２月２７日〜３月５日のドイツのニュース
２月２７日（月）
連邦政府「ドイツ人人質が殺害された」
連邦政府は、フィリピンでドイツ人人質が殺害されたことを確認し
た。政府広報シュテフェン ザイベルトは、数週間にわたる不安の
機関の後に、悲しみを革新している、と述べた。連邦首相アンゲラ
メルケルは、彼らテロリストが「どれほど良心を欠き、非人間的な
行動を取るのか、証明する「忌まわしい行為」である、と述べた。
これより前に、人質が斬首される様子を写した映像が浮上してい
た。フィリピンのイスラーム教徒組織アブ サヤフに属する者たち
が、ドイツ人ヨット乗りを、4ヶ月ほど前に誘拐していた。彼の妻
は、人質になったときにすでに、射殺していた。二人は当時、フィ
リピンとマレーシアの間の海域にいた。
その他のニュース
国連事務総長は人権協議会で大衆迎合政治に警告
国連事務総長グテーレスは、世界人権評議会の冒頭で、大衆迎合政
治の拡大に警告を発した。彼は月曜日に、ジュネーヴで4週間にわ
たって開かれる人権評議会の冒頭で、大衆迎合政治と急進主義の
「異常な状況」をますます見かけている、大衆迎合政党と急進主義
と、人種差別、外国人敵視、反ユダヤ主義、反イスラーム教的な憎
しみ、その他の非寛容が、お互いを強めあっている、と述べた。国
連の専門家団は、ドイツでも黒人に対する人種差別的差別がある、
と確認した。彼らはこの判断を、秋の評議会の会議で提出する方針
である。この評議会は、交代で選ばれる47人の評議員からなり、人
権を監視するのが役割である。ただし同評議会は、しばしば人権を
軽視する国々も代表を送っているため、批判を受けている。現在、
中国も、サウジ・アラビアも評議会に属している。米国大統領トラ
ンプは、今まで国連派遣団を指名せず、外交官1人を代表として
送っている。
ベルリンでの自動車レースで死者が出した暴走犯に有罪判決
ベルリンで違法に自動車レースを開き、死者が出た事件の裁判で、
弁護人側は判決に対して、上級審つまり連邦裁判所に上告する、と
予告した。被告2人は、州裁判所で殺人容疑で終身拘留を言い渡さ
れた。連邦裁判官は、この判決が法的に正しく下されたか、量刑の
判断には誤りがないかどうか、検討しなければならない。この種の
暴走で、死者が出た場合の判決は、現在知られている水準では、初
めてのものである。ただしこれはまだ、法律上確定したものではな
い。裁判所はこの裁判で、検察の申し立てに従っていた。告発によ
れば、被告たちは、競争をすれば死者が出る可能性があることを認
識しながら、あえて実施した。これに対して弁護士は、道路交通で
の不注意による死亡とと危険であった、と主張していた。2人の男
は、28歳と25歳で、2016年2月に、夜間に競争を行い、市中心部で
重大事故を引き起こしていた。運転していた1人がジープに衝突
し、ジープの運転手69歳が死亡した。
トルコで逮捕された新聞記者ユジェルが検察に
イスタンブルで警察に13日間拘留された「ヴェルト」紙通信員ユ
ジェルは、検察に連れて行かれた。検察は、ユジェルの事情聴取に
基づいて、彼の拘留を解くか、治安判事に捜査のための拘留を申請
するか、決定を下す。このようにユジェルの弁護士ガギルがイスタ
ンブルで発表した。ユジェルは、ドイツとトルコの国籍を有してお
り、2月14日からは、イスタンブル警察本部に拘留されている。警
察発表によれば、彼にはテロ組織に加入し、テロの宣伝活動をし、
情報の悪用をした容疑で、捜査を受けている。トルコでは現在、非
常事態が続いており、容疑者は14日間まで拘留可能である。それに
よれば、43歳のユジェルは、火曜日には治安判事の所に連れて行か
れるか、釈放される。
２月２８日（火）
ユジェル連帯の波がドイツで広がる
トルコ系ドイツ人記者デニツ ユジェルがイスタンブルで逮捕され
た事件で、ドイツでは蓮台の波が広がっている。人権活動家と記者
同盟が、抗議活動を繰り広げている。ベルリンおよびその他の都市
