6月22日〜28日のドイツのニュース



6月22日(月)

ベルリンで逮捕されたエジプト人記者マンスールが釈放

ベルリンで逮捕されたテレヴィの記者アフメド マンスールは、自
由の身となった。複数の通信社が、一致してこれを報じている。
52歳の彼は、エジプトには引き渡されない、とドイツ司法筋は説明
した。ベルリンの検事総長は、エジプトの法律上の協力要求には応
じない、砥の粉徹底を下した、とのことである。マンスールは、ア
ラブのテレヴィ局ジャジーラの職員で、土曜日にはベルリンのテー
ゲル空港で逮捕され、それ以来拘留が続いていた。彼には、エジプ
トのの逮捕命令が出ている。マンスールの弁護士は、自分への依頼
者に関する容疑は、「曖昧」である、と批判した。

     その他のニュース

ギリシア問題では突破口が見いだせず

ギリシアの債務をめぐる対立では、諸外国の資金提供者とギリシア
政府は、解決を求めて相変わらず議論を続けている。オイロ使用各
国の大統領と首相は、月曜日夕刻に特別会議を開く前に、早期に突
破口が見いだせるとの期待に水が注された。午後には、合意が成立
することなく、オイロ使用国の財相会合は終了したが、これは首脳
会談の準備を行う場であった。ギリシアのこれに必要な提案は、
「ぎりぎりの時点で」ようやく提出された、とオイロ使用国連合議
長ユルーン ダイセルブルームは述べた。合意は今度は、今週末に
ブリュッセルで開かれる定例EU首脳会談で得られる可能性がある。
ドイツ財相ショイブレ(キリスト教民主同盟)は、今までは実質的
な提案がない、と述べた。ドイツ首相メルケルは、今日の特別会議
を、「協議の首脳会談」であったと評した。

EUは密入国業者連合への措置を開始

EU加盟国の外相は、難民危機に関して、密入国業者に対して、ヨー
ロッパが軍事的な活動を開始した。彼らはブリュッセルで、軍によ
る哨戒を通じて、密入国業者の連合体に関して、より精確な情報を
得るための、最初の局面に入ると決定した。これに関して、レーダ
ー、航空機、衛星の映像の他、秘密情報部の情報が活用される。船
舶の他、飛行機、ヘリコプター、無人機、潜水艦が投入されること
になっている。EU加盟各国は4月に、リビアの密入国業者に軍が対
処する、と決定を下していた。ただしリビアが高権を持つ海域での
活動をするためには、EUは国連安全保障理事会の委託がつ必要であ
る。今までは、拒否権を持つロシアが留保したため、これは成立し
ていなかった。また各国外相は、ロシアに対する経済成長を、
2016年1月31日まで延長した。ウクライナ紛争に関するミンスク平
和系計画が、実施されない間は、貿易および投資の制限を緩めるこ
とはない、と外相たちは明言した。

官庁の広報「タリバーンによるカブールの国会襲撃が終了」

アフガニスタンの首都カブールでは、タリバーン戦闘員が、国会議
事堂を攻撃して、反撃を受けて血が流れた。攻撃犯8人全員が死亡
した、と内務省広報はカブールで発表した。それによれば、犯人
1人は、車で爆死し、治安部隊がその他のタリバーンを射殺した。
現地での報道によれば、この攻撃で、女性1人と子供1人の民間人
2人も死亡した。30人以上が負傷した、とアフガニスタンのテレヴ
ィ局トロが報じている。タリバーンは、新国防相スタニクサルが、
ちょうど職務を開始したときに、国会を襲撃した、と発表した。議
事堂近くでは、爆発音と銃撃音が聞こえた。テレヴィの映像では、
国会議員たちが議事堂から逃げ出す様子が写っていた。クンドゥス
にある国防軍の元基地では、タリバーンは進軍を続けている。この
州では、蜂起勢力がダシュト エ アルチー地区の広くを占領して
いる、とこの地域の知事サイエディは発表した。




6月23日(火)

