11月16日〜22日のドイツのニュース



11月16日(月)

オランドはISとの戦いのために国連安保理の会合開催を求める

フランス大統領フランソワ オランドは、パリがテロ攻撃を受けた
ことを受け、「イスラーム教国IS」との戦いで、国連安全保障理事
会に、呼びかけを行なう方針である。オランドはヴェルサイユで開
かれた国会の会議で、IS破壊の必要性は、国際社会の課題であり、
自分は数日中に、シリア国内およびIS対策で統一的戦略を取りまと
めるために、米国大統領バラック オバマと、ロシア大統領ウラジ
ミール プーチンと会談するつもりである、と述べた。またシリア
は世界最大のテロ組織工場となった、フランスはISに対する大規模
空爆を続行するつもりである、とも述べた。航空母艦シャルル ド 
ゴールを、木曜日には地中海東部に派遣するつもりであり、それに
よって戦闘力が3倍になる、とも語った。

     その他のニュース

ベルギーでの反テロ出動は逮捕者なしで終了

ブリュッセルでは、反テロの出動は、4時間後に逮捕者なしで終了
した。ベルギー検事総長によれば、パリ襲撃の中心的な容疑者の
1人は、サーレハ アブデルスラムと見られる。サーレハは、国際
的に行方が追及されと発表され、危険な人物とされている。26歳の
この男は、襲撃犯の内数二を運んだ自動車を借り出していた。また
彼は、パリで自殺攻撃をした犯人の1人の兄弟である。週末にベル
ギーで逮捕された7人の容疑者のうち5人は、その後自由の身となっ
た。一方、急進派民兵ISは、パリを襲撃したことを認め、新しい映
像では、襲撃を行なうと威嚇した。それによれば、標的となるの
は、シリアのイスラーム教徒に対する空爆に参加した国々である。
米国の首都ワシントンは、明確な攻撃目標として名前が挙げられて
いる。

テロ攻撃の犠牲者を追悼

ヨーロッパ各地では、パリ襲撃事件の犠牲者を黙祷で追悼した。フ
ランスの首都パリでは、多くの人々が犯行現場で黙祷した。他の
ヨーロッパの主要都市でも、通行人が路上に立ち止まり、短時間公
共機関は仕事の手を休めた。多くの人が、フランス大使館の前に集
まり、花を供えた。ベルリンだけでも、約1千人がフランス大使館
に集まった。

G20はテロリストの金づるを断つ

パリ襲撃を受け、G20各国は、国際テロ組織の資金源を断ち、急進
派の移動の自由を制約する方針である。これはトルコのベレクでの
G20首脳会談の最終声明案に記されている、とドイツ通信社は伝え
ている。この中では、テロリストの資金の流れを干上がらせるため
に、協力作業を拡大することが謳われている。内戦の国々で訓練を
受け、戦闘を経験した後、故郷に帰る急進派の勢力が拡大するのを
押さえ込むため、国境の監視を強めることになっている。




11月17日(火)

パリ襲撃事件を受けアーヘンでは複数の逮捕

ドイツ警察は、パリ襲撃事件との関連で、アーヘン近郊で5人の容
疑者を逮捕した。捜査陣はまだ続いているので、彼らの身元と国
籍については何も言うことができない、と警察は発表した。また特
殊部隊が、3人を逮捕した、と述べた。「アーヘン新聞」によれ
ば、彼らは午前中にアルスドルフの職業紹介所前で逮捕され、逮捕
者のうち3人の車は、複数の警察車両によって停止させられたが、
今回の逮捕は証拠に基づいたものである。
急進派イスラーム教徒による連続攻撃で、金曜日の夜パリでは、少
なくとも129人が死亡していた。

     その他のニュース

フランスはEU加盟国に公式に援助を要請

パリの巨大なテロ攻撃をうけ、フランスはEU加盟国の先頭を切っ
て、その他の加盟国の支援を正式に要請した。国防相ル ドリアン
はブリュッセルで、シリアとイラクでのテロ民兵「イスラーム教国
IS」との戦いで兵力を強化するために、軍事的な支援も重要であ
る、と述べた。EU外務委員モゲリーニは、EUはそれに向けて「全加
盟国一致でそれに答える用意があると発表」した、と述べた。ドイ
ツ国防相フォン デア ライエンは、ドイツ政府は必要なことを注
意深く分析をするつもりであり、支援をするために「もちろん」ド
イツができることはすべて行なう、と述べた。フランスが利用した
ヨーロッパ条約42条7項は、EU加盟国に対する武器による攻撃が
あった場合、加盟国に支援をすることを義務づけている。

