2月8日〜14日のドイツのニュース



2月8日(月)

ドイツの警官がトルコの国境警備兵の支援に当たる

ドイツとトルコは、難民危機で協力を強める方針である。ドイツ首
相アンゲラ メルケルは、トルコ首相アフメト ダーヴトオールと
アンカラで協議した後、違法な国境通過に対抗して、両警察が協力
すると予告した。密入国業者のつながりと戦う上での協力も継続す
るほか、トルコ湾岸警備隊とEU国境警備局フロンテクスの作業を、
連携が取れたもノニするにはどのようにすればよいかも検討する、
と語った。ダーヴトオールは、3万人のシリア難民がトルコとの国
境地帯で足止めされているが、トルコはドイツの支援組織と協力し
て、彼らに物資を供給する方針である、と付け加えた。
トルコのエーゲ海では2隻の難民船が沈没し、少なくとも35人が溺
死した。DHA通信社は、移民4人が救助された、この船の目的地は、
数キロ離れたところにあるギリシアのレスボス島であった、と報じ
ている。

     その他のニュース

シリア軍は北部でトルコ国境に迫る

シリア軍は、アレッポの北で攻撃を継続しており、さらにトルコと
の国境に向けて進軍している。反乱勢力とこの地域の住民は、シリ
ア軍はロシアの空爆と、イランの支援を受けた民兵の支援を受けて
いる、と伝えている。また政府軍は、カフェーン村を占領し、反乱
勢力の拠点ラファート渓谷までわずか5キロの地点にいる、とのこ
とである。これで軍は、シリアとトルコの国境までおよそ25キロの
地点に迫った。現地では、アレッポ攻防戦を逃れてきた数万人が野
営している。反乱軍指揮官タウヒドは、蜂起勢力は、激しい空爆を
受けているため、損失を最低限に食い止めるために撤退した、中期
的には、領土を失うだけでなく、自分たちの組織の存続が危うく
なっている、と述べた。

国連捜査官「シリアでは組織的に囚人が殺害される」

国連が得た情報によれば、シリア政府の刑務所と急進派組織の収容
所では、既に数千人が拷問され殺害された。拷問、暴行、殺人およ
び人間性に反するその他の犯罪は、これらの場所では日常のことで
ある、と国連人権評議会が召集したシリア調査委員会はジュネーヴ
で発表した。2011年3月以降、数万人が、大統領アサド政権の治安
部隊によって拘留されており、拘留に当たっては単に、誰かが野党
に同調しているとの疑いがあるだけのことがしばしばである、と同
評議会は述べている。数千人は逮捕後「姿を消した」とのことであ
る。テロ民兵「イスラーム教国IS」と急進派イスラーム教徒ヌスラ
前線は、違法な法廷が死刑判決を言い渡した後、捜査陣が兵士によ
る大量処刑と拘留者の処刑を行なっている、と非難しており、どち
らか問えば穏健な反乱勢力の中には、拘留した兵士を殺害したもの
もいる、とのことである。

連邦労働紹介所「労働市場は35万人の難民の受入が可能」

連邦労働紹介所は、ドイツの労働市場は、多くの難民を受けられる
ほど十分に強力である、と見なしている。ドイツの労働市場にとっ
て、1年に35万人の難民は、量的には問題ない、毎年70万人分ほど
の新たな雇用が生まれているためである、と幹部シェーレが「ヴェ
ルト」紙に述べた。彼は失業中のドイツ人の競争相手にはならない
と見ており、それは移民の集団はあまりに小さいからである、とも
述べた。昨年には110万人の難民がドイツにやって来た。連邦労働
紹介所は、今年は35万人ほどの亡命希望者が、職業訓練の場と、ド
イツでの就職を求めるだろう、との見方である。またシェーレは、
移民は専門労働力の欠如という問題を、短かい時間で解決できるの
ではないかとの期待を持たないように、とも述べた。労働市場に参
入する道は長く、1年後に就職先を見つけられるのは、難民の1割
で、5年後で5割、12ないし13年後で75%であろう、と見積もってい
る。




2月9日(火)