米国は戦車と大砲を東ヨーロッパに移す

米国は、少なくとも「一時的」に、重火器をNATOの中部および東部
ヨーロッパに移す予定である。米国国防大臣アシュトン カーター
は、エストニアの首都タリンで、移動させる物資は、一箇旅団分の
武装を含み、つまり、数千人の兵士分であり、これには戦車、装甲
車、大砲が含まれている、と述べた。とくにNATOに加盟する東部の
国々は、ロシアがウクライナ紛争に介入しているため、繰り返し懸
念を表明し、西側の軍事的活動を強化するよう求めていた。

     その他のニュース

モスコヴィチはギリシアとの合意が成立すると「確信」

EU経済委員モスコヴィチは、ギリシアの債務危機との調停が今週中
に成立する、と予想している。「我々は協定を結ぶであろう、と私
は確信している」、争点となるのは付加価値税と年金である、とラ
ジオ局フランス インテルに述べた。ギリシア政府と、オイロ使用
地域の債権者は、ブリュッセルで首脳会談を開き、木曜日朝までに
具体的な成果を出すことで合意した。そのために水曜日には、オイ
ロ使用各国の財相会議が再び設定され、EU夏の首脳会談に向けて、
決定を下す基盤を作ることになっていた。ただしそれまでに、ドイ
ツ首相メルケルと、国際通貨基金総裁ラガルドは、行動する必要が
ある、と見ている。ギリシア首相ツィプラスは、自分が譲歩した
後、議会および自分の政党急進左派連合からの圧力にさらされてい
る、と感じている。ギリシア政府は、6月30日までに、およそ15億
オイロを国際通貨基金に返済できるように、緊急に新たな財政支援
を必要としている。この日に、ヨーロッパの債務計画の期間が終了
する。

クルド人はシリアのIS「首都」に迫る

クルド人部隊は、テロ軍「イスラーム教国IS」のシリアにある最重
要拠点、アル・ラッカまで、50キロに迫った。シリア人権監視団と
クルド人活動家は、このクルド人たちは、同市北部で、ジハード主
義者であるISの軍事拠点を占拠した、激しい戦闘の後、近くに去る
アイン イッサにも迫っている、と発表した。クルド人人民保護部
隊YPGは、先週既に、シリアとトルコの国境の町テル アブジャド
を占領し、ISに重要な補給経路に、重大な打撃を与えていた。クル
ド人たちは、進軍に当たって、諸外国の連合軍から空爆の支援を受
けている。

政府はクンドゥス近郊の地域をタリバーンから奪還

アフガニスタン治安部隊は、激しい戦闘の失せ、北部のシャル ダ
ラフを、蜂起勢力タリバーンから奪還した。この地域が急進派イス
ラーム教徒であるタリバーンによって制圧された後、既に州都クン
ドゥスが九州さえるのではないか、と懸念されていた。少なくとも
85人のタリバーン、6人の治安部隊、1人の民間人が、日曜以降に戦
闘で死亡した、と州知事は発表した。ドイツ国防軍は、2013年10月
に、クンドゥスから撤退していた。タリバーンは、4月には春の攻
勢を開始した。




6月24日(水)

エリザベス女王が軍隊式の出迎えを受ける

英国女王エリザベス2世は、ドイツを公式訪問し、ベルリンの新監
視所で、戦争と暴力の犠牲者を追悼した。兵士2人が、89歳の女王
の名前で、花輪を供えた。彼女はこれより前に、連邦大統領ヨアヒ
ム ガオクおよび連邦首相アンゲラ メルケルと面会した。その際
には、計画されている英国のEU残留に関する国民投票が、話題とな
った。メルケルは訪問を前に、英国政府との密接な関係を賞賛し、
英国がEUに残留して欲しい、との願いを強調した。エリザベス2世
は、夫のフィリップ公と共に、金曜日までドイツに滞在する。彼女
のドイツ訪問は、すでに5度目である。元収容所ベルゲン・ベルゼ
ン訪問も、予定されている。ここは1945年に、英国軍によって解放
されていた。

