12月7日〜13日のドイツのニュース



12月7日(月)

連邦憲法裁判所はNPDに対する主要手続きを開始

急進右派ドイツ国家民主党NPDを禁止する裁判で、連邦憲法裁判所
は主要手続きを開始した、とカールスルーエの同法廷は発表した。
それによれば、党の禁止に関する口頭審理は、2015年3月1日に始ま
る。同党の禁止は、2013年に連邦評議会が提出したが、連邦議会は
この動議を支持しなかった。急進右派の同党の禁止に関する第1回
の提案は、2003年に失敗に終わったが、それは同法廷の裁判官が、
憲法擁護庁が同党幹部の発言に対して、どんな影響を持っていた
か、明確に確信できなかったためである。

     その他のニュース

国防相「連邦軍はアフガニスタン駐留を続ける

国防相フォン デア ライエンは、連邦軍を無期限でアフガニスタ
ンに駐留させる方針であるが、それは一定の条件の下でのみ行なわ
れる。彼女は北アフガニスタンのマザリ シャリフの部隊を訪問
し、アフガニスタン政府はそのために、義務を守らなければならな
い、と述べた。その義務には、改革および急進派イスラーム教徒タ
リバーンとの和解する計画を再開することが含まれる。NATOは先週
火曜日に、長い逡巡の末、アフガニスタンからの部隊撤退を、治安
情勢が緊迫していることを理由に中止した。現在同国には、兵士
1万2千人が駐留している、とのことである。連邦軍はさらに、現在
の駐留している850人を980人まで増やすつもりである。フォン デ
ア ライエンは、具体的な日時の計画を持って撤退を進めたのは、
失敗であると判断し、そのためタリバーンが、アフガニスタン政府
と軍を屈服させようと試みるに至った、と述べた。

ドイツでは1月以降96万5千人の難民が登録

最新の公式の数字によれば、今年96万5千人ほどの難民がドイツで
登録を行なった。11月だけで206.101の亡命希望者が登録されてい
る、と連邦内相デ メズィエールは発表した。これにより、最近は
新たに到着する人の数は減少しているにもかかわらず、今年の労録
難民の数は1百万人の大台を突破する可能性が高い。昨年にはドイ
ツにやって来た難民の数は、23万9千人ほどであった。デ メズィ
エールは、これに関連して、亡命申請の作業を担当する連邦移民難
民局を、過去数日間受けていた批判から擁護し、11月だけで同局は
3万5千人以上の亡命希望者の申請に判断を下した、と述べた。各州
を中心に当局の作業の進め方を批判し、亡命手続きの迅速化のため
に、決定的な措置を取るように要請した。

野党「シリア兵が米軍の空爆で死亡」

米国が主導する同盟軍の空爆とされるもので、シリアでは初めて政
府軍の兵士が死亡した。シリア軍に属する4人が、東部のデリゾー
ル州での攻撃で死亡した、と野党に近いシリア人権監視団が発表し
た。その情報によれば、その他に兵士13人が負傷した。デリゾール
州は、テロ民兵「イスラーム教国IS」に支配されている。米国中心
の同盟軍は、繰り返しIS戦闘員を空から攻撃している。同監視団に
よれば、日曜日夜の行動では、女性1人と彼女の子供2人が死亡して
いた。この州はISの拠点ラッカと、急進派組織が支配するイラクの
各地域の中間にある。またISの主要な収入源の一つである油田も、
同州にある。




12月8日(火)

エーゲ海で難民の子供6人が溺死との報道

エーゲ海で、再び難民の悲劇が起きた。トルコでの報道によれば、
トルコ沿岸からギリシアのヒオス島へ渡ろうとした家族を乗せた救
命いかだが転覆して、少なくとも6人の子供が溺死した。死者の中
には乳児1人も含まれており、この難民たちはアフガニスタン人で
ある、と公営のアナドル通信社は報じている。8人が救助された
が、これに何人乗っていたかは不明である、とのことである。
9月には溺死した3歳のシリア人難民の子供アイラン クルディが、
西トルコの保養地ボドルムの沿岸に、遺体で打ち上げられた映像
が、世界に驚愕を与えた。死亡した小児のこの強烈な写真は、難民
危機の象徴となった。