で、デモが予告されている。野党左翼党と緑の党は、ユジェル釈放
に全力を注ぐよう、連邦政府に求めた。記者組織も、トルコ政府に
対して断固樽態度を取るよう求めた。インターネット上では、多く
の人が、「ヴェルト」紙の通信員に対する連帯を表明した。全国版
の日刊紙である同紙は、全面広告を出し、数百人の要人がユジェル
の釈放を求めた。イスタンブルの裁判官は、月曜日夕方に、ユジェ
ルに対して、テロ宣伝容疑での捜査のための拘留を命じていた。
その他のニュース
モスク団体フシレット禁止 ベルリンで捜査
ベルリンのクリスマス市がテロの襲撃を受けてからほぼ2ヶ月、問
題のモスク団体「フシレット33」が禁止された。クリスマス市襲撃
犯アムリも、頻繁にこの組織に通っていた。ベルリンのイスラーム
教徒運動に対する大規模捜査の一環として、警官460人が、首都の
24箇所を捜査したが、その中には、家屋、会社の所在地の他、モア
ビットとテーゲル刑務所の拘禁室6部屋も含まれている。「フシ
レット33」とその祈祷室は、暴力的なイスラーム教徒の集合場所と
目されている。アムリは、しばしばこのモスクを訪れていた。チュ
ニジア生まれの彼は、ベルリンにある記念教会のクリスマス市をテ
ロ攻撃し、合わせて12人を殺害していた。
右翼急進派を捜査
ニーダーザクセン州とテューリンゲン州で警察は、右翼急進派対策
に乗り出した。捜査を受けたのは、武装組織を結成したとの疑いが
持たれている者たちである。ニーダーザクセン州のゲッティンゲン
警察および検察は、ゲッティンゲンとその周辺で5箇所、テューリ
ンゲンで1箇所を捜査した、と発表した。さらに、逮捕者は出な
かったが、6人に対して捜査が行われる、とも述べた。警察によれ
ば、今回の捜査では、殴ったり刺したりする道具の他、携帯電話や
ノートパソコンなどの記憶媒体多数が押収された。
イスラエルでドイツ潜水艦購入で汚職の疑い
イスラエル主席検事は、ドイツ製艦船購入での汚職容疑で、捜査を
拡大した。法務省はエルサレムで、容疑者が複数いるが、首相ネタ
ニヤフは、現在の所それに含まれていない、と発表した。キールの
テュッセンクルップ海軍装備社の潜水艦3隻の購入には15億オイロ
かかったとされている。他方イスラエルは、2015年に小型高速護衛
艦4隻購入の契約を結んでいた。ドイツ政府は、この潜水艦売却に
5億5千万オイロほどの補助金を出す方針である。この購入が問題と
なっているのは、専門家の見立てでは、この潜水艦が、理屈の上で
は核兵器を装備できるためである。
３月１日（水）
国連「シリアのアレッポでは紛争当事者双方が戦争犯罪を犯す」
アレッポでは、シリア政府軍も、反乱勢力も、戦争犯罪を犯した、
と国連は見ている、と国連国際シリア調査委員会がジュネーヴで発
表した。アレッポ市は、内戦期間中に、地震にあったのとほぼ同じ
状態になった。同委員会は報告書の中で、アレッポ攻防戦では、シ
リア軍は塩素ガスを使用し、さらなる戦争犯罪も犯した、と非難し
た。シリアおよびその同盟国ロシアは、前年に意図的に病院および
民間の施設を空爆し、反対派に投降を促した、とも書いている。こ
の報告書は、9月の支援物資輸送団を空爆して、少なくとも10人を
殺した責任は、シリアにあるともしている。一方同委員会は、武装
反乱勢力が、民間員を射殺し、人々の避難を妨害し、支援物資をぶ
んどった、と非難し、これも戦争犯罪である、と述べた。
その他のニュース
フィヨンは司法の出頭命令にもかかわらず立候補を続ける
フランス大統領候補フィヨンは、偽装雇用容疑で正式の容疑が持た
れているが、選挙の立候補を続ける。保守派の政治家である彼は、
担当する予審判事が、自分に3月15日に出頭するよう命じ、自分は
それに応じるつもりである、とパリで述べた。フィヨンは、これは
自分を政治的に「暗殺」する試みだ、と述べた。フィヨンに対して
は、予審判事3人が、国の資金を横領した容疑で捜査をしている。
