2月8日〜14日のオーストリアのニュース



2月8日(月)

     国外ニュース

暴風雨前線が西ヨーロッパを襲う

現在フランス西部と英国諸島などは、現在極めて厳しい気候条件に
耐えなければならない。激しい降雨と最大で時速150キロに及ぶ風
速のため、両国では数万人が電力の供給を受けられなくなってお
り、既に幾人かの重傷者が出ている。英国の気象庁は、海が「尋常
でない」状況であり、専門家が観測したことがないほどの14メート
ルを超える高さの波である。当局は、最大限の注意を促している。

     国内ニュース

クルツはセルビアの西バルカン訪問を続ける

外相セバスティアン クルツ(国民党)は、西バルカン訪問を続け
ており、火曜日はセルビアを訪れる。首相アレクサンダル ヴチッ
チと、外務大臣イヴィツァ ダチッチとの話し合いの中心議題は、
難民危機になる。クルツは、バルカン経路を通る難民の移住を押さ
え込むために、西バルカン諸国と合同で戦略を立てようとしてい
る。サラエヴォで彼は、間近に迫ったオーストリアの国境閉鎖に関
して、西バルカン諸国の不安は理解ができる、と表明した。EU加盟
候補国セルビアは、難民危機ではことさらに協力する姿勢を持つよ
う強調している。ベオグラードではクルツは、経済会議議長クリス
トフ ライトルを同行する。両者はオーストリアの二重の職業教育
をセルビアに「輸出」することに合意の署名式に出席する。




2月9日(火)

     国外ニュース

アレッポ攻勢 シリア情勢は振り出しに

シリア軍が大都市アレッポとトルコ国境の方向にに進軍し、シリア 紛争の混沌状況が再び生まれている。ロシアの空爆の支援を受け て、政府軍は、レバノンのヒズブッラーとロシアとチェチェーニア の部隊が進軍している間に、反乱軍の部隊は苦境に陥り、地域を 失っており、トルコとの国境でもシリア同様に戦闘を続けているク ルド人部隊が有利になっている。現在トルコに向けて非難している が、閉鎖された国境のところで足止めされている数万人の民間人 が、この結果を担わなければならない。

     国内ニュース

ナチ強制収容所解放者は「迷惑」発言は連邦政治を揺るがす

社会民主党の法律の専門家ハネス ヤーロリムは昨日、法務省の権
利保護委員ゴットフリート シュトラサーの発言に動揺した。シュ
トラサーは、ナチ収容所から解放された人々は、マオトハウセンの
住民にとっては「迷惑」であったとのグラーツ司法当局の判断は
「危惧する必要はない」と捕らえた。ヤーロリムはこの発言の中
で、シュトラサーだけでなく、同省自体も疑問視した。シュトラ
サーは、「強制収容所でのナチの犯罪に関する現在の知見では」、
自分の考え方の根拠は、強制収容所近辺での少年期およびこれに関
する記憶である、と指摘した。刑法部の部長クリスティアン ピル
ナツェクは、グラーツ検察による手続き中止の理由を、「不可解で
あり人間を軽視している」と見なしている、とヤーロリムは考えて
いる。




2月10日(水)

     国外ニュース

米国大統領予備選挙 大穴ケーシクが脚光を浴びる

彼は自ら選挙周回に登場した際に、自分の名前を知っているわずか
な人ですら、自分の名前を間違って発音する、とよく冗談にしてい
た。しかし共和党の大穴候補ジョン ケーシクは、ニュー ハンプ
シャー州の予備選挙で、すべての予想を大きく超えて16%を獲得
し、人気のドナルド トランプにただ一人迫っている。現在評論家
や選挙参謀は、彼は今までしばしばほほえみを絶やさないケーシク
は、自由主義派、宗教派、穏健派の立場の混交で、共和党の正当な
候補者ではない、と考えている。

     国内ニュース

自由党の灰の水曜日の党大会 難民政策が中心

自由党の第25回「政治の灰の水曜日」は、オーバーエスターライヒ
州リートで開かれているが、その中心は連邦大統領選挙と外国人政
策であった。同党首ハインツ・クリスティアン シュトラーヘは、
難民問題に演説の多くの時間を割くのは避けた。「半月は空にある
とき、あるいは黄淡色の新月として近づいてくるときには素晴らし
い。私はオーストリアを表わす象徴としては、半月を必要としてい
ない」とシュトラーヘは語った。さらに、自分の模範はむしろ、ハ
ンガリーの国境を守ったヴィクトル オルバンである、と語った。




2月11日(木)