バイエルンの列車事故 死者少なくとも9人 負傷者80人

新たな警察の発表によれば、オーバーバイエルンの単線区間で、
2編成の列車が正面衝突した事件では、少なくとも9人が死亡した。
負傷者の数は下方修正された。その後救助隊は負傷者の数を、重傷
を含めて81人と見ている。警察によれば、両列車にはおよそ
150人が乗っていた。連邦交通大臣アレクサンダー ドブリント
は、記者会見を開き、各車両はお互いにのめり込んでおり、極めて
高速で衝突した可能性が高い、と述べた。また、事故現場は曲がっ
た地点にあるので、両列車は衝突前には視界に入ることがなかっ
た、事故現場には5百人の救援隊が出動した、とも述べた。この場
所にふさわしい安全設備が設置されいるにもかかわらず、朝の通勤
時間帯にどうしてこの事故が起きたのかはまだ不明である。
事故が起きた近距離列車は、民間の事業者が経営する列車である。
この路線は、ドイツ鉄道によって運行されている。

     その他のニュース

百万人以上のシリア人が包囲された都市内部で待ち続けている

支援組織の推定によれば、シリアでは、奉仕された都市および地域
内で、1百万人を越える人々が生活している。これはオランダの組
織パックスとアメリカのシリカ研究所の報告である。挙げられた数
字は、国連の発表のほぼ2倍である。国連はトルコ政府に、難民の
ために国境を開くように訴えた。国連難民高等弁務官事務所広報
は、トルコ当局がもう一度大量の人々が国内に流入することを懸念
しているのは理解できるが、シリアでの戦闘を逃れた民間人すべて
を受け入れなければならない、と述べた。その後国境の所では、シ
リア軍とロシア軍によるアレッポ地域への第空爆を逃れた数万人の
難民が、立ち往生している。トルコは彼らの入国を拒否している。

米国は対北朝鮮のミサイル迎撃設備を駐留させる

北朝鮮が先日ミサイルを発射したことを受け、米軍は移動可能なミ
サイル迎撃設備を韓国に駐留させる準備を進めている。米国国防相
の報道官によれば、この設備は2週間で設置可能である。この移動
式迎撃い設備があれば、迎撃ミサイルを発射し、的の砲撃を空中で
破壊できる。これにより、韓国は北朝鮮からの攻撃に備えて、意図
的な防御が可能である。米国大統領府によれば、日曜日のミサイル
発射実験は、実際には軍用長距離ミサイルの実験であることに疑い
はない。中国はこの移動式ミサイル迎撃設備に反対した。北朝鮮政
府は発射された長距離ミサイルは、平和的科学的な宇宙研究活動の
ための衛星を開発するためのものだ、と断言している。

香港では警察が出動した際に衝突が発生

香港では、警察が違法路上飲食屋台を閉店させようと出動したとこ
ろ、暴力的な衝突が発生した。通信員によれば、商業地区旺角(モ
ンコック)で、治安部隊が街頭販売業者を追い出そうとしたとこ
ろ、市街戦になった。警官48人が負傷、24人が逮捕された。2014年
末の民主化運動の講義で衝突が起きて以来、香港で起きた衝突の中
でこれは最も激しいものであった。




2月10日(水)

警察「運転主任には緊急の容疑はない」

警察の最初の事情聴取によって、バート アイプリングでの鉄道事
故に関しては、運転主任者には緊急容疑はないことが判明してい
る。警察広報ユルゲン タールマイアーは、これに関する報道に関
して、事故現場で、この噂は全く受け入れることができないが、当
時の運転手の失態あるいは違反があった可能性を否定することはで
きない、捜査はまだ緒に就いたばかりである、と述べた。バイエル
ン内務大臣ヨアヒム ヘルマンは、この間に刑事警察の特別捜査官
が、50人体制でこの件に携わっている、と発表した。さらにその
後、犠牲者10人のうち9人の身元が判明した。州首相ホルスト 
ゼーホーファーと他の政治家は、事故現場で、7百人の支援隊の活
動にかんして情報を交換した。「州は悼み、動揺している」とゼー
ホーファーは述べた。