風刺新聞「カナール アンシェネ」が調査して暴露記事によれば、
彼は妻を長年にわたり、国会助手として雇っていたが、実際には彼
女母足りていなかった。フィヨンの発表によれば、社会保険料を引
いた後、総額68万オイロを税金から受け取っていた。彼は偽装医雇
用の疑いを、ずっと否認していた。フィヨンはこの容疑のため、世
論調査では低い支持となった。
EUはユジェルに関してトルコ政府に圧力を強める
拘留された「ヴェルト」紙記者ユジェルの事件で、EU委員会はトル
コが法治国家の原則を遵守するよう主張した。EU拡大委員ハーン
は、多数の記者の逮捕と反テロ法律法の恣意的利用を懸念してい
る、と述べた。委員会広報は、ユジェル事件とトルコのEU加入が、
直接的に結びつくとしており、トルコは加盟候補国として、「極め
て高い民主主義の基準と実際の運用を満足しなければならない、と
述べた。ますます多くのドイツの政治家は、政党の枠を越えて、ト
ルコ政府に厳しい対応を求めた。自由民主党党首リントナーは、エ
ルドアン政権の代表が、公式の場に登場するためにドイツ訪問する
のを拒むように、と提案した。ユジェルは、ドイツとトルコの旅券
を持っており、月曜日から未決拘留中である。これは5年間続く可
能性がある。43歳の彼は「テロ組織のための宣伝と、住民煽動」容
疑が持たれている。
カブールで連続襲撃事件 犠牲者多数
急進派イスラーム教徒タリバーンが、アフガニスタン首都カブール
で、ほぼ同時に2箇所の治安施設を攻撃した。厚生省によれば、こ
の事件では少なくとも1人が死亡し、39人が負傷した。同市南西部
で、攻撃犯がまず、軍の学校前で自動車爆弾に点火した。近隣住民
の話によれば、その後銃撃戦となった。その直後に、自殺攻撃犯
が、同市東部で秘密情報部NDSの建物前で爆死した、と内務省が発
表した。タリバーンは、インターネット上でこの犯行を犯したこと
を認めた。彼らは、3箇所を攻撃した、とすら発表した。カブール
の住民によれば、最初の爆発では、市内全域で窓ガラスが揺れた。
インターネット上には、高い煙の柱の写真があげられている。
３月２日（木）
トルコ外相のガッゲナオ登場が禁止
トルコ法務大臣ベキル ボズダーは、バーデン・ヴュルテンベルク
州のガッゲナオに姿を現す予定であったが、直前になって同市がこ
れを取り消した。市長ミヒャエル プフェッファーは記者会見で、
この拒否は政治的な決定ではない、ボズダーが登場することを望ん
でいる集会場は、最大5百人にしか席を提供できないが、この集会
に関する網羅的な報道では、はるかに多くの来客が見込まれるため
である、と説明した。さらに、かなり大量の人々が車で乗り付ける
道と駐車場が整備されていない、との理由を挙げた。ボズダーがこ
の集会では、トルコの発展公正党AKP政権の憲法改正計画に宣伝す
るつもりであるため、彼の登壇は事前に党派を超えて批判を引き起
こしていた。4月16日に、トルコ人は、大統領レジェップ タイッ
プ エルドアンの権限を大幅に拡大する大統領制度の導入に関し
て、投票を行なう。国民投票では、ドイツにいる140万人のトルコ
人が、投票権を持っている。
その他のニュース
連邦首相メルケルはエジプトを訪問
連邦首相メルケルは、カイロ入りした。エジプトの首都で彼女は、
大統領シシと、難民危機の解決案と、隣国リビアの不安定な状況に
ついて、話し合うことになっている。経済界の代表と、非政府組
織、コプト派の正教会の同国での長を含む宗教界の有力者との会談
も予定されている。事前に複数の方面から、メルケルのエジプト情
勢に関する発言に対して、批判の声が強まっていた。彼女はエジプ
トを、この地域で「安定させる要素」と評していた。教会幹部、人
権組織、記者組織「国境なき記者」が、「メルケルの屈服」と意見
公表の自由の制限と非政府組織への制約が起きている、と指摘し
た。
EU委員会は加盟各国に国外追放政策強化を要請
EU委員会は、加盟各国の当局に、申請が却下された亡命希望者に、
