１２月４日〜１０日のドイツのニュース
１２月４日（月）
イエメン元大統領の死に関する報道
イエメン元大統領アリ アブドゥッラー サーレハは、国内で新た
に起きた戦闘で殺害された、との情報がある。同国のテレヴィ報道
によれば、シーア派のフーシー反乱勢力が支配する内務省は、彼の
死を発表した。独立の機関による確認は取れていない。サーレハの
支持者と反乱勢力の戦闘は、このところ激しさを増している。イエ
メンの首都サヌアは、過去数時間、連続空爆に揺れた、と目撃者が
各通信社の通信員に描写した。サウジ･アラビアが主導する軍事連
合が、サヌアからの空爆を行なっていることを表明した唯一の紛争
当事者である。
その他のニュース
疑わしいDHLの小包がエアフルトの州首相府に
エアフルトのテューリンゲン州首相府に、爆発物を含む可能性があ
るDHLの小包が届いた。同州首相レメロフは、この小包は警察が押
収した、予備調査の結果、警察は投擲榴弾の可能性がある、と発表
した。彼は、ポツダムで郵便爆弾が発見され、輸送会社DHL脅迫の
可能性が発覚した件とは、関連があるとはしようとせず、これは単
なる憶測である、と述べた。
ゼーホーファーはバイエルン州首相を辞任
今までバイエルン州財相を務めていたゼーダーが、キリスト教社会
同盟の意向を受けて、同州の新首相に就任することになる。今まで
キリスト教社会同盟党首であったゼーホーファーが、来年の州議会選挙に
は、筆頭候補として立候補するつもりはない、と予告したことを受
けて、会派が全会一致でこれを決定した。ゼーホーファーは党幹部
をそのままにして、2018年の第1四半期は州首相から引退する意向
である。ゼーダーは過去数週間の党内で起きた対立を念頭に置い
て、政治は常に人間がなすことである、とミュンヒェンで述べた。
またゼーホーファーの好敵手と目されていた彼は、勇気と謙虚さを
もって課題を引き受ける、と述べた。キリスト教社会同盟は、連邦
議会選挙で、大きく票を減らしていた。
EU幹部は英国の離脱の次の局面に自信をのぞかせる
英国のEU離脱に関する交渉で、動きが見られそうである。EU評議会
議長トゥスクは、早期に自由貿易協定に関する交渉が始まる、と自
信をのぞかせた。トゥスクはこれより前に、アイルランド首相バ
ラッカーと、アイルラントと北アイルランドの国境の扱いに関する
未解決の問題について、電話で話し合っていた。EU加盟国大統領と
首相の会談が12月14日と15日に開かれるが、ここでは英国の離脱交
渉の第2段階に入ってよいか決断が下される。英国首相メイは、月
曜日に協議のために、自らブリュッセルに滞在した。
１２月５日（火）
お休みです。
１２月６日（水）
ティラーソン「トランプのエルサレム演説を待つべき」
米国外務大臣レックス ティラーソンは、ドナルド トランプのイ
スラエル計画を、性急に非難しないように、と警告した。NATO外務
大臣会議に出席した彼は、ブリュッセルで、大統領には和平実現の
過程に「大きな責任がある」と述べ、さらにトランプの演説を待
ち、その内容を尊重するように、と促した。大統領府の発表によれ
ば、トランプは水曜日に、エルサレムをイスラエルの首都として承
認し、米国大使館をテル アヴィヴからエルサレムに移す、と予告
した。イスラーム教世界とさらに西側の国々でも、この報道は大き
な不安を引き起こした。トルコは、イスラーム教協力機構の加盟国
を、来週開く特別首脳会談に招待した。アラブ連盟は緊急会議を招
集した。
イスラエルは、エルサレムを首都と呼んでいる。これに対し、パレ
スチナ人は、イスラエルが併合した首都の東部分を、将来のパレス
チナ人国家の首都にする、と要求している。
その他のニュース
リビアからの移民数百人が出国
リビアに定住していたナイジェリアからの難民4百人以上が、国際
移住機関IOMの手で、故郷に連れ戻された。ナイジェリア当局の広
報は、およそ260人の移民が水曜日に、ラゴスに着陸し、150人ほど