     その他のニュース

シュタインマイアーはクルド人さらなる軍事船を約束

北イラクを訪問したドイツ外相シュタインマイアーは、この地域に
住み、テロ民兵「イスラーム教国IS」と対立するクルド人に対し
て、ドイツがさらなる軍事的に支援する、と約束した。エルビルで
クルド自治区大統領バルサニと会談したシュタインマイアーは、イ
ラクの各都市を奪還したなどの最近の成果を指摘し、ドイツは断
固、クルド人ペシュメルガ戦闘員との協力を継続する、とのべた
が、今後の支援の規模に関するより詳しい情報は発表しなかった。
ただしISとの戦闘は、より大きな政治的な戦略の中に組み込まれて
いる、とも語った。まあ彼はイラク政府とクルド人に対して、同国
の一体性を守るように呼びかけた。

人権団体「武器の扱いが手ぬるいためISの凶行を生む」

国際アムネスティによれば、テロ民兵「イスラーム教国IS」の残虐
行為は、わがままな武器売買が、どのように大規模な流血の暴力を
うみだすか、教訓となっている。そのため長年にわたるイラクに対
する大規模な武器納入、現地での武器在庫の監視の欠如が、ISに大
きな武器庫を与えている、と同組織の報告書には記されている。そ
の報告によれば、このテロ民兵は主として、イラク治安部隊からぶ
んどった武器を使用し、さらに彼らジハード主義者はこの武器を違
法売買で調達しており、シリアとイラクののISは、少なくとも25カ
国、それも国連安保理で常時議席を持つ5カ国すべての武器を用い
て戦闘を繰り広げており、自動小銃などはベルギーおよびドイツ製
のものが使われている、とのことである。

トランプはイスラーム教徒の入国禁止要求を極端化

米国共和党の大統領候補に名乗りを上げているトランプは、挑発的
な発言を行ない、注目を集めた。カリフォルニア州サン バーナー
ディーノ襲撃事件後、彼は米国へのイスラーム教徒入国禁止を要求
した。報道機関に向けた声明の中で、世論調査では優位に立つトラ
ンプは、イスラーム教徒の中には、「全く想像できない」米国人に
対する「ある明らかな憎しみ」がある、と述べ、この問題にどのよ
うに対処するべきか明らかになるまで、米国が、ジハードだけを信
じている者たちの恐ろしい攻撃の犠牲者となることは許されない、
と述べた。トランプの選挙戦を率いるリワンドフスキは、難民だけ
でなく、観光客や学生にも、この禁止措置は適用されることにな
る、と認めた。トランプの反対派は、これはファシズムであり、素
晴らしい着想のファンである、と述べた。大統領府は、この提案を
即時非難し、トランプの発言は「我々の価値観とは対極にある」と
述べた。




12月9日(水)

「タイム」誌はメルケルを「2015年の人」に選ぶ

米国の報道雑誌「タイム」は、シリア難民危機に対する貢献などに
関して、ドイツ首相を表彰する。同誌はこの決定を下した理由とし
て、彼女が諸外国の中で指導的な力を示したことを挙げ、メルケル
のヨーロッパの債務危機の中でギリシアの扱い方と、ウクライナ危
機の中でのロシアに対する行動も指摘した。同誌の順位表の第2位
に上ったのは、テロ組織「イスラーム教国」のカリフを自称するア
ブ バクル アル・バグダーディで、そのあと米国市民権運動「黒
人の命が重要」が続いた。同誌は毎年、「今年の人」という称号を
掲げて、各年で世界を変えたと編集部が考える人物を表彰してい
る。
「今年の人」は1927年から表彰されている。昨年は疫病エボラと戦
う医師および看護師が、さらにその前年には、教皇フランツィスク
スが表彰された。米国大統領バラック オバマは、2012年に「今年
の人」に選ばれた。メルケルは、女性としてはほぼ30年ぶりに、こ
の称号を受ける。