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ラメルトはイスラエル議会で演説

連邦議会議長ラメルトは、ドイツとイスラエルの外交関係50年を、
「贈り物」である、と述べた。彼はエルサレムの国会で、ドイツ語
で演説し、友情は買うことはできない、贈り物であるが、面倒を見
ることが必要である、と強調した。暗い過去があるため、両国の関
係は、ずっと特別なものであり続けるだろう、と彼は語った。彼は
演説の最初と最後に、ヘブライ語でいくつかの文を語ったが、これ
はクネセトの議員が、大きな拍手で迎えられた。

ツィプラスは負債を巡る対立で資金提供者を批判

ギリシア首相ツィプラスは、自分の改革の提案に関して、諸外国の
資金提供者が取っている態度を批判した。ギリシアの報道機関が一
致して報道しているところでは、国際通貨基金は、ギリシアの支出
削減計画には納得していない。ツィプラスが、国際通貨基金、ヨー
ロッパ中央銀行、EU委員会の代表と会談する前に、立場はまだ離れ
ている、とEUは発表した。3つの債権者は現在、疲弊した国家財政
を清算するための、ギリシアの支出削減の提案を検討している。ギ
リシアが、さらに巨額の供与を受け、間近に迫った国家としての倒
産を回避できるかどうかは、この決定にかかっている。そのために
は、オイロ使用各国の財務大臣は、水曜日夕方にブリュッセルで会
談をおこなう方針である。

ヨーロッパ中央銀行はギリシア銀行に対する資金供給を続ける

内部情報によれば、ヨーロッパ中央銀行は、ギリシアが要請してい
る同国の金融機関向けの緊急支援を、改めて許可した。借款の総額
がどれぐらいに増えるかは不明である。現在ヨーロッパ中央銀行に
は、ギリシアの銀行を支援するために、新たに介入する用意があ
る、とのことである。ギリシアの預金者は、国家として破産した場
合には、現金の引き出しが大幅に制限されるのではないか、との懸
念から、数日前から、数十億オイロを口座から引き出している。




6月25日(木)

オイロ使用国連合はギリシア問題で成果なく会議を延期

ギリシア破産回避をめぐり、同国とその債権者との交渉は、木曜日
は不調に終わった。オイロ使用国の財務大臣の特別会談は、成果を
上げることなく終了した。ギリシア政府とヨーロッパ中央銀行、国
際通貨基金、EU委員会からなる債権者組織は、支出削減および改革
の一連の措置に、合意することはできなかった。この合意は、凍結
されている緊急借款に関して、72億オイロの支払いを行なうための
前提条件である。ギリシアは、来週火曜日には、15億オイロ以上
の負債を、国際通貨基金に返済しなければならない。ブリュッセル
での事前の合意が成立し、ギリシア国会と、ドイツ国会で承認され
なければ、この資金は入手できなくなる可能性が極めて高い。

     その他のニュース

女王エリザベス2世はフランクフルトを訪問

女王エリザベス2世は、フランクフルトのパオル教会を見学し、ド
イツの公式訪問を続けている。1848年に初めて選挙で選ばれた国民
の代表が集まったこの教会は、ドイツの「民主主義の揺籃の地」で
ある、と見なされている。レーマー広場での昼食と、そのバルコニ
ーに登場した後、彼女は午後には再び、ベルリンに来ることになっ
ている。89歳の彼女が、ドイツを公式訪問するのは5度目である。
ベルヴュー宮での晩餐会では、女王は水曜日には、連邦大統領ガオ
クとともに、ヨーロッパ統一を訴えた。金曜日にエリザベス2世
は、夫フィリップ公と一緒に、元強制収容所ベルゲン・ベルゼンを
訪問し、ホロコーストの生存者と話をする意向である。