     その他のニュース

EUは難民危機にあるEU加盟各国に行動を促す

EU委員会は、加盟各国に対して、難民がまず到着するギリシアとイ
タリアから、難民に分散受け入れに参加するよう要請した。EU移民
委員アヴラモプロスはブリュッセルで、EU加盟各国の内相に宛てた
書簡の中で、分散受け入れを加速しなければならないとの「はっき
りしたそして強い意志」を伝えた、と述べた。彼は今までにイタリ
アおよびギリシアから、他のEU加盟国に受け入れられた難民は、わ
ずか497人である、と指摘した。合わせて16万人をEUは分散して受
け入れることになっている。難民を他の国に「送り込む」政策は終
わりにしなければならない、とEU当局が、ヨーロッパ各国の大統領
と首相が集まる首脳会談の1週間前に、自らの立場をはっきり示し
た通達の中には記されている。

ドイツは密入国業者に対するNATOの活動に参加する方針

国防相フォン デア ライエンによれば、エーゲ海で人間を密入国
させる業者に対抗するNATOの活動に、ドイツは参加する方針であ
る。彼女はブリュッセルで2日間にわたって開かれるNATO国防相会
議の冒頭で、トルコがNATOに、この地域の海域監視に力を注ぐよう
養成するのはよいことだ、と述べた。密入国業者と伊保移民が取引
しにくくするのが目標である、とも語った。過去数ヶ月にヨーロッ
パ、特にドイツにやって来た数十万人の難民の多くは、密入国業者
の手助けで、トルコ沿岸からギリシアへ地中海を渡っていた。

フランス外相ファビウスは辞任を発表

フランス外相ファビウスは、政権を離れる。これは彼が出席する最
後の閣議になるかどうか、との質問にファビウスは「そうだ」と答
えた。未確認の報道によれば、大統領オランドは、ファビウスをフ
ランス憲法評議会の議長に就任させる方針である。元首相ファビウ
スは、オランドが2012年に大統領に就任してから、フランス外相を
務めている。フランスの報道機関の観測によれば、今まで環境相を
務めていたロワイヤルが新外相に就任する。オランドの元伴侶で
あった彼女は、彼との間の4人の子供の母でもある。




2月11日(木)

科学者たちは重力波を初めて直接的に観測

様々な国の科学者たちの組織が、アルベルト アインシュタインの
相対性理論に関する画期的な研究結果を発表した。この科学者たち
は、いわゆる重力波を初めて直接観測し、これによりアインシュタ
インが1百年前に発見した理論の中心的な基盤が正しいことを確認
した、と発表した。ワシントンで発表されたノーベル賞を受ける可
能性のあるこの知見は、宇宙の誕生に関する秘密を暴くのに貢献す
る可能性がある。

     その他のニュース

NATOは密入国業者への出撃準備を開始

NATOは、ドイツ、トルコ、ギリシアの意向を受けて、エーゲ海にい
る密入国業者組織との戦いに向け、準備をしている。米国防相ア
シュトン カーターは、ブリュッセルでのNATO閣僚会議後に、これ
を発表した。ドイツ政府筋の情報によれば、現在ドイツの指揮下に
あるNATO合同部隊は、提案された密入国業者対策出撃で、トルコと
ギリシアの間の海域を監視することになっている。監視結果は、ト
ルコとギリシア当局に手渡される。この譲歩イウは、犯罪的な密入
国業者組織を、より効率的に追跡するために使用される。トルコ
は、シリアからの難民にとって、避難先として、また通過する国と
して極めて重要である。

ロシアはシリア停戦に向けた会議に出席する用意があると表明

ミュンヒェンでシリア会議が間もなく開かれるが、ロシアは内戦の
国シリアでの停戦に関する会議に出席する用意がある、と強調し
た。副外相ガティロフはモスクワで、この問題についてミュンヒェ
ンで議論したい、と述べたが、詳細には言及しなかった。しかしロ
シア国防省は、戦略を抜本的に修正する可能性は否定した。少将コ
ナシェンコフは、政治的な解決を模索して、ロシアはシリアを今後
も支援する、と述べた。西側諸国は、ロシアが砲撃で民間人を撃
ち、数万人を難民にしている、と非難している。米国外相ケリー、
ロシア外相ラヴロフ、ドイツ外相シュタインマイアー(社会民主
党)国連シリア特使ミストゥラらが、夕方にミュンヒェン入りする
予定である。