     その他のニュース

NSU裁判 ツシェーペは殺人および襲撃に関与したことを否認

国家社会主義地下組織NSU裁判の主たる被告ツシェーペは、この組
織の犠牲者に「心から」謝罪した。ミュンヒェン上級地方裁判所
で、彼女の弁護士グラーゼルが朗読した声明の中で、彼女はこの犯
行は、「ムントロースとベーンハルトによって犯された犯罪」であ
ると表明した。またネオナチのテロリストとされる彼女は、自分は
道徳的な責任を感じているが、自分がこの組織に属していると考え
たことは一度もなかった、と表明した。1件の殺人と2件の爆弾によ
る攻撃に関して、検察は彼女に責任があるとしているが、彼女は
ずっと事件後にこれを知った、と主張し続けている。ピストルを奪
うため、女性警察官キーゼヴェッターを殺したのはムントロースと
ベーンハルトであった、とも述べた。ツシェーペはこの発言で、こ
の刑事訴訟手続きの中で2年半以上守ってきた沈黙を破った。これ
に先立ち彼女は、法廷で初めて正面から写真を撮影するのを認めて
いた。

国際アムネスティ「EUは難民危機のさなか極端に非協力的」

国際アムネスティは、木曜日の人権の日に寄せて、世界各地で難民
発生の原因を克服し、亡命希望者を人間にふさわしく受け入れるよ
うに、と呼びかけた。ドイツ アムネスティの事務長カリスカンは
ベルリンで、国際社会の行動力不足は、数百万人の人々が避難せざ
るを得なくなったシリア危機の中などで、特にはっきりしてくるだ
ろう、と述べた。また同組織はEUが再三外界と隔絶し、保護を求め
る人々の人権侵害の責任がある出身国および経由国と、協力を強化
するように、と叱責した。同組織は、国際社会に対して、今年末ま
でに、特に保護を必要とする均等地区出身のシリア人40万人を受け
入れるように要請した。

ギリシアは難民数百人を送り返す

ギリシアは、マケドニア国境のところ立ち往生している難民たち
を、故郷に送り返し始めた。警察広報は、移民たちはまずバスでア
テネに運ばれ、その後そこから故郷へ向けて出発する、と述べた。
パキスタン、モロッコ、イランなどから来た1千2百人ほどが、数週
間前からギリシアの国境地点イドメニに足止めされているが、マケ
ドニアが彼らの入国を拒否しているためである。現地当局は他のバ
ルカン諸国同様、11月中旬から、内戦の難民とされるシリア人、イ
ラク人アフガニスタン人だけに入国を認めている。彼らの多くは、
さらにドイツないしはスウェーデンに行くことを望んでいる。今
年、既にギリシアには、地中海を通って60万人以上がやって来てい
る。彼らは木造船や救命筏に乗って、トルコから進路を取ってい
た。




12月10日(木)

連邦軍はシリアでの活動を開始

ドイツ空軍は、シリアでの活動に向けて、初めて飛行機を配備し
た。トルネイド型偵察用ジェット機2機、A400M型輸送機1機が、
シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州のヤーゲル空軍基地から、ト
ルコにあるNATOの基地インチルリクを目指して出発した。ケルン・
ヴァーン空港からは、空中給油機が飛び立った。連邦軍の発表によ
れば、最初の任務には、男女兵士40人が参加する。連邦政府は、合
わせて6機のトルネイドが他機を送り込む方針である。シリア上空
の偵察飛行は、1月に開始されることになっている。ドイツはこれ
によって、テロ民兵「イスラーム教国IS」との戦闘で、フランスを
支援するとの約束を守ることになる。この作戦は、連邦軍の歴史の
中で最も微妙なものと見られている。