シリアではISが進軍 死者多数

シリアでは、テロ民兵「イスラーム教国IS」は、連続して敗北した
後、攻勢に出ている。同国北部では、イスラーム教徒である彼ら
は、国境の都市コバネに迫っている。彼らは、自殺攻撃2件を行な
った、とシリア人権監視団はロンドンで発表した。その発表によれ
ば、クルド人部隊とIS民兵が激しい戦闘を行ない、多くの戦闘員が
死亡し、その他にコバネの南にある村では、少なくとも20人が殺害
された。またISは、さらに東に250キロほどにある町アル・ハサカ
を攻撃した、とのことである。ただし中立の機関は、この情報を確
認していない。コバネは、クルド人部隊によって、数ヶ月間の戦闘
の末、1月末にIS〜解放されていた。同市をめぐる攻防戦は、ISテ
ロリストに対する抵抗の、象徴となった。

ブルンジ副大統領は国外に逃亡

国会議員選挙を数日後に控え、ブルンジ副大統領ルフィキリは、ベ
ルギーに逃亡した。大統領ンクルンジザが、3期目の大統領を務め
ようとしているが、ルフィキリはこれを支援しない、とフランスの
テレヴィ局フランス24に述べていた。これによって彼は、4月末か
ら大統領に抗議している野党に組みしている。ンクルンジザが、
7月の大統領選挙に立候補すると予告してから、ブルンジは深刻な
危機に陥っている。激しい暴動が起こり、多くの人が殺され、10万
人を越える人々が、暴力を恐れて隣国に逃げ込んでいる。東アフリ
カの同国では当面国会議員選挙は、来週水曜日に設定されている。




6月26日(金)

チュニジアの観光ホテルが襲撃を受ける 死者は少なくとも27人

チュニジアのスース市の海岸にあるホテルが襲撃を受け、少なくと
も27人が殺された。内務省の代表は、犠牲者の中には、外国人も含
まれていた、と述べた。治安筋の発表によれば、襲撃の目標は、ホ
テル インペリアル マルハバで、現地では警察との銃撃戦が起き
た、その際攻撃側の1人も死亡した。これ以上の詳細は、当初は発
表されなかった。スースは、チュニジアで最も人気がある海水浴場
の一つで、ヨーロッパや北アフリカの隣国から、頻繁に観光客が訪
れるところである。
チュニスでは3月中旬に、武装した2人が、有名なバルド国立博物館
を襲撃し、観光客21人と警官1人を殺害した。ジハード主義者組織
であるイスラーム教国ISは、この攻撃を行なったと発表したが、チ
ュニジア政府は、対立する網状組織アル カーイダと連携するイス
ラーム教徒旅団オクバ イブン ナファーが引き起こしたもの、と
している。

     その他のニュース

クウェート市のシーア派モスクが襲撃 死者少なくとも25人

クウェートでは、シーア派のモスクが再び襲撃を受け、少なくとも
25人が死亡した、と湾岸の首長国である同国内務省が発表した。こ
の攻撃では、その他にも負傷者が出ている。またこの攻撃は、金曜
日の祈祷の時間に、首都クウェート市東部にあるサディク師モスク
で行なわれた。ジハード主義者組織イスラーム教国ISが、この攻撃
を行なった、と発表した。クウェートで、シーア派がこの種の攻撃
を受けるのは、これが初めてである。クウェート治安部隊の代表
と、目撃者の話によれば、モスクを攻撃したのは、自殺攻撃犯であ
る。

フランスでイスラーム教徒と見られるものの襲撃 死者1人

フランスでは、イスラーム教徒と見られるものが、ガス工場を襲撃
し、1人を殺害した。捜査陣によれば、少なくとも1人の攻撃犯が、
敷地に侵入し、イスラーム教の旗を手にしており、複数のガス貯蔵
容器を爆破した。襲撃後には、斬首された男の遺体が発見された。
警察は35歳の男を逮捕したが、この男は急進派イスラーム教徒運動
と、接触を取っていた、とされている。その後警察は、この犯行の
別の容疑者追い詰めた。フランス大統領オランドは、この攻撃が起
きたため、ブリュッセルでのEU首脳会談への参加を取りやめ、治安
閣議の会議を招集した。彼は、「テロリスト的な性質」の襲撃であ
る、と述べた。

