9月14日〜20日のオーストリアのニュース



9月14日(月)

     国外ニュース

EU特別評議会 難民の受入数には合意が成立せず

東ヨーロッパ諸国の抵抗を受け、EU加盟各国の内務大臣は、12万人
の難民を、ヨーロッパ内に分散して受け入れることに関して、合意
に達することはできなかった。オーストリア内務大臣ヨハナ ミク
ル・ライトナー(国民党)によれば、難民の受入数に関しては、議
論すらされておらず、決定も下されていない。月曜日夕方にブリュ
ッセルでの協議が終わった後、彼女は、「状況は停滞しており、議
論は続く」と述べた。

     国内ニュース

緊急受入所は満員 オーストリアで数千人が足止め

数千人の難民は、オーストリア全土で、緊急本部で夜を過ごす。ハ
ンガリーでは、月曜日には、セルビアとの国境を閉鎖した。既に同
国にいる難民は、特別列車やバスで直接、オーストリア国境に運ば
れる。ドイツの方向へ、国境管理の再開と、鉄道交通の一時停止の
あと、ドイツの方角へとさらに移動することは、困難になった。そ
のため、現在ザルツブルクが、特別な針穴である。ここでは特に情
報が不足していることを批判している。「情勢は時々刻々変化して
いる」と述べた。




9月15日(火)

     国外ニュース

EUの難民受入数に関して乱暴な論調

難民をEU内で分散して受け入れる人数に、拘束力を持たせることに
関する議論は、さらに激化している。ドイツ内務大臣トーマス デ
 メズィエールと、ドイツ副首相ズィークマール ガブリエルが、
割当数を拒否して対立する国々に、財政的な圧力を持ち出したが、
論調はさらに乱暴になっている。リトアニア首相アルギルダス・ブ
トケビチュウスは、火曜日に、これは「受け入れられない、」「恐
喝」である、と述べた。彼はドイツを指して、他の国々に、どのよ
うに空こうどうしなければならないかを指示するのは、「攻撃に近
い」と述べていた。専門家イヴ パスクオは、解決が得られるか、
疑問を表明した。

     国内ニュース

ウィーンの複数の駅 州発ではなく緊急受入所に

火曜日夕方の情報によれば、ウィーンの二大駅西駅と中央駅では、
難民数千人が足止めされている。彼らは、緊急受入所で、夜を過ご
さなければならない、と執行部は夕方に発表した。ウィーンからの
出発は、この日は困難になった。列車は、ドイツ国境管理のため
に、運転中止となった、と警察は発表した。シュタイアーマルク州
でも、夕方緊急本部を作る必要ができた。一方、オーストリアでは
深夜、再び国境検問が実施されるかもしれない。




9月16日(水)

     国外ニュース

ルーマニアはハンガリーの国境の柵建設に対抗して兵力を動員

ルーマニア政府は、ハンガリーが国境の柵を建設するのを、容認し
ない方針である。同国政府は、既に建設されている柵に対抗して、
兵士を動員し、ハンガリー大使を呼び出した。ルーマニア側から
は、国境の柵は、ヨーロッパという考え方に反しており、紛争が言
葉の上でも激しさを増したことで、ハンガリーの言葉の使い方は、
受け入れられない、と述べた。一方ハンガリー首相ヴィクトル オ
ルバンは、国境の柵を、クロアチアに向けて延長する、と予告し
た。

     国内ニュース

国境検問 南部からの流入に備える

ハンガリーが、セルビアとの国境へイサしたことで、ブルゲンラン
ト州の国境通過地点には、これ以上の難民は来なくなるため、午後
にはオーストリア南部で、入国監視が始まった。シュタイアーマル
ク州およびケルンテン州の国境通過地点で、保護を求める人が増え
る、と見られている。シュタイアーマルク州は、流入に準備をして
いるが、難民が極端に増えるとは見ていない、ただし状況に応じ
て、公務員の数をいつでも増強できる、と述べた。一方、連邦軍は
さらに兵士3百人を、国境警備に派遣する。




9月17日(木)

     国外ニュース

「通路」はなし スロヴェニアは難民を送り返す

バルカン経路は、難民にとって、唯一の道となる。ハンガリーが、
国境を閉鎖したあと、多くの人が、クロアチアとスロヴェニアを経
由して、西ヨーロッパを目指している。しかし当初は認められてい
た「通路」は、行き止まりであることが明らかとなった。木曜日夕
刻に、スロヴェニア警察は、3百人の難民を乗せた列車を、国境で
止め、彼らの多くをクロアチアに送り返そうとした。