     その他のニュース

シリア反政府勢力は政治的解決を目指す委員会設置に合意

シリアで分断された反政府勢力は、シリアの権力者アサド政権との
和平交渉を進めるために、委員会を結成することで合意した。反政
府勢力の政治家アクビク(国民連合)は、反政府勢力がサウジアラ
ビアのリヤドで開いた会議の際に、この委員会は25人からなるが、
その内訳は亡命中の組織から6人、反乱勢力から6人、ダマスカスの
野党から5人、無所属の8人である。そのほかに15人体制の交渉団が
結成される、とのことである。一方ウィーンでは、米国、ロシア、
EUおよび各地の権力者が、停戦とシリアの政治的体制の移行に関す
る案で合意した。それによれば1月1日からシリア政府と反政府勢力
の間で、正式に交渉が始まることになっている。

シュタインマイアーは社会民主党が困難な決断をするように鼓舞

外相シュタインマイアーは、社会民主党に対して、戦争とテロによ
る脅威の中、困難な外交的決断を下すよう呼びかけた。彼はベルリ
ンで開かれた社会民主党連邦党大会に出席した代議員6百人を前
に、パリ襲撃事件の後では、「外部との間に壁を築くという不誠実
な論理」を抱くことは許されないし、その際に「テロリストがとな
りに着陸することを望む」人はいない、と述べた。軍事活動を原則
的には拒否する人々を理解することができる、とも語った。同党副
党首エツォグスは党大会の冒頭で、難民が大量に押し寄せるさなか
に、社会民主主義の基本的な価値である自由、公平、連帯を支持す
るように呼びかけた。

難民収容所で再び火事

ラインラント・プファルツ州のヘルクスハイムで、1週間の間に2度
目となる火災が難民収容所で起きた。亡命希望者9人とその世話を
する人が水曜日夜に、無傷で救助された、と警察は発表した。この
火災は、ヘルクスハイムの森の競技場にある観覧席の建物の中で起
きた。数日前には、今のところ身元不詳の犯人が、ヘルクスハイム
で、今後難民が引っ越してくることになっている建物に攻撃を仕掛
けた。犯人たちは、液体の入った缶3つに、火を放とうとした。缶
の1つが炎上し、大きな物質的損失を与えた。




12月11日(金)

国連気候首脳会談は会期を延長

フランスで開かれている国連気候会議は、土曜日まで延長される。
新たな計画によれば、目標となっている世界的な気候保護協定は、
土曜日に採択される予定である、と主催者は金曜日午前中に発表し
た。木曜日夕刻には、フランス外務大臣ローラン ファビウスが、
パリの会議場で、この協定に向けた新たな案を提出していた。この
案は金曜日を過ぎても、代議員会で協議され、土曜日の午前中には
最終的な文言が提出され、その日のうちに可決されることになる、
とのことである。新たな文言には、工業化以前の時代と比べて、地
球温暖化を2度に押さえ込むとの目標の他、小さな島国が求めてい
るこの値を1.5度に押さえるとの文言もふくまれる。ただしこれ
は、危険と気候に対する影響を大きく減らすための、追加的な目標
という形をとる。

     その他のニュース

プーチンは部隊にシリアでより厳しい行動を取るように命ずる

ロシア大統領プーチンは、シリアのロシア部隊に、起こりうる脅威
に即時対応するように命令した。彼は、「全力を挙げて行動するよ
うに命ずる」と述べた。ロシア部隊あるいは社会基盤に脅威をもた
らす目標は、すべてただちに破壊するように、とも命じた。2週間
前に、トルコ空軍がロシアの戦闘用ジェット機を、トルコとシリア
の国境地帯で撃墜していた。これが、両国の深い軋轢を生んだ。ロ
シアはその後、トルコに対する一連の制裁措置を決定した。トルコ
政府は、ロシア機を撃墜した理由として、同機がトルコの空域を侵
害したことを挙げていた。ロシアはこれを否定している。ロシアと
米国が主導する軍事同盟は、シリアでは、ジハード主義者民兵「イ
スラーム教国IS」を空から攻撃している。