は火曜日にすでに到着した、と述べた。この帰国は、年末までにリ
ビアからの移民1万5千人を、安全な場所に移すとの諸国の計画の一
bである。国際移住機関の推定によれば、現地には70万人から1百万
人が、ヨーロッパへ渡航する機会を合っている。彼らの多くは、拘
留所で、虐待と拷問を受けている。報道によれば、難民は再三、奴
隷として売られている。
ロシア大統領プーチンは2018年の選挙で再選を目指す
ロシア大統領プーチンは、2018年3月に再び大統領に選出されるこ
とを望んでいる。ヴォルガ川沿いのニジニ ノヴゴロド市の自動車
工場を訪れたプーチンは、「私はロシア大統領に立候補する書類を
提出する」と予告した。当選すれば4期目と言うことになる。この
手段はロシアの大衆に望まれており、プーチンの大統領選での勝利
は、高い支持率から確実視されている。
EU委員会は2019年から通貨基金を設置する方針
EU委員会は2019年半ばまでに、オイロ使用地域の抜本的な改造を軌
道に乗せる方針である。それまでに、ヨーロッパ通貨基金EWFの開
設が、可決されることになる、と当局は提案した。その他、ヨー
ロッパ財務大臣の職が作られ、これは副議長として、EU委員会に属
し、オイロ使用国連合の総裁となることになる。土言う委員会議長
ユンケルは、危機の年月を克服し、ヨーロッパの未来を自分の手に
取り戻すときが来た、「一つになり、より効率的で民より民主的
な」経済及び通貨連合を作ることが目標である、と述べた。新設さ
れるヨーロッパ通貨基金は、国際通貨基金を模範としていると見ら
れる。国際通貨基金、ヨーロッパの複数の国々を経済的に救済する
際に、中心的な役割を果たしてきた。
１２月７日（木）
社民党党首シュルツはヨーロッパ合衆国を志向
ベルリンでは、緊迫感が高まる中、社会民主党党大会が始まった。
ここでは、大連立政権に関して、キリスト教民主、社会同盟と交渉
するかどうかも、決定されることになっている。党首マルティン
シュルツは、選挙のやり直しを指示している。彼は冒頭の演説で、
ヨーロッパ政策では方針転換をするよう求め、強いヨーロッパだけ
が、グーグル社、フェイスブック社等の大企業の力を押さえること
ができる、と述べた。また彼は、2025年までにヨーロッパ憲法条約
を結び、EUをヨーロッパ合衆国に転換したい、と述べた。同時に彼
は、キリスト教民主、社会同盟と、政権樹立に関して、「結果を決
めない話し合い」をすることに、連邦党大会が支持するように訴え
た。同党は9月の連邦議会選挙で、最低の結果を出したことを受
け、野党になることを決めていた。5週間にわたる（4党による）
ジャマイカ連立意向打診会議が決裂したことを受け、党大会ではこ
の決定が修正されることになる。
その他のニュース
ハマースは新たなインティファーダを呼びかける
急進派イスラーム教徒ハマースは、イスラエルに対してパレスチナ
人が蜂起するように呼びかけた。ハマース首領ハニヤはガザ市で、
米国大統領トランプが、エルサレムをイスラエルの首都として承認
したのは、「パレスチナ人に宣戦布告した」のに等しい、と述べ
た。彼は今までガザ帯状地帯を支配していたハマースの首領である
彼は、金曜日には「エルサレム解放のためのインティファーダ」を
開始するように求めた。さらにパレスチナ人は、全面ストでこれに
応えた。イスラエルは西ヨルダンランドの部隊を増強した。トラン
プは水曜日に、決定を発表し、米国大使館をテル アヴィヴからエ
ルサレムにただちに移す、と予告した。諸外国は深い憂慮を表明し
た。近東では新たに影響が拡大する恐れがある。イスラエルは、エ
ルサレム全体を、分割されない首都である、と主張している。これ
は諸外国には承認されていない。イスラエルは6日間戦争期間中の
1967年に、同市のアラブ系の東側を占領し、その後併合していた。
パレスチナ人は、東エルサレムは、独立パレスチナ人国家の将来の
首都である、と見なしている。国連安全保障理事会は金曜日、緊急
会議を開く。
カタルニア人は独立を求めてデモ