     国内ニュース

調査委員会 「ちょっと疑わしい」不動産銀行頭取

不動産銀行調査委員会は、26回目の尋問に当たる今日、倒産させた
国の側の尋問に時間を割いた。「監視役を監視する」3者、財務
省、オーストリア国立銀行OeNB、会計検査院が質問を飢えた。退職
した会計検査院職員ベルント ホフマンは、不動産銀行事件と、同
銀の「少し疑わしい」経営陣について、率直に発言した。




9月18日(金)

     国外ニュース

ロシアはシリアに地上軍を派遣する用意を進める

このところ、ロシアが戦闘部隊をシリアに派遣するのではないか、
との観測が流れている。装備と武器の輸送に関する報道が、この噂
の原因となっている。ただしロシア政府は、大統領バシャール ア
ル・アサドの側に立って、軍事的介入を行なうための計画は、今の
ところ否定している。ただし金曜日以降は、ロシア政府は、シリア
からの要請があれば、血庁軍を投入して、戦闘に参加する可能性を
否定していない。一方米国とロシアは、紛争解決に向けて、対話を
行なっている。

     国内ニュース

オーバーエスターライヒ州選挙 同州は国際貿易に直面

オーバーエスターライヒ州でも、政治の議論は現在、難民問題が中
心である。同州議会選挙は、9月27日に実施されるが、オーバーエ
スターライヒ州民は、同州の経済政策に関しても、意志を示す。他
の州では、エンス川の上にある同州ほど、工業が大きな役割を演じ
てる州はなく、オーストリアの全輸出の4分の1近くは、同州が生み
出している。対外貿易への集中が、オーバーエスターライヒ州経済
を大きくした。また同州経済にとっては、国際性が欠けていること
が、問題となり得る。




9月19日(土)

     国外ニュース

メルケルはクロアチアに難民の出国を停止させるよう迫る

クロアチアは、数千人の難民を既に、国境まで連れて行き、出国さ
せてきた。こうして保護を求める人々は、ハンガリーやスロヴェニ
アに到着し、最終的にはオーストリアに出発する。土曜日だけで、
数千人が新たに到着する。ほぼ全員が、ドイツを目指しているのは
変わらない。金曜日には、首相アンゲラ メルケルは、クロアチア
首相ゾラン ミラノヴィチと電話で会談した。クロアチアの新聞
「ユタルニイ リスト」は、メルケルがクロアチア政府に、難民を
一定の期間、国内に留めておくよう要請した、と報じている。しか
しこれは、拒否された模様である。

     国内ニュース

オーバーエスターライヒ州の世論調査 自由党が国民党に迫る

自由党は、ウィーン市選挙で社会民主党に肉薄しているが、オーバ
ーエスターライヒ州でも、国民党に迫っている。これは最近の世論
調査が示している。「クリール」紙の委託を受けたOGMの調査で
は、国民党はわずか5%上回っているだけである。811人の聞き取り
調査に基づくもので、国民党は4割の大台を大きく下回り、36%ない
し37%の支持であった。国民党はそれに対して、31%ないし32%と倍
増させた模様である。社会民主党は、17%から18%で、歴史的な低水
準、緑の党は9%から10%で、6年前の結果とほぼ同じであった。新オ
ーストリア党は、2から3%ではっきり低調である。




9月20日(日)

     国外ニュース

急進左派連合が選挙で勝利 ツィプラスは新たな連立政権を発表

急進左派連合党首アレクシス ツィプラスは、予想に反して明確な
勝利を収めたことを受け、日曜日に右翼政党「独立ギリシア人
ANEL」党と、新たに連立する、と予告した。「ギリシアの国民は、
国内外で国民の誇りを求めて戦うよう、明確に私たちに権限を委ね
た」とツィプラスは日曜日油型、アテネ中心部で演説した。左翼連
合の勝利に対する諸外国の反応は、おおむね前向きである。

     国内ニュース

オーストリアの難民 宿泊所探しが中心的な課題

オーストリアの東部および南部の国境には、週末に数千人の難民が
到着した。ブルゲンラント州のニッケルスドルフだけで、日曜日に
は合わせて1万人以上が到着した。輸送能力がますます減少するほ
か、新たにやってくる人のために宿泊場所が不足しているため、不
安が広がっている。「宿泊所が肝心である。これが最大の課題であ
る」とブルゲンラント州警察長官ハンス ペーター ドスコツィル
がニッケルスドルフで表明した。




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