2015年を表わす言葉は「難民」

「難民」という概念が、2015年を表わす言葉に選ばれた。ヴィース
バーデンにあるドイツ語協会GfdSは、その理由として、この言葉が
中心的な話題であったことを挙げた。選出委員会は、2千5百の提案
の中から、一年の政治、経済、社会生活を特に表わす概念を選んで
いた。2014年を表わす言葉は、ベルリンの壁崩壊を記念するベルリ
ンの「光の境界」であった。その前には委員会は、この年を表わす
言葉として、略称GroKo(大連立政権)という略称、救済の定法、
負荷試験を選んでいた。ドイツ語協会は1977年からこの言葉を選び
続けている。

難民を乗せたバスがザクセン州で襲撃される

ザクセン州のある村で、およそ30人が亡命者収容所へつながる道を
封鎖し、難民を乗せたバスを襲撃した。この組織からは、バスの方
向へ物が投げられ、花火が点火された。急進派の犯罪を担当するラ
イプツィヒのザクセン警察予防作戦本部OAZが、これを発表した。
同本部の発表によれば、警察はただちに介入し、これに加わった者
の身元も把握した。難民たちは、その後もはや収容所には入居する
つもりはなく、別の拠点に運ばれた。花火で、バスの運転手が足に
軽傷を負った。バスの窓ガラスが割れた。ザクセン州の他の村で
も、過去数ヶ月間に難民収容施設への道を繰り返し封鎖し、亡命希
望者施設と難民を襲撃していた。




12月12日(土)

国連気候会議では代議員が条約案を検討

国連気候会議は最終局面を迎えている。フランスの外務大臣で、会
議の議長を務めるローラン ファビウスが、計画中の世界規模の気
候保護協定の案を提案した。この案は今日中にも、195カ国の代議
員によって承認される予定である。ファビウスは、計画中のこの協
定は公平かつ要求の高いものであり、長い間もんだになってきた各
国ごとの気候に関する目標を、2年ごとに再検討する規定を含んで
いる。さらにこれは、地球温暖化の上限を設定し、発展途上国を気
候保護の天で支援する事を目標としている。フランス大統領フラン
ソワ オランドは、わざわざ会議にやって来て、提案の際には出席
したが、代議員に賛成するように呼びかけた。

     その他のニュース

ブルンジで流血の暴動

東アフリカのブルンジで、複数の軍事拠点が攻撃を受け、首都ブ
ジュンブラでは、少なくとも40人の若者が射殺された。この事件の
目撃者は、この事件を起こしたのは兵士であるとし、夜間に無差別
に、それもしばしば至近距離から若者たちを銃撃した。金曜日には
軍の歩哨が襲撃を受け、攻撃側の12人が死亡した。5月中旬に軍事
クーデタが失敗に終わった後、危機にある同国で起きた中では、最
も激しい戦闘であった。当時は大統領ンクルンジザが、3選を目指
して大統領選挙に立候補する、との計画を発表していた。政府はそ
れ以来、野党の抗議活動に暴力を用いて対処している。

韓国と北朝鮮が対話を終了

韓国と北朝鮮は、両国関係の改善に関する交渉を、はっきりした成
果を上げることなく終了した。2日にわたって北朝鮮のケソンで会
議を開いた後、韓国の交渉団は、対話の継続に向けた日程が決まら
なかった、と発表した。それによれば韓国は、両国に別れ別れと
なった家族の音大を解決するために努力していたが、合意は成立し
なかった。今回の対話は、8月に結ばれた両国間の協定の一部で
あった。この時は両国は、新たな緊張を終え、対話を継続すること
で合意していた。

