５月２日〜８日のオーストリアのニュース
５月２日（月）
国外ニュース
労働者の権利をめぐりフランス国会で改革には反対の声
火曜日には、フランス国民集会は、反対意見の強い労働市場改革に
関する協議が始まる。大統領フランソワ オランドは、この計画
で、より多くの短時間雇用を生みだすことをねらっているが、彼に
は厳しい逆風が吹いている。数週間以上にわたり、数千人がフラン
ス全土で「夜をついて立ち上がれ」を標語に、彼の計画に反対する
デモが行なわれている。
国内ニュース
社会民主党の未来 ホイプルは早期に方針を転換する意向
ウィーン市長で社会民主党の同市党首ミヒャエル ホイプルは、各
州の社会民主党および労働組合と、同党の今後の方針について、今
週中にも議論する方針である。彼はウィーン社会民主党の最重要
3委員会と、長時間にわたって協議した後、それができるように
なった。ホイプルは、連邦同党首で首相のウェルナー ファイマン
が、過小評価されていると見ており、11月の党大会準備などに当
たっても、応援するつもりである。この党大会は、早期に実施され
る可能性がある。
５月３日（火）
国外ニュース
無人線「スィー ハンター」は完全に単独で航海
一隻の船が月曜日から、船長と船員がのりくまないまま、カリフォ
ルニア沿岸を巡航している。これは米国海軍が初めても摘む人選
「スィー ハンター」である。今後2年で、膨大な試験運転を行な
う予定で、実験期間中には、遠隔操作をしないで、完全に自走する
ことになる。船舶業者も、この種のロボット船ないしは無人線に関
心を示している。ただし当面は安全面の懸念が残っている。
国内ニュース
国民党の「未来の計画」
4月末の大統領選挙で、ひどい結果が出てから、社会民主党内部で
は不穏な動きが続いている。国民党はアンドレアス クホールを候
補者に立てたが、同様によい結果が出無かったが不審な静けさを
保っていた。同党首で副首相のラインホルト ミッターレーナーは
火曜日に、「困難に耐える局面でもなければ、傍観者の役割を演じ
ているわけでもない」と述べた。彼は党内には、秩序が取れた過程
を歩んでいる、と見ており、「未来に関する会議」のようなものが
開かれるだろう、と語った。ミッターレーナーは、連立相手の社会
民主党に警告した。報道機関は、選挙に向けた国民党の戦略に関し
て、観測を流している。
５月４日（水）
国外ニュース
500オイロ札廃止
500オイロ札は廃止される。ヨーロッパ中央銀行EZBは、水曜日に評
議会でこれを決定した。このお札の印刷は中止される、2018年末ご
ろに発行は終了し、ゆっくりと市場から姿を消す。その価値500オ
イロは維持され、各国の発券銀行は制限なく交換できる。この措置
で同銀は、資金洗浄および他の犯罪行為との戦いで、進展が得られ
ると期待している。ただし異なる見方を取る人もいる。
国内ニュース
制裁終了後 OMV社はイランで新たな出発
西側の制裁解除の直後、オーストリアの石油およびガス企業OMV社
は、イランで「ターボエンジンを始動」するつもりである、と予告
した。水曜日にはイランでの活動再開のための、中心的な行動を
取った。同社はイラン国営石油会社NIOCとの計画に関する声明の中
で、ただちに複数の協力に関して合意し、これは新たな油田の調査
から共同研究計画にいたるものである、と発表した。
５月５日（木）
国外ニュース
専門家はトランプはクリントンに勝利する可能性はないと見る
米国大統領を目指す候補者はまだ公式には固まっていないが、米国
の有力な政治の専門家と解説者は、大統領職を目指す争いでは、元
米国外務大臣で、民主党の候補となると見られるヒラリー クリン
トンを相手にして、問題の大衆迎合的な共和党の富豪ドナルド ト
ランプには勝利の可能性はない、いくつかの意味でクリントンに有
利な情勢である。専門家は、詳細まで論証し、世論調査、インタ
ヴュー、模擬実験を利用して、その理由を挙げている。ただし2人
は1つの点では一致している。それは彼らが不人気である、という