EUの難民数割り当て交渉が決裂 ドイツは8千人を受け入れる

ドイツは今後2年で、EU内で新たに割り当てられる8千人ほどの難民
を受け入れる方針である。連邦内務省広報は、ブリュッセルで提案
されたドイツが2割の難民を受け入れる方向に進むつもりである、
と述べた。EU加盟28カ国の首脳は、木曜日にブリュッセルで、イタ
リアおよびギリシアに滞在している難民4万人を、自由意志に基づ
いて、他のEU加盟国に受け入れる、との決定を下していた。確定し
た割当数には、東ヨーロッパの国を中心に、複数の国が抵抗した。
これには、国連と他の組織から批判が出ている。




6月27日(土)

ダイセルブルーム「ギリシアの国民投票は交渉の終わり」

ギリシア首相アレクシス ツィプラスは、諸外国の資金提供者の改
革要求に関して、国民投票を行ない 国民に決定を任せると予告し
たが、オイロ使用国連合議長ユルーン ダイセルブルームは、これ
を厳しく批判した。彼はオイロ使用国の財務大臣が特別会議を始め
る前に、この悲しむべき決定を下すことで、さらなる話し合いの扉
は閉ざされた、とブリュッセルで述べた。各国の財務大臣は、ギリ
シアの決定からどのような「影響」が生まれるか、話し合うことに
なる、とも語った。EUの外交筋によれば、現在別案について言及さ
れている。別案の中には、ギリシアが国家として破産し、オイロ使
用地域から離脱する可能性がある、と理解されている。
ツィプラスは、債権者国際通貨基金、EU、ヨーロッパ中央銀行との
対立で、夜に支出削減計画を受け入れる条件として、7月5日に国民
投票を行なう計画を設定していた。そのためには、資金提供者は、
6月末に期限が切れる支援計画を、数日間延長することになる。

     その他のニュース

チュニジアは流血の襲撃を受けてテロ対策を強化

チュニジアの保養地スースを、テロリストが襲い、血が流れた事件
を受けて、チュニジアは、急進派と断固対決する方針である。国内
安全評議会が夜に会議を開いた後、首相エシードは、一連の対策を
発表した。その中には、80ほどのモスクの閉鎖が含まれている。テ
ロリストが宣伝を行ない、テロ活動へ誘う毒をまき散らしているモ
スクが、今なおある、と現地の報道機関は首相の言葉を引用した。
今後の襲撃に備えて、観光客を守るため、様々な施設を軍が防衛す
る、とエシードは予告した。海岸の宿泊施設が攻撃を受け、少なく
とも39人が死亡、30人が負傷した。犠牲者の多くは、英国人である
が、ベルギー人とドイツ人も含まれている。ISテロ民兵が、インタ
ーネット上で、犯行声明を発表した。

流血の金曜日のあとチュニジアでは逮捕者と最高度の安全対策

金曜日に、イスラーム教徒による流血の攻撃が起きたのは、チュニ
ジアだけではなかった。クウェート、フランス、ソマリアも同様で
あった。クウェート市のシーア派モスクが襲撃を受けた後、報道に
よれば、18人が退避された。金曜日の祈祷の期間中に、イマーム・
サディク モスクでは、自殺攻撃犯が自爆した。少なくとも27人が
死亡、220人以上が負傷した。ISテロ民兵が、この攻撃を行なった
と発表した。フランスでは、ガス工場がテロ攻撃を受けた後、数多
くの工業施設に、最高度の安全対策を取るよう呼びかけた。リヨン
では、35歳で、急進派イスラーム教徒と接触を持つ男が、ガス施設
を攻撃した。犯行現場では、斬首された男の遺体が見つかった。イ
スラーム教徒シャバーブ民兵が、軍事基地を襲って、ブルンジ出身
の兵士50人ほどが、ソマリアで殺された。