北朝鮮は韓国人が工場地区から立ち去るよう求める

北朝鮮は、韓国と協力して運営していた特別経済地域ケソンを、軍
事管理地域と宣言し、すべての韓国人がこの施設からただちに立ち
去るように求めた。韓国はこれより前、隣国北朝鮮が先日実施した
武器およびミサイル実験に抗議して、ケソンでの作業を一時中止し
ていた。北朝鮮政府はこれを「宣戦布告」として捉えている、と国
営報道機関は報じている。韓国政府は、ケソンの閉鎖によって、北
朝鮮政府から重要な外貨獲得の源を奪う意向である。この工業地区
では数千人の北朝鮮人が、124の韓国企業で働いている。




2月12日(金)

アサドはシリア全体の奪還に意欲

シリア大統領バシャール アル・アサドは、シリア全体を奪還する
決意である、と述べた。彼はAFP通信の独占インタヴューで、反乱
勢力との戦いは長く続く可能性があるが、私たちが国の一部を放棄
すると発言するのは筋道の通らないことだ、と述べた。さらにアサ
ドは、シリア内戦終結に関する交渉に、応ずる用意がある、とも
語った。彼は2月初めにジュネーヴでのシリア会議が決裂し、ロシ
アの空爆の支援を受けたシリア政府軍がアレッポに攻勢をかけ始め
てから、初めてインタヴューに答え、自分の政権はシリア危機が始
まってからずっと、「交渉と政治的な行動」を取る用意をしてい
る、と述べた。さらにアサドは、行動するとは「テロ組織との」戦
いを中止する、ということではない、とも述べた。

     その他のニュース

NATO「ロシアはシリア反政府勢力に対する空爆を中止せよ」

シリア停戦に関する号が成立したことを受け、NATO事務長ストルテ
ンベルグは、ロシアに対して、穏健派の反政府組織に対する空爆を
中止するよう呼びかけた。彼はミュンヒェンで、さもなければ、長
期にわたる平和は実現できない、ロシアはISの急進派民兵やアル・
カーイダとつながりのあるヌスラ前線ではなく、主として反政府組
織を攻撃した、とも語った。ロシアと米国は、ミュンヒェンでのシ
リア交渉団の会合で、シリア政府と穏健派の反政府勢力の間で、
1週間以内に停戦を実現するために力を注ぐことで合意していた。
この合意にもかかわらず、シリア北部では、戦闘が続いている。シ
リア人権監視団は、ロシアのジェット機が、攻防戦が続くアレッポ
の北にあるテル リファート村を空爆し、さらにこの地域ではシリ
ア政府の支持者とイスラーム教徒反乱勢力の支持者が、激しい戦闘
を行った、と発表した。

メルケルとシドゥウォの意見にはなお深い隔たり

難民危機のさなか、ドイツ首相メルケルとポーランド首相シドゥ
ウォが会談したが、意見の隔たりは相変わらず深い。シドゥウォは
ベルリンで、難民をすべてのEU加盟国が分散して受け入れる確固と
した機構を作るのを、ポーランドは「受け入れることはできない」
との立場を再び明らかにした。ただしポーランドは、EU内の難民
16万人の分散受け入れのうち、ポーランドの割当は引き受けるつも
りである、とも語った。ポーランドおよび他の東ヨーロッパ諸国の
激しい抵抗にあい、メルケルはEU各国のごく一部の間で、調整を取
るやり方を目指している。シドゥウォは金曜日に、首相就任あいさ
つのベルリン訪問を済ませた。彼女は、国民主義保守派で、ヨー
ロッパに批判的な政党「法と正義」に属している。ドイツとポーラ
ンドの関係は、10月にポーランドで政権交代があってから、困難に
なっている。ポーランドでは、報道機関新法が制約の多いものとな
り、と憲法裁判所の権限が制限されたため、このところ辛辣な議論
が起きた。