ブリュッセルでは、カタルーニャのスペインからの独立を支持し
て、数万人がデモをした。彼らはEUに、自分たちの努力を支援する
ように求め、解任されたカタルーニャ地方の長プチデモンとの連帯
を示した。警察によれば、デモ隊4万5千人ほどが、抗議の行進に参
加した。「ヨーロッパ、目を覚ませ」が彼らの掲げた標語である。
「独立のために戦い続け、政治的な理由での囚人に自由を求めるた
め、我々はここにいる」とアルでも参加者は述べた。プチデモンは
10月末に、スペイン司法による迫害が迫っているため、カタルー
ニャの主要政治家4人とともに、ブリュッセルに脱出していた。
クルド人政治家デミルタスの裁判がアンカラで始まる
トルコのクルド人政治家デミルタスが逮捕されてから1年以上た
ち、被告欠席のまま、対する裁判がアンカラで始まった。野党国民
民主主義党HDPの党首である彼には、「政治宣伝」「と禁止されて
いるクルディスタン労働者党の党員」である容疑が持たれている。
彼には142年の拘留が言い渡される可能性がある。44歳の彼は、北
西部のエディルネの刑務所にいる。彼の政党と専門家は、これは政
治的な動機の裁判である、と述べている。裁判所前では、数百人の
支持者がこの裁判に抗議した。デミルタスは2016年11月4日に、副
党首ユクセクダーおよび他の同党所属の国会議員10人とともに逮捕
されていた。
１２月８日（金）
EU委員会は英国の離脱交渉を第2段階に進めるよう勧告
英国のEU離脱交渉で突破口が得られた。EU委員会は金曜日午前に、
加盟国に対して、離脱交渉を第2段階に進めるよう観光した。EU委
員会議長ジャン･クロード ユンケルと英国首相テリーザ メイ
は、離脱の鍵を握る3つの点すべてで合意した、との共同声明を発
表した。それによれば、両者は英国の加盟金支払い、英国に暮らす
EU市民の権利、アイルランドと北アイルランドの国境に関する規則
に関連して、合意した。月曜日には、英国の北アイルランドの抵抗
があったため、当初の妥協を確定する試みは失敗に終わっていた。
対立の中心点は、EU加盟国アイルランドと英国に属する北アイルラ
ンドの国境管理は、どのようにすれば回避できるかであった。北ア
イルランドの民主党一党DUP党首は、英国はEUに対する提案に実質
的な修正を加えた、と述べていた。
EUと英国は、6月から2019年に予定されている英国の離脱の条件に
ついて、交渉を続けている。
その他のニュース
エルサレムの決定を受けイスラーム教徒世界で抗議活動
米国大統領トランプが、エルサレムをイスラエルの首都として承認
する、との問題の決定を下したことに対抗して、世界各地で金曜日
に、数千人のイスラーム教徒とが路上に繰り出した。エルサレムと
パレスチナ人地区での暴動では、少なくとも109人が負傷した。パ
レスチナ救助組織赤新月は、ヘブロン近郊で、1人に実弾が命中し
た、と発表した。イスラーム教徒の金曜日の祈祷のあと、パレスチ
ナ人とイスラエル治安部隊の衝突が起きた。数千人のパレスチナ人
が、エルサレム、西ヨルダンランド、ガザ帯状地帯で、トランプの
決定に抗議した。テヘランでは、イラン人数百人が、「アメリカ打
倒」あるいは「イスラエル打倒」と主張し、トランプに抗議した。
トルコ、ソマリア、エジプトでも抗議が起きた。急進派イスラーム
教徒ハマースは、対イスラエル第3次インティファーダを月曜日に
開始するよう、呼びかけた。パレスチナ人地区では、木曜日にすで
に暴力的な暴動が起き、負傷者が多数発表していた。
マクロンは諸外国にレバノン支援を呼びかける
フランスの首都パリに、レバノンの政治危機を協議するために、各
国の政治家が支援国会議を開く。フランス大統領マクロンは、諸外
国にレバノン支援を呼びかけ、レバノンの安定は、この地域にとっ
て決定的に重要だ、と述べた。彼は、この地域の大国イランとサウ
ジ･アラビアに、影響力を行使しないように、と警告し、レバノン
及びこの地域のすべての関係者が、「不干渉の原則を尊重」しなけ