シリアの活動家「クルド人がISをコバネから追い払う」

クルド人部隊が、テロ民兵「イスラーム教国IS」を、再びコバネか
ら追放した模様である。シリア人権監視団の情報によれば、シリア
とトルコの国境にある同市では、ISの攻勢が突然始まってから
2日、クルド人の支配下にある。シリアの情報提供者網をよりどこ
ろにする同団は、ISがコバネから撤退しているとする、現在のとこ
ろ唯一の情報源である。戦闘の音が聞こえ、クルド人戦闘員が、ジ
ハード主義者を探して、同市を徹底的に捜索している、とのことで
ある。クルド人民兵は、米国の集中的な空爆の支援を受けて、
4ヶ月にわたる激しい戦闘の末、1月にコバネをISから奪っていた。




6月28日(日)

ヨーロッパ中央銀行はギリシアへの緊急支援を継続

ヨーロッパ中央銀行は、ギリシアの各銀行に対する緊急支援を延長
する。ただし、総額900億オイロの増額は行なわない、と通貨最高
監督評議会は、フランクフルト アム マインで発表した。同銀に
よれば、ギリシア中央銀行は、金融の安定性を守るために、あらゆ
ることを行なう、と約束した。ヨーロッパ中央銀行は、かなり以前
から、いわゆる緊急流動性支援ELA債務を行なうことで、ギリシア
の政府が支払い能力を失わないようにしている。ドイツ首相アンゲ
ラ メルケルは、ギリシアの国家としての破産が間近に迫っている
ため、月曜日には、党および会派の幹部の特別会議を招集した。メ
ルケルは、この会議で、危機の中で現実の展開について説明する意
向である。火曜日には、ギリシアは15億オイロを、国際通貨基金に
返済しなければならない。ギリシア政府にこれが可能かどうかは、
不明である。

     その他のニュース

ギリシアは国民投票を可決

高額の負債を抱えるギリシア政府は、債務者の要求に関して、国民
投票を実施することを計画しているが、同国国会はこれに賛成し
た。ギリシア国会の3百人の議員の過半数が、国民投票に賛成し
た。賛成179票、反対120票であった。首相ツィプラスは、これより
前に国民投票に理解を求め、債権者の要求に対して、「大規模な拒
否」を下すように、国民に呼びかけていた。国民投票は、7月5日に
ようやく実施される予定であるが、遅くとも6月30日には、合意に
達しなければならない。債権者の提案に関する国民投票を実施す
る、と発表したことで、ギリシア首相ツィプラスは、オイロ使用国
各国の心情を害していた。ブリュッセルでの首脳会談では、オイロ
使用国の財務大臣は、6月30日に期限が終了するギリシアに対する
支援計画の延長を、拒否した。

米国とイランは核交渉が困難なものになると予想

米国外相ケリーとイラン外相ザリーフは、イランの核計画に関する
交渉のために、ウィーンに集まった。両外相は別々に声明を発表
し、前進するためには、さらに多くの作業が必要である、と述べ
た。この会議には、イランと米国の他、国連で拒否権を持つ大国
と、EU外務委員モゲリーニ、ドイツ外相シュタインマイアーも参加
する。火曜日には、新たな合意に向けて、障害を取り除くために、
自ら設定した期間が終了する。核を巡る条約は、イランが核兵器を
製造できないようにするためのものである。合意が成立すれば、引
き替えに同国に対する制裁が破棄されることになっている。

リヨンの攻撃犯は社長を殺害したと認める

リヨンの襲撃犯と見られる男は、自分の会社の社長を殺害した、と
自白した模様である。35歳のヤシン S. は、沈黙を破り、国情襲撃
に関する詳細を述べた、とフランスのAFP通信社は、捜査陣の言葉
として伝えている。警察は金曜日に、工場の敷地の柵のところで、
運輸会社社長の切り離された東部を発見したが、その隣にはイスラ
ーム教の旗が2つ置かれていた。ヤシン S. は、金曜日に、リヨン
近郊のサン・カンタン・ファラヴィエにある、ガス製品の専門企業
エア プロダクツ社の敷地内に入り込み、ガス容器で一杯の倉庫内
で、爆発を引き起こした、との容疑が持たれている。消防隊員は、
この男がもう1回、別の倉庫で爆発させようとしたところ、取り押
さえることに成功した。




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