より厳しい対処を取るように訴えた。EU移民委員アヴラモプロスは
ブリュッセルで、帰国の割合を大幅に引き上げるのに役立つ行動計
画を発表した。同委員会は今年、各国を支援するために2億オイロ
を確保する方針である。この資金は、送還および再順応計画に使わ
れる。またこの計画は、ナイジェリア、チュニジア、ヨルダンとの
撤回協定を含んでいる。モロッコとアルジェリアとも、協力が強化
されることになっている。アヴラモプロスによれば、出国する義務
のある人の約3分の1ほどだけが、出身国に戻されている。提案され
た行動計画は、EU加盟各国の大統領および首相が、2月初めにマル
タでの首脳会談で合意した、送還に力を注ぐとの決定に基づいてい
る。
ヴィシェグラード諸国はEU分断に警告
ポーランドの首都ワルシャワでの会談で、いわゆるヴィシェグラー
ド諸国は、EUの一体性を保つように警告した。これに属するのは
ポーランド、ハンガリー、チュニジア、スロヴァキアで、英国離脱
後のEUの未来に関する共同の計画を練り上げ、3月末のEU首脳会談
でこれを提案する方針である。7月から議長を務めているポーラン
ド首相シドゥウォは、必要なEU改革を進めるにあたって、一体性を
守らなければならない、「将来の協力がどんな形なろうとも、一体
性、シェンゲン領域とEU加盟国の団結事態は保証するものでなけれ
ばならない」と語った。さもなければEUは弱体化するだろう、とも
述べた。彼女はこの発言で、先日EU委員会議長ユンケルは、ひとつ
のヨーロッパという理念を支える速度は、様々である、との発言し
たが、シドゥウォの発言はこれに対するものである。
３月３日（金）
メルケルがワシントンを訪問
連邦首相アンゲラ メルケルは、3月14日に、米国の首都ワシント
ンを訪問する、と米国政府代表が発表した。ドナルド トランプが
選挙で勝利してから、初めての公式訪問である。米国新大統領は、
西側防衛連合NATOとEUに対して、否定的な発言をして、西側各国政
府に混乱を生んでいた。また選挙戦中に彼は、メルケルとドイツの
難民政策に、否定的な発言をしていた。
その他のニュース
メルケル「ドイツのチュニジアは早期国外追放に合意」
ドイツとチュニジアは、入国を拒否された亡命希望者を、大幅に早
期に国外追放するための具体的な措置に合意した。首相メルケルは
チュニジア大統領エセブシと会談した後、これを発表した。彼女
は、旅券の代わりになる書類を発行するのに、今後は1週間かから
なくなるだろう、ドイツはチュニジアへの帰還者に、今までよりも
大きな支援を与えるつもりだ、と述べた。エセブシは、これは両者
が話し合いで取りまとめた、よい協定である、と述べた。新たな規
則は、ベルリンのクリスマス市襲撃犯で、イスラーム教徒のアムリ
の事件が起きた結果作られたものでもある。入国が拒否されたチュ
ニジア人亡命希望者であるアムリは、12月半ばに、ベルリンで12人
を殺害していた。彼は出国の義務があったが、チュニジア当局が、
そのための文書をなかなか送らなかったため、国外退去させられな
かった。
ドイツ政府はトルコとの話し合いを試みる
ドイツ外相ガブリエル（社会民主党）は、ドイツとトルコの関係に
できた亀裂を埋める努力をしている。外務省公報シェーファーはベ
ルリンで、トルコ外相チャヴシュオールとガブリエルの会談を設定
しようと努力している、と述べた。トルコ政府代表が選挙戦に登場
する件を巡る対立で、責任を取るようにと警告していた。どんな影
響がありうるかについて、彼は述べなかった。ケルンとバーデン・
ヴュルテンベルク州のガゲナオ当局は、トルコ閣僚2人が出演する
集会を、中止にしていた。閣僚2人は現地で、トルコ市民に対し
て、トルコの大統領制度に関する国民投票で、賛成するように宣伝
するつもりであった。ドイツとトルコの関係は、「ヴェルト」紙通
信員ユジェルが、トルコで逮捕されたため、それでなくても悪化し
ていた。
