨーロッパの五大航空会社は、一つの
計画を取りまとめた。これに加わっているのはルフトハンザ社、エ
ール フランス・KLM社、英国航空の親会社IAGと、大きな格安航空
会社ライアンエア社、イーズィージェット社である。水曜日には、
これらの大企業の社長は、EU委員会に、飛行場の使用料と飛行の保
険を、乗客と経済の利益の観点から引き下げるように、と養成し得
た。航空管制官のストライキも、航空会社にとっては、目の上のた
んこぶである。ヨーロッパの空域全体に関する交渉は、数年前から
暗礁に乗り上げているが、この要求が動きを呼ぶ可能性がある。

     国内ニュース

不動産銀行の不良債権処理銀行には70億オイロが不足

数回にわたって遅れ、債権者が緊張感を持って見守る中、アルペ・
アドリア不動産銀行の「不良債権処理銀行」は、水曜日に2014年の
決算書を呈示した。ただしこの結果は、あまり喜びをもたらさ
なかった模様である。不良債権処理銀行は、巨額の資本不足を抱え
ている。解散のための銀行は、79億オイロの損失を計上し、負債を
解消するために70億オイロが不足している。これによれば、債務超
過は、極めて悲観的な想定にふさわしい。東ヨーロッパでの高額の
負債を回収不能とすることなどで、この債務が生じている。




6月18日(木)

     国外ニュース

月曜日の首脳会談 債権者はギリシア政府に譲歩を迫る

オイロ使用国の財務大臣が、ギリシア危機の会合が、木曜日夕方に
開かれたが、1時間半しかかからなかったのはこれが初めてではな
い。合意は成立しなかった。月曜日のオイロ使用国の大統領および
首相が、始まることになっている。EU評議会議長ドナルド トゥス
クは、ルクセンブルクでの会議が決裂した後、特別会議を召集し
た。ただし、オイロ使用国の財務大臣は、断念するつもりはない。
オイロ使用国連合ユルーン ダイセルブルームは、月曜日前に再び
財務大臣会談を開く可能性を否定しなかった。彼は、ぎりぎりの時
間しか残されていないことを指摘し、ギリシア政府に「主導権はギ
リシア側にある」と述べた。

     国内ニュース

亡命者本部 何故市町村は抵抗するのか

亡命希望者の本部をめぐって、長期的な対立が起きているが、特に
何故多くの市長がこれに反対し、わずかな宿泊所しか準備できない
のか、との疑問が生まれている。トライスキルヒェン市長アンドレ
アス バープラー(社会民主党)の見解によれば、住民が基本的に
は、支援をする準備はなく、逆である、とテレヴィのインタヴュー
で述べた。その理由は、内務省が、市町村に「けちな対処」しかし
ておらず、取りまとめられた合意、たとえばトライスキルヒェンで
の合意が、破られているとの事実があるためだ、と述べている。バ
ープラーは、その背景には、政治的には意図が激しさを増してい
る、と推定している。内務省は、責任は州にある、と見ている。




6月19日(金)

     国外ニュース

ギリシア「特別首脳会談を前に不安と不満」

ギリシア会談は木曜日には、わずか数時間で再び決裂したが、金曜
日には、国家としての破産に瀕したギリシアでは、大きな不安を生
んでいる。1日で、およそ12億オイロが銀行口座から引き出され
た、と複数の通信社が伝えている。ヨーロッパ中央銀行は、新たな
債務を約束したが、それはわずかに月曜日までである。EU加盟国の
大統領と首相が参加する首脳会談は、舵を今一度切ることになるか
もしれない。ただしこの交渉の参加者たちの間では、不満が広がっ
ている。

     国内ニュース

亡命者問題 機械的な作業でトライスキルヒェンの負担を軽減

亡命希望者は、7月20日から、「機械的な作業」で、各州に割り振
られることになる、と内務大臣ヨハナ ミクル・ライトナー(国民
党)は金曜日、サンクト ペルテンでの記者会見で発表した。彼女
はこれより前に、各州の難民担当者と協議をおこなった。各州への
割り振りは、将来的には公平なものになるが、難民の宿泊所は未解
決のままである、とも彼女は述べた。首相ウェルナー ファイマン
(社会民主党)は、割り当てを軍の水準にして、寄宿舎を開放する
ように提案している。




6月20日(土)

     国外ニュース

米国の教会での殺人 遺族は犯人の良心に呼びかけ

水曜日夜に米国の教会で起きた大量殺戮を受け、土曜日には容疑者
の第1回聴取が行なわれた。9人の死者の遺族も、映像を通じて、そ
して直接その場で、21歳の容疑者と向き合った。彼らはみな、犯人
を許す、と発言した。容疑者は、頭を垂れて彼らの発言に聞き入っ
た。彼の動機は、拘留の後半では、主題にならなかった。犯人の友
人は、彼は木曜日に「多くの人々に痛みを与えるつもりだ」と予告
していた、と述べた。彼らはその後、彼のピストルを取り上げた
が、その後それを返していた。

     国内ニュース

グラーツは危険運転の犠牲者を悼む

26歳の男が車を暴走させた末、夕刻に少なくとも3人を殺害、重篤
者を含め十数人を負傷させたが、グラーツは犠牲者を悼んだ。市中
心部の多くの場所で、ろうそくがともされ、人々が静かな追悼集会
に集まった。犯人の車は、警察の鑑識によって、現場から運び去ら
れた。警察がつけた印は、犯人が5分間にわたって白昼、人々を死
傷させた現場に残っている。




6月21日(日)

     国外ニュース

ギリシア 危機対策会議を前に最後の値引き交渉

週末には最後まで、関係するすべての参加者が、ギリシア問題で取
りうる道を探して、議論が行なわれた。まさに最後の一分まで、ギ
リシア首相アレクシス ツィプラスは日曜日正午、新たな解決の提
案を行なった。午後にも、国際通貨基金、ヨーロッパ中央銀行、EU
委員会に宛てて、書簡が送られた。ツィプラス自身は、月曜日午前
中に、夕方の特別首脳会談の準備を行うオイロ使用国の財務大臣と
の交渉を前に、EU委員会議長ジャン・クロード ユンケルと会談す
る。ツィプラスが予告している「最終的解決」がどのようなものに
なるのかは、ギリシアはまだそれを公表していない。

     国内ニュース

グラーツの自動車暴走 犯行に関する解明は進まず

自動車がグラーツ市中心部で暴走し、死者3人、負傷者34人を出し
てから1日、日曜日午後には、四輪駆動車の運転手は、警察の事情
聴取を受けた。彼はその際、むしろ責任逃れの態度を取っていた、
と検察広報クリスティアン クロシュルはAPA通信の質問に答え
た。26歳のこの男の精神状況が悪いため、最初の尋問は途切れ途切
れとなった。この男は引き続き、グラーツ・ヤーコミニの交流施設
に運ばれ、月曜日には拘留を決める裁判官の前に連れて行かれる。




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