イラク軍はモースル奪還に向け早期に攻勢をかける計画

イラク軍は近々、ジハード主義者民兵「イスラーム教国IS」が支配
するモースル市を奪還する意向である。イラク首相アバディは、ド
イッチェ ヴェレのインタヴューに答えて、同国北部での攻勢に向
け、準備が進行中であり、多くの部隊が、最初はISに蹂躙された
が、このジハード主義者たちは撤退している、と述べた。IS戦闘員
たちは、2014年夏に、イラクとシリアの広い地域を占領し、そこに
イスラーム教に基づく「カリフ国家」を宣言した。2015年5月から
は、ISはバグダードの西にある州都ラマディを支配している。12月
には、米国が主導する軍事同盟が、軍を支援して、同市を奪還し
た。アバディはその後、2016年には全土をジハード主義者の手から
解放する、と約束した。




2月13日(土)

ロシア首相は新たな冷戦が起きていると見る

ロシア首相ディミトリ メドヴェージェフは、ロシアと西側の関係
を、「新たな冷戦」と呼んだ。彼はミュンヘン安全会議で、この発
言をした。EUとロシアの関係は損なわれた、NATOは対話を模索する
のではなく、論調を厳しくしている、とメドヴェージェフは述べ
た。ウクライナおよびシリアでの紛争が激化した責任は西側にあ
る、とも彼は述べた。同時にメドヴェージェフは歩み寄るように訴
え、信頼感を再び構築しなければならない、とも述べた。NATO事務
長ストルテンベルグはこれより前に、西側の軍事同盟であるNATO
は、対立も新たな冷戦も求めてはいない、と明言していた。

     その他のニュース

ロシアはシリアを再び空爆した模様

シリアで早期に休戦を行なう合意が成立したにもかかわらず、ロシ
アは空爆を続行している。シリア人権監視団は、ロシアの戦闘用
ジェット機が、金曜日夜にアサス詩周辺地域を、少なくとも12回攻
撃した、と発表した。この地域は、テロ組織網アル カーイダのシ
リア支部であるヌスラ前線の支配下にある。しかし穏健な反乱勢力
も、ここにはいる。ただし中立の立場からは、この報道は確認され
ていない。フランス首相ヴァルスは、ミュンヒェンでの安全会議

で、ロシアに対して、努力の末取りまとめられたシリア休戦を真剣
に受け止めるように、と要請した。ロシア首相メドヴェージェフ
は、ロシアがシリアで民間人を爆撃している、との非難を退けた。

トルコはシリアに地上軍派遣を検討

トルコは、内戦の国シリアに、地上軍を派遣することを検討してい
る、とトルコ外相チャヴシュオールは、トルコの新聞「イエニ サ
フィク」と「ハーベル」に述べた。ただしこれは、ISに対抗する広
範な戦略の一部である、と述べていた。これより前にサウジ・アラ
ビアは、米国が主導する連合軍の一部として、ISと戦うために地上
軍をシリアに派遣する、と発表していた。サウジ・アラビアは
2014年末以降、ジハード主義者組織「イスラーム教国IS」に対抗す
る連合軍に参加しているが、急進派に対する空爆には大きく参加し
ていなかった。チャヴシュオールは、インタヴューの中で、サウジ
アラビアは、対ISの活動に、トルコのインジルリク空軍基地に軍用
機を派遣することになる、と述べていた。

「ヴィシェグラード4カ国はバルカン経路を遮断」との報道

ヴィシェグラード4カ国ハンガリー、ポーランド、チェコ、スロ
ヴァキアは、難民が利用するいわゆるバルカン経路を通行できない
ようにする保身である。来週月曜日開かれる会合で、ギリシアとの
国境を閉鎖するにあたって、どのようにすればマケドニアなどを支
援できるか、協議するつもりである、とスロヴァキア外相ライ
チャークは「シュピーゲル」誌に述べた。ヨーロッパが共通の戦略
を持てない間は、各国がバルカン経路上で国境を防衛するのは正当
である、自分は首相メルケルと対立するつもりはないが、トルコに
ヨーロッパの問題の解決を委ねるのは誤りである、とも語った。ま
たメルケルのトルコに難民の一部を受け入れさせ、EU内部で分散し
て受け入れるとの方針も、東ヨーロッパでは抵抗にあっている。




