1月1日〜3日のオーストリアのニュース



1月1日(金)

     国外ニュース

モルドバ 労働移民の別の側面

モルドバでは、両親が外国で、EUでは老人介護士として、ロシアで
は農業労働者として働いているため、10万人ほどの子供が、親がい
ないまま成長している。作家リリアーナ コロブチャは、自作の評
判の高い小説「私の人生最初の地平線」の中で、祖国モルドバを
「子供たちの国」と呼んでいる。12歳の少女クリスティナが、学校
に通う他、家事と2人の小さい弟の世話に明け暮れる姿を描くこと
で、コロブチャは力強く、しかし壊れやすい主人公を創造した。彼
女はテレヴィ番組インタヴューで、クリスティナが子供と成人に引
き裂かれていること、モルドバでは多くの人が「東」と「西」に引
き裂かれていることを述べた。

     国内ニュース

フィッシャーが最後の新年の演説 メルケルに追従

連邦大統領ハインツ フィッシャーは、最後の新年の演説を、社会
的連帯を促すために用い、彼の12年間に渡る任期に基づいて、かつ
てよりはっきりした言葉で語ったフィッシャーは「私たちには生み
出せる」との言葉を引き合いに出した。この言葉は、ドイツ首相ア
ンゲラ メルケルが、ヨーロッパの難民危機での信条と特徴となっ
たものである。フィッシャーは、まさにオーストリアもこの「私た
ち」の力をしばしば過小評価しているかもしれない、と述べた。




1月2日(土)

     国外ニュース

聖職者を処刑したためサウジ・アラビア孤立の可能性

サウジ・アラビアでは、シーア派の聖職者が、他の46人と共に1日
のうちに処刑されたが、これが同王国に跳ね返ってくる可能性があ
る。強権的とみられるこの処刑で、同国王サルマン イブン アブ
ド アル・アジス アル サウドは、世界中のイスラーム教徒か
ら、怒りの抗議を受け、サウジ・アラビアとイランの間の溝がさら
に深まる。国内ですら、シーア派があえて路上に繰り出し、国王に
死を望んだ。しかしサルマンはこの処刑で、自分とサウジ・アラビ
アがどれほどの苦境に置かれているかを示している、と専門家は見
ている。

     国内ニュース

政治の年は大統領選挙に彩られる

州議会選挙も国民評議会選挙もない2016年は、本来なら政府は世論
調査を気にすることなく、過去数ヶ月の競争相手との争いをやめ、
個々の政策に力を注ぐことができるはずである。ただし1月は、4月
に行なわれる連邦大統領選挙の候補者の発表で始まる。社会民主党
の社会福祉大臣ルードルフ フンツトルファーが、選挙戦に送り出
される、との声が広がっている。国民党側は、ニーダーエスターラ
イヒ州州首相エルウィン プレルが、候補となる可能性が高い。両
者の指名で、閣僚人事が変わることになりそうである。両者は厳し
い競争相手と直面することになる。既に固まっている候補者はイル
ムガルト グリスである。緑の党から出馬すると見られるアレクサ
ンダー ファン デア ベレンは、さらに重きをなしている。




1月3日(日)

     国外ニュース

大使館を引き上げる サウジ・アラビアはイランとの関係を凍結

サウジ・アラビアは、イランとの外交関係を断絶する、と外務大臣
アデル アル・ジュベイルが日曜夕方に発表した。大使館員はテヘ
ランから引き上げ、イランの外交代表部とこれと関係のある施設
は、48時間以内にサウジ・アラビアから撤退するよう求められてい
る、とも述べた。シーア派の聖職者ニムル アル・ニムルが処刑さ
れたことを受け、両国間の情勢は悪化していた。イランの最高指導
者アリ ハメネイ師は、サウジの指導者は「神の復讐を感じる」こ
とになるだろう、と脅迫した。

     国内ニュース

亡命希望者の「上限」に関して連立両党は今年初めての対立

2016年は、連立両党が新年最初の対立をするのに、2〜3日しかかか
らなかった。ザルツブルク州首相ウィルフリート ハスラオアー
(国民党)の発言がきっかけとなって、社会民主党と国民党は、亡
命の「上限」に関する対立している。社会民主党は、これは「陰
謀」であり、外人嫌いの有権者層に取り入ろうとしていると非難
し、国民の「目をごまか」し、みんなを引き込むものだ、としてい
る。特に自由党は、ハスラオアーの発言によって自分たちの立場が
確認された、と感じている。




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