ロシアは飛行機撃墜犯に5千万ドルを支払う

エジプト上級で被告機が墜落した事件が、テロ攻撃と分類されたこ
とを受け、ロシアは5千万ドルの懸賞金を犯人たちにかけた。国内
秘密情報部FSBはモスクワで、この報酬は、「テロリスト」逮捕に
つながる証拠に対して支払われる、と発表した。テロ民兵「イス
ラーム教国IS」は、この事件を引き起こしたことを見留栄太。大統
領プーチンは、犯人に報復すると威嚇し、「我々は地球上のどこで
も彼らを見つけるつもりだ」と予告した。ロシアの航空会社メトロ
ジェット保有のA321型の大型旅客機は、10月31日に、エジプトの海
辺の保養地シャルム エル・シェイクから、サンクトペテルブルク
にむけて出発し、その直後に墜落した。乗っていた224人のうち、
生存者はいなかった。

ロシアとフランスはシリアのIS拠点を空爆

フランス空軍とロシア空軍は、シリアのテロ民兵「イスラーム教国
IS」を再び攻撃した。フランスの爆撃は夜間に、ISの拠点アル・
ラッカに対するものであった、指令本部と訓練本部が攻撃目標で
あった、とフランス国防省は発表した。木曜日には空母「シャルル 
ド ゴール」を、東地中海に移し、この地域の攻撃力を軍用機36機
へと三倍に増やす、とのことである。フランス政府の高官の話しで
は、ロシアの空爆は、ラッカに対するものであった、とロイター通
信は伝えた。




11月18日(水)

パリでの反テロ活動終了 死者2人

パリの北サン・ドニでの反テロ活動は、7時間で終了した、とフラ
ンス政府広報は発表した。検察は、精鋭部隊を投入したところ、女
性1人が爆死した、男性1人が銃撃戦で致死的な負傷をした、と発表
した。7件のたいほがあり、その中には、ある住まいの中に潜伏し
ていた男たち3人が複舞える。目撃者と近隣住民の映像が、長く激
しい銃撃戦の様子を伝えている。複数の警官が負傷した。兵士たち
は、活動現場の防護に当たった。この逮捕は、ベルギーのイスラー
ム教徒アブデルハミド アバウードを標的としたもので、彼は金曜
日の襲撃事件の黒幕として、行方が追及されていた。パリの連続襲
撃事件では、死者129人、負傷者350人ほどが発生した。テロ組織IS
がこの凶行を行なったことを認めた。

     その他のニュース

メルケル「サッカー試合の中止は正しい決定であった」

連邦首相メルケルは、ドイツ対オランダのサッカー国際試合を、テ
ロの警告のため中止したことを擁護した。彼女はベルリンで、治安
当局は、正しく責任ある決定を下し、安全が疑問視される中決断を
下した、と述べた。メルケルは、ハノーファーの警察とサッカー愛
好家が、試合中止に冷静な対処をしたことに感謝した。これより前
に連邦内閣は、安全状況を協議していた。ニーダーザクセン州内相
ピストリウスは、逮捕もなかったし、爆発物も見付からなかった、
と発表した。サッカーの国際試合は前夜、試合開始のわずか1時間
半ほど前に中止となっていた。警察の発表によれば、爆薬による犯
行計画があったことを示す証拠があった。この試合中止は、パリの
連続襲撃事件から4日にあたる。

内閣はアフガニスタン部隊の増強を可決

連邦政府は、アフガニスタンに駐留するドイツ兵の数を、治安情勢
が悪化しているため、数年ぶりに増加させる方針である。連邦内閣
は、派遣する上限を、850人から980人に増強することを決定した。
連邦議会がこの派遣に賛成しなければならない。アフガニスタンの
治安状況は、NATOが昨年戦闘活動を終了してから、大幅に悪化して
いた。諸外国はそのため、部隊を当初の予定よりも長くアフガニス
タンに留めるよう調整している。ドイツにいるアフガニスタン人難
民の数は、数ヶ月前から大幅に増加している。秋には、急進派のタ
リバーンが、クンドゥス市を一時的に占領さえした。同市では国防
軍が長い間大規模な陣営を持っていた。これは2001年に失脚してか
ら、タリバーンが挙げた最大の戦果である。

