10月12日〜18日のオーストリアのニュース



10月12日(月)

     国外ニュース

ドイツ書籍賞はフランク ヴィツェルに

フランク ヴィツェルは、長編小説「1969年夏の躁病の抑鬱十代少
年による赤軍派会派の発見」に対して、2015年ドイツ書籍賞を受賞
した。これはドイツ書籍取引業者組合が、月曜夕刻にフランクフル
トで発表した。審査員は、これは「最良の意味で桁外れの小説構
成」である、とこの作品を評した。この作品で作者は、多数の挿話
や断片の中に、13歳の少年の目から見たドイツの戦後期を描き出し
ている。今年は、オーストリア人では、この賞の最終候補者名簿に
乗った人はいなかった。当初の名簿には、オーストリアの作家で
は、クレメンス J. セッツが有力者の1人として載っていた。

     国内ニュース

ウィーン市選挙は選挙区ごとに支持が分かれる

ウィーン市議会議員選挙では、選挙区ごとでも、注目すべき相違が
生じていた。自由党が最大勢力となった選挙区は、オタクリングな
どで、国民党が第2党となった選挙区では、有力と見られている。
緑の党は、再び再建にむけてがんばり通すことができたが、それは
2010年とは全く別の選挙区でであった。社会民主党は、リーシング
で優位に立っているが、新オーストリア党はヒーツィングで成功を
収めた。個々の選挙区の結果では、ことの大小を問わず、最近の変
化が十分理解されている。




10月13日(火)

     国外ニュース

「ゴジラ・エル・ニーニョ」嵐の兆し

干ばつの続くカリフォルニアとインドネシアの森林火災に、激しい
降雨が強まっている。機構学者たちによれば、はっきりした関連が
あり、この関連は太平洋、つまり両国の間に横たわる大洋を結びつ
ける。数ヶ月前から、現地では、「エル・ニーニョ現象」の兆しが
あった。最新の情報によれば、これは広範な影響を、大規模天候現
象に、かつてなかったほど大きな影響を与える可能性がある。報道
機関は、迫り来る「ゴジラ・エル・ニーニョ」と述べているが、専
門家はこれを落ち着かせようとしている。

     国内ニュース

シェリングが予算演説「亡命と税制改革が危険因子」

財務大臣ハンス・イエルク シェリング(国民党)は、水曜日に国
民評議会で予算に関する第1回演説を行なう予定である。彼は、経
済的に困難な状況になるとの前触れの中、演説をするコトンある。
オーストリアの景気回復は、極めてゆっくりであり、失業率は抑え
ることができず上昇している。さらに今のところ難民対策費用が、
予算にどれぐらいの影響を与えるか不明である。予算目標に関する
最大の危険要因の一つは、2016年に始まる税制改革である。




10月14日(水)

     国外ニュース

モルドバでは月5オイロで生活する人も

数ヶ月前に、10億ドルが、モルドバの汚職の沼の中に、証拠を残さ
ず姿を消してから、同国政府に対する抗議活動が強まっている。数
年前から、モルドバ人が、EUないしはロシアで働くために、千人単
位で故郷から立ち去っている。子供だけでなく、多くの老人も取り
残されている。もとソ連の共和国であるモルドバの社会福祉制度
に、彼らは多くを期待できず、多くの人は月5オイロで暮らさざる
を得なくなっている。ただし外国から支援は来ている。

     国内ニュース

予算の潜在的な躓きの石

財務大臣ハンス イエルク シェリング(公民党)は、予算に関す
る最初の演説で、改革と支出削減を求めた。これによってシェリン
グは、税制改革と難民危機にもかかわらず、「構造的に赤字ゼロ」
を維持する方針で、2019年までには、本当に収支均衡した予算を実
現するつもりである。これが、EUが挙げた2016年の目標を守ること
につながるかどうかは、多数の計算できない要因にかかっている。
たとえば、税制改革の財源を確保できるか、労働市場や難民危機の
動向などの要因である。




10月15日(木)

     国外ニュース

難民問題でEUとトルコで基本的に合意

EU拡大委員ヨハネス ハーンは、難民危機克服のための行動計画に
ついて、EU委員会はトルコとの間で合意した、と認めた。トルコ
は、特に国境の安全をより確保する、と約束した。彼によれば、EU
加盟各国の首脳が、今や乗り出す時期である。木曜日午後から、ブ
リュッセルで開かれているEU首脳会談で、この行動計画が議題にな
っている。同様にEU全体で分担して引き受ける難民数も、議事に上
がっている。連邦首相ウェルナー ファイマン(社会民主党)によ
れば、この難題ではまた合意は成立しないと見られる。