点である。
国内ニュース
独首相イタリア訪問 オーストリアの政策を「非論理的」と批判
ドイツ首相アンゲラ メルケルは木曜日、イタリア首相マテオ レ
ンツィに同調して、オーストリアの国境および亡命政策を批判し
た。メルケルはブレナー峠を巡る対立を当てこすって、比較的冷静
に、「国境閉鎖以外の解決」策を考えなければならに、との見解を
述べた。レンツィはもっとはっきりしており、「オーストリアの政
策は、この点では論理学の規則に矛盾している」と語った。ただ
し、レンツィの感情を逆なでしたものみある。それは自由党党首ハ
インツ・クリスティアン シュトラーヒェとのインタヴューを掲載
したイタリアの新聞「共和国」である。
５月６日（金）
国外ニュース
トルコでは政府に批判的な記者に長期の拘留刑
政府に批判的なトルコの新聞「ジュムフーリエット」の編集長ジャ
ン デュンダルと、その同僚エルデム ギュルは金曜日、数年間の
拘留刑を言い渡された。イスタンブルの裁判所は、デュンダルに対
して5年10ヶ月間、ギュルには5年の拘留刑を言い渡した。同裁判所
は、この2人に秘密文書の公表で有罪である、と判断した。金曜日
にデュンダルの暗殺計画が起き、暗い影に覆われたこの裁判は、諸
外国で怒りを引き起こしていた。
国内ニュース
社会民主党幹部会を前に密かに議論
社会民主党は、月曜日の党幹部会を前に、議論を全速力で続けてい
る。ザルツブルク州同党主ワルター シュタイドルは、金曜日の夜
のテレヴィ番組で、連邦同党首ウェルナー ファイマンを改めて批
判した。シュタイドルは、連邦党大会の早期実施に賛成しており、
自分とその他の多くに人に、ファイマンはもはや届いていない、と
述べた。午後には早くも、ウィーン同党首ミヒャエル ホイプルと
ブルゲンラント州首相ハンス ニースルが、秘密裏に協議してい
た。
５月７日（土）
国外ニュース
ポーランドで反政府の大規模集会
ワルシャワでは土曜日に、数十万人が、民族主義で保守派の現政権
の政策に抗議して、デモを行なった。野党は参加者の数を24万人と
判断しており、1989年に共産主義体制が終了してから、最大の集会
であった、としている。デモ隊はポーランドとEUの旗を振り、掲示
や横断幕を掲げて、親ヨーロッパ路線を歩むように求めた。絶対多
数を握る与党「法と正義PiS」の党首ヤロスワフ カチンスキは、
この大規模抗議活動を意に介せず、「大きな問題ではない」と語っ
た。
国内ニュース
ブレナー峠の第3回デモで衝突
オーストリアの国境管理に反対する第3回のデモで、ブレナー峠の
イタリア側で土曜日、激しい衝突が起きた。左派の活動家と無政府
主義者は、爆竹と石を使って警察を攻撃し、警官側は警棒と催涙
ガスを使用した。15人他逮捕され、うち3人がオーストリア人で
あった。
５月８日（日）
国外ニュース
フィリピン大統領選挙 ロドリゴ ドゥエルテが優位
彼は10万人の犯罪者を処刑させる方針で、暴力発言で注目を集めて
いる。大都市ダバオ市長で71歳のロドリゴ ドゥエルテは、月曜日
に行われるフィリピン大統領選挙で、有力候補である。彼は法と秩
序を守る方針のため、島国フィリピンの「ダーティ ハリー」と言
われている。さらにドゥエルテは、（反対派を弾圧する）殺人中隊
とつながりがある、とされている。
国内ニュース
多数はファイマン支持か？ 社民党幹部会を前に緊迫感
社会民主党の党幹部は、月曜日に首相ウェルナー ファイマンを党
首に留任させるか、退任させるかを決める会議を開くが、緊迫感が
生まれている。先日ファイマン支持の投票が行われそうであった。
批判的な人も、ファイマンに賛成してもらいたい、と首相府長官で
ファイマンの腹心ヨーセフ オスターマイアーは日曜日に示唆して
いた。その見返りに妥協が成立するか、そしてどのような妥協が成
立するかは、まだ不明である。ブルゲンラント州首相ハンス ニー
スルは、党幹部会を前に、社会民主党は連邦政治でも、自由党と連
携するべきである、と改めて主張した。