     国外ニュース

シリア紛争がロシアは「新たな世界戦争」にならないようにと警告

シリア紛争の解決をめぐる議論で、ロシア首相ディミトリ メド
ヴェージェフは、大国の地上部隊が、テロ民兵「イスラーム教国
IS」との戦いに介入するなら、「新たな世界大戦」が起こる、と警
告した。彼はドイツの「商業新聞」(金曜版)に、地上軍は普通、
戦争を長期化させてしまう、と述べた。一方ミュンヒェン安全会議
を前に、複数の国と、シリア交渉団を含む国際組織が、会議を開い
た。この会合には、ロシアと米国の対立が暗い影を落とした。

     国内ニュース

「副保安官」 国の権能独占が苦境に

市民軍、民間の警備会社、地方警察、不安が増す時代にあって、こ
れらのものは、安心感を高める対策をふやしている。ブルゲンラン
ト州の社会民主党と自由党の政権は、住民の「客観的な安心感」を
高めるために、警察に加えて、「安全協力者」を設立する方針であ
る。そのための人材は、主として民間の警備会社から集めることに
なる。警察は木曜日のテレヴィ番組で、担当の明確な分離を行なう
ように求め、連邦警察と競合するものは必要ない、と述べた。この
番組で市町村連合議長ヘルムート メートルハマー(国民党)は、
人々が安全であるとの感覚を再び手に入れられるようにしなければ
ならない、民間企業ではこの問題を解決できない、と述べた。




2月12日(金)

     国外ニュース

歴史的会見 教皇と総主教が統一を呼びかける

キューバの首都ハバナで金曜日、教皇フランツィスクスとロシア正
教会総主教キリルI世が、歴史的な会談を行なった。両教会の長が
会談するのは、分裂してからおよそ1千年ぶりである。空港の会議
の間で2時間に渡って話し合った二人は、共同声明に署名した。そ
の中で両者は、シリアでの平和を呼びかけた。さらに彼らは両教会
の接近に力を注ぐ意向である。

     国内ニュース

社会民主党は低賃金で職を得るのを制約する方針

社会民主党は、国内の労働市場の負担を軽くし、修飾に関する原則
を改革するように求めている。オーストリアで働くハンガリー人
は、今後は他のオーストリアで働く人と同じ額の賃金を受け取るこ
とになる。現在、ハンガリー人労働者は、オーストリア人よりも有
利な条件で職を得ることが許されている。




2月13日(土)

     国外ニュース

難民の分散受入 メルケル案に反対の国が増える

難民危機の「ヨーロッパの解決」は、ますます遠ざかっている。土
曜日には、フランス首相マヌエル ヴァルスが、EU内部の難民の分
散受入に関する恒久的な方法を定めるのに反対した。さらにフラン
スは、既に約束した3万人を越えて、難民を受け入れることはな
い、とも彼は発言した。社会党員である彼のこの発言は、ドイツ連
邦首相アンゲラ メルケルの政策に公然と反対するものである。来
週開かれるEU首脳会談で、メルケルのこの政策は、ますます多くの
逆風と戦わなければならない。

     国内ニュース

大統領選挙 投票用紙に書かれる名前が決まる

連邦大統領選挙では、4つの政党がそれぞれの候補者を指名した
が、これはようやく2度目である。ルードルフ フンツトルファー
(社会民主党)、アンドレアス クホール(国民党)、ノルバート 
ホーファー(自由党)は、それぞれが蔵する政党から公式に指名さ
れた。アレクサンダー ファン デア ベレンの立候補は、ある組
織によって準備されたが、この組織はもちろん緑の党が財政的およ
び人員の面で支援している。すべての候補者が共通している点は、
投票用紙に乗るために、小規模組織の代表でも個人でもよいから、
6千の支持声明を提出しなければならない。ただしこれは必ずしも
できたわけではない。




2月14日(日)

     国外ニュース

ギリシア首相ツィプラスは全方面から批判を受ける

ギリシア首相アレクシス ツィプラスは、山積みの課題に直面して
いる、と感じている。諸外国の資金提供者は、さらなる改革を早期
に実施するよう迫っているが、アテネでは、農民と警察が暴力的な
衝突を繰り広げている。農民たちは、国民の間で不人気な年金改革
に反対する抗議活動の先頭に立っている。ツィプラスは国会でも、
面倒なことが降りかかっている。急進左派連合SYRIZA中心の連立内
部で、支出削減に対する抵抗が起きている。なかでも難民危機に決
着が付いておらず、これに関してEUはギリシアに大きな批判を浴び
せている。

     国内ニュース

食糧貯蔵庫で爆薬が発見される

88歳の女性が日曜日に、フェルカーマルクトにある自宅の食料庫
で、爆薬を発見した。これは2003年に死亡した夫のものである可能
性が高く、この爆薬は数十年前のものであった。




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