     国内ニュース

マクドナルドは国民党の大統領候補に意欲

国民党の新事務長ペーター マクドナルドは、伝統ある同党は来年
春の連邦大統領選挙に、独自候補を立てるとの見通しを述べた。彼
はテレヴィ番組で、国民党が最後に何をするか、誰を立国補させる
か、委員会で議論されるべきだというのが、彼の「願い」である、
と述べた。




10月16日(金)

     国外ニュース

無人機戦争暴露 米国秘密情報部は「新たなスノウデン」探し

米国の偵察およびスパイ活動を暴露したことで、エドワード スノ
ウデンは、2年ほど前に今までで最も有名な告発者となった。今回
の情報漏洩では、米国の無人機による秘密の戦争が、大見出しとな
った。「新たなスノウデン」が取りざたされている。暴露サイト
「傍受者」に、誰が秘密文書を手渡したのかは、現在の所不明であ
る。新たな告発者捜しは、おそらく既に「無人機文書」公表前に始
まっていた。その内容は、影響力が強く、いくつかの疑問を投げか
けている。スノウデンによれば、今回「途方もない嘘が打ち砕かれ
る。」

     国内ニュース

トライスキルヒェンには1千8百人の難民

受け入れを停止した後、ニーダーエスターライヒ州のトライスキル
ヒェンにある収容施設にいる難民の数は、大幅に減少した。昨日そ
こには、1,796人が滞在しており、誰ももはやテントに「長期的
に」寝泊まりしていない、と内務省は発表した。




10月17日(土)

     国外ニュース

EUはトルコと加盟に関して話し合う方針

難民危機に関する話し合いが成果を上げたことを受け、EUはかなり
長期間行き詰まっていたトルコとの加盟交渉を、再会する方針であ
る、と「シュピーゲル」誌と「ヴェルト」紙は日曜に報じている。
EU拡大委員ヨハネス ハーンは、ドイツの報道機関に、法治国家と
人権の他、経済および通貨政策に関して、新たな段階に入ることに
賛成である、と述べた。難民危機に関する話し合いの後、トルコ大
統領レジェップ タイップ エルドアンは、EUはトルコを必要とし
ているが、トルコをEUに加盟させない、と批判していた。日曜日に
は、ドイツ首相アンゲラ メルケルは、トルコを訪問する予定であ
る。

     国内ニュース

オーバーエスターライヒ州3党連立は当面凍結

土曜日には、州の閣僚ルードルフ アンショーバー(緑の党)は、
国民党、社会民主党、緑の党で会合を開き、3党で連立政権を結成
しよう、と提案したが、成果を上げることなく終了した。国民党
は、当面自由党との話し合いを継続する方針である、とのことであ
る。一方、オーバーエスターライヒ州では、若干の人事の移動が行
われた。同州社会民主党執行部長ペーター ビンダーは辞任する。
緑の党では、エフガニ デンメツは、もはや連邦評議会議員にはな
らない。




10月18日(日)

     国外ニュース

スイス選挙 右派民族主義のSVPが勝利を祝う

亡命をめぐる激しい選挙戦で、右派民族主義の「スイス国民党
SVP」が、スイス国会議員選挙で、勝利を祝った。同党は、国会の
議席3分の1を得て、同国最大の政党として飛び抜けて大きく勢力を
拡大した。党首トニ ブルナーは、「ヨーロッパへの諸民族移動」
を目の当たりにして、不安を抱えながら同党の勝利を宣言した。ス
イス国民評議会の議席を得た中には、有名な人物も含まれている。
マグダレーナ マルトゥロ・ブローハーは、グラウビュンデン州の
議席を獲得し、彼女は元同党首で、スイスで最も反対意見の強い政
治家クリストフ ブローハーの娘である。

     国内ニュース

オーバーエスターライヒ州で国民党と自由党が作業に関して合意

オーバーエスターライヒ州の国民党と自由党の間の組閣に関する交
渉は、最終的な結果には日曜日には達しなかった。ただし専門家
は、両党の作業合意は確定した、と見ている。両党が極めて近い立
場であることは、知られていた。人事問題と担当部署の分配が、ま
だ未解決のままである。交渉筋の話によれば、内容的にはほぼ合意
し、5個ほどの点で、まだ内容的に解決しなければならない点であ
るが、その中には解決できそうにない点はない、とのことである。




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