ドイツ大使はユジェルと接触できず
トルコ系ドイツ人記者ユジェルが、イスタンブルで逮捕されてから
4日経つが、ドイツ大使はまだ彼と接触を取ることができていな
い。ドイツ外務省公報は、拘留直後に外交部の支援を申し入れた
が、トルコ当局からは返答がまだない、と述べた。13日間の警察に
による拘禁のあと、イスタンブルの治安判事は月曜日夕刻に、ユ
ジェルに対する捜査のための拘留を命じていた。これは5年間続く
可能性がある。ユジェルには、テロ組織を支援する宣伝活動と住民
の煽動を行なった容疑がかけられている。専門家は、この容疑を不
合理である、と見ている。ドイツ法相マースは、トルコ法相に宛て
た書簡の中で、法治主義を廃することがないように、と警告し、ユ
ジェルの釈放を求めた。ドイツ大統領ガオクは、この拘留を「受け
入れられない」と述べた。
３月４日（土）
トランプはオバマが自分の電話を盗聴したと非難
米国大統領ドナルド トランプは、前任者バラック オバマが、
11月の大統領選挙直前に、自分の電話を盗聴した、と非難した。ト
ランプはインターネット上に、選挙直前にオバマが、トランプタ
ワーの自分の回線を、盗聴させたと今知った、オバマの行動が適法
的だったかどうか、疑問である、と書き込んだ。またトランプは、
70年代に起きた、違法に電話を盗聴したウォーターゲイト事件と比
較した。この事件は、大統領リチャード ニクソンの辞任につな
がった。トランプは、インターネット上への一連の書き込みで、新
たに告発し、自分の周辺の人物が、駐米ロシア大使と接触していた
ことに対する批判を取りあげた。オバマの政権担当期間中に、ロシ
ア政府特使が22回、大統領府に招かれていた、ともトランプは書き
込んだ。
その他のニュース
ユルドゥルムは閣僚がドイツで登壇禁止されたことを批判
トルコ首相ユルドゥルムは、ドイツでトルコの閣僚が選挙戦に登壇
するのを拒否されたことを、「自由と民主主義に対して、極めて不
幸な決定」である、と批判した。ユルドゥルムはクルシェヒル市で
の選挙戦に登場し、ドイツ当局に、良好な関係と相容れない態度を
再考するよう呼びかけた。彼は土曜日に、ドイツ首相メルケルと、
今回の紛争に関して電話で会談する、と予告した。さらに彼は、ド
イツで暮らすトルコ人に対して、計画されている憲法改正計画に関
連して、世界に「民主手選挙を与える」よう求めた。ドイツでは複
数の都市で、トルコ閣僚が選挙戦に登場するのが、拒否された。こ
れが、トルコ政府内部で激しい憤慨を引き起こした。トルコでは、
4月16日に、大統領制度に関する国民投票が実施される。これは大
統領エルドアンに、より大きな権限を与え、国会の力を弱めるもの
である。国民投票には、国外にいるトルコ人も参加することができ
る。
ヨーロッパの裁判官がトルコの裁判官のための支援基金を創設
ヨーロッパ裁判連合が、拘留あるいは解任されたトルコの裁判官と
検察官、その家族のための支援基金を創設した。この基金には、
ヨーロッパ全土の裁判官連合が、設立資本5万オイロのこの基金に
参加した、とドイツ裁判官連合執行部長レーベーンは述べた。大統
領エルドアンが、法治国家をどのように後退させていくのか、大き
な懸念を持って見守っており、子供のいる家族が、生きていくのが
困難になって、支援を求めて絶望的な呼びかけを行なっているが、
それは家族の父親が逮捕されたり、国が家族の資産を差し押さえた
ためである、ともレーベーンは述べた。規則では、この基金は、家
族が4ヶ月間苦境を乗り越えるための、生活支援を支払う、とのこ
とである。トルコ政府は、7月の政権転覆未遂事件以降、裁判官と
検察官の4人に1人を解雇あるいは拘留し、その数はおよそ3千8百人
である。彼らには、説教師ギュレンの支持者である、との疑いが持
たれている。
シリアの州では民間人3万人が空爆を避けて避難
シリア人権監視団の発表では、アレッポ州では数万人の民間人が、
シリアとロシアの空爆を逃れるために避難した。英国に拠点を持つ