ればならない、と述べた。さらに彼は、レバノンの各政党は地域的
な紛争に関わるべきではない、とも語った。パリでの会合には、米
国外相ティラーソンの他、レバノン首相ハリリも参加する。ハリリ
は11月上旬に、サウジ･アラビアから、もはや首相であるつもりは
ない、と表明していた。その後スンニ派の王国サウジ･アラビアと
シーア派の仇敵イランの代理紛争が起こる危険が増大している。
EUと日本は自由貿易条約に合意
EUと日本は、広範な自由貿易条約に合意した。両者は、4年以上に
及ぶ交渉が終了したことを確認した。この条約は、2019年のヨー
ロッパ選挙の前にも発効する。これは関税とその他の貿易障壁を取
り除き、成長と雇用を生むことを目標としている。日本は米国と中
国に続く、世界第3位の経済大国で、ヨーロッパ企業にとって重要
な販売市場である。両者の貿易規模は、2016年には、およそ1,250億
オイロである。この条約により、経済力で見た場合に、世界最大
の自由貿易地帯が生じることになる。ただし批判的な人は、ヨー
ロッパの基準が失われるのではないか、と懸念している。本来であ
れば、日本は米国及びその他の国々と、太平洋をまたぐ自由貿易圏
PPを設立する意向であった。トランプは米国大統領就任直後に、
この自由貿易圏を拒絶した。その後EUは、日本との交渉を加速して
いた。
１２月９日（土）
トランプは近東の沈静化を呼びかける
イスラエルがガザ帯状地帯をミサイルで攻撃し、急進派イスラーム
教徒ハマースによれば、パレスチナ人2人が死亡、15人が負傷し
た。ガザからイスラエル領土に向けてミサイルが発射されたこと
に、軍はこの攻撃で対抗した。これにより最新のこの紛争で、合わ
せて4人が死亡、750人以上が負傷した。このきっかけになったの
は、米国大統領ドナルド トランプが、エルサレムをイスラエルの
首都として承認したことであった。この不穏な事態に直面して、ト
ランプは「平静と沈静化」を呼びかけた。国連安全保障理事会の緊
急会議では、米国は他の14カ国すべての国から、大きな批判を受け
ていた。土曜日晩には、アラブ連盟がカイロで、この問題について
緊急会議に集まる。
その他のニュース
社会民主党幹部は意向打診に関する決定を下す
社会民主党は金曜日の幹部会で、キリスト教民主、社会同盟との意
向打診会議を開始することが、自分たちにとって意味があるかどう
か決定を下す方針である。同党首シュルツが、ベルリンで開かれた
連邦党大会でこれを述べた。これより前、おそらく水曜日夕刻に、
3党の党と会派の幹部の会議が開かれる。シュルツは、社会民主党
にとって、内容が重要である、その限りでキリスト教民主、社会同
盟が、社会民主党に歩み寄る用意があるかどうかが重要である、と
述べた。社会民主党党大会は、キリスト教民主、社会同盟との話し
合いを、結果を定めることなく開くことに賛成した。ただし、出席
者は、連立交渉を行なうかどうかについては、事前に特別党大会が
決めなければならない、と決定した。
2百人以上の芸術家がユジェル釈放を要求
国内外の芸術家および知識人2百人以上が、トルコで拘留されてい
るトルコ系ドイツ人記者デニス ユジェルの釈放を求めた。「ヴェ
ルト」紙によれば、U2の歌手ボノ、ノーベル文学賞受賞者パムク、
イエリネクが、友人の環「フリーデニス」の呼びかけに応じた。そ
の中では、「ユジェルは12月10日で、300日間トルコで拘留されて
いるが、彼は訴状もなしに、重警備刑務所に拘留されている。この
3百日はちょうど3百日長すぎる」と記されている。「ヴェルト」紙
の記者であるユジェルは、2月27日からイスタンブルの西にあるシ
リウリ刑務所に、捜査のために拘留されている。トルコは彼がテロ
を宣伝し、民衆を扇動した、と非難している。
国際アムネスティは人権状況に苦言
明日人権の日を前に、国際アムネスティは全世界の政府に、人権擁
護活動家をより保護するように呼びかけた。同機関の発表によれ