2月14日(日)

ストルテンベルグ「プーチンは核兵器を使用すると威嚇」

NATO事務長イエンス ストルテンベルグは、ロシアの核兵器の扱い
方に対する懸念を表明した。大統領ウラジミール プーチンは、核
兵器を使用する「と威嚇した」とストルテンベルグは「ビルト」紙
に述べた。彼はさらに、ロシア軍は見てわかる形で核兵器の訓練を
行なうだろう、NATOは核兵器による威嚇を何もしないで傍観するこ
とはない、と明確にした。また核兵器使用の敷居を下げてはならな
い、NATOにとっては、核兵器の使用は今までよりもあり得ない、と
も語った。ただし彼は、ロシアはNATOの「敵」ではない、プーチン
はその逆のことを行なっているが、とも語った。ロシア首相ディミ
トリ メドヴェージェフはこれより前に、ミュンヒェンでの安全会
議で、ロシアと西側の関係を「新たな冷戦」と呼んでいた。

     その他のニュース

プーチンとオバマはシリアと東ウクライナについて話し合う

ロシア大統領プーチンと米国大統領オバマは、電話で会談し、シリ
アの早期停戦に関する話し合いを再び開くことに賛成した。ロシア
大統領府によれば、両大統領は、ミュンヒェンでの安全会議と並行
して行なわれたこの話し合いの成果を高く評価しており、プーチン
はこの対話で、シリアでの国際的対テロ連合に改めて理解を求め
た。ロシアは空爆を行ない、シリア政府を支援している。西側は、
ロシア政府が民間人と野党を攻撃している、と非難している。ロシ
ア政府によれば、プーチンとオバマは、東ウクライナでの戦争につ
いても話し合った。この件では、プーチンはウクライナ政府に対し
て、1年前にミンスクで合意した項目を実施に移すように求めた。

トルコはシリア北部のクルド人に対する攻撃を継続

トルコ軍は、シリア北部にいいるクルド人民兵YPG(クルド人民防
衛隊)を、2日連続で砲撃した。野党に近いシリア人権監視団によ
れば、激しい攻防戦が続く大都市アレッポの北にあるYPGが新たに
占領した拠点が攻撃を受け、少なくとも2人の戦闘員が死亡、7人が
負傷した。トルコはYPGに国境地帯から退去するように求めたが、
YPGはこれを拒否した。民兵側の副官ムスリムは、トルコにはシリ
ア内部の案件に介入する権限はない、と発言し、YPGは現在急進派
イスラーム教徒ヌスラ前線の部隊を、この地域から追い出したばか
りである、と指摘した。トルコ政府は、YPGを、禁止されているク
ルディスタン労働者党PKKのシリア支部である、と見なしている。
一方西側諸国は、これを、ジハード主義者民兵「イスラーム教国
IS」との戦いで、重要な同盟者と見ている。

国連はシリア支援の安全が保障されていないことを批判

国連は、シリアの内戦で包囲されている地域に対して、支援物資を
運び込む際に、安全が保証されるのをさらに舞っている。重要な対
立勢力の間を通って安全に辿り着くよう保証するほかに、権力者ア
サド政権が所轄する文書も出されていない、と国連事務総長代理エ
リアソンは述べ亜。国連の推計によれば、シリアでは50カ所の村が
包囲されており、40万人が閉じ込められている。この包囲された地
域に住んでいるシリア人が、緊急に必要としている支援を待たなけ
ればならない機関がどれぐらいか、エリアソンは呈示しようとしな
かった。彼は、今週中に、少なくとも1カ所か2カ所の包囲が解かれ
る可能性がある、との期待を表明し、国連は早期に活動する準備を
している、とも語った。




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