同団は、この1週間で、女性と子供を中心に、合わせて3万人以上が
自宅を離れた、今回の厚生では、シリア治安部隊が複数の村を、ジ
ハード主義民兵「イスラーム教国IS」の手から解放していた。国連
によれば、2011年3月から続く暴力的な紛争では、31万人以上が殺
され、数百万人が非難を強いられている。権力者アサドの要請に応
じて、ロシア軍が介入し、アレッポ市を占領してから、勢力は蜂起
勢力に不利になっている。
３月５日（日）
エルドアンは選挙戦の禁止を「ナチの手法」と呼ぶ
トルコ大統領レジェップ タイップ エルドアンは、選挙戦への登
壇を拒絶したことに対抗して、ドイツ当局が「ナチの手法」を取っ
ている、と非難した。「あなた方のやり方は、昔のナチのやり方と
違わない」とエルドアンはイスタンブルでの演説で述べた。彼は、
この時代はドイツではとっくに終わったと思っていたのに、「我々
は間違っていた」と付け加えた。エルドアンは、4月の憲法に関す
る国民投票に賛成するよう訴える女性数千人が集まる集会で、発言
した。政府に忠実な女性と民主主義連合Kademの集会は、「その通
り。女性がいるところに民主主義はある」という言葉を掲げて、開
かれている。同連合の副会長は、エルドアンの娘スメイエ エルド
アン バイラクタルである。またイスタンブル野別の地区では、お
よそ5千人の女性が路上に出て、国民投票では「反対票を投じる」
よう呼びかけた。トルコ人は、4月16日に憲法修正に関して、投票
する。
その他のニュース
ユジェル「孤独はそれだけですでに一種の虐待だ」
トルコで拘留されている「ヴェルト」紙の記者ユジェルは、刑務所
からの書簡の中で、自分の拘留状況について述べている。「私の扱
いはよい。しかし孤独はすでに一種の虐待である」と、43歳の彼
は、編集部に宛てた記事の中で述べており、同紙はインターネット
上でそれを公表した。彼はイスタンブル近郊のシリウリ刑務所で、
独房に収容されている。彼は、トルコの野党共和人民党のCHPの国
会議員パヴェイに語り、パヴェイがそれを書き取った。司法の公務
員が、パヴェイがドイツ語で書かれた書簡を書くのを禁じた、との
ことである。「いずれにせよ、私の健康状態と精神状態は良好であ
る」とその中では述べられている。港町シリウリには、他にも多く
の記者が拘留されている。当局は、これらの記者の一部は、テロ組
織向けの宣伝と、民衆扇動を行なった、と非難している。
「ドイツ出身ジハード主義者の数が増加」との報道
ドイツからテロ行為のためにシリアあるいはイラクに移住したイス
ラーム教徒の数は、さらに増加した。憲法擁護庁は、出国したジ
ハード主義者の数は910人以上であるとしている、と報道雑誌
「シュピーゲル」は新しい号で報じている。うち5分の1は女性で、
半分以上がドイツ国籍を有している。ただし合わせると、出国の動
きは収まっている、とのことである。1年少し前には、このような
数はおよそ8百人、と言われていた。ドイツ出身の急進派145人ほど
が、いままでにシリアあるいはイラクで死亡した、とのことであ
る。憲法擁護庁によれば、ジハード主義者の3分の1は、再びドイツ
に戻り、そのうち少なくとも70人が、戦闘に参加した。
国連「民間人が西モースルでのから避難」
イラク政府軍は、モースル市西部で、ジハード主義民兵「イスラー
ム教国IS」に、相変わらず対抗している。イラク軍のある司令官
が、攻勢が始まってから、もっとも激しい戦闘である、と述べた。
知事の事務所とニニウェ州政府のその建物がある建物が、この地域
にある。イラク軍は2週間前に、ISを西モースルから追い出すべ
く、攻勢を開始していた。国連の発表によれば、それ以来攻撃で
4万5千人の民間人が避難している。国際移住機関IOMの発表によれ
ば、彼らの多くは先週末から、攻防戦が続く同市周辺の難民収容所
に、避難場所を探している、火曜日だけで、1万7千人の到着が登録
された。