シリアのIS拠点アル・ラッカ空爆で数人が死亡

フランスのジェット機と他の国々の被告機が、北シリアのISの拠点
アル・ラッカを空爆し、過去3日間で急進派33人が死亡した、とロ
ンドンに本部を持つシリア人権監視団は発表した。ISの戦闘員数十
人が、この攻撃で負傷した、とされている。フランスの空爆は、パ
リの連続テロを受け、テロ民兵「イスラーム教国IS」がアル・ラッ
カとその周辺にある拠点を空爆するために、飛行機を飛ばしてい
た。この飛行機は、ジハード主義者である彼らの指令本部、武器
庫、訓練本部などを狙って爆撃している。ISの指揮官の家族の多く
は、攻撃があるため、アル・ラッカから脱出していた、と同監視団
は発表した。彼らは、北イラクのISの拠点モースルに向かってい
る、とのことである。




11月19日(木)

検察は攻撃の黒幕と見られるものが死亡と発表

パリ襲撃事件の黒幕と見られるものが死亡した。ベルギー人アブデ
ルハミド アバウードが、パリの街区サン・ドニでの手入れで死亡
した、と検察は発表した。踏み込まれた住まいの中で見付かった遺
体は、その後テロ民兵「イスラーム教国」の一員であることが確認
された。特殊部隊が水曜日には、パリの郊外サン・ドニにある、ア
バウードが潜伏していると見られる疑わしい住居に踏み込んでい
た。この活動では、別に死者も出たが、これは爆弾を装着したヴェ
ストを着た女性が、爆死したと見られる。剣士が行なわれ、これに
ついては明確にされるはずである。この手入れでは、委任が逮捕さ
れた。28歳のアバウードは、ブリュッセルのモーレンベーク街区出
身で、先週金曜日に起き、129人が死亡した今回の襲撃事件を組織
した、との容疑が持たれている。

     その他のニュース

フランス国民集会は非常事態を3ヶ月延長する

フランス国民議会は、パリ襲撃事件を受けて課された非常事態を延
長することに賛成した。国会議員たちは、非常事態を来週半ばから
3ヶ月延長し、さらに厳しくする法律の条項に賛成した。上院での
可決は金曜日に行なわれる見通しである。非常事態が課されれば、
外出禁止住宅側索が、裁判所の決定がなく夜間でも行え、危険と見
られるものを自宅拘留することができるようになる。議論の間、首
相ヴァルスは、化学および生物兵器を用いた襲撃があるかもしれな
い、と警告していた。先週金曜日には、イスラーム教徒パリ連続襲
撃事件で、129人が死亡、350人以上が負傷した。

墺と独は難民危機に関するEUの決定を早期実施を要請

ドイツとオーストリアは、EU加盟諸国に、難民危機に関する決定
を、早期に実施するように迫る方針である。オーストリア首相ファ
イマンは、ドイツ首相メルケルとベルリンで会談し、速度が重要で
あると述べた。彼は、シリアの隣国での難民支援を拡大するとの約
束があることを指摘し、実施に向けてなお作業が必要だ、と述べ
た。メルケルは、EUと外部の境界の安全をさらに確保するための決
定に関連して、EU内部での難民の分散受入をより公平なものにし、
イタリアとギリシアにいわゆる難民集合地点を設置し、難民かそこ
から、他のEU加盟国に分散して受け入れるか、亡命が拒否された場
合には、そこから直接故郷に退去させられる事が決まっていること
を、思い起こさせた。

セルビアとマケドニアは、今後は1人の難民も通過させない

国連難民高等弁務官事務所の発表によれば、セルビアとマケドニア
は、シリア、イラク、アフガニスタンからの難民だけの入国を認め
る。同事務所広報は、難民は自分の出身地を、文書で証明しなけれ
ばならない、他の国々からの移民は拒否するので、既に国境のとこ
ろで数十人が漂流している、と述べた。ギリシアとマケドニア国境
での目撃者は、マケドニア警察が、国境を接する国々以外からの難
民の入国を拒否していることを確認している。いわゆるバルカン経
路上には、数ヶ月前から難民が北ヨーロッパに向けて押し寄せてい
る。




11月20日(金)

アル カーイダの同調者がマリ襲撃を認める

アル カーイダと同盟関係にあるジハード主義者組織が、マリの首
都バマコのホテルを襲撃したことを認めた。北マリで活動するイス
ラーム教徒組織アル・ムラビトゥンが、インターネット上で、今回
の襲撃と人質事件の背後にいるのは自分たちである、と発表した。
この組織には、アラブ人とトゥアレグ人が、共に加わっていた。攻
撃犯は、ラディソン ブルというホテルで、ほぼ140人を人質に
取っていた。治安部隊は、建物に突撃を開始し、およそ80人を解放
した。ドイツ政府の発表によれば、その中には2人のドイツ人もい
た。