北朝鮮のバンドが北京での出演を中止 騒動に

北朝鮮の独裁者キム ジョン ウンが結成した女性ポップバンド
「モランボン」は、中国で初めて出演する直前、突然出国して騒動
を巻き起こした。この女性バンドが出演することになっていた北京
のコンサート会場の事務所は、この出し物は中止になった、理由は
公表されていない、と発表した。このコンサートは、長い間冷え込
んでいた両国の雪解けの兆しと見られていた。北朝鮮の権力者キム
が自ら選抜した女性からなるこのバンドは、招待客の前に姿を現す
ことになっていた。北朝鮮側が、このバンドに関する報道に怒った
ため、との推測が流れている。また今回の出演の手配に関して、意
見の違いがあった可能性もある。




12月13日(日)

デ メズィエールは難民を送り返す可能性を否定せず

連邦内務大臣トーマス デ メズィエールは、来年はドイツに受け
入れる難民の数を、大幅に減らす方針である。彼は、2015年の難民
受入数を、大きく下回るように努力している、と「ヴェルト紙日曜
版」に述べた。その際彼は、ドイツが今後国境のところで難民を帰
還させる可能性を否定していない。デ メズィエールは、今まで連
邦政府がこれとは異なる決定を下してきたとはいえ、この措置は法
律上、原則的には可能であり、ギリシアなどの加盟国がふたたび、
EUと外部の国境を十分に守れない事態になれば、シェンゲン協定の
内部での国境監視を長期的に実施することが必要であると見てい
る、と語った。さらに彼は、国境の保全と難民危機に関するトルコ
との交渉は、国境閉鎖よりも「時間的および内容的に先行」して行
なう、と強調した。年の瀬の現在、今までにおよそ1百万人がドイ
ツに到着している。

     その他のニュース

フランス地方選挙 国民主義陣営が優勢

フランスではこの日曜日に、地方選挙の第2弾が行なわれている。
特に緊迫感を持って見守られているのが、急進右派で、いくつかの
地域では首長を獲得する可能性がある「国民戦線FN」の結果であ
る。第1弾では、ル ペン率いる反ヨーロッパ政党が、全国で28%の
支持をうけ、最大勢力となり、13の地域のうち6つで優位に立っ
た。ただし第2弾では多くの地域では、元大統領サルコジの保守派
・市民派陣営あるいは大統領オランドの社会党が、接戦を繰り広げ
ている可能性が高い。投票は2017年大統領選挙を前に、有権者の意
向を推し量るための最後の大きな投票である、と見られている。

世界気候条約に賞賛の多数の賞賛の声

パリでの国連気候会議では、長い話し合いの末、世界的気候保護協
定が取りまとめられたが、政治家および環境団体はこれを異口同音
に歓迎している。ドイツ首相メルケルは、この協定は希望の兆しで
あり、地球温暖化との戦いでは、敗目手世界各国全体が行動を義務
づけられた、とベルリンで述べた。環境団体は、この条約を前向き
の姿勢を示すものとして評価した。気候学者たちも例外なく、この
協定を肯定的に受け止めている。地球温暖化をできれば1.5度に押
さえ込み、今世紀後半には「温室効果ガス増加ゼロ」を達成するの
が目標である。工業国は2020年から25年にかけて、年額1千億ドル
を気候保護のために提供するよう義務づけられている。

パキスタンの市場で襲撃事件 死者発生

紛争が続くパキスタン北西部では、シーア派イスラーム教徒が多数
派であるパラチナル街区にある人出の多い市場で、襲撃事件が発生
した。クルラム地区の中心都市である同市の襲撃では、少なくとも
16人が死亡、30人以上が負傷した、と現地当局は発表した。急進的
なスンニ派組織「ラシュカレ ジャングヴィ アル・アルミ」が、
この攻撃を行なったと発表した。当局の広報は、これはこの地域の
シーア派を狙ったものであった、と述べた。パキスタンの少数派
シーア派は、2億人の住民の5分の1ほどを占めている。




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