ば、昨年全世界で、自分と他者の権利のために活動しているという
理由で、280人以上が殺害された。ハンガリーでは、外国から財政
支援を受けている非政府組織に関する法律が作られているが、同機
関はこれを厳しく批判した。ハンガリーでは、民間の組織が外国の
スパイであると中傷されている、とアムネスティは批判した。連邦
政府特使コフラーも、世界各地の人権状況が悪化している、と弾劾
した。彼はドイツ編集者組織網の新聞に、記者、政治家活動家がト
ルコで大量に逮捕されているのは、憂慮すべきである、と述べた。
さらにコフラーは、避難民の人権状況を重視する点など、ドイツの
状況を批判的に受けとめている。
１２月１０日（日）
ベイルートの米国大使館前で反トランプの抗議活動
米国大統領ドナルド トランプが、エルサレムをイスラエルの首都
と承認する決定に対して、イスラーム教徒世界では、抗議活動が治
まらない。レバノンの首都ベイルートでは、治安部隊が米国大使館
前で、催涙ガスと放水車を親パレスチナ人のデモ隊に対して使用し
た。そこでは数百人が集まり、「神よ、エルサレムを守りたまえ」
等の文を唱えた。エルサレムではパレスチナ人と見られるものが、
刃物で攻撃を加え、イスラエルの警備員1人が負傷した。インドネ
シアの首都ジャカルタでも、米国大使館前で抗議活動が起きた。
エルサレムを巡る紛争では、トルコ大統領レジェップ タイップ
エルドアンは、イスラエルを「テロと占領の国家」と呼んだ。国営
アナドル通信社にいおれば、この演説は、イスラーム教に基づく保
守派の与党発展公正党AKPの支持者の前で行なわれた。
その他のニュース
ドイツのサラフィスト教徒の数が大幅に増加
国内秘密情報部が得た知見によれば、ドイツには、かつてないほど
多数のサラフィスト教徒が存在している。連邦憲法擁護庁長官マー
センは、現在国内には1万8百人のサラフィスト教徒がいる、と述べ
た。2016年12月には、まだ9千7百人であった。ただし暴力的なの
は、サラフィスト運動の少数だけであり、多数は政治的な行動を
取っている、とのことである。彼らにはまず、急進的な心情を広
め、日イスラーム教徒に宣教することが重要である。サラフィスト
主義は、イスラーム教保守派の一派であり、コラーンを世俗の法律
より上位に置く。マーセンは、戦闘経験のある北カフカス出身のイ
スラーム教徒によるテロの危険が増大している、とも警告した。
チェチェーニア、ダゲスタン、イングーシ出身で、ドイツに住む急
進的北カフカス人の数を、同庁は500人と主張している。
憲法擁護庁「中国の大規模スパイがインターネット上に」
連邦憲法擁護庁BfVは、中国の秘密情報部が、ドイツ及びヨーロッ
パの目標地点の攻撃を強化している、と非難している。スパイ対策
を担当する同庁長官マーセンは、リンクトインを中心とする社会連
絡網が、大規模な情報収集及び情報源として利用している、と述べ
た。国会、省庁、官庁への侵入は、広い範囲で行われている、とも
語った。同庁が得た情報では、中国秘密情報部は、偽造した経歴多
数を社会連絡網に送り込んでいる。偽の経歴に関しては、攻撃犯が
人材獲得会社あるいは顧問会社、さらに頭脳集団会社の職員とし
て、あるいは科学者に偽装している。
英国のEU離脱相「貿易協定が結ばれなければEUには支払わない」
英国のEU離脱相デイヴィスは、EUとの貿易協定が結ばれなければ、
離脱後の財政上の義務に、英国は従うことはない。いかなる協定
も、私たちが金を支払うことを意味しない、とデイヴィスはBBCの
インタヴューで述べた。彼はこの発言で、大蔵大臣ハモンドに異議
を唱えたことになる。ハモンドは先日、英国はいかなる場合でも義
務を守る、と述べていた。EUと英国政府は金曜日に、EU離脱後の最
終的な支払い額の計算の算出法に合意していた。EUは英国が加盟期
間中に負った資金支払いの義務をすべて果たすように求めている。
英国は、その額を400億オイロから450億オイロと、EUは600億オイ
ロと見積もっている。