     その他のニュース

踏み込まれたテロリストの住居の中で第3の遺体が発見される

新たな情報によれば、パリのイスラーム教徒の大規模な手入れで
は、3人が死亡した、とフランス検察は発表した。当初捜査陣は、
この住居を急襲した際に、激しい銃撃戦と複数の爆発の結果、2人
の遺体だけを区別できていた。その中には、おそらくパリ襲撃の黒
幕アバウードの痛いも含まれている。もう一人の遺体は、アバウー
ドのいとこアイトブラフセンのものである。第三の死者の身元は、
まだ不明のままである。この攻撃では、パリの北にあるサン ドニ
のスタッド ド フランスで、少なくとも129人が死亡しており、
そのうち2人はドイツ人であった。危篤を含め352人が負傷した。

EU加盟国は外部との境界の監視を強めることで合意

パリ襲撃事件を受け、EU加盟カ国は、ヨーロッパの外部の境界の監
視を長期的に強化することで合意した。ブリュッセルではEU加盟各
国の内相および法相の特別会議が開かれ、複数の加盟国の代表によ
れば、シェンゲン条約加盟地域の国境で出入りする際に、EU市民で
あっても組織的に詳細な監視を受けさせるとの要請に、すべての政
府が支持した。それによれば各国の大臣は、EU委員会に、シェンゲ
ン協定の国境の基準の規定を、これにふさわしく改定できるよう
に、提案を行なうよう要請した。これが実現すれば、EUの旅券を
持ってシリアから帰還してきたジハード主義者を、捜査陣がよりう
まく探し出すことができるかもしれない。

イタリア警察は襲撃計画容疑でマフィアの者たちを逮捕

イタリア警察は、内相アルファーノを殺害しようとしたマフィアの
首領6人を逮捕した。警察の発表によれば、これはシチリアのコル
レオーネで行なわれ、容疑者たちは、シチリアのコーザ ノスト
ラ、サヴァトーレ 「トト」 リイナに近い者たちである。リイナ
は、複数の終身懲役刑で独房に入れられている。この組織は、盗聴
された電話で、マフィアの者たちに対する拘留条件を厳しくしたの
は内相であるとしていた。内相アルファーノを殺害する計画は、最
近破棄された模様であるが、彼らは電話で武器を隠すことを話し
合っていた。内相アルファーノは、これに言及することをまず拒否
していた。




11月21日(土)

テロ警戒令を受けブリュッセルのサッカー試合が中止

最高度のテロ警戒か発令されたことを受け、ブリュッセル地域での
すべてのサッカーの試合は中止となった。ベルギーの首都ブリュッ
セルの公共の活動は、ほぼ麻痺している。公共の建物や大型商業施
設も、地下鉄同様に閉鎖された。
ベルギー政府は、武器と爆薬を用いた具体的な襲撃計画に関する情
報を得ている、と発表した。外務大臣ディディエ レンデルスは、
「明確な直接的」脅威がある、と述べた。ドイツ外務省は、旅行者
に対して、ブリュッセル地域で多くの人が集まる場所を避けるよう
に勧告した。ベルギーは、パリでのイスラーム教徒の襲撃事件以
降、捜査の中心となっている。

     その他のニュース

パリでのテロ事件を受けトルコで逮捕者

パリ襲撃から1週間、トルコでは3人の男が逮捕された。トルコ政府
代表は、その1人はモロッコ系のベルギー人であり、治安部隊はこ
の26歳の男を保養地アンタリヤの高級ホテルで逮捕した、と述べ
た。彼には、攻撃目標になる可能性のある場所を調査した疑いが持
たれている、とのことである。他の2人に関しては、正式な発表は
ない。ドガン通信社によれば、彼らはテロ民兵「イスラーム教国
IS」が派遣したシリア人2人であり、ベルギー人が国境を越えるの
に同行していた。パリ連続襲撃事件では、130人が死亡した。ISは
この犯行を起こしたことを認めた。

マリは人質事件の共犯者を捜す

西アフリカのマリの豪華ホテルが攻撃を受けたことを受け、政府は
共犯者の行方を追っている。金曜日に人質が解放された際に死亡し
たテロリスト2人は、おそらく単独光で追うではなかった、と大臣
の広報がドイツ通信社に述べた。この人質事件と、特殊部隊がホテ
ルに突入した際に、何人が死亡したのかは、まだ全面的に解明され
てはいない。国連使節の広報は、金曜日夕方に、死者は21人であっ
たと述べている。その中には複数の中国人、ロシア人、少なくとも
1人の米国人女性とベルギー人1人が含まれている。テロ組織網アル 
カーイダとつながりのあるイスラーム教徒が、この攻撃を行なった
ことを認めた。大統領ケイタは、全土に非常事態を課し。3日間の
国を挙げての服喪を命じた。

ASEAN首脳会談参加者がテロの犠牲者を悼む

マレーシアの首都クアラ ルンプールで開かれている東南アジア諸
国ASEAN首脳会談は、過去数日のテロの犠牲者を悼むことで始まっ
た。主催者の首相ラザクは、最近の出来と語は、「我々全員に暗い
影を投げかけた」と述べた。この首脳会談に参加している米国大統
領オバマは、この凶行で、「私たちがこの課題を肝に銘じる決意」
は強まった、殺人者が逃亡先を見つけるのを許さない、と述べた。
テロを起こすとの威嚇が数回起きたため、会議防衛のために、政府
は兵士をさらに2千人クアラ ルンプールに駐留させた。




11月22日(日)

クリミアで停電 緊急事態が宣言される

クリミア半島では、大規模な停電が起きたため、当局は緊急事態を
発令し、危機対策本部を結成した。これより前に、ウクライナの送
電塔複数が、民族主義者によって爆破された、とロシアの報道機関
が報じている。およそ2百万人が、電気なしでしのがなければなら
ない。クリミアは、その電力のおよそ7割をウクライナ本土から引
いてきている。この間に電力供給は、発電機を用いて少なくとも大
都市では一部分が復旧した。2ヶ月前からクリミアのタタール人と
ウクライナの活動家は、ウクライナ政府に電力を断つように求めて
いる。これによって彼らは、ロシアに交流されているウクライナ人
の釈放と、クリミアのタタール人政治家の入国禁止の解除を達成す
るつもりである。クリミアは問題の国民投票後の2014年春に、ロシ
アに併合されていた。ウクライナ政府と西側は、この併合は国際法
に違反していると見ており、クリミアを相変わらずウクライナの一
部である、と見なしている。

     その他のニュース

ブリュッセルおよびその周辺では最高度のテロ警戒が続く

ベルギーの首都ブリュッセルでは、日曜日にテロの危険のため、相
変わらず最高の警戒度4が出されている。公共の機関は、2日連続し
てほとんど停止している。そのため市場とスポーツ行事は開催中止
となった。地下鉄は完全に閉鎖されているが、多くのバスと地下鉄
は運行している。教会では、日曜日の礼拝は行なわれる、とのこと
である。午後には国内安全評議会が、今後の対策を協議する。同国
の残りの部分には、警戒度3が適用されている。首相ミシェルは、
パリに倣った連続襲撃がある恐れがある、との具体的な証拠がある
として、ブリュッセルに、金曜の夜間の最高の警戒態勢を宣言し
た。

ハノーファーのテロ組織と見られるものはまだ解明されず

ドイツ対オランダのサッカーの国際試合が、テロの危険があるため
中止になってから5日、実際にある組織が襲撃を計画していたのか
どうか、まだはっきりしていない。「フランクフルト一般新聞日曜
版」は、ハノーファーでの「入念に計画されたテロ攻撃」は、試合
が中止されることによって、短期的に失敗に終わったに過ぎない、
と報じている。その報道によれば、フランス秘密情報部はドイツの
憲法擁護庁に、あるテロ組織が爆弾5発を破裂させるつもりであ
り、その組織の構成員の名前も伝えてきた。一方テレヴィ局ZDFの
テロの専門家テーフェセンは、治安当局は、テロ分子がハノー
ファーに存在するとの証拠を掴んではいない、と述べた。治安筋の
情報では、フランスのテロ警告の信頼性については、相反する評価
がある。木曜日から検事総長が、この件を調査している。

首相メルケルは在任10年

連邦首相メルケルこの日曜日で、在任10年を迎える。2005年11月
22日に、博士号を持つ物理学者で、旧東ドイツで育った彼女は、連
邦議会で初めて就任の宣誓を行なった。この間に、キリスト教民主
同盟の政治家である彼女は、「世界で最も強い女」と見なされてい
る。任期中に61歳となった彼女は、危機管理の能力を高めた。しか
し就任記念日に、ドイツでは長い間反対意見を持たれたことがな
かった首相は、難民危機で大きな